BanGDream!〜Side by Side〜   作:音の出るゴミ

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大晦日。
私は龍太と一緒に初詣して、近くの展望台まで競走してたっけ?

「遅いよー!香澄!」

「陸上部なんだから手加減してよー!」

「短距離じゃないからそんな言い訳不要だよ!」

そうじゃれあいながら着いた展望台で見た夜空はこれまで見たことがないような、綺麗な、綺麗な景色だった。

「あのね龍太」

と呼ぶと笑ってこっちを向いてくれる。

「私ね、キラキラしたもの見つけたかったけど、今は龍太と付き合って一緒に語り弾きしてね、なんかよくわからないけどすっごーく!キラキラしてる!」

そう言うと笑う龍太。

「俺もだよ香澄」

そう言うと龍太はこう言ってくれた。

「俺も香澄らしさがあるからこうやって明るく陸上もギターもうまく出来てると思うし、それにね香澄は俺の足りない所って知ってる?」

なにも足りないところなんて無かったから、首を傾げる。

「俺ね香澄と初めて会うまでほんと暗くって親父のために陸上頑張って特待もらう事しか考えてなかったよ。明るく振舞って無理してる自分がいてさ」

「けど香澄が居てくれるからこうやって明るくなった感じがするんだよね。だからさ足りないところは半分こしてもらえてる。いつもありがとね」

そう言って私の頭を撫でてくれた。

3ヶ月記念のこの夜空は、夜空なのに何故か潤んで見えたのを覚えている。


香澄パート
コワレタオモイ。コワレルワタシ。


そう幸せに慕っているのも束の間、二ヶ月後に龍太のお父さんを私が死なせて、そして龍太を陸上できない体にしてしまった私がいた。

 

罪悪感が取れぬまま向かった死後三日後にあった告別式に参列していた。

有名バンドの人が多数参加していたのを見て

やっぱり龍太のお父さんはすごい人だと改めて思ったし、私には場違いに見えてしまった。

龍太のお父さんの前にはたくさんの人が笑いながら泣いていた。

ほんとにたくさんの人を笑顔にして来た人の証拠だと思った。

龍太のおじいさんは

 

「香澄ちゃんは悪くない。何も見ずに飛ばしていたあいつが悪いんだから。だから香澄ちゃんは絶対に龍太の側からはなれないでくれ」

 

そう言って私を励ましてくれる。

けど私が原因で亡くなったのは代わりはない。

そう思いながら龍太が見えた。

車椅子で参列していた龍太はただ呆然とした顔で涙を沢山流していた。

私はほんとに痛まれない気持ちになってしまい、本当は寄り添うはずができなかった。

 

葬儀場から走って出て、思いっきり泣こうとした。

涙は出る。

けど声が出ないの。

 

---私は告別式の日から声が出なくなった。

 

☆☆★

 

それから私は、スケッチブックを代用して、春休みが明けるまでは病院にいながら、龍太の傍に出来るだけいた。

そして龍太の進学先、佐久短聖から入学が断られた時は、本当に寄り添って一緒に泣いた。

残念だけど私にはそれしか出来なかった。

出来ないことが多すぎて、自分の明るさは日に日に陰に隠れていき、卑屈さが残るようになっていった。

そして入院して2ヶ月半、龍太は私に対しての怒りをぶつけた。

それは正論だった。

私は何も言えなかった。

ここから出ることしか出来なかった。

そして、家に戻って折角親に買ってもらったSGを見ると馬鹿馬鹿しくなってきた。

SGの隣にある自分で買ったアコギを手に取り語り弾きをやってみた。

歌声も出ないのに、口パクで歌いながらギターを弾く。

 

---なんだ声も出せないのに歌っているのだろう。馬鹿馬鹿しい「馬鹿馬鹿しい馬鹿馬鹿しい

 

もう馬鹿馬鹿しいんだよ!」

 

途中から思っていたことが口に出ていた。

気がついたら私はアコギを投げていた。

幸いアコギは弦が切れだけだった。

 

私は声が出るようにはなったけど

もう歌いたくない。

龍太が私の歌声を褒めてくれることなんてもう無いんだから。

沢山だ。

こんなものがあるから龍太と出会ったんだ。

私がぼろぼろにしたんだ。

 

そう思いながら窓から見る夜空は雨が降り始め土砂降りになっていた。

 

 

 




みなさん!
読んでいただきありがとうございます!
そしてこんな駄文小説をお気に入りに登録してもらってありがとうございます!
ホシノコドウと1000回潤んだ空を聞いて書きたい衝動に駆られました。笑
どちらかというと
香澄はやや小説版よりです。笑
よろしくお願いします!
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