「走れ、構えよ!今こそ必殺の飛射で敵部隊に引導を渡す時ぞ!!」
冒頭から物騒におはこんばんにちは、え?何してんのかって?
公孫瓚から領内近くの賊討伐を頼まれたんだよ、そんな訳で出陣してだな……公孫越を大将として公孫瓚軍からは公孫越と趙雲、義勇軍からは俺と彩華、美優、高覧と後は俺の愉快な直属兵で来てるって訳だ
しかしまあぁ……さすがは河北の「白馬陣」だな(率いてるのは公孫越だが)……騎馬の扱いが素晴らしい
「温い!!この趙子龍を止めるには数が足りんぞ!!」
まあ公孫越より一際目立つのは趙雲であろう、華麗に舞うその姿は美しいの一言である
「それよりもだなぁ……」
と、俺の視線の先では……
「いやっほーい、走れ走れ!!」
これまた才能なのか彩華は河北の「白馬陣」こと「飛射」をあっさりと自分のモノにしているのである。幽州の人材はホントに騎馬の扱いが上手いよな、そんな事を考えていると美優が俺の元へ戻ってきたのだ
「暁人様、周辺の掃討は完了致しました」
「ご苦労様、それで賊の大将は?」
「敵将の鄒丹、王門は既に高覧が捕らえております。如何致しましょう?」
「ふむ………美優、鄒丹と王門の戦い方はどうだった?」
「私の見立てでは弓騎と騎馬、その二つの前者の方の才があると見受けます」
「なるほどな……」
公孫瓚から命じられたのは賊討伐であり対象人物の云々までは細かく指定されてない、ならば……
「……こちらに降るように説得してみるか?例の計画には人手不足だからな……」
「例の……ああ、なるほど。分かりました、こちらに引き入れてみましょう」
さすがは魏の名将の1人、察しがいいぜ……
「よろしく頼む」
「はい、お任せを」
こうして漁陽にて賊討伐を終え、俺達は公孫瓚の居城へと戻るのであった、ちなみに鄒丹と王門はあっさりと俺らの軍に降ることを決めた。彼ら曰く「公孫瓚と劉虞どちらもイマイチ気に入らん」との事だそうだ、確かにあの漁陽は劉虞の居城である薊には近いが……まあ、史実の公孫瓚と劉虞の仲は悪かったからなぁ……
「ま、俺らの名前が売れるのはいいこと……か……」
そして討伐報告を済ませ桃香達に無事な姿を見せに行く、それから暫くたったある日
公孫瓚より呼び出しがあったので早速向かってみることとした。その呼び出し内容はとても意外な物だった
「俺を平原の相に?」
不思議そうな顔をする俺に公孫瓚は言葉を続ける
「ああ、盧植将軍からの推薦でな。この度の乱での戦の功績を讃えて、だそうだ」
盧植将軍ってばいつの間にこんな根回しを……
「そいつは直ぐに赴任しなければならないな」
「そうなるな、短い間だったが助けてくれてありがとうな」
「こちらこそお互い様だ、彩華が世話になったのだからな」
とまあ、表面上表情を似繕っているが内心ではさっさとおさらばする気満々である。実は軍のメンツで内密に勧めていた計画があるのだが……実行するにも国がない以上は難しい物であった。だが、今回の話で解決した、一国の主になれれば軍をもっと養える、そうして行く行く目指す先は……
「天下統一……」
出立日当日
義勇軍……いや、平原軍の軍勢は公孫瓚の居城を進発した。そして城門を越えようと差し掛かった時、聞き覚えのある人物に呼び止められた
「もう出立されるのですな」
「その声は趙雲じゃないか」
常山の昇り龍こと趙雲であった、彼女は俺がそう答えると次のように話してきた
「趙雲ではなく星てお呼びくだされ、短い間でしたが共に戦場で戦った仲ではありませぬか」
趙雲……星は俺に真名を呼ぶようにとお願いするのであった
「これでこのままうちに来てくれるなら有難いんだがなぁ……」
「ははっ、申し出は有難いのですが私まで去ってしまっては伯佳殿が泣いてしまうやも知れませんからな」
ハムの人ぇ……
「まあ仕方ないよな、でも……」
と言いかけた言葉を星の言葉が遮る
「その時も近いかもしれませぬな…… 」
「……それって……」
「ではまた逢う日までお元気で」
そう言い残すと星は城内に去っていくのであった
「来てくれるといいな、星」
期待を込めて俺らは幽州から冀州の平原へと進軍するのであった
そんなこんなで平原に到着
盧植将軍からのもあって小難しい話はなく事が進んだ、今後は義勇軍ではなく一国を率いる軍勢となるのだ。その為の総大将を決めるに当たって俺は桃香を推薦したのだが……
「長兄を差し置いて軍の長等と言語道断、総大将は暁人様です」
と、愛紗にガッツリ言われてしまい折れることに、国の運営なんてしたことないんだよ?現代の一般人に政治やれ言うてるもんよ?等を秘めつつ引き受けるのであった
それからは書簡の処理に追われたり巡察やら商業、開墾やら……手元の資金をやりくりしつつ内政を行っていたのだった
そんなある日のこと
「妙な予言?」
彩華の報告を聞いていく中で1つ気になる内容であった。無論、当人も聞いただけらしいが……
「そ、何でも洛陽で管路って占い師の予言が有名なんだって」
このご時世、占いやら予言やらが割りと的中することもあったために信じる者もいる。現代においても失われておらず的中したものがないとは言い難い
「んで、その予言の内容ってのは何なんだ?」
「 この大陸に二つの流星が降り立つ 一つは覇王の良き武者となり、一つは江南に降り立ち良き知者となる 」
「……」
「って感じだったかな」
「ふむ……」
つまりこの世界に俺と同じ様な境遇の奴が来るかもしれないと?……まさかな……?
「まあ只の予言だからねぇ、あんまし気にしなくてもいいんじゃないかなぁ?」
「俺は報告の中で1番気になったがな」
「暁兄も信じる口?」
「まあ大抵は気に止められない内容だからな、その点で気になっただけだ」
「ふーん……って暁兄。そこの計算違うってば!!」
「ぬがぁぁぁぁ……また1からやり直しかよぉぉぉぉ……」
そして中原と江南にて流星が目撃される……それぞれの地でそれらを眺める人物がいた
中原、陳留にて……
「……流星?」
「華琳様?どうかなされました?」
「……何でもないわ、いきましょう」
「御意」
江南、廬江にて……
「あ、流れ星!」
「どうした雪蓮?」
「あ、冥琳。見て見て」
「……流星か……」
それが外史に降り立つ新たなる助けとなるか災厄となるか……今は誰も知ることは無い
ようやく持って行きたい展開に行き着けた……
次回、視点変更描写増えそう