博望陣を抜けてからどれだけ経過したであろうか……
既に疲労困憊であるが崇拝する「真の主」の為と思えばこの程度は苦では無かった
やがて李傕と郭汜は劉騎の滞在する新野へと辿り着く事に成功したのだった
「や、やっと着いたぜ……」
「そうだね……早くこれを渡しに行かなきゃ……」
そう言って二騎は城門まで向かった
「ん?なんだあれは……?」
「かなり疲れてる様に見えるのだが……」
李傕と郭汜の姿に門衛の二人が気付く
「止まれ!何者だ!」
「突然の訪問申し訳ない、劉騎殿はこちらにおられるのでしょうか?」
「お前達は殿の知り合いなのか?」
「いや、私達はお互いに知らない。それよりも急いでいるんだ!すぐに劉騎殿と話をさせてくれ!」
「李傕ちゃん落ち着いて、下手に騒いだら話すら聞いてもらえないよ……」
「……っ……す、すまねぇ……」
二人がそう話していると門衛二人は困った様に小声で話し合う
「(おい、どうするこれ……?)」
「(どうするって言ったって……言う通りに取り次いでやれば……)」
その時、城下より複数の部隊を連れた陳到が通りかかったのだ
「どうしたの?何かあった?」
「「こ、これは陳到様!!」」
門衛の二人は慌てて一礼する
「……?この二人は誰……?」
そう言われると門衛の一人がそれに応える
「はっ、何でも殿に火急の用があるとの事なのですが……」
「そう……なら私が先に話を聞く、貴方達は持ち場に戻っていい……」
「分かりました、失礼致します」
そう言って陳到に一礼して門衛二人は定位置に戻って行った
「それで……貴女達は何者?私は陳到、字は叔至」
「私の名は李傕、こっちが私の幼馴染の郭汜ちゃんだ。劉騎殿にこれを渡してもらいたい」
そう言って李傕は懐にしまっていた呂布の手紙を陳到に渡した
「(これは……!?) 分かった、二人はそのまま私について来て」
陳到は李傕と郭汜を伴い、暁人のいる政庁へと急ぐのであった
その頃、新野政庁内では……
「朱里、この草案を諸葛均に任せるように」
「分かりました。それと暁人様、こちらの書簡の最終確認をお願いします」
「おう。あ、後は次の秋の収穫量のまとめは?」
「こちらになります劉騎様」
「おっと……すまないな鄧艾」
政庁内では暁人と朱里、鄧艾等を主としたメンバーがせわしなく動いていた
彩華が抜けた分やることも沢山あるのだ、ちなみに愛華は外交でとある国へ向かっている最中だ
「お忙しい所申し訳ありません、失礼致します」
そこへ伝令兵が一人俺達の元へやって来た
「どうした何かあったのか?」
「はっ、警邏に出ておられました陳到将軍がお戻りになられました。その際に使者二人を伴って来ているのも伝えよとの事です」
「使者だと?どこの所属なんだ?」
「手紙を読まれた陳到将軍によれば元董卓軍所属の呂布軍だそうです」
「呂布軍だと!?」
おっと、つい声を荒らげてしまった……
「分かった、至急ここへ通すように」
「はっ、承知致しました」
そう言って伝令兵は来た道を戻り陳到の元へ戻って行った
「朱里、鄧艾」
「「はっ!」」
「お前達はこれをどうみる?」
先に切り出したのは朱里であった
「恐らくは救援の内容でしょう、周辺には予め間者を待機させて駐屯させていたので間違いはないかと」
「私も軍師殿と同意見です。加えて呂布は兵糧不足との事、下策と知りつつ我等に救援を求めているのでしょう」
朱里はそう説明を行い鄧艾もそれに同調した
「となれば俺達がとる行動は……」
「ええ、この際に恩を売って呂布軍を我が方に組み入れましょう」
「決まりだな……」
こうして使者が来る前におおよその行動を決める事にした
そして陳到が連れてきた使者である李傕と郭汜の話を聞き確認した呂布の手紙を見て確信に至った
直ちに救援部隊の編成が行われる事となった
新野には陳到と朱里を守備に残すことにした。また、李傕と郭汜は強行軍の疲労もあり新野に残し休憩してもらうことにした。
救援部隊には足の早い騎馬隊を中心に組んだ、行くのは俺と美優、高覧、鄧艾である
「さて、それじゃ急いで呂布のとこへ行ってくる。新野は任せたぞ」
「ん、分かった。いってらっしゃい」
「朱里も良く翔子を支えてあげて欲しい」
「はい!任せてください!」
「暁人様、高覧、鄧艾の部隊も準備整いました。いつでも進発出来ます」
「よし……聞け!我が劉騎軍の兵士達よ!これより我らは呂布の元へ駆け付け救援に当たることとなる。繰り返す、目的は救援である、無用な戦は避けるように!」
「「「おおーー!!!」」」
待ってろよ呂布!すぐに向かうからな!
導入長スギィ!
次回にて戦闘開始!
それではサラダバー