真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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あけましておめでとうございます。この頃アイディアが浮かばず更新が遅れてしまいました


沖田大ピンチ、盗賊連合

長安の町のとある飲食店

 

「な、なんだ!この味は!?」

 

「この、なぽりたんという料理とても美味しいですねアンチョビさん」

 

「そうか!そう言ってもらえると嬉しいぞ!」

 

長安を訪問しに来た柳琳と王双にアンチョビが鉄板ナポリタンを振舞っていた。

 

「それよりも・・・・」

 

「ん?どうしたの王双?」

 

「いえ、柳琳様。私の気のせいだと思うのですが・・・街中を歩く際、何やら警邏隊や役人たちが騒がしく見えたので・・・・」

 

「そう言えばそうですね?アンチョビさん。何か知っていますか?」

 

「さあな。ただ。反董卓連合の後、敗残兵によって結成された盗賊団や袁紹軍の襲撃に警戒しているからな~あの戦いで袁紹に恨まれているし~」

 

「あれは袁紹の自業自得だと思うますが?」

 

「まあ、それはそうなんだがな・・・・・さてと・・・ほい、次の料理で来たぞ」

 

「あ・・・あのアンチョビさん」

 

「ん?どうしたんだ?もしかしてパスタ気に入らなかったか?」

 

「い、いえ・・・その沖田さんは今どこに・・・・」

 

「吹雪か?あいつならちょっと用事があってな国境付近の砦のほうへ視察に行ったよ。夕方には戻るはずだよ」

 

「そうですか・・・・・」

 

柳琳が少し残念そうにそう言うと王双はすっと立ち上がる

 

「ん?どうしたんだ王双さん?」

 

「鶫?」

 

「すみません柳琳様。少し用があるので少し別行動をとらせていただきます・・・・・・では」

 

と頭を下げると店を出るのであった

 

 

 

 

 

 

 

同じころ、宮中では・・・・

 

「なんですって!?西砦に武装した兵が襲撃に来たですって!?」

 

詠が兵の報告を聞いて驚く。兵の報告によれば、突如、西砦に武装集団が現れ、攻撃をし始めたという。それを聞いた月が

 

「それで城の状況はどうなっていますか?」

 

「はっ!張済様が今、必死に戦って城を守っています」

 

「そう・・・・・っ!?そう言えば吹雪がその砦に視察に行くって言ってたわね!吹雪たちの隊はどうなったの!まさか・・・・」

 

「現在のところ不明ですが樊稠様の情報偵察隊からは沖田将軍が敵に討取られたという報告はまだ聞いていません。現在、華雄将軍と呂布将軍が援軍として西砦へと向かっております」

 

「敵の素性は?」

 

「旗が掲げ上げられていないため不明。ただいま調査中とのことです!」

 

兵士が報告を終える

 

「詠ちゃん・・・・・」

 

「おそらく袁紹の兵よ・・・・とにかく今は吹雪たちが無事なのを祈るしかないわ・・・・・」

 

「吹雪さん・・・・・」

 

詠と月は心配な表情をし吹雪のことを思うのであった

 

 

 

 

 

 

西砦附近の森の中

 

「斗志!星!無事か!?今、何人いる?」

 

「はぁ・・・・はぁ・・・・いるのは私と星と志乃と鈴と美佳・・・・・そして護衛の兵士12名です・・・・隊長。残りの4名は残念ですが・・・・・・」

 

「戦死か・・・・負傷兵は?」

 

「いません‥‥といいたいところですが吹雪様。皆森の中を走り回ったせいで擦り傷だらけです」

 

「深手を受けるよりはましですけど・・・・」

 

吹雪たちは息を切らし擦り傷だらけでそう言う

 

「それより。何とか撒けましたね・・・・・いくら精鋭をそろえたといっても100名以上はさすがに厳しいわ」

 

「斗志の言う通りだな・・・・私も強くなったと思ったがやはり多勢に無勢だな・・・・・しかもこう足場の悪く薄暗い場所で戦うとなるとな」

 

斗志と星がため息をつきながらあたりを警戒しながらそう言う

 

「でも、この薄暗さと、吹雪さんが使用した煙幕弾のおかげで何とか窮地を脱しましたね先生」

 

「ええ。それに乗っていた馬を砦から逆方向へ走らせたら連中、それを追いかけましたからね・・・・幸いこの密林の薄暗さのおかげで馬上は見えにくい。少しは時間が稼げます。その隙に私たちは西砦に向かえば川内がいます」

 

「そうだな・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

志乃がそう話す中、美佳は深刻そうな表情で黙ったままだ。周倉や張燕の襲撃を受けてからずっとだ・・・・・・

 

「美佳。どうしたんだ。もしかして怪我でも・・・・・」

 

「え?いいや。斗志さん大丈夫です。それより急ぎましょう。連中が戻ってくる前に」

 

「そうだな・・・・さて徒歩だと西砦まで・・・・30分か。確かに急いだほうがいいな。みんな西砦まで歩けるか?」

 

「大丈夫です隊長。自分は歩けます」

 

「私もだ吹雪殿」

 

「私も頑張って歩きます吹雪様」

 

「私もです」

 

と、全員が頷き、美佳も

 

「私も大丈夫であります。全力で吹雪さんを守ります」

 

と、頷き、俺たちは敵の襲撃に警戒しながら徒歩で西砦へと向かうことを決断し、西砦まで歩くのであった

 

 

 

 

一方、周倉と張燕たちは

 

「追え!追えーっ!!!絶対に逃がすな!!」

 

張燕が馬で逃げる沖田たちを馬で追っていたが、周倉は

 

「全く沖田め、いきなり煙球を使うとはな!やはり最後の別れの時間をやらずにそのまま一斉にかかってせばよかったな。なあ張ちゃん!」

 

「だから張ちゃんっていうのやめなさいよ周倉!別にいいでしょ!これから殺されるんだから最後の別れ位させてやっても!この張燕様は器が大きいのよ!田舎者のあんたとは違ってね」

 

「残念。僕は都生まれの元役人よ・・・まあ今の王朝に不満を持って役人をやめて盗賊やているんだけどね。あんたもそうでしょ」

 

「私は根っからの盗賊よ。周倉。それにしても薄暗いわね。昼間だっていうのに追っている馬も薄暗くてよく見えないし・・・・」

 

「そうだね。馬の上は全く見えないわ・・・・まるで誰もいなかったかのようね」

 

そう言うと周倉はピタッと立ち止まり

 

「・・・・・・・まさか」

 

「どうしたのよ周倉?」

 

何かに気づいた周倉に張燕が首をかしげると周倉は

 

「ちょっと僕は確認したいことがある!張燕はそのまま追いかけて、すぐに追いつく!!」

 

「あっ!周倉!!」

 

張燕がそう言う中、周倉はたった一人先ほど来た道を全力疾走で戻るのであった

 

 

 

 

 

「もうすぐ砦だ・・・・みんな後、もう少しだぞ」

 

密林の中、吹雪たちは川内がいる西砦へと向かう途中、あたりを警戒しながら小休止を取っていた。吹雪は自分の九九式小銃や南部一四年式に弾丸を込めほかの兵士たちも剣やら槍を布で拭いていた。すると偵察に出ていた兵士二人が戻ってきた

 

「沖田閣下。今戻りました」

 

「閣下はやめてくれ。で、どうだ?西砦は?」

 

「実は、言いにくいのですが・・・・・・」

 

「やはり盗賊連合とかいう集団に襲撃されているのか?」

 

「わかりません。ただ遠目で見ても西砦で交戦しているのが見えました」

 

「敵の旗印は?」

 

「旗は掲げられておらず不明。しかし襲撃者の武装や装備、そして黄金の鎧を見てもかなり整ったもの。盗賊の類ではなく」

 

「どこかの国の正規兵・・・・・・・・志乃、鈴?」

 

「おそらく・・・・いえ、間違いなくその集団の正体は」

 

「袁紹軍で間違いないと思います。それに黄金の鎧は袁紹軍の兵士しか装備していません。恐らく袁紹軍は先ほど我々を襲撃した盗賊連合も恐らくは袁紹の軍門に下ったとしか・・・・」

 

「それはないと思います」

 

鈴の言葉に美佳が否定の言葉を言う

 

「美佳。それはどういうことだ?」

 

「張燕はどうかはわかりませんが、あの周倉が官軍である袁紹の軍門に下るとは考えられません。彼女はああ見えて誇り高い性格なので絶対に袁紹のような性格の官軍の将の下にはつかないと思います・・・・・」

 

確かに美佳の言う通り周倉は官軍のことを嫌っている。そんな彼女が袁紹の部下になることはあり得ない

 

「美佳。お主なんで周倉のことをそんなに知っているんだ?」

 

「そ・・・・・それは」

 

星は少し怪しむように美佳を見ると、美佳は少し戸惑った表情を見せる。すると斗志

 

「星、そのことは後で訊こう。今はどうやって西砦へと入るかです。聞けば西砦は襲撃を受け、中に入れない状態。戻るにしても半日以上はかかりますその間に先ほどの盗賊軍団に襲われたらひとたまりもありません。安全な場所はあの砦の中だけです」

 

「敵中突破するしかないっか・・・・・・」

 

「はい。残念ですが、策を練ってもこの方法しかありません。この森を利用してもすぐに感ずかれてしまいます。ただ的中突破するには・・・・・」

 

「囮が必要となります」

 

志乃と鈴が

 

「じゃ、俺が・・・・」

 

「吹雪殿はわれらの大将です!我々が助かっても吹雪殿が死んでしまわれば意味がありません!!」

 

「星・・・・・」

 

「そうです隊長。一人だけかっこつけるのはもうやめてください。もし隊長が戦死するとなれば私もここで自害してあの世までついていきますよ」

 

「斗志・・・・」

 

「吹雪様。皆の言う通りです。あなたが死んでしまわれたら私たちの存在する意味がなくなってしまいます。私は最後まで一緒についていきます」

 

「私も先生と同じ意見です。軍師としてこういうのはおかしいと思いますが、ここは私たちだけで強行突破して砦の中へ入りましょ!」

 

「志乃・・・・鈴」

 

「我々も同じ意見です将軍!」

 

「ここは強行突破して連中の度肝を抜いてやりましょう!!」

 

皆の言葉に俺は頷き

 

「わかった。無事に砦へ入れるか、はたまた武運拙く玉砕するかは知らないが俺についてこい!!」

 

俺は九九式小銃に三十年式銃剣をつけ、斗志と星や兵たちは剣や槍を志乃と鈴は短剣を手に持ち砦へと向かおうとしたその時

 

「袁紹軍の連中にあんたはやらせないよ。あんたを殺すのは僕なんだからな沖田!!」

 

と、どこからか声がすると馬が掻ける音がし、振り向くと

 

「周倉!?」

 

「やはりここにいたか沖田っ!!」

 

そこには周倉が馬に乗って猛スピードでこちらに向かってきた。そして周倉は剣を抜き、馬から飛び降りて

 

「沖田吹雪っ!!覚悟しろ!!」

 

そう言い俺に斬りかかろうとするが・・・・・・

 

ガキンッ!!

 

誰かが俺の前に出て剣で周倉の一撃を受け止める。その人物は

 

「美、美佳!?」

 

そう、美佳が俺の前に出て剣で周倉の一撃を止めてくれたのだ。すると美佳が

 

「もうやめて(ゆう)!!もうこれ以上、罪を重ねないで!!」

 

「お、お前は・・・李粛・・・・美佳か!?」

 

周倉は美佳を見て驚いた表情を見せるのであった。

 

 

 

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