真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
翌日
「ふあああああ~まったくなんで二人部屋で五人で押し込めらなきゃならないのよ・・・おかげでろくに眠れなかったじゃないのよ」
「チっ…よく言うぜ。口を大きく開けていびきかいてたのによ」
「ちょっといい加減なこと言わないでよ!!このシャオ様がいびきなんてかくわけないでしょ!!」
「はいはい、そう言う事にしときますよ。いびき小娘」
「なんですってっー!」
「喧嘩はやめなさい二人とも!!」
二人が喧嘩になりそうになると志乃が二人を止める。
「まったく、あなたたち二人は・・・・・」
志乃が二人に説教をする。こうなると志乃は止まらなくなる。二人はその説教を聞き流そうとするが、ばれて志乃の拳骨をくらいで二人とも大人しく歩きながら聞くのだった。
志乃は普段大人しいんだが怒るとマジで怖い。しまいには正座させられ3時間ほど説教をされたことがある。
「吹雪、志乃は怒ると怖いぞ」
「はい、それは身に染みてますよアンチョビさん」
俺とアンチョビさんは小声で話す。なぜおれがアンチョビさんに敬語で話してるかというとアンチョビさんはこの旅の仲間の中では1番年上だからだ。俺は16歳、志乃が15歳、川内は15歳、尚香が・・・・・たぶん11歳。そしてアンチョビさんが18歳だからだ。
そんなことを話していると太陽が上がる。すると、昨日烏を矢で気絶させた女性がいた金色ひょうたんが印の宿が見えた。すると俺は昨日あの飲食店の女将の言葉を思い出した。
『明日の昼過ぎ、その行列がこの前を通りを通るのさぁ』
その言葉を思い出し俺は女性が経っていた窓の正面側を向く、そこは行列の通る大通りが見える。距離は・・・・・・100メートルっといったところか・・・・、何か不吉な予感を感じ俺は方向を変えた。
「ちょ、ちょっとどこに行くんだ吹雪」
アンチョビさんが声をかけるが吹雪は宿へ向かう
その頃宿では紫の髪の女性の下に宿主がやってきた
「私に客?」
「はい、昨日の礼をしたいと・・・・・」
「昨日の御礼?」
「そうでしたか、貴方が昨日の・・・」
「はい、沖田といいます。」
「沖田・・・・・もしかして沖田吹雪さんですか?」
「あ、はい。そうです」
「そうでしたか。この前は娘を助けていただきありがとうございました。」
「この前・・・・・・・あー!思い出した。あなた璃々ちゃんのお母さん!いえいえとんでもないですよ。それよりも先日は、連れの者がお世話になりました」
「そんな。礼を言われることは何も、根がお節介な者ですから・・・つい余計な事をしてしまって、申し遅れましたが、私は黄忠、字は漢升と申します」
「(黄忠!?まさか璃々ちゃんのお母さんが黄忠だったとは・・・・)そう言えば璃々ちゃんがいませんね。元気にしてますか?」
俺がそう言うと、黄忠さんは少しどうようした顔を見せるがすぐに笑顔に戻り
「い、今、璃々は隣の部屋で寝てまして・・・・・」
「そうですか・・・・・」
「すみません、今、お茶を」
黄忠さんがお茶を入れようとすると
「それにはおよびませんよ」
「え?」
「いい天気だな。大通りのほうまでよく見える」
窓を開けて、大通りを見た
「!?」
その一言に黄忠が驚く
「とは言え・・・ここからだと、大通りを通る人の頭は、精々豆粒ほどだ。しかも、動いているとあっては、生半可な弓の腕では、まず当たらない。警護の連中も、その可能性を考えなかったとしても・・・・・・責められることはできない」
「沖田さん、貴方何をおっしゃりたいのかしら?」
「いや、もし、かの弓の神・・・曲張や俺の国に昔にいた伝説の弓手、那須与一に匹敵する程の名手がいたら、不可能を可能にすることが出きるかも知れないとな・・・」
「くっ・・・」
黄忠は俺が壁にかけていた軍刀を取り、抜こうとするが吹雪に弓を突き付けられてしまった。銃を突き付けても銃のない時代には無意味だからである。
「動くな!!どうやら刀の扱いは弓ほど得意ではないようだな・・・・・・志乃、川内、アンチョビさん入ってきていいぞ」
俺がそう言うと志乃と川内とアンチョビさんと孫尚香が入ってきた。それを見て黄忠は観念したのか床に膝をつくのだった。
「数年前に主人を亡くした私は幼い娘の璃々と二人は楽成城で、ゆっくりと暮らしていました。ある時家族旅行の帰り、そう、沖田さんが娘を助けた後のことです。宿に泊まり、しばらく目を離したすきに璃々が居なくなっていて、代わりに一通の置き手紙が」
『娘は預かっている。こちらの指示に従えば無傷で返す。そうでなければ、命の保証はしない』
「何と卑劣な!?」
「許せねぇ!?」
「そして・・・待ち合わせの場所には・・・・」
黄忠が待ち合わせ場所に行くと黒いフードを被った男がいた。
『娘は・・・・娘は無事なんでしょうね?』
『全てはお前次第だ黄忠・・・』
『私にいったい何をしろと・・・・』
『ふっ・・・・それはだな・・・・』
「成る程。それで、やむを得ず暗殺を請け負ったのか」
「はい、どんな理由であれ、人の命を影に隠れて奪うような行いが、許されるとは思いません・・・・・・・・・・・・・・でも、でも娘の璃々は、私の全て何です!! 璃々を救うためには・・・・・・他にどうしようもなくて」
吹雪は話を聞き、黄中に近づき手を肩に乗せる
「安心してください。黄忠さん。璃々ちゃんは必ず俺たちが救う」
「本当ですか!?」
「ああ、俺たちに任せてくれ!」
「子供を人質にするなんて!許せない!このアンチョビが成敗する!!」
「右に同じだ!」
「でも…肝心の璃々ちゃんの居場所が・・・・」
「ねぇ、これって・・・?」
「それは娘が監禁されている場所で描いた絵です。昨日、一味の者が娘が無事であること証として持ってきて・・・・」
すると孫尚香の持つ一枚の絵に志乃は見覚えがあった・・・
「あのこれって・・・・誰かに似てないかしら?」
「ん?そう言えばそうだな・・・・・」
すると・・シャオが気付いた
「あっ!!茶店の髭親父!!」
「ではあの茶店の主人が犯人か!?」
「いえ、それはないと思います。もしこれが犯人一味の誰かを描いたとあればいくらなんでもこれを黄忠さんに渡すようなへまはしないはず・・・たぶんこれは誘拐された娘さんが監禁されている場所から見た者を描いたと思われます」
「あの茶店の向かいは確か・・・」
「ぼろ屋があったな!」
「娘の居場所に心当たりがあるのですか!?」
「え・・・・ま・・・たぶん・・・」
「場所を教えてくれ!!すぐにも私が」
立ち上がった黄忠を吹雪が止めた
「やめた方が良い」
「なぜですか!?」
「吹雪様の言う通りです黄忠さん」
「どうしてですか!?」
「顔を知られている黄忠さんが監禁場所に近づいたりしたら娘さんの身に危険が及ぶかもしれません。娘さんの命を最優先にするなら黄忠さんは何も知らないふりをしてここに残ってください」
「辛いと思うが、ここは志乃の言うとおりにしてくれ」
そう言われ黄忠は大人しく座る。
「黄忠さん・・・」
「あの茶店までさほど時間はかからない・・・行くぞ!」
「沖田さん・・・・」
「大丈夫だ必ず璃々ちゃんを救う。約束だ「吹雪様早く!」じゃあ、行くぜ」
「ありがとうございます・・・・」
吹雪の言葉を聞いた黄忠は涙を流した。五人は茶店へと向かった。それと入れ違いするかのように犯人の一味である人が入ってきた
「入るぜ」
「なんのよう?」
「へへ、そんなつれなくするなよ。親分から首尾を見届けるように言われてな・・・」
「そう、ご苦労なことね。(危なかったわ。もし私があのまま飛び出していたら・・・)」
「ふあぁぁぁ~暇だな~」
一方茶店では店主である髭親父が大きくあくびする。
ドンドンドン!
「ん?なんだ?」
「え!?向かいのボロ屋にさらわれた子供が!?」
「その子を救うために店主の協力が必要なんだ!!」
「え!?協力?」
そのころ、ボロ屋の中には三人の盗賊と一人の幼い少女がいた。その少女こそ紫苑の娘である璃々であるのだ
「おい、異常はないか?」
「なんにもつーかなさすぎて退屈で退屈で」
すると
「ちょっと変ないいかがりはやめてよね!?」
「!?」
賊の小さいほうが覗くと、そこには店主とシャオがみえた
「このシャオ様がせこい盗みなんかするわけないでしょ!!」
「この間食い逃げしといて何いっとるんだ!!だから今回もおめぇにちげぇね!!」
「わかったわよ。そんな疑うなら盗んだものがあるかどうか裸にしてでもしらべたらいいじゃない!!」
「何!?」
なんとシャオは上の服を抜き始めた。賊はそれに目が釘付けになってしまった
「どう、これで良い//」
「//・・・・・ま、まだだ、まだ下が残っている!!」
「わかったわよ。」
さらにスカートまで脱ごうとしていた
その頃ぼろ屋の中では
「ちょっと、ちょっと、おもしれぇことになってますぜ!!」
「なんだ?っておおおおおお!!」
「さあこれでわかったでしょ!!」
「「「おおおおおおおおお」」」
「(もうまだなの・・・・さすがに・・・・これ以上は脱げないわよ・・・////)」
賊達がシャオの下着姿に注目しているころ、木の上では三十年式銃剣を加えた吹雪。木のしたではアンチョビと川内。そして、店の中では志乃が様子を見ていた
「(引き付け成功・・・)」
そして・・・・
「今です!!」
志乃の号令と同時に三人は突入した。そして、
「なんだ!?てめぇは!?」
「ふっ・・・・生憎だが貴様らに名乗る名はねえよ!」
「なんだと!!」
「ふざけるな!!」
「やっちまえ!!」
賊3人は吹雪に襲い掛かるがたったの5秒で瞬殺された。すると下にいる賊たちを倒しに行った川内が駆け付ける
「応、吹雪、下にいる奴ら一人残らずやっつけたぜ♪」
「そうか・・・・・・・久しぶりだな璃々ちゃん。助けに来たぜ。お母さんが待ってるから行こう」
「吹雪お兄ちゃん!!」
そして、三人が璃々が外へ出ると・・・・
「皆さん、こっちです!!」
「おう、無事救出できたぜ志乃」
「それはいいのですが、どうやって大通りに行きましょう。人の足では間に合いません」
「大丈夫だ。これがある」
俺は小さなカプセルから、陸王を取り出す。
「なるほどこれなら馬よりも早く着きますね!!」
「うわっ!なんだこれ!?」
「鉄の馬!?」
川内とシャオが驚く
「説明は後だ!璃々ちゃんこの小さな船みたいなのに乗ってくれ」
「うん♪」
「しっかりつかまってなよ!」
そう言い俺は陸王を走らせる。
「(頼む間に合ってくれ!)」
その頃、町では大行列が始まっていた。家臣達が前に出ており、婿入りする隣町の領主の息子が、豪華な馬車に乗っていて、その横では警備兵が不審者がいないか目を光らせる。周りには人だかりが出来て大騒ぎになっていた。
「おい、そろそろだぞ」
「……分かってるわ」
男に促され、黄忠は弓矢を手にする。
(沖田さん・・・・)
一方吹雪は街にたどり着いた
「何とか間に合ったがこの人混みじゃあ、宿屋へ着かない・・・・仕方ない!」
一方、大行列は順調に進んでおり、目的の通りまで、後もう少しの距離まで来ていた。
「来た!頼むぞ!」
「え、ええ……」
領主の息子を乗せた馬車が、視界に写り込む。
黄忠は弓矢を構える。だが、その手は震えており、息も荒くなっている。視界も揺れ、頬に汗が流れる。
「おい、早くしろ!」
急かされ、更に動揺する。
(もう、これ以上は……ごめんなさい璃々、沖田さん・・・・)
瞼を強く瞑り、もう駄目かと……諦めかけたその時だった。
黄忠は、ある一点を見つめている。雑踏の中、こちらに向けて大きく手を振る、幼い少女。無垢で可愛らしい笑顔で、黒髪の少年に高く抱き上げられながら、何かを呼んでいる。
黄忠は、ゆっくりと呟く。
「お……か……あ……さ……ん……っ!」
黄忠の瞳には、しっかりと愛しい我が子が写っていたその眼には涙がたまっている。娘の無事な姿を見て、弓矢をゆっくりと下ろした。
「お、おい!一体どうしたんだよ!?」
男が黄忠の肩に手を乗せるが・・・・
「触らないでっ!」
怒りの一撃で賊を殴り飛ばした。安心した黄忠は腰を抜けて、座り込んだのだった・・・
そして、黄忠と璃々と別れの時が来た
「名残惜しいけど、ここで別れね・・・貴方達には何とお礼を言ったらよろしいでしょうか」
「ありがとう吹雪おにいちゃん」
「璃々ちゃんも元気でよかったよ」
「えへ♪」
「沖田さん。あなたには2度も助けられました。この恩は必ずお返しします」
「いいえ、黄忠さん俺は・・・・」
「紫苑と呼んでください。璃々を守ってくれたお礼です」
「そうですか・・・・ありがとうございます。紫苑さん」
「いいえ、こちらこそ///」
「あーお母さん、赤くなっている」
「こ、こら璃々!!」
「「「「ははははは」」」」
その光景にみんな笑ってしまうのだった。
そして吹雪たちは紫苑と別れ旅を続けるのだった。
思った以上に旅編の話が長くなってしまってる・・・・
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どちらでもいい