真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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今日はメンマ好きのあの人が出ます


黄巾の乱編
昇り龍現る


「ただいま帰りました」

 

「おかえり雪風」

 

吹雪が旅を終えた3日後、洛陽に里帰りに行っていた雪風が帰ってきた。

 

「隊長。旅から帰っていたのですか?」

 

「ああ、3日前にな。あ、これ旅のお土産」

 

そう言い吹雪は旅土産である可愛いねこのストラップみたいな陶器を渡す。すると雪風は嬉しそうに笑みを漏らす。

 

「ありがとうございます隊長。この人形大切にします。それどころかこれを我が一族の家宝にします!」

 

「いや、そこまでしなくても・・・・」

 

吹雪は苦笑する

 

「それより雪風、ここに帰るまで疲れただろう今日はゆっくり休んでくれ」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「じゃあ、俺は行くから」

 

俺はその場を後にしようとするが、

 

「あ、隊長お待ちください」

 

そう言うと雪風は一枚の封筒を吹雪に渡す。吹雪はその封筒を見ると少し顔色が変わる。

 

「例の件です」

 

「そうか、ありがとな。引き続き頼むよ」

 

「御意」

 

吹雪はそう言うとその場を後にし、警邏の仕事に向かった。因みに警邏隊もとい吹雪連隊の制服が変わった。服のデザインは機動力を重視するため西洋風の格好で、明治時代初期の日本陸軍の制服である黒服の格好である。

 

「あ、吹雪。警邏お疲れさん」

 

街を歩いていると、夕張に会う

 

「おう、夕張。お前は買い物か?」

 

「ええ、あ、そう言えば吹雪例のあれ1門できたわ。後で私の部屋に来てね」

 

因みに夕張は前に見せた九九式小銃をもとにライフル銃の開発に成功して今大量生産中である。その銃の名は一式歩兵連発銃って名前になっていて見た目は旧日本軍の村田式歩兵銃となっていて構造はドライゼ銃となっており薬莢は紙薬莢となっている。本当にすげえよ夕張は何でも作れる。

 

「分かった。警邏が終わったら見に行くよ」

 

「ああ、楽しみにしとけよ。そう言えば吹雪、最近妙な噂があるんだよ知ってるか?」

 

「妙な噂?・・・・・ああ、華蝶仮面のことか?」

 

華蝶仮面とはなぜか突如現れた。謎の人物だ。報告では、白い服を着てパピヨンマスクをつけた女性だというのはわかったのだが正体まではつかめなかったらしい。各州ごとに現れては暴漢退治といった街の治安維持に貢献しているのだが、やり方が過激らしく各州の警邏隊からお尋ね者となっていたりする。

 

「ええ、何でもその華蝶仮面がこの天水に来ているらしいのよ」

 

「へ~そうなのか。斗志がきいたら全警邏隊を使って捜索しそうだな」

 

「ええ、確かに斗志、その準備をやっていたんだけど…」

 

やってたのかよ・・・・

 

「何でも、西の地区の豪商相手になんか苦戦してるのよ」

 

「ああ、あいつか。まだ証拠が出ていないのか?」

 

夕張の言う西地区の豪商とは文字通り西地区にいる豪商のことである。その豪商は何かと怪しい男で、物資の横流しや、麻薬、そして黄巾党に武器などを送っているという疑いがあり、月や詠の権限で斗志たちが家宅捜索をしようとしたが、何でも朝廷の高官の身内ということで拒否されたうえ、証拠も出ないため未だ行き詰っているという。

 

「ええ、斗志もそのことで頭抱えているのよ。じゃあ、私は行くね」

 

「ああ、またな」

 

そう言い俺は夕張と別れて警邏の続きをした。しばらく歩いていると向こうで何やら人だかりができていた。なんだろうと俺はその人だかりの所に行く。

 

「何があったんだ」

 

俺はすぐそばの人に訊く

 

「あ、これは吹雪様。何でもごろつき共があの店の主に難癖つけて店の商品を奪っていこうとしたのさ。それを旅の武芸者が・・・」

 

「旅の武芸者?」

 

俺は様子を見る。すると確かにごろつき8人と白い服を着、長い槍を持った女性が今にも喧嘩をおっぱじめようとしていた。

 

「やれやれ・・・・止めに行くか」

 

そう言い現場に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから、何度も言ってるだろ武芸者さんよ~。この品は盗品。俺たちがこの前盗まれたものに似てるんだよ。だから盗まれたものを取り戻すのは当たり前だろう?」

 

なんとも無茶苦茶な理由である

 

「ほ~ 貴様らのようなごろつきがそんな高価なものを持っていたとはな。疑わしいものだな」

 

白い服の女性にそう言われごろつきの頭に血が上る

 

「な、なんだと!」

 

そう言いごろつきは剣を抜き襲い掛かろうとしたが・・・・

 

「そこまで!!」

 

「「!?」」

 

騒動が始まろうとしたそのとき、別の人物の声が上がる。皆がその声をした方を見ると、其処には吹雪がいた

 

「お前たち何を騒いでいるか知らないが、暴力を振るおうとするのは感心しないな。もしお前らの言う事が正当ならば裁判でそれを証明しろ。そうじゃなければ品を返して店の主人に詫びろ。もしここで争うというなら俺が相手になるぞ」

 

吹雪は少し殺気を出しながら言う

 

「なんだ、てめえは!」

 

そう言い、ごろつきの一人が吹雪につかみかかろうと迫るが子分の一人に止められる

 

「ちょ、ちょっと待てよ兄貴。そいつ警邏隊の奴だぜ・・・・」

 

「しかも黒服じゃなくて、枯草色・・・・・こいつ警邏隊隊長の沖田吹雪だぜ。さすがにまずいですよ」

 

と、ごろつきの部下がそう言うとさすがに警邏隊とことを荒らしたくないのか、ごろつきの兄貴は舌打ちをして子分の男達と共に去って行った。ごろつきどもが去ると野次馬からは歓声があがる。

 

「店主大丈夫ですか?」

 

「ええ、ありがとうございます沖田様。それと旅の武芸者さんも」

 

「なに、困っている人を見過ごすわけにはいかないからな当然のことをしたまでだ」

 

「ところで店主。あのごろつきをどうしますか?被害届を出せば、しょっぴきますが?」

 

「いいえ、こうして品物を返していただいたので・・・・」

 

「そうですか。ですが、またこういうことがあったらすぐに警邏隊に伝えてくださいね」

 

「はい。ありがとうございます」

 

店の主人はお礼を言うと店の中に戻った。

 

「さて・・・・・旅の武芸者さん。怪我とかはありませんか?」

 

「ふむ。おぬしのおかげで、怪我はしてはいない。しかし、みすみすあいつらを見逃しても良かったのですかな?また同じ事を繰り返すだけなのではないか?」

 

「ふっ・・・その時は責任をもって逮捕するつもりですよ」

 

「そうですか。そう言えば自己紹介がまだでしたな。私は趙雲と申す。」

 

ん?・・・・趙雲?趙雲、趙雲、趙雲!?まさか・・

 

「失礼ながら、君はもしかして常山郡の昇り龍。趙子龍か?」

 

「ほう!私のことをご存知でしたか!さすがは天水の狼と恐れられている天の御使い殿」

 

「・・・・なんで、俺が天の御使いとわかったのですか趙雲さん」

 

「なに、風の噂に聞いた姿とあなたの姿が同じだったのでな。もしかしたらと」

 

「なるほど。そう言えばまだ名乗っていませんでしたね。おれは沖田吹雪。趙雲さんの言った通り、天の御使いなんて呼ばれている。」

 

「やはりそうでしたか。」

 

「では、俺は警邏の続きがあるんで、趙雲さん。また・・・・」

 

と、その場を後にしようとしたのだが、趙雲に襟首をつかまれる

 

「あ、あの・・・・趙雲さん?」

 

「すまぬ。沖田殿。私はこの街に来たばかりなのだ。迷惑でなければこの街の案内をしてくれないか?」

 

と、趙雲は不敵な笑みをして、吹雪に言う。

 

「えっ?まあ、別に構いませんが」

 

「では、行こう沖田殿」

 

沖田はしかなく趙雲の為に街の案内をするのだった。最初に案内したところは市役所、その次に病院、学校など街の隅から隅まで案内した。そして、とある店でご飯を食べることになった。しかし、吹雪は趙雲と食事やに向かう途中、わかったことがあった。それは彼女が最近巷で噂になっている華蝶仮面だということに。なぜ吹雪がそう思った理由は話すたびに華頂仮面のことを持ち出すのだ。それで確信した。彼女こそが華蝶仮面だということに・・・・

 

「ん?沖田殿どうかなされた?」

 

「あ、いや何でもない。」

 

「そうですか・・・・そう言えば沖田殿は食事と、言いましたがどこに行かれるのですかな?」

 

「ああ、メンマの園という店だよ。最近はやり出してな」

 

「なんと!メンマの園だと!?」

 

「知っているんですか?」

 

「ああ、メンマ好きなら知らない者はいないという店だぞ」

 

え、そうなの?

 

「いや~その店に行くのが楽しみになってきました」

 

「そうですか・・・・「隊長」ん?斗志?」

 

吹雪が趙雲と話しているときに会う

 

「何をしていらっしゃるんですか?」

 

「いや、別に大したことはないよ。この旅人さんに街を案内してたんだよ」

 

俺がそう言うと斗志は趙雲を見るすると、何か納得したような顔をする。

 

「そうですか・・・・・それよりも例の西地区のことで来ていただけないでしょうか至急」

 

真剣な顔でそう言う斗志。これはただ事ではないな。

 

「わかった。すぐに行く。すまない趙雲さん。こんなことになって」

 

「いや、沖田殿には仕事中にもかかわらず半日以上も案内させてしまった。別に問題はないメンマの園は私一人で行きますので」

 

俺が趙雲に謝ると趙雲は笑って許したのだった

 

「感謝します」

 

そう言うと俺はこの場を後に市、斗志と一緒に西地区に行くのだった。

 

 

 

 

「さてと・・・・・なんか事件のようだし、私も行くか」

 

一人になった趙雲は街の人気のない裏通りに行き裾から、蝶の仮面を出すのだった。

 




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