真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
「あ~今日も無事仕事が終わったな。」
今日も無事に警邏の仕事も終わり、俺は背筋をグーンと伸ばして、いつもの料亭「朱雀屋」に向かった。
「それにしても天水も随分平和になったな。」
本当に盗人一人も出ず天水は平和だった。しかし吹雪は少し心配事があった。それは・・・
「本当に反董卓連合なんか起きるのだろうか・・・・」
そうつぶやく。そう、吹雪が心配しているのはまさにそのことだ。今のとこ朝廷から都洛陽に来いなんて話は月のところに来ていない。だが、もしも史実通りに洛陽に行くとしたら、俺は反董卓連合を阻止できるのだろうか・・・・それが気になっていたのだ。
俺がそんなことを考えていると・・・・・
「あら?そこにいるのは沖田君?」
「あ、こんばんわ。高順さん」
いきなり誰かに話しかけられ、その方向を見るとそこには腰まで伸ばした黒い髪で「頼れる素敵なお姉さん」っという感じの強いイメージの高順さんだった。
「こんばんわ。それと私のことは真名である。「桜」でいいのよ。恋ちゃんの息子なんだし気軽に呼んで」
そういう高順さん事、桜さん。史実の高順といえば母さんである呂布の側近なんだけども、彼女は部下ではなく母さんの幼馴染らしく。普段は詠の手伝いまたは政務をしているらしい。
「わかりました。それじゃあ、俺も吹雪でいいです桜さん」
「ふふっ・・・・まさか恋ちゃんがこんないい子を産んでいたなんてね。確かに恋ちゃんと比べると性別と髪の色を除けば似ているし。恋ちゃんの息子って言われると納得できるわ」
と、微笑みながら言う桜さん。
「そういえば吹雪君はこれから夕飯?」
「はい。仕事も終わりましたのでいつも通っている店で食べようと思いまして。桜さんもですか?」
「いえ、私は詠さんに頼まれた本を届けに行く途中です」
「そうですか・・・・それじゃあ、桜さん。また」
そう言い、俺は桜さんと別れた。そしてしばらく歩き朱雀屋に向かっていると・・・・
「あっ!隊長!」
偶然に桜花と川内とその部下たち3人に出会う。
「おう、桜花、川内。お前も朱雀屋か?」
「ええ、ちょっと懐に余裕が出てね。久しぶりにあの店で食べようと思ってね」
「桜花もか?」
「はいっす!今日うちの連中がどうしても行きたいってぐずるので」
「それはないですよ郭 汜様。郭 汜様だって行きたいって言ってたじゃないですか」
「あれ?そうだったっけ?まあいいや。隊長一緒に行ってもいいっすか?」
「ああ、俺も朱雀屋に行くところだったからな。」
ということで俺たちは朱雀屋に向かった。
「いらっしゃいませ!・・・あっ!沖田さん」
「どうも典韋ちゃん。いつもの奴でお願いね」
「私はアンチョビ姐さんお気に入りのなぽりたんで」
「かしこまりました。少々待っててくださいね。」
典韋は注文を受け取ると頭を下げ厨房にいる店主のところに向かいその亭主に注文の品を言うと。厨房が騒がしくなる。
料理ができるまでなぜか桜花たちと話をしていた。
「あの、黄巾の乱からはや1か月・・・・・時間というのは早く過ぎるもんだな~」
「吹雪。それだとまるでおじいさんみたいだよ?」
「そうっすよ。せれにそのセリフ隊長が言っても全然似合わないっす」
「おいおい・・・・それはないだろ~」
そんなことを話して笑いあう。この人と気が一番いい感じだ。すると・・・・
「まったく。寄せ集めの奴らはこれだから」
「まったくだ。天の御使いが率いる軍っといってもあれじゃあ、董卓軍の恥だぜ」
「なんだとぉ!!」
「貴様ぁ!今何を言った!」
と、どこかから罵声が聞こえうちの隊士が怒鳴る。その罵声を浴びせた人物は向こうの席に座っていた2人の若い兵士だったしかもその二人は酔っぱらっていたみたいでこっちを見てにやにやしながら罵声を言う。桜花、川内と一緒に来ていた、隊士の2人が立ち上がりその二人のとこに今にも殴りかかりそうな雰囲気だったので俺はその隊士を止める。
「待て」
「しかし隊長!」
「落ち着け、お前ら。ここは飯を食べる場所。面倒ごとは起こすな」
「ですが!」
「隊長の言う通りっす。お前ら気持ちはわかるがここは抑えろ」
「・・・・・分かりました。」
桜花に言われ渋々席に座る。
「桜花。あいつらいったいどこの部隊だ?」
「あいつらはうちらの隊じゃないっす。」
「それに、あの鎧姿は華雄や霞の部隊の奴じゃない。とすると、おそらく徐栄さんとこの部隊だな」
桜花と川内が小声で言う。すると・・・
「おい、隊長さんよ~」
と、よぱらった兵士が水の入ったグラスを持ってやってきてそして
「お前さん。黄巾の乱で活躍したみたいだけどな・・・・」
とその水を俺の頭にかける
「俺達名門軍である徐栄軍に比べれば、ままごとと同じなんだよ!」
「なっ!貴様ぁ!」
「てめえぇ!何しやがる!!」
その様子を見てさすがの川内や桜花も頭にくる。そして桜花は今にも殴りかかりそうだったが
「待て、お前ら」
「しかし!」
「落ち着け。俺はともかく。ほかの客人に迷惑がかかる。今は耐え忍べ」
吹雪はそう言ってなだめるが吹雪は鋭い目つきでその酔っ払い二人を睨んでいた。すると・・・
「あ、あの・・・・お客様。あまり騒がれると他のお客様にご迷惑が・・・」
店員がそこに来て二人に注意しようとするが・・・・
「うるせぇ!庶民の分際で官軍に意見するのか!」
と、二人組の一人が店員の人に殴りかかろうとするが・・・・
ガシッ
「っ!?」
吹雪がその男の腕をつかむ
「・・・・・その辺にしておけ」
「なんだと貴様っ!」
「俺を侮辱するならともかくほかの人に手を出すなら容赦しないぞ・・・・」
と、吹雪は殺気を含めた目線でその男を睨む。
「こ、こいつ・・・!」
二人組のもう一人が剣を抜こうとしたが・・・・
「そこまで」
と誰かに静止させられ男はその声のする方に顔を向けると・・・・・そこには肩に弓を掛け、サイドテールの髪型で少しクールさを感じられる女性でその男の首筋に短剣を向けていた。
「じょ、徐栄様・・・・」
「さっき、警邏の人に朱雀屋で酔っぱらって暴れている兵士2人がいるって聞いて来てみれば・・・・・あなたたちいったい何をしてるの?」
普通に話しているようだがその眼は怒りに燃えているのがわかる。そのことも分かってか二人組はぶるぶると震える。
「あ・・・・いや。その・・・・」
「あなたたちは栄えある徐栄軍の名を汚すつもり?」
「い、いえ!けしてそのようなことは!」
「言い訳は無用です。本日よりあなたたち二人には軍を辞めてもらいます。そして、訓練生からやり直してきなさい。それが嫌ならすぐにこの街から出ていきなさい」
と、鷹のような鋭い目線でそういわれて二人は固まってしまう。その後うちの警邏の連中が来て、その二人は暴行未遂として連行されるのであった。
すると徐栄さんはこっちのほうに来て
「あなた。沖田さんね。月や詠。そして桜さんから話は聞いています。今回はうちの部下たちが大変迷惑を掛けました。」
そう言い、頭を下げる徐栄さん。
「いえ、いいんですよ。そういえば自己紹介していませんでしたね。俺は沖田。沖田吹雪。董卓軍第3師団師団長兼警邏隊隊長をしています」
「私は徐栄・・・・・董卓軍第2師団師団長を務めております。以後お見知りおきを。それでは私はまだ仕事がありますのでこれで失礼します。お食事を邪魔して申し訳ございませんでした」
そういうと徐栄はその場を去っていった。
「・・・・あの人が曹操に一矢浴びせ、獅子奮迅の活躍をした徐栄か・・・・」
俺はその後ろ姿を彼女が見えなくなるまで見ていた。
「吹雪ー。料理きたわよー」
「ああ、わかったすぐに行く」
川内が俺を呼ぶ俺は返事をして店の中へと戻るのであった。
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