真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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翠と蒲公英

「助かったね~お姉さま。あの人に連行されなくて」

 

「よくないぞ蒲公英。あの人がいなかったら、どっちにしても無銭飲食で捕まってたんだからな。また会ったらちゃんとお礼を言わないとな・・・」

 

馬超はそう言い、あの少年のことを思い出すのだった。

 

 

 

 

 

そして午後、二人は馬騰が向かった屋敷に入り、二人は隣につく。すると・・・・

 

「お久しぶりです。馬騰さん」

 

すると玉座の間から、一人の少女と眼鏡をかけた少女が出てきた。

 

「久しぶりだね。月、詠。3年ぶりだね」

 

「本当ね、春華(しゅんふぁ)。あなたの隣にいる人たちは?」

 

「ああ、この二人は私の娘と姪だよ。」

 

「馬超といいます。お見知りおきを」

 

「私は馬岱といいます」

 

と言い、二人は月に頭を下げる。

 

「どう?天水に来てみて?」

 

「ああ、噂以上に言い町だ。お前たち二人は少しの間、私より先に街を見てきたんだろ?」

 

「ああ。街の人たちはなんか幸せそうな顔をしていたよ。な、なあ、蒲公英」

 

「うん♪それに料理もおいしかったしね~」

 

「ふふっ・・・それはよかったです」

 

月は少し嬉しそうにほほ笑む

 

「そうかそれは・・・・・ってどうしたんだ?翠、蒲公英。どうしたんだい?なんか冷や汗が出てるぞ?」

 

馬騰は二人を見ると二人は何か後ろ暗そうな顔をし始める。

 

「あ、いや・・・・あの・・・」

 

「そ、それは・・・・」

 

「翠、蒲公英・・・・・お前何か私に隠してないか?もしかして私がいない間街で問題とか起こしてないよね?」

 

「えっ!」

 

「ひっ!な、なんで、ばれたの?」

 

「てっ!馬鹿!蒲公英それは・・・」

 

「・・・・やっぱり、街で問題おこしたんだな#」

 

「あっ・・・」

 

馬騰に鎌をかけられあっさり言ってしまう蒲公英。すると・・・・・

 

「すまない。詠、月。遅れた」

 

と、先ほど、翠や蒲公英の料理の代金を支払った少年が入ってきた。

 

「ちょっと!吹雪。どこにいってたのよ!」

 

「いやぁ~すまんすまん。なんか、道に迷ったおばあさんの相手とかしたりで遅れちゃったんだよ……って、あれ?君たち、さっきの姉妹じゃないか?どうしたのこんなところで?」

 

「そういう、お前はあの時の役人!?」

 

「あ、本当だあの時のお兄さん!?」

 

「え?あなたたち、知り合いなの?」

 

詠は驚いてそばにいた少年、吹雪に訊く

 

「え?ああ、なんか、警邏の最中、料理のお金が足りないって困っていたみたいだから。代わりに代金を払ったんだよ」

 

「そ、そうなの・・・」

 

「食い逃げとかじゃないのか?」

 

馬騰が二人にきつい目線を見せた後、吹雪の顔を見てそう訊く。

 

「いや、そういうことはしていませんよ。ですから気にしないでください」

 

吹雪がそう言うと、みんな苦笑する

 

「あはは・・・・自己紹介が遅れた私は馬騰。西涼の太守をしている。」

 

「初めまして馬騰さん。俺は沖田吹雪。天の御使いの一人で警邏隊隊長をしています。」

 

そう言い、吹雪は馬騰に頭を下げる。

 

「ほう・・・・君が沖田殿か・・・・うちの連れの者が世話になったな」

 

「いえ、いえ・・・とんでもありません」

 

と、そんな会話をした。その後、予定通り、馬騰さんは旧友である月と話し合いをし、俺は詠に言われた通り、彼女の連れである、馬超と馬岱に天水の街を案内するのだった。まずは学校や、病院。そして飲食店など様々な場所を案内した。

そしてしばらく二人を連れて街中を歩いていると

 

「あ、あの・・・・」

 

「ん?なんですか。馬超さん」

 

「まだお礼とか言ってなかったから、その・・・・」

 

「別にいいんですよ」

 

「だけど!」

 

「も~お姉さまったら。御使いさんがいいっていうなら、いいじゃん」

 

「蒲公英っ!そうわけにはいかないだろ!」

 

蒲公英は翠に注意されるが蒲公英はそんなこと気にせず吹雪に話しかける

 

「ねえ、御使いさん。次はどこに案内するの?」

 

「そうですね・・・・どこがいいんですか馬岱さん?」

 

「蒲公英でいいよ御使いさん」

 

「え?でもいいのか?それ真名だよな?」

 

「いいの。ご飯おごってくれたお礼だから。ねえお姉さま?お姉さまだってお礼を言いたいって言ってたじゃん」

 

「そうか・・・・分かった。じゃあ、俺のことは吹雪でいいよ」

 

「わかった。じゃあ、吹雪お兄さんって呼ぶね♪」

 

「おい。蒲公英。お前、少し気やすいぞ。こういうのは少し遠慮してだな・・・・」

 

「まあ、まあ。馬超さん。俺は気にしていないので。そんなに怒っていると可愛い顔が台無しですよ?」

 

「#$%‘@¥’%!!」

 

急に馬超さんが言葉にできない言葉で何か言う。心なしか顔が赤い

 

「か、かわいいって・・・・嘘言ってんじゃねえよっ!私が可愛いなんてそんな///」

 

「へ?嘘じゃありませんよ。そうですよね蒲公英さん?お姉さん綺麗だと思いませんか?」

 

「そうだよね~お姉さまは綺麗なのに自覚がないんだよね~」

 

「////っ!?も、もう!そんなにからかうなよっ!それよりも御使い様・・・」

 

「吹雪でいいよ。そんな堅苦しいのはなしで頼む」

 

「そうか・・・・それじゃあ、吹雪。これからどこに行くんだ?」

 

「そうだな・・・・・あっ!そうだ。馬超さんって馬好きだよな?」

 

「え?ああ、好きだけど・・・」

 

「じゃあ、ついて来てくれ」

 

「「?」」

 

と吹雪はそう言い、二人をある所に連れて行くそこは・・・・

 

 

 

 

 

 

「すごい!いっぱい馬がいるね♪」

 

「すげ・・・・・ここはなんていう場所なんだ?」

 

「ここはな。最近作った牧場っていうんだよ」

 

俺が連れて行った場所は最近作った牧場だった。っといっても牛とかヤギはいない。馬だけだ。そうここは軍馬を育てるための牧場なのだ。

 

「敬礼っ!」

 

っと、作業をしていたうちの部隊の連中が俺に気付いたのか急いで作業を中断し、俺に敬礼をする。

 

「おう。お前らしっかり仕事をしているか?」

 

「はい。あ、こちらの方はお客様ですね。」

 

「まあな。それで調子はどうだ?」

 

「はい。隊長が教えてくれた蹄鉄でしたっけ?あれのおかげで馬の踏ん張りがきくようになって助かっています」

 

「そうかそれはよかった」

 

蹄鉄とは馬の足の裏についているあのU字の奴だ。あれが発明されるのは確か2百年後ぐらいだからな・・・

 

「どうです?」

 

「ああ、この馬たちは結構元気そうだな。西涼でも見ないくらいだ。」

 

 

「そうですか・・・・・そうだ馬超さん。馬に乗ってみますか?」

 

「いいのか?」

 

「ええいいですよ。どんな子がいいんですか?」

 

「そうだな・・・・あの栗毛もいいし・・いやあの黒い子も捨てがたい・・・・どうしよか悩んじまうな~」

 

と、馬超さんが悩んでいると・・・・

 

「大変だぁ!暴れ馬が一頭逃げ出したぁ!!」

 

っと、牧場で働く人の声が聞こえたと思うとサラブレット級の一頭の巨馬がこちらに向かって突進する。その先には馬超がいた。馬超はどの馬にするか悩んで気づいていない

 

「お姉さま!危ない!」

 

「へ?」

 

蒲公英の叫びに馬超は気づき振り向くとそこには巨馬が今にも馬超に突進しようとしていた。

馬超は急いでよけようとするが反応が遅かったためかよけそこない馬に蹴飛ばされそうになる

しかし、急に投げ縄が飛び馬の口にはまる。吹雪が投げたのだ。馬は抵抗するが・・・・ほどけないとわかると暴れるのをやめたのだがいまだに暴れる寸前の態度をとっていた。

吹雪はその馬に近づく

 

「ほら、落ち着けウラヌス。どうどう・・・」

 

そう言い、ほかの人が心配する中、吹雪はその馬をなでる。すると馬は急におとなしくなったのだ。おそらく吹雪の目を見た馬は何かを感じたのだろう。ちなみにウラヌスって名は吹雪がつけた名で母、恋の馬でもある。ウラヌスは落ち着き、自分の小屋へと戻るのだった。

 

「大丈夫ですか?馬超さん。立てますか?」

 

「え?ああ…ありがとう」

 

馬を落ち着かせた吹雪はしりもちをついている馬超に近づき手を差し伸べ、そして馬超はその手を取り、立ち上がる。その顔は赤かった。

 

「どうしたんですか?」

 

「え?ああいやなんでもないよあははは!」

 

「ふふっ、お姉さまったら照れてるの~本当は吹雪さんのこ・・・・」

 

「あっ!こら蒲公英ー!!」

 

「やーい。お姉さまが怒ったぁ!」

 

蒲公英が何か言おうとすると馬超が急に顔をさらに赤くし蒲公英を追いかけるのだった

 

「あははは・・・・」

 

その姿を見て吹雪は苦笑する。

 

 

 

 

 

 

 

そして時は立ち別れの時間が来た。

 

「馬超さん。先ほどは危ない目にあわしてすみませんでした。」

 

「いや。吹雪が謝ることはないよ。それと、私のことは翠って呼んでくれ。この真名吹雪に預けるよ」

 

「そうか・・・分かった。じゃあ、また会おうな翠」

 

「ああ、西涼に来たら今度は私が案内するからな吹雪」

 

「ああ、その時を楽しみにしてるぜ」

 

そう言い互いに握手し翠たちは西涼へと変えるのだった。

 

 

「・・・・・・吹雪か・・・・」

 

「ん?翠。どうしたんだ?やけに嬉しそうだが?」

 

「ふふっ・・・実は叔母様。翠お姉さまったら・・・」

 

「わぁー!わぁー!それ以上言うな蒲公英っ!!(・・・・またあいつに会えるといいな///)」

 

そう思う翠であった。

 

 

 

 

 

 




文の才能とか、たまにほしい時があります。
次回もお楽しみに

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  • 面白くない・リメイクの必要あり
  • 面白いがリメイクの必要あり
  • 面白くないがリメイクの必要もなし
  • どちらでもいい

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