真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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母の味

ある日俺はねねと一緒に買い物に出かけていた。なんでも母さんが久しぶりに料理をふるまってくれるらしい。そのため母さんは俺とねねに材料の買い物に行ってきてっとお使いを頼んだのである

 

「兄上~こっち。こっちですぞ~」

 

ねねが大きく手を振って俺を呼ぶ、普段は「吹雪殿」「沖田殿」っと呼ぶねねだが二人きりの時になると「兄上」っと呼んで甘えてくることがある。その所を見ると軍師ではなくごく普通のどこでもいるような少女に見える。

 

「おい、ねね。そんなに走ると転ぶぞ。」

 

「大丈夫なのです。ねねはそんなにドジっ子じゃないですぞ」

 

「そうか。え~と、確か母さんに頼まれた食材って・・・・」

 

「玉ねぎに馬鈴薯(じゃがいも)にあと豚肉ですぞ」

 

母さんからもらった買い物リストを見ながらそう言うねね。

 

「そうか。じゃあ、急いで買って、母さんのところに行こうかねね」

 

「はいなのです!」

 

そう言い俺たちは最初肉屋さんや八百屋に行って材料を買う。そして屋敷に帰る途中ねねがあるほうを見るそれは雑貨屋だった

 

「・・・・・・・」

 

「ねね?何見てるんだ?」

 

「え?な、何でもないのです!」

 

そう言うねね。だがねねはある所をなんでもちらちらとみている。ねねが見ていたのは奇麗な花の髪飾りだった。確かあれって結構高価な奴だったけな・・・・

 

「もしかしてそれ、ほしいのか?」

 

「そ、そんなことはないのです!さあ、急いで屋敷に行きましょ兄上」

 

「あ、ああ・・・・」

 

ねねはそう言って屋敷に向かって走っていくが、俺はさっき、ねねが見ていた雑貨店をもう一度見て、そして頷きその店へと入ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・あれ?」

 

しばらく歩いていたねねが、吹雪がいないことに気付く。そしてねねはあたりをきょろきょろと見回わしていると・・・

 

「お~い!。ねね!」

 

しばらくして吹雪が走ってきてねねに追いつく。

 

「兄上。遅いですぞ!」

 

「ああ、すまん、すまん。少し道が混雑しててな。それよりも急ごうか」

 

「はいなのです。」

 

そう言い俺たちは買った食材を手にし屋敷へと帰る。そして屋敷に帰った後、俺たちは台所にいたするとそこには母さんがエプロンを付けて待っていた。

 

「ただいまなのです恋殿!」

 

「ただいま。母さん」

 

「おかえりなさい・・・・二人とも・・・・・じゃあ、料理作るから二人とも座って待ててね」

 

「手伝おうか、母さん?」

 

「いい、一人で・・・・・大丈夫だから。二人は休んでて」

 

そう言うと母さんは、台所に向かい料理を始める。母さんは慣れた手つきで野菜を切ったりしたり、ジャガイモの皮をむいたりしてたまに鼻歌を歌いながら料理をする。

 

「恋殿の料理なんて初めてです」

 

「俺も久しぶりに食べるから楽しみだよ」

 

最後に母さんの手料理食べたのは4つの時だったから、かれこれ12年ぶりだな。本当に楽しみだ。すると台所からいいにおいが漂ってくる。

 

「なんかいい匂いがしてきたのです」

 

「そうだな・・・・あっ!そうだねね。お前に渡す物があったんだ」

 

「ねねにですか?」

 

「ああ、ほら」

 

そう言って取り出したのは先ほど雑貨屋で売ってあった、あの花の髪飾りであった。

 

「それは・・・・」

 

「なんかねねに似あいそうだなって思ってさ」

 

「兄上・・・・」

 

「ほらつけてあげるよ」

 

「じ、自分でつけれるのです」

 

「わかったよ。ほら」

 

そう言い、俺はねねに髪飾りを渡し、ねねは髪飾りをつけるのだった。

 

「ど、どうですか?」

 

「似合ってるじゃないか。ねね」

 

「ありがとうなのです‥‥兄上///」

 

ねねが少し嬉しそうに言う。心なしか顔が若干赤いのは気のせいだろうか?

 

「ふたりとも・・・・おまたせ・・・」

 

母さんが料理が盛られた皿を持ってきた。そして母さんが作った料理とは・・・・

 

「これは・・・・・肉じゃがか?」

 

そう母さんが作った料理は中華料理ではなく、日本食。しかも懐かしき家庭料理である「肉じゃが」だった。俺とねねはその肉じゃがを一口食べる。

 

「「...美味しい。」」

 

本当にうまい。っというよりこの時代は醤油なんてないはずなのに。いやそういえばこの前醬油ラーメン食べたっけな・・・・・この時代何でもありだな。

 

「口に合って・・・・・良かった…」

 

俺たちがそう言うと母さんも嬉しそうに笑う。

 

「美味しいのです。これは天の国の料理なのですか?恋殿」

 

「うん・・・・・私が向こうにいたとき‥…よく作ってた・・・・」

 

と母さんはにこっと笑ってそう言う。そう言えばじいちゃんや父さん。「母さんの肉じゃがは世界一美味いんだぞ」とか言ってたっけな。俺も薄々だが母さんの肉じゃが食べたような気がするな・・・・

 

「どう、吹雪美味しい?」

 

「ああ、おいしい。とっても美味しいよ母さん」

 

俺がそう言うと母さんはますます嬉しそうな顔をするのだった。

その後俺たちは母さんの手料理である肉じゃがの味を楽しんだのだった。そしてその匂いにかぎつけられたのか詠や月がやってきて、その味に感激し、月が母さんに料理を教えてほしいと頼んだのはまた別の話・・・・・・

 

 

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