真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
洛陽の宮中内・・・・
「くそっ!董卓め!簡単に傀儡できると思ったが、なかなかうまくいかない!」
十常侍筆頭である張譲がそう言う。実はこの張譲何度か董卓を傀儡せんといろんな誘いや誘惑をしていたのだがことごとく彼女に断られていてイラついていたのだ。すると・・・・・
「張譲様・・・」
すると彼の部屋に一人の密偵が現れた
「おお、お前か?で、どうだ?樊稠以外で董卓軍の中で裏切りそうなものはいたか?私の予想では結構、私につくものが出たのだろ?」
張譲は董卓軍の兵士、吹雪率いる第3師団や彼の母であり呂布、そして徐栄の第2師団を買収し自分の私兵にしようと企んでいたのだ。特に彼は吹雪率いる第3師団に目を付けていたのだ。だが・・・・・
「は、女を使っての色仕掛けの工作や金銀財宝なんかを条件にいろいろやったのですが・・・・」
「どうしたんだ?」
「それが裏切りに出る人は一人もいませんでした。」
「何っ!?一人もいないだと!?第3師団の連中もか?」
彼の予想ではあんな小僧が指揮官だと不満を覚える輩が一人ぐらいはいると考えていたのだが・・・・
「はい。やはり天の御使いである彼の存在が大きいようで・・・」
「やはりあいつか・・・・・天の御使いは象徴としては使えるが、どうも邪魔だなあいつは。董卓が強気なのもおそらく彼の者の影響だろう」
「それについて名案があります張譲様」
すると丁原が部屋にやってきた
「名案とはなんだ丁原?」
張譲がそう言うと彼女はニヤッと笑い
「簡単なことです。彼を‥‥天の御使いである沖田吹雪を暗殺すればいいんですよ」
「確かに名案だ。だが、バレれば私たちの運もこれまでだぞ丁原?」
「ご心配なく。こう見えて私は漢王朝に仕えるまでは裏で暗殺などの陰仕事をしていました。決して犯人や黒幕がバレるようなことはありません。それに彼を暗殺したとしても、もう一人の‥…劉備のところにいるという天の御使いである白き御使いを使えばいいことです」
「そうか・・・・・で、いつやるのだ?」
「すでに手はずは整っております。これを使うのです」
そう言うと丁原は一つの瓶だった
「これは?」
「はるか異国に伝わる毒薬。名は確か・・アポロだとかアポトキだとか、よくわからない名でしたが効き目はばっちりのはずです」
「わかった。その件はお前にすべて任せる。ただ絶対に失敗はするなよ」
「御意」
そう言うと朝廷は暗闇に紛れ消えたのだった
「ふん・・・・まあ、もしそれが成功すれば、天下は私のものだな」
そう言い、張譲は薄気味悪い笑い声をあげるのであった。
一方、吹雪は、新たに仲間になった元洛陽の役人である李粛こと美佳とともに汜水関を視察していた。城壁は前よりも頑丈にできていた。そして吹雪はその関所の街門前を地図を見ながら美佳と歩いていた。
「間違いない・・・・反董卓連合が来るのはここしかない・・・・」
俺は美佳には聞こえないくらいの声でつぶやく。
「え?何か言いました吹雪さん?」
「いや。なんでもない。それよりも美佳さん」
「はい」
「あそこいら辺を走ってくれないか?」
「はい?な、なんでですか?」
「自分がここを責める敵だと思って走ってみてくれ」
「敵って言うと五胡とかですか?わかりました」
「俺はそっちを行く!」
そう言い俺は彼女が行く方向の逆を行き銃を構える姿勢を取る
「逆っ!」
「はいっ!」
そんなこんなな不思議なやり取りがあった。それを見た兵士や作業員たちは『御使い様もとうとういかれたかな?』なんて話がされていたとかされていなかったとか・・・
吹雪はあることを考えていた。そう反董卓連合のことだ。実は詠もそのことを知っている。というより話したのだ。あれは張三姉妹のライブに戻った後だった。珍しく俺は詠の部屋に呼ばれたのだった。
とんとん
俺は詠の部屋でノックをするすると・・・
「吹雪?入ってちょうだい」
そう呼ばれて部屋の中へと足を踏み入れた。
「それで、詠?何か用事なのかな。最近失敗は無かったと思うんだけど」
「第一声が説教の心配なわけ?・・・安心していいわよ、別に説教とかそうのはないから、ただちょっとあなたの世界のこと訊きたいのよ」
「俺の世界?母さんじゃなきゃダメ?」
「確かに前に恋に天の国のことを訊いたけど恋は『吹雪のほうが滞在時間とその時代の常識が私より詳しい』って言われてね。で、あなたを呼んだわけ」
母さん・・・・・
「まあ、答えられる範囲だけどそれでいいか?」
「ええ、別にいいわよ。お礼っといってはなんだけど、いいお酒が買えたから一緒に飲みながら話さない?僕はあまり飲めないんだけど・・・・」
そう言い詠は酒瓶を出して二つの小さなお猪口に酒を注ぐ。そしてその後俺と詠は二人っきりで話をした、政治はどうなっているのか庶民はどんな暮らしをしているのかいろいろだ。そして
「・・・あんたはその天の世界で思い人とかいたの?」
詠のいきなりの言葉に俺は危うく吹き出しそうになる
「えっと?つまりどういうこと詠?」
「だ・か・ら!吹雪は元の時代に好きにな人がいたのかって聞いてるの!別にかっ勘違いしないでよね!ただ、こういうような話とかしてみたいっと思ってただけだからね!」
そんな風に赤くなったのは酒の所為なのか違うのか、これをツンデレっていうのかな?
「そうだな・・・・男友達とかいたけど彼女とかはいなかったな・・・・」
「そう、天の国の女は見る目がないのね。こんないい奴のことを好きにならないなんて///・・・・」ボソッ
「え?」
「いいえ、なんでもないわ。」
「そうか‥‥あ、詠。お酒を注ごうか?」
「ありがと。吹雪」
俺は詠のお猪口に酒を注ぎ詠は酒を少し飲むと真剣な顔に変わる
「吹雪・・・・」
「ん?なんだ詠?」
「あなた、何か心配事でもあるの?あなた前に洛陽に行くって言ったときも、そして今も不安そうな顔をしているわ・・・・」
俺は詠の言葉に少し動揺する。
「・・・・・・」
不安がないと言えば嘘になる俺が心配しているのは他でもない反董卓連合のことだ。
「もしかして・・・・吹雪のいる天の国の歴史のこと?」
詠がそう言うと、俺は黙ってうなずく
「やっぱりね・・・・・・で、何が心配なわけ?」
「詠。これはあくまで俺の知る歴史だ。もしかしたら起きない可能性もあるし、無駄に心配はかけたくない・・・」
「信じるか信じないか僕が判断するわ」
「でもな・・・・」
俺はそう言うと詠は
「水臭いわよ吹雪。あなた一人だけそんな不安を背負わせるわけにはいかないわ。僕たちは仲間であり家族でしょ?いいから話して」
詠にそう言われ、俺は反董卓連合について話す詠はその話を聞き驚いた顔をしていた。
「確かに信じられない話ね月が暴政をするなんてね・・・・・それにそんな戦が起こるなんて・・・」
「俺も月の人柄や性格からそんなことは起きない可能性があるっと今まで思っていた。だけど月がそれを起こすとは限らない。私欲に走る豪族や官僚が自分のやった悪事を月に罪をかぶせる可能性がある」
「そう言えば前に十常侍の筆頭張譲が月をいろんな理由で仲間にしようとしてたわ。その時のあいつの顔何か企んでいるようだったわ」
張譲か・・・・あいつはなんか信用できないっと思っていたけど・・・・
「とにかく、話は分かったわ。私も万が一その反董卓連合が起きた際の対処法考えておくわ・・・話してくれてありがとうね吹雪」
そう言って話はお開きになった。
「・・・・さん?・・・・・きさん?・・・・吹雪さん!」
「っ!?ああ。・・・・美佳か・・・どうしたんだ?」
「どうしたかっじゃありませんよ。先ほどからぼーっとして何かあったのですか?」
「あ?いいやなんでもないよ。ちょっと考え事をしてただけだ」
「そうですか・・・・吹雪さん。この街も昔みたいに活気のある街に戻りました。すべてあなたのおかげです。ありがとうございます」
そう言い美佳は頭を下げる
「俺は別に何もしていないよ。あの町が活気に満ち溢れ最高で着たのは国民による力だと俺は思っている」
「国民の力ですか?」
「ああ、そうだ国っていうのはな国民の力あってこその国なんだ。だから俺たち兵士や将軍、そして王や役人たちはその国民が安心して暮らせるように働くことが義務なんだよ美佳」
「ふふっ・・・」
「なんだよ。俺何か変な事言ったか?」
「あ、いえ。ごめんなさい。私の友人と同じことを言っていたのでつい」
「友人?」
「はい。幼い頃、私には同じ私塾や武芸を学んだ友人がいたんです。その子は人一倍愛国心の持ち主だったのですが、今の腐敗した王朝を見て落胆し役人を止めて都を出て行ってしまいました。風の噂では盗賊の首領をやっているっと聞きましたが・・・・」
そう言うと彼女は不安そうに眼を細める。
「美佳・・・・・」
俺は何も声をかけれなかった。そして二人は汜水関の関所を後にしたのだった。そしてその帰り道・・・
「ああ、これはお噂の枯草の御使い様」
帰っている最中、商人の人に声をかけられる。見かけない顔だけど旅商人かな?
「なんだい?」
そう言うと商人のお姉さんは一つの瓶を取り出す
「これは新製品の蜂蜜水なんですがね。よかったら試飲してみるかい?」
蜂蜜水か・・・・少し興味ある。飲むぐらいなら別にいいか・・・
「ああ、、それじゃあ、いただこうかな?」
吹雪はそう言うとその瓶を取り蜂蜜水を飲む。その時、その商人の顔がにやりっと笑うのだったが・・・・
「うん・・・・蜂蜜なのに甘ったるくなく、むしろあっさりして飲みやすい・・・お姉さん。これならいけるぞ。ごちそうさん…‥ってどうしたんだ?」
吹雪が飲み終えてそう言うとお姉さんは信じられないっというような顔をする。
「え?ああ…何でもないわよ」
「そうか。じゃあまたな」
そう言い吹雪はそこを立ち去る。するとその商人のお姉さんは吹雪の飲んだ水の瓶を取る
「どうなっているんだ?味がわからないよう蜂蜜と混ぜたのになぜ毒が効かなかったんだ?」
この商人の正体は丁原だった。彼女は商人に変装し、異国から伝わる猛毒を違和感を与えないように蜂蜜水に混ぜて吹雪に飲ませた。しかし吹雪は何事もなかったかのように平気で飲んだことに彼女は驚いたのだ。
「・・・・・もしかしてこの毒は紛い物?とにかくこのことを張譲様に言わねば・・・・」
そう言い彼女もその場を去るのだった。
そしてその夜・・・・・
「吹雪様…お疲れ様です。お茶をどうぞ」
「ああ、ありがと志乃。本当に今日は疲れたよ」
俺は部屋で座っていると志乃がお茶を持ってきてくれた。あの後俺は警邏の仕事に新兵たちの訓練指南などいろいろ忙しかった。てかなんだか身体がすごくだるい‥‥働きすぎかな?俺が湯飲みを取ろうっとした瞬間・・・・・
「っっっ!! ぐは……っ!!」
俺は突然、今まで感じたことのないような熱さを体の中に感じた。思わずその場に倒れ込む。な、なんだ!?
「ふ、吹雪様!?どうかしたのですか!!?」
突然のことに志乃は慌て始めそして駆け寄る
「吹雪様っ!しっかり!」
志乃はそう呼びかけるが俺は苦しむ。
「司馬懿様!沖田様!どうかされたのですか!?」
志乃の叫び声を聞きつけ屋敷の侍女の人がやってきた
「吹雪様が突然苦しみ始めたんです!」
それを見た侍女の人も状況を理解し
「わ、わかりました!すぐに人を呼びます!」
侍女の人は慌てて部屋を飛び出し人を呼びに行くのだった。
「吹雪様っ!?吹雪様っ!」
志乃の叫びを最後に俺は意識を失うのだった・・・・・
「吹雪が倒れてですって!?」
「おい、吹雪大丈夫か!?」
「「隊長大丈夫ですかっ!?」」
しばらくして侍女の話を聞いた月や詠、霞たちが部屋に入り込む。すると、そこには志乃が椅子に座っていた。
「志乃っ!?吹雪は!侍女の人から苦しんで倒れてたって聞いたけど」
「はい。その・・・・なんて言うか・・・」
志乃は何か気まずい顔をする
「おい、どうしたんだ志乃?それより吹雪は姿が見えないけど?」
アンチョビがそう言うと志乃はベットのほうを指さす。するとそこには
「おや?これは可愛い赤子だな志乃」
星がそう言う。そう、星の言う通り志乃が指さしたベットの上には2,3歳児ぐらいの子が寝ていた・・・・
「ちょっと、誰よその子?」
「実は信じられないかもしれないのですが・・・・その・・・この子、吹雪様なんです・・・・・」
「「「「「え?・・・・・・ええええええーっ!?」」」」」
志乃のその言葉にみんなが驚きの声を上げたのだった・・・・・
さてさて丁原の毒薬のせいで赤ん坊となってしまった吹雪。この先、彼はどうなるのかは次回のお楽しみです。後、活動報告でアンケートをしています興味のある方はぜひ見てください
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