真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
ここは洛陽。漢王朝の皇帝が住む都・・・・その町中に瓦版…新聞社があった。その新聞社の中では一人の女性が机に座ってため息をついていた。
「う~ん・・・・」
「どうしました?編集長?」
ため息をついた編集長っと呼ばれた。短い金髪に緑と赤の縞模様のベレー帽みたいな帽子をかぶった眼鏡の女性に部下の女性が訊く
「え?ああ、王ね・・・・最近事件とかそう言うのがなくてつまんないのよ・・・・最後に出た事件っといえば『華蝶仮面・怪傑ハリマオまたも悪党を成敗する!』事件を最後にな~ンも起こってない。ほんと、退屈で死にそうだわ」
「事件がないのは平和でいいじゃないですか?」
「そうは言うけどね王?私たち瓦版屋にとっては事件や話題が命なのよ。このままじゃ廃業しちゃうわ。そう言えば青葉さんはどこに行ったの?最近姿が見えないけれど?」
「え?ああ青葉先輩なら劉備率いる義勇軍のほうへ取材に行ってますよ?」
「劉備?・・・・・ああ、最近名を挙げてきた義勇軍の大将のことね確かその上は最近の二人の天の御使いの一人白き御使いがいるっていうあの義勇軍?なんでそんなとこに?そこに話題なんてあるの?」
「ええ、その部隊がどんなものか、またはその兵士たちは義勇軍のことまた指導者のことどう思っているのかそう言う戦地やその場でしか聞けないようなことを知るのでなかなか新鮮な記事になったりするんですよ」
「さすが青葉ね・・・・・・そうだこれだわ!王!あなた董卓軍。それも第3師団の方取材できないかしら?」
「え!?今からですか?」
「明日からでも構わないわ。お願いできる?」
「私は別にいいですけど、なんでまたここの太守である董卓様の軍。それも第3師団を取材するのですか?」
「あなたも知っているはずだけど『池田屋事件』のことは知っているわよね?」
「え?あ、はい。確か浪人武人60人たちが天水にある池田屋っという宿で天水の街を焼き討ちするのとその役場にいる役人たちを殺害するっていう計画を天水に所属する天水警邏隊30名ほどがその情報を聞き付けその宿に突入しその計画を未遂に防いだっというあの事件ですか?でもそれと第3師団。何の関係が・・・」
「実はねその時の天水警邏隊士の幹部を務めていた人がが今の董卓軍第3師団にいるのよ」
「え!?本当ですか!?じゃあ、今いる天水の警邏隊は?」
「もちろんその時の事件に参加した隊士の一部は天水にいるわ。けど今いる天水警邏隊の隊士はその事件の後に入った人が多いのよ。まあ、それはともかく、董卓軍第3師団の取材お願いできる?」
編集長の言葉を聞いて彼女の記者魂に火が付く。彼女としても漢王朝の大事件(黄巾党の乱は除く)を未然に防いだ隊士たちと直接取材ができるのだから。
「わかりました!瓦版屋の血が騒ぎます!早速取材にいって・・・・」
「ちょっと待ちなさい。これからが重要なことなのよ」
「え?」
「池田屋事件についての取材はあくまで次いで、本命は第三師団長の沖田吹雪さんを取材してほしいのよ」
「沖田って、あの天の御使いの沖田さんをですか!?」
「ええ、そうよ。よろしくね♪あと取材許可の件は私がやっとくから」
「は、はぁ・・・・・」
王は編集長の頼みに苦笑を混ぜたため息をつくのだった。
「どうも、私は洛陽瓦版の記者の王大河です。今私がいるのは、洛陽警邏隊の屯所前です。これから一日私は董卓軍で三強の部隊の一つ、第三師団通称「吹雪隊」を取材したいと思います。因みに編集長が昨日董卓様に取材許可をもらっているため問題ありません。それでは早速、取材したいと思います。え?私が誰と話しているかって?ただの雰囲気作りです」
そう言い、王は取材しに行った。
「はい。再び王です。今私は、警邏隊隊長兼董卓軍第三師団師団長であり天の御使い様である沖田吹雪様に来てもらっています。本日はお忙しいのにありがとうございます。今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。今日はうちの部隊を取材しに来たんでしたっけ?」
「はい。訓練とか兵士たちの言葉とかもそうなんですが、やっぱり第一に沖田様を取材したいと思ってます」
そう言うと王は竹簡と墨筆を取り出す。
「そうですか・・・・で、どんなことが訊きたいんですか?」
「やっぱり、あの有名な池田屋事件のことですね。で、その事件で当時天水警邏隊隊長だった沖田様でしたが。当時のことどう思いましたか?」
「ん~あの時か‥‥一言で言うなら、あのテロを防げてよかったと思っているよ」
「てろ?何ですかそれ、もしかして天の国の言葉ですか?」
「まあそんなものだ。」
「で、その意味は?」
「そうだな‥…テロは平たく言うと暗殺・暴行・破壊活動とかそう意味だったけな」
「なるほど、なるほど。とても興味深いです・・・・では次の質問いいですか?そのテロ?でしたっけそれをしようとする浪士60人に対し天水警邏隊士はたったの30人。どうやって60人相手に勝てる見込みはあったのですか?それと勝利の秘訣は?」
と、王がさらに質問をすると吹雪はう~んと首をひねり
「そうだな・・・・・あの時は必死になってたから、そういうのはあまり考えてなかったからな・・・・俺たちはただ必死に任務を全うしただけだよ。それと勝利の秘訣は決してあきらめないこと。それとどんなことがあっても生き延びることです」
「生き延びる‥‥ですか?」
「はい。どんなに兵を失って敗北しても、指揮官は汚名を背負っても生き残らなければなりません。たとえ負けても生きていれば必ず勝利することができます。それに武器は数年あれば作れるし、兵の育成も数年だ。しかし、優秀な指揮官の育成だけは年月だけでは測れない。その指導者が自決だとか責任を取って死ぬとか。今の時代そんな余裕はないっと思っています」
「なるほど・・・・・大変いい話を聞きました。ありがとうございます」
「こちらこそ。ところで王さん。俺はこの後、新兵の訓練を見に行くけど一緒に来ますか?」
「はい。喜んで」
そう言い、王は、吹雪の後をついていくのだった。そしてついた場所は練兵所だった。その練兵所にはたくさんの新兵たちがいたその新兵の中には女性兵士も混ざっていた。
「ここが練兵所です。ほらあそこに新兵たちが訓練をしています」
と、吹雪が指をさした場所には桜花を先頭にランニングをしている新兵、向こうでは星が武術を教えている。
「すごいですね・・・・あの沖田様?あそこは何をしているんですか?」
王が指さしたところでは斗志が新兵たちの前にいた。
「いいか、お前たちは今、これから受ける軍事訓練を受けることになる。そしてのこの訓練を終えたとき――各人は優秀な兵器となる。私たちが愛する平和を踏みにじる奴らを死へと叩き込む死神だ。その日まで貴様等は人間ではなく蛆虫だ。この世界で最下層の生物だ!」
と、斗志が大声で新兵にそう言う。
「今の貴様らは人間ではなく蛆だ。クソを掻き集めた値打ちしかないクソ虫だ!あんたたちは厳しく指導する私を嫌うでしょうがそれでいい。憎めばその分、一生懸命に学ぶ!私たちの軍は人種どころか家柄など身分の差別は絶対に許さない。平民、貴族、王族。そんなものは前の人間が勝手に決めたものだ!元より人間は公平であり平等だ。すべての平等に価値はない。私たち訓練教官はそんな役立たずを見つけ出し刈り取ることだ!平和に生きる国民を守る兵士に・・・・わかったかっ!!」
『はっ!』
斗志の言葉に若い新兵たちが大声で返事する。すると斗志はその新兵たちの端にいるニタニタと笑う兵士を見つけるとその兵士に近寄る
「貴様、なんだそのたるんだ姿勢やその馬鹿笑みは?やる気があるのか!」
「は、はいあります!あ、あの・・・・うわさに聞く新型兵器が使えると思うとうれしくて」
「馬鹿者!訓練初日の新兵にあれを渡すと思うか?貴様には百年早いっ!寝言は寝ていえ!・・・・だが訓練初日の新兵である貴様の言葉が気に入った。貴様名は?」
「は、はっ!○○です!」
「貴様、なぜこの軍に入った?」
「はっ!殺すためです!」
「なるほど。つまり貴様は殺し屋志願者か?」
「はっ!そうであります!」
「その割には怖くない!戦争の顔をしていろ!手本を見せてやる!こんな顔だ!っ!わぁー!」
と、斗志は新兵にそう言いいすごい形相で大声を出す
「やってみろ!」
「わぁー!!」
「ふざけてるのか!もっと声を出してみろ!」
「わあぁぁぁぁーっ!!!!』
「・・・・・・・ダメ、全然ダメ。今のあなたの顔は全然怖くない。もっと練習するように!」
「はっ!」
斗志はそう言うとその新兵から去っていった。そして、斗志はその後も演説をすると、その新兵を連れてどこかに行ってしまった。おそらく新兵訓練の障害物場だろう。
「あ、あの・・・・沖田様。先ほどのあれは何ですか?」
と、王さんは何が何だかわからないような顔をして吹雪にそう訊く。
「ああ、あれは李傕が新たに入った新兵を鍛えてるんだよ。」
「結構きつい言葉を言っているみたいですが、あれには意味があるのですか?」
と、王は首をかしげてそういう。まあ、彼女が不思議に思うのは無理もないだろう。
「ああ、今までただの民間人だった彼ら、彼女らの意識を改革させ覚悟を決めさせるためであり、また厳しい訓練を受けるにつれ自分が『何のために軍に入ったのか』を再び思いださせること、またその訓練で仲間との協調性を強めるためにあえてああいうことをしているんです」
因みにこの訓練法はアメリカ海兵隊式の訓練を参考にしている。またこのやり方は他の部隊も採用している特に夢華の第二師団や霞の第四師団ももこれを採用している。因みにあの訓練法は前に斗志にもっと兵士たちが気合の入るような訓練法を知りたいっということで教えた。ちなみにそれは華琳の客将時代に沙和にもそれを教えた。いやだって沙和のやり方まるで幼稚園の先生みたいだったからな・・・・・あいつ時代が時代ならいい先生になってるな・・・・・あいつら今頃何してるんだろう。
「なるほど、協調ですか・・・・・」
「ええ、軍隊は一人では成り立たないし、成功もしないからな。」
「なるほどなるほどとても興味深い話が訊けました・・・・・それと沖田様?」
「はい。なんでしょうか?」
「先ほど新兵が言っていた新型兵器なのですが・・・・それは一体?」
「ああ、それですか?すみません。それだけはちょっと公開はできません。ですが時が来たらお教えします。」
「そうですか・・・・それは残念です。ですが特徴だけでも・・・」
「本当にすみません。まあ、強いて言えば今までの戦を変えてしまうっとでも言いましょうか」
「そんなにすごいものなんですか!?それは?・・・・・」
「おっと、王さん。これは記事には書かないでもらいたい」
「え~。まあ、そうですね。じゃあその代わりお願いがあります」
「・・・・・・ん?何ですか?」
「ほかの兵士たちの取材をしたいのですがいいですか?」
と、王さんがそう言う。
「ああ、いいですよ。ただ仕事の邪魔をしないように取材をしてくださいね」
「はい!ありがとうございます!それでは私はこれでありがとうございました沖田様」
「おう、取材頑張れよ」
そう言い、王は隊士たちの方へ取材しに行ったのだ。
数時間後、
「どうだった王?いいの取れた?」
「はい!編集長!第三師団の兵士たちの取材もちゃんと取れました」
「そう、で兵士たちはなんて?」
「はい『訓練は厳しいが、やりがいのある仕事』『俺たち兵士たちはみな兄弟』『兵士になってよかった』また『昔の弱い自分を捨て、まさに今、自分は生まれ変わり国や民を護る兵士へとなれた』など、とてもいいのを聞けました!」
「そう。じゃあ、天の御使いである沖田吹雪さんからは何か訊けた?」
「はい!いろいろと!」
「で、どうだった彼は?」
「はい!噂以上に素晴らしい人です!私今日の取材ができてとても嬉しかったですよ!」
と、笑顔でそう言う王。
「そう、それはよかったわ。王、その集めた記事渡してくれる?」
「は、はい」
そう言い、王は書いた記事を編集長に渡した。もちろん吹雪が記事に書くのはNGと言われたところは書いていないしまた編集長には言わなかった。
「さ~て!記事頑張って書いちゃいますか!」
そう言い記事を書き始める編集長だった。
翌日、洛陽新聞で吹雪隊について書かれた記事は発行され、表紙に大きく出された。国民に受けた。因みに劉備率いる義勇軍についての記事も出されたのだが、あまり人気がなかった。その後も洛陽瓦版屋はその後も『密着警邏隊24時』とか『笑ってはいけない役人さん』など、いろんな企画などを書いたりして、大人気になったのは言うまでもなかった。
この小説は面白いか?またはリメイクの必要ありか?
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面白くない・リメイクの必要あり
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面白いがリメイクの必要あり
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どちらでもいい