真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
連合軍先鋒部隊
ピュイィー!!!
「な、なんだっ!?」
「何の音だっ!?」
急に鏑矢の音がした瞬間頭上から無数の矢が降り注いできた。そしてその矢は瞬く間に劉備軍の兵士の命を奪っていく
「くそっ!罠かっ!」
「盾を使って進め!」
と関羽はそう指示し、兵士たちは盾を使い降り注ぐ矢を防いでいくだが・・・・
「な、なんなんだあれは!?」
「あれって鉄条網かっ!?」
関羽が驚き、後方で見ていた北郷はそう言う。そう、大盾を使い弓矢を防いで汜水関へと進むとそこには鉄条網が張り巡らされていた。兵士たちは先へ進もうにも服が鉄条網に引っ掛かり思うように進めなかった。その隙に董卓軍は弓矢、弩で攻撃する。その奇襲攻撃で先鋒の劉備軍はおろか袁紹。曹操などの軍は混乱状態に陥っていた。そして連合軍は何とか鉄条網を超えて汜水関へと突撃しようとしたのだが・・・・・
「ぎゃっ!」
「ぐわぁ!」
急に前進していた兵士が消え悲鳴が上がる。
「な、なんだっ!?」
と前線にいた関羽は驚き目を凝らしてよく見ると、兵士が消えた所に大穴があったのだ。そう落とし穴に落ちたのだ。そう、吹雪は鉄条網の他に落とし穴を作っていたのだ。落とし穴を作った元は前に桂花に落とし穴に落とされたことで思いついたとのこと。またこの落とし穴はベトナム戦争でベトナム軍がアメリカ軍を苦しめたブービートラップを参考にしている。
「お、落とし穴だと!」
「関羽様っ!鉄の茨や落とし穴のせいで先に進めません!このままだと壊滅してしまいます!」
「くっ!・・・・全軍一時撤退!」
関羽のその言葉に連合軍は一時撤退するのだった。そして汜水関では、吹雪たちは敵が撤退するのを確認した後状況報告を聞いていた
「西の陣では負傷者が多く一時後退。汜水関手前にあった鉄条網の塹壕小隊は壊滅しましたが、ほかの部隊はすべて損害ありません敵の死者は千人以上と思われます!」
「・・・・残念だが塹壕部隊は仕方がない・・・・初戦としては上出来だな…摺鉢山は持ちこたえているか?」
「はい。健在です!」
「そうか・・・・敵状況は?」
「敵の数は二万名以上いると推定されます」
「いや、もっといるはずだ。後方に待機している部隊がいる」
「現在の所、敵進出方面は摺鉢山最深部、南関所、そしてここ汜水関まで伸びて布陣し、今のところは大人しいです」
「やはり、三方面に対し二手に分かれて攻撃を仕掛けるつもりだな・・・・・そうか‥‥ごくろうだった。敵の進軍に警戒しつつゆっくり休んでくれ」
「はっ!」
そう言い兵士は下がり、吹雪は息をつく
「・・・・まずは初戦は何とか防いだな。」
「はい。吹雪様ですが恐らく」
「ああ、今のは小手調べ程度だろう。次は大勢で来るか。あるいは・・・・」
「あるいは?」
「こっちが出てくるように挑発してくるな」
「確かにそうですね・・・・」
俺と志乃がそう話していた。
連合軍・袁紹陣営
「なんですの!なんで我が連合が撤退したのですか!たかが数万の軍勢相手なのに!!」
「ですが麗羽様。董卓軍の奇襲攻撃で陣形が取れなかったので・・・・・」
「ふん!まあ、いいですわ。あれは単なるまぐれでしょうし・・・・あんな小さな砦なら3日で落とせるでしょうから今回のあなたたちの失敗は大目に見ますわ」
「は、はぁ・・・・・」
最初の攻撃で大敗で袁紹は最初不機嫌だったがすぐに負けたのは味方が油断していたこと。敵の勝利がまぐれだったと思い込み、翌日また攻撃を仕掛けるのだった。しかも今度は投石器などの遠距離攻撃をし始めた。しかし、効果は薄く効き目がなかった。
なぜなら汜水関の城壁は今までの石垣で作ったのとは違い、古代ローマ、アンチョビが暮らしていたローマで採用されているローマン・コンクリートを採用している。因みにコンクリートの原料であるセメントは石灰石と粘土と石膏と微量の鉄の混合物、砂利、砂、水、空気で、それらをとある混合比で混ぜひと月当たり干せば簡単にできる。
そしてその堅固な城壁や吹雪が仕掛けた落とし穴や鉄条網のせいで袁紹が3日で墜とせるといわれた汜水関は5日経っても落とせずにいた。
「ちょっと顔良さん?いつになったら汜水関を落とせるんですか?」
袁紹がイラつきながら部下の顔良や文醜。そして軍師の田豊にそう言う。
「姫~少しは落ち着けって」
「曹操軍や呉の軍が大攻勢を仕掛けていますが・・・・・」
と、顔良と文醜がそう言う
「麗羽様。私に考えが」
「あら?何ですの真直さん?」
「ここは汜水関を攻撃するのを辞めて別のところを攻撃しては?」
「別の?」
「はい。地図を見た所ここより少し西側に小川がありそこに小さな関所があります。そこを陥落すれば虎牢関にたどり着き、それに汜水関の砦も挟み撃ちにできますが・・・・」
と、眼鏡をかけた少女、田豊がそう提案をするが・・・・
「却下ですわ」
袁紹はその提案を却下する
「え?な、なんでですか?」
「目の前にいる敵に背を向けて後退なんて名門袁家の恥ですわ。それに小さい関所ってことは道が狭いんでしょ?そんなんで華憐に前進なんてできるわけないじゃないですか。ですからその案は却下ですわよ」
と、なんとも呆れた却下の理由を言う袁紹
「そ、そんな~」
「真直さん・・・・元気出してください」
袁紹にそう言われて呆れた顔をしてガックシとうなだれる田豊にそれを慰める顔良だった。
「と・に・か・く!今の状況を何とかするように言いなさい!この私の盛大な心をもってしてもあと一日が限度ですわ!」
「は、はい!」
顔良がそう言うと急いで伝令に行くのだった
汜水関
「あれから敵の動きが大人しくなったな・・・・・」
「諦めたんでしょうか?」
「いや、それはないと思うよ斗志」
吹雪たちが握り飯を食べながらそう話していると
「報告します!」
一人の士官がやって来た
「なんだ?敵か?」
「はい。しかし出てきたのは関羽と孫策だけです。」
関羽?それに雪蓮?なんか嫌な予感がしてきた・・・・俺は城壁の下を見ると確かにそこには関羽がいて後ろには雪蓮がいた。そして
「敵将であり汜水関を守る大将である華雄よ!聞けばおぬしは董卓軍の猛将と聴いたが、撃って出ずにそこにこもるとはとんだ腑抜けだっ!私と一騎打ちをするのがそんなに怖いのか!この閉じこもりの亀みたいな臆病者がっ!悔しかったら外に出て私と勝負しろっ!」
と、関羽が華雄のことを罵倒している。やっぱり心理作戦に出やがったか。因みに連合軍では俺は虎牢関にいると思っているからここの指揮官は華雄だと思い込んでいる。俺は横にいる華雄を見ると華雄はプルプルと震え額には無数の青筋が見える
「華雄・・・」
「わかっている・・・・わかっているが関羽め・・・・」
とじっと関羽を睨む華雄。その間関羽はさらに華雄を馬鹿にする。よくまあ、次ぐ次と華雄の悪口を言えるものだ。周りを見るとみんな呆れた顔をしているものやイラついているものもいた。現に俺も少し腹を立てている。一騎打ちだっというものを相手を馬鹿にして引き釣りだし手の一騎打ちは一騎打ちとは言わないむしろフェアじゃないよ。俺は華雄を再度見ると・・・・
「安心しろ吹雪。昔の私ならいざ知らず今の私は何とか耐えられる・・・・お前と一緒にやった精神修行の座禅っというもののおかげだな」
と、華雄は顔を引きつらせながらもそう言う。そう俺と華雄は以前精神修行のため座禅をしたのだ。まあこの時代まだ座禅はできてはいないが。華雄はその座禅のおかげで何とか耐えられているのだ。
すると関羽の次は・・・・あれは雪漣だな・・・・彼女とて正々堂々と戦いたいつもりだろうけど状況がこんなんじゃ仕方ないか・・・・
「華雄よっ! 貴様が負けた孫堅の娘を見て倒したいと思わないのかッ!!それともまた負けると思って外に出ない気か!この貧乳娘!」
そう言うと華雄はさらにぴくぴくっと眉間にしわを寄せる。華雄って貧乳だったけ?
むしろ大きい気がするが?
「ふ・・・・・一体いつのころの話をしておるのだ孫策は。あいつの母と戦ったのは14の時だ。つまりまだ私の胸は成長期のころだ・・・吹雪?お前私が貧乳だと思うか?」
と、華雄はあきれ顔でそう言い俺に顔を向けてそう言う
「いや?俺から見てそうは見えねえけど?」
「そうか。ならばよし」
ここで否定したら矛先がこっちに来るからな何度も言うが華雄は決して小さくない。俺から見ればの話だが。
そして華雄は青筋はあるものの落ち着いた顔に戻ってきた。どうやらさっきの雪蓮の言葉で怒りが冷めてきたのだろう。これなら大丈夫だな。そう思いっていると関羽が何やら叫びだした。まあ、また罵倒だけど今の華雄なら…そう思った俺が甘かった。
プツンっ!
ん?何か切れたような音がしたが・・・・・・俺がそう思っていると
「吹雪大変だぞ!華雄の奴、外に出ようとしてる!」
「はぁ!?なんだって!?」
アンチョビさんの言葉に俺は華雄がいた所を見ると華雄はいなく。その代わり汜水関の門前に華雄とそれに続く華雄隊が今にも出撃しようとして門を守る徐栄・吹雪隊に止められる
「華雄将軍っ!落ち着いてください!」
「黙れ!おのれぇ!関羽っ!私のことを馬鹿にするのはまだ少しだけ耐えられるが、吹雪を馬鹿にするとは!!もう許せん!吹雪の事を侮辱した事を後悔させてやる!!!#」
とすさまじい怒気を発しながら華雄はそう言う。そう言えば関羽が何か叫んでいたがもしかしてあれか?いや。それしかない
「え?志乃?俺って関羽に馬鹿にされたの?」
「はい。関羽は『それに貴様の仲間のあの偽の天の御使い沖田吹雪はなぜここにいない!もしや自分は安全な場所に閉じこもり自分を守るため兵を最前線に送り、そして華雄に一騎打ちをさせない腰抜けかッ!!とすると、とんだ臆病者で愚物だなっ!』っと言っておりました」
志乃はいつものように冷静にそう言うが眉間には青筋が立っていた。まずい。あれってガチギレ寸前の志乃だ・・・すると・・・
「あの野郎!っ隊長を馬鹿にしやがって!あいつぶっ殺しに行ってくるっす!」
「落ち着け!桜花!」
「桜花!気持ちはわかるよ!私だってこの槍で串刺しにしたいけど!今出てったら籠城の意味ないわよ!!」
と、怒り狂っている桜花を川内や斗志が止め、
「ふっふっふっ・・・・・あの関羽・・・言ってくれるじゃない…ちょうどいいわ。私の作ったこの大型の狙撃銃であいつの頭、吹っ飛ばしてやるわ・・・・」
「落ち着いてください夕張さん!言い方が怖いですよ!」
「あうう。落ち着いてください!」
と、対物ライフルくらいの銃を持ち出し黒い笑みを見せる夕張を鈴と美佳が止め。星とアンチョビさんはあきれながらも関羽を睨んでいた。因みに雪風は敵情視察に行って不在だがもしそこにいれば間違いなく関羽を暗殺しに行くだろうな・・・・・
とにかく俺はすぐにみんなをなんとか落ち着かせたが、華雄はまだ外に出ようとしていた。
「華雄、落ち着け!」
「ええい!止めるな吹雪!あいつは!あいつは!」
「わかっている!でも今外に出るのは危険だ!お前も知ってるはずだろ?」
「うっ・・・・」
敵がここに来る前俺たちはあの鉄条網や落とし穴がわんさかあるそんな中出撃したら自身も罠に落ちてその隙に討ち取られてしまう。そのことに気付いた華雄は少し冷静になったのか動きを止める
「だが・・・・」
華雄は悔しげに言いうと、吹雪は華雄を抱きしめ
「俺のために怒ってくれてありがとう華雄。でも、俺は大丈夫だよ。」
と不敵の笑みでそう言うと
「そ、そうか・・・お前がそう言うのなら・・・・」
と華雄はわかってくれたのか兵を下げるのだった。それを見ていた吹雪隊は・・・
「華雄将軍だけずるいっす!うらやましいっす!・・・・私もしてほしいっすよ隊長!」
「こら桜花!抜け駆けするな!わ、私だって隊長に///」
「私もお願いできますかな吹雪殿?」
「あうう・・・・うらやましい」
「青春だね~志乃もやってもらいな」
「へっ!?ちょっとお姉ちゃん!?」
とこんな状態になっていた。一方、心理作戦も失敗に終わり連合軍は・・・・
「こうなったら総攻撃ですわっ!!」
と、袁紹が大声をあげた。
「ちょっ!待ちなさい袁紹!汜水関には無数の鉄の茨や落とし穴がるのよ!それをわかってて突撃をするのは馬鹿のすることよ!」
「お黙りなさい華琳さん!これは総大将命令ですわ!」
「くっ・・・・」
総大将命令といわれて華琳は従うしかなかったのだった。そしてその後、連合軍はごり押しの総攻撃で汜水関を陥落させようと兵を突撃させた。
それを城壁で見ていた吹雪は
「うわ~全軍突撃したなあれは・・・・・」
「しかも、丸太や土嚢を使って鉄条網や落とし穴を突破。あれは・・・・朱里たちの案ね・・・・やるわ。・・・でどうします吹雪様?」
「まあ、これも想定済みだ。夕張!」
「あいよ!いつでも準備で来てるわよ!。それに今の連中、あの罠を超えたくらいで勝った気でいます」
「そうか・・・それじゃあ連中に戦争というのを教育しましょうか。それにそろそろ潮時だしね。斗志、桜花、星。頼むぞ!(それに華雄を馬鹿にしたつけもここらで払わしてもらうか)」
「「はっ!」」
「任せてくれ吹雪殿」
「沖田様!敵が間もなく射程内に入ります!」
「うん。夕張!」
「はいよ!銃士隊用意!」
沖田の指示で夕張は頷き、銃士隊1000人の兵士たちはボルトを動かし紙薬莢の弾丸を射発装填する。ちなみに銃士隊が持っているのは単発式ボルトアクション銃だった。そして
「総員よぉーくねらえ!」
俺は刀を抜いて、連合軍に向けた。敵が300メートルを切った瞬間
「銃士隊撃ち方始めぇー!」
ダダダダァァーンンン!!!!
汜水関城壁から雷のごときすさまじい音が鳴り響いた。まさに一斉射撃であった。
連合軍視点
ダダダダァァーンンン!!!!
「「「っ!?」」」」
いきなりの雷鳴に連合軍の兵士たちは一瞬うろたえる。そして前進していた兵士たちがバタバタと倒れるのだった。
「なっ!あの音は・・・!」
「まさか!?」
吹雪と同じ時代から来た北郷はもちろんこの音に聞き覚えのある華琳たち魏は目を丸くした。そしてまたも雷鳴のような音が鳴り響きとまたも兵士たちがバタバタと倒れ血を流し絶命する
「な・・・・まさかあの音はでも吹雪隊は虎牢関にいるはず・・・・」
華琳がそう言った瞬間
《♪~♪~♪~!!》
汜水関から音楽が流れ出す。この音を聞いた北郷は
「あれって!『陸軍分列行進曲』!?」
そう言った瞬間。汜水関から新しい旗が上がるのだった。それを見て状況がわかった北郷は
「全軍撤退!急がないと狙い撃ちにされるぞ!」
「ご主人様?」
「愛紗!桃香。説明はあとだ!今退却しないと危ない!」
「わ、分かりましたッ!! 劉備軍は退避ッ!!」
と、関羽の声で劉備軍は撤退し、曹操軍は・・・・
「報告します!汜水関に新たな旗が上がりました!旗は朝日の旗!吹雪軍です!」
「な、なんだと!」
「兄ちゃんの!?」
と、その伝令を聞いた春蘭や季衣が驚きその知らせを聞いた華琳はフフッと笑い
「やはり・・・・・ここの指揮官は華雄じゃなくてあなただったのね吹雪。通りで華雄の策にしては少し変だと思ったわ。それにしても銃を中心とした部隊を作るなんてね・・・・・」
「華琳様!」
「ええ、わかっているわ。全軍撤退!急がないと銃の的にされるわよ!」
「はっ!」」
この時代銃の怖さを唯一知っている華琳は全軍に撤退命令を出したのだし、劉備・曹操軍の撤退を見たほかの連合軍もあとに続いて撤退するのだった。
ついに吹雪軍が銃を使いました。そしてこれをきっかけにいろんな武器が火を噴きます!次回もお楽しみに!
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