真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
連合軍の兵たちが引いたその夜。北門を守っていた恋たちは伝令兵から吹雪が負傷し倒れたっということを聞き急いで南門へと向かった。
「(吹雪・・・・・・吹雪!!)」
その中で恋は愛する我が子である吹雪のいる北門へと走っていた。恋は吹雪が負傷し倒れたっと聞かされた時、顔を青くし信じられないっという顔をしていた。池田屋でも黄巾の乱でも無事に帰って来た子が倒れた。そのことが嘘であってほしい恋はそう思った
「(いやだ・・・・・総司に続いて吹雪まで失うなんて・・・・)」
愛した夫にも先立たれ最愛の息子までも自分の元から消えて失ってしまうなど恋は認めたくなかった。そして南門へと着き恋は吹雪が運ばれたという部屋にたどり着く
「吹雪っ!?」
恋は力強くそのドアを開ける。そしてその部屋には吹雪隊幹部他に夢華や霞に華雄もいた。
「呂布・・・・」
「恋様・・・・・」
その場にいたみんながそう言った。そしてみんなの顔には元気がなく暗い表情だった。そして恋は静かに歩き吹雪のいるベットに歩き出し、そこで目にしたのは胸を包帯で巻きただ静かに目を閉じた息子の姿だった。
「吹雪・・・・」
あの伝令が本当だったと知り恋は目に涙をためそして真珠のような涙を流す。
「なんで・・・・吹雪が・・・・」
恋が聞くと志乃が答えた。
「はい。吹雪様は毒矢にやられたのです。華雄様の話では曹操軍の夏侯惇との一騎打ちのさい隠れていた袁紹軍の残党に狙撃されたとのことです。しかも卑劣にもその袁紹兵は味方であるはずの夏侯惇を狙い、吹雪様はそれを庇って・・・・・」
志乃が涙を流しそう言うと
「吹雪・・・・吹雪!!」
恋は涙を流しながらしゃがみ込み吹雪の手を握る。すると・・・・
「すまない呂布!!私がついていながら!!お前に吹雪は絶対に守るって約束をしたのに!!私のせいで・・・私が夏侯惇の一騎打ちに負け捕虜になりそうになった私を助けるために吹雪は・・・・!!」
と地面にめり込むぐらいの勢いの土下座で華雄は涙を流し呂布に謝る。華雄も吹雪のことは実の弟みたいに可愛がっていたため吹雪が自分を助けるため怪我をし倒れて以来ずっと悔やんでいたのだ。
「華雄・・・・のせいじゃない・・・・そう・・・・やっぱり吹雪は吹雪だったのね・・・・・総司の死を知った時は受け入れたのに・・・・けど…吹雪まで死んじゃうなんて・・・」
「うわぁ~ん!!兄上!!兄上!!」
「うっ・・・・ぐス・・・・」
恋が泣きながらそう言いねねは大泣きをしみんなも泣いていた。ねねは初めは吹雪をライバル視していたがともにいるうちに実の兄のように彼を慕っていたからだ。そしてみんなは吹雪が死んだと思い、まるで葬式のように暗くなっていた。すると・・・・
「あの・・・・ちょっといいか?暗い雰囲気のところ悪いんだが彼は死んでいないぞ?」
と、先ほどから隅っこにいた赤髪の青年がそう言う
「「「え?」」」
と、その青年の言葉にみんなは驚きその青年の方を見る
「・・・・・だれ?」
恋がそう言うと
「ああ、申し遅れた。俺は華佗。医者をしている。旅の途中洛陽で休んでいた時急にこの子に見てもらいたい人がいるって言われてね。」
といい、鈴の方を見た。そう。鈴はあの後洛陽の街の隅から隅へと探し回り待ちの人から旅をしていた名医がこの街にいると聞き急いで華佗の所へ行きここへ連れてきたのだ。
「そう・・・・で、吹雪が死んでいないってどういうこと?」
恋がそう言うと華佗は何かを取り出した。それは穴が開いてズタボロになり血で染まった日本のお守りみたいなものだった。
「それは・・・・恋が吹雪にあげたお守り・・・・」
「そうだ。矢が刺さっていたところにこれがあった。これのおかげで矢の先は心臓の寸前で止まりさらに矢についた毒の大半はこのお守りって言ったか?それの袋に付着していた。だから彼の中に入った毒はほんのわずかで死に至る量じゃないし、今薬を塗ったからもう大丈夫だ」
「じゃあ・・・・」
「ああ。息子さんは助かりますよ」
その言葉を聞きみんな安心した顔になる。そして恋は吹雪にあげたお守りを見て
「(総司・・・・・ありがとう)」
と、心の中でそう言った。
「華佗っといったか?ありがとうな吹雪を助けてくれて」
と、川内がそう言うと
「いや、お礼は薬を持ってきた人に言ってくれ」
「薬?この薬はあんたのじゃないのか?」
「ああ、この薬はとある人が持ってきたものでな。まあ、とにかく今、彼は絶対に安静だな。それじゃあ、俺はもう行くよまた何かあったら呼んでくれ」
と、そう言い華佗は部屋を出たのであった。そしてみんなは安心したのかふ~っと息を拭くそしてみんなまだこの部屋にいて吹雪の看病をしたいところだが何しろ敵が迫ってきているため持ち場に戻るのであった。
「おい、呂布ッちいくで」
「霞・・・・・悪いけどもう少しだけいさせて・・・・・」
「?ああ、わかったで。うちは先に行ってるから気が済むまでここにいてや」
「ありがとう・・・・・」
と、恋は礼を言い霞は部屋を出た。そして霞は部屋を出てからも「良かった・・・良かった」と涙ぐみながら持ち場へと向かい今部屋に残ったのは吹雪と恋だけであった。
「それにしてもよかったすね隊長に命の別状がなくて、一時はどうなるかと思ったすよ。なあ、斗志?」
「ああ・・・・」
と、吹雪隊幹部の斗志と桜花が話
「うむ・・・・私も吹雪殿が無事でよかった・・・・・それにしても許すまじ袁紹軍」
「私もだ。毒を使うなんて卑怯だ!それでもあいつらは軍人か!」
と星とアンチョビがそう言う。すると・・・・
「と、斗志さーん!!」
と、美佳がやって来た。
「おお、美佳か、どうしたんだ?」
と、川内がそう訊くと美佳は荒息を立てて
「はあ・・・・はあ・・・それが私たちの兵たちが・・・・すぐに虎牢関を出て連合軍を叩き潰したいっと騒いでいます・・・・もう、私と夕張じゃ手におえなくて・・・・・・」
というと桜花と斗志はため息をつく
「まったくあいつらは・・・・・・」
「血の気が多いのも問題ね・・・・・桜花、私は彼らを説得しに行くから。敵の見張りよろしくね」
そう言い、隊士たちのいるところへ行くのだった。そして斗志たちが第三師団の隊士たちのもとに出ると隊士たちが
「副長!!すぐにでも出撃命令をください!!」
「そうです!隊長の仇を取らせてください!!このままここで防御線するのは私たちの気が収まりません」
「そうだ!!すぐにでも出撃して連合軍の連中を血祭りに!!」
「鬼畜連合軍だぁー!!」
と騒ぎ始めた。皆吹雪の命は助かって安心したのだが、吹雪に毒矢を使うっという卑劣なやり方に頭に着ていたのだ。すると
「待ちなさい!!今行けばここを守る兵が少なくなるわ。」
「何を言っているのですか副長!!連合軍恐れるにあらず!!我が部隊には銃や大砲だってありますそれを使えば・・・・」
「馬鹿者!!」
『っ!?』
と、斗志の怒声に隊士たちは顔を強張った。
「あの武器は身を守るため・・・・防御のためのものだ!!敵を皆殺し、惨殺するためのものではない!!そんなことして仇を討っても隊長が喜ぶと思っているのか!!」
「副長は悔しくないのですか!?」
「悔しくないわけないでしょ!!私だってあいつらの首を取りたいよ!!」
「でしたらなぜ!?」
と、隊士たちがそう言うと、斗志はふっと一息入れ、
「では訊く。あんたらの剣は何のためにある?敵を殺すだけにあるのか?国を守るためか?漢王朝のためか?私は違う・・・・・あんたたち覚えているか?天水や洛陽のころ、行き場を失い、職も失い、学もないただ剣をふるうだけしかなかった野良犬同然だった私たちを温かく迎えてくれて職につかせてくれたのは誰だ?どんな劣勢であっても己が危ない状況に会っても私たちを見捨てなかったのは誰か?なくした誇りを取り戻してくれたのは誰か?漢王朝でも陛下でもない。私の大将は月様を除いてあの人だけだ。だから私は隊長の信念を貫きたい。この力を攻めではなく往復のためではなく守りのために使いたい。気に食わないならこの部隊から脱退してもかまわないわ。私は止めない」
そう言い、斗志は部屋を出た。そしてそれを聞いた隊士たちは深く黙っているのであった。そして城壁では桜花たちが見張りの兵が凍えないように焚火をしていた。
「斗志さんたち大丈夫でしょうか?」
「大丈夫っすよ鈴。あいつああ見えてしっかりしてるっすから。それより異常はないっすか川内」
「大丈夫よ。敵さんさっきの大砲?だったけその音と威力を知ってから動かなくなってるよ。それよりも星。目づらしいわね昔のあなたならすぐに『主の仇だ!』とか言って突撃してたのに?」
「まあ、黄巾の乱の後、私もいろいろ変ったからな。それに私たちの任務は防衛であって連合軍の殲滅ではない。・・・・川内。私も斗志たちの言う通りここにいるのは吹雪殿が好きだからだ。だが、あの方は人がいいところがある。いいところを見つけるのが得意だが悪いところはあまり見ない。まるで子供のように純粋な方だ。だから私たちの部隊は私たちみたいないたずらっ子みたいのがいて丁度いいのだ」
「ふっ・・・・違いないわね」
と、星たちは笑う。
「そう言えば星。さっき吹雪のこと好きだと言ってたけどそれって」
「それはご想像に任せるよ美佳。それより志乃たちはどこに行った?」
「ああ、志乃先生なら、夕張とアンチョビさんを連れて劉備陣営に行きました。なんでも劉備に話があると・・・・」
「そうか・・・・上手くいけばいいのだが・・・・」
と、星は星空を見上げるのであった。一方、連合軍袁紹陣営では・・・・・
「袁紹はいるかしら!!」
と天幕から華琳が入って来た。
「あら曹操さん?何か御用ですの?」
と、袁紹がそう言うと曹操はバンッと机の上に矢を置いた
「曹操さん?この矢なんですの?」
「あんたの部下が私の春蘭にはなった矢よ。そしてこの矢の先に毒が塗ってあったわ。」
「毒ですって?それでその人は無事なのですか?」
「ええ、沖田に助けられたわ」
「沖田・・・・そう言えば曹操さん!?あの時の優男が董卓軍の者だとなぜ言わなかったのですか!?」
「あなたに話すと思う?それよりも袁紹。あなた毒矢を使うなんて恥ずかしいとは思わないの!!あなたそれでも名門といわれた袁家の姫なの!?毒矢を使うのがあなたの言う可憐な戦い方なの!!」
と華琳がそう言うと
「私を見損なわいでくれます曹操さん!!私は誇りある袁家の当主ですわ!!どんなに屈辱を味わっても戦闘にに毒矢を使うなんて私はしませんわ!!毒矢を使ったのは私利私欲に溺れた恥知らずがやったことで私は命じていませんわよ!!」
と、華琳に言った。そして袁紹の目をじっと見ていた華琳は
「嘘はついてなさそうね。わかったわあなたの言葉一応信じるわ。」
そう言って華琳は袁紹の後ろを向き、天幕を出る際
「それとね袁紹。たとえあなたの命であってもなくてもあなたは怒らせてはいけない武将を怒らせたっとだけ言っておくわ」
そう言い天幕を出るのであった。
一方、吹雪がいる部屋では静かに寝る吹雪に恋が看病していたが、恋は静かに椅子から立ち上がり吹雪の頭をそっと撫でて
「じゃあ、吹雪・・・・・恋は・・・・・お母さん行くね」
そう言い恋は優しい顔を見せた後、方天画戟を手に取り、部屋を出た。そして部屋を出た際、彼女の体から殺気が流れ始め
「袁紹・・・・・・許さない」
そう言い、城壁のところまで歩くのだった
この小説は面白いか?またはリメイクの必要ありか?
-
面白い・リメイクする必要はなし
-
面白くない・リメイクの必要あり
-
面白いがリメイクの必要あり
-
面白くないがリメイクの必要もなし
-
どちらでもいい