真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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更新が遅れて申し訳ございません。やっと書けました・・・・


平和条約会議

張譲の陰謀で始まった反董卓連合はこの乱の首謀者の張譲の企いが暴かれたのと漢王朝現皇帝である霊帝の鶴の一声で終結した。因みに張譲なのだが行方をくらませた後とある宿屋で従者の女性と共に遺体で発見された。そして、その遺体の傍には『天誅』と書かれた紙が置かれていて、張譲が何者かによって殺害されたのはわかったが犯人が誰なのかは不明であった。ただ、張譲はその裏で暗殺やら暴政などをしていたためいろいろと他の人間に恨まれていたため、おそらく犯行は張譲に恨みを持った者の犯行ということで片付けられた。

そして現在解散した連合軍は董卓軍と平和条約を結ぶため現在代表者とその護衛役数名が洛陽内に入っている。そして連合軍が洛陽に入り目にしたものは

 

「な、なんですのこれ・・・・本当にここが洛陽なんですの?」

 

と、みんなの気持ちを代わりに応えるかのように袁紹が呟く。彼女たちが目にしたものは荒廃した洛陽の街を想像していたのだがそこにあったのは想像とはかけ離れたとてもお活気のある街で今まで荒廃していたのとは違う賑やかな街へとなっていた。そしてこの街を見て華琳は

 

「やはり、あの檄文はガセだったようね。それにしても今まで荒れていた洛陽の街を活気のある雰囲気に生まれ変わらせるなんてさすが吹雪ね・・・・」

 

と、そう呟き、

 

「すごい・・・」

 

そう呟いたのは先ほどまで暗い表情をしていた劉備。そしてほかの皆は唖然とした顔をしたのと同時に自分たちがしたことはなんも無意味な戦いをしていたという実感を改めて感じるのであった。そして連合軍各国代表者たちはそのまま会見場所へと向かうのであった

 

 

 

 

 

「それではそれではこれより反董卓連合終結の宣言と平和条約の会議を始めたいと思います。霊帝様」

 

「うむ。では始めなさい。あ、因みにこの条約の立会人は朕こと霊帝が務めるわ」

 

と、霊帝がそう言うと彼女の前に机が二つあり片方の机には連合軍総大将袁紹以下、華琳、雪蓮そして劉備に北郷、そして馬騰が座っていて反対側の机には怪我から復帰し北郷と同じ天の御使いの称号を持つ吹雪と董卓軍軍師の詠、そして・・・・・

 

「初めまして連合の皆さん・・・・わたしが董卓です」

 

洛陽太守である董卓こと月が正装をして彼女たちの前に出て頭を下げる。初めて見る月の姿にみんなは「あれが董卓なのか?檄文で書かれていたのと違う」などと話して何やら半信半疑のような顔をし北郷に至っては目を丸くし「あれが董卓っ!?」と言いたげに驚いていた。まあ、それはそうだろう。実際吹雪も初めて月に出会った時は驚いたのだから。そして平和条約会議は順調に進み、無事調印することが出来た。しかし、この反董卓連合の戦いで連合軍総大将だった袁紹は確かめもせず檄文を鵜呑みにし無意味に洛陽へ侵軍した事、そして多くの兵たちを死なせた責任を取らされ領土の一割を取り上げられたのだったのだが・・・・・

 

「待ってください陛下・・・・・」

 

「?どうかしたのかしら董卓?」

 

と、月が席から立ち上がり

 

「今回の戦争の原因は袁紹さんのせいだけではありません。彼女もこの戦争に巻き込まれた被害者の一人にすぎません。それでも袁紹さんが罰せられるというのなら、私も罰せられなきゃいけません」

 

「なっ!月!?」

 

月の言葉に詠が驚き、それを聞いた霊帝こと空丹は

 

「あら董卓。なぜあなたが罰せられなきゃいけないの?今回の乱は張譲のた企みによって起きたことじゃない」

 

「そうよ月。あなたはなにも悪くないじゃないの!」

 

と、二人はそう言うが月は首を横に振り

 

「いいえ、今回の乱の原因は張譲だけではありません。洛陽の太守である私の力が不足していたこと、そして張譲の悪行を止めることが出来なかったのが私の罪です。ですから陛下、なにとぞ厳しきお裁きを」

 

と、月が頭を下げると吹雪も立ち上がり

 

「いや、月のせいじゃない。俺も天の御使いの一人として・・・・洛陽の治安を守る警邏隊の隊長として、張譲の企みに気付かず放っておいた俺に責任がある。ですから陛下罰するなら月ではなく俺を罰してください。陛下、あなたが俺に死を命じるのなら俺は喜んでこの腹を斬りましょう」

 

「僕も謹んで罰を受けます」

 

と吹雪や詠がそう言う。吹雪は洛陽に入り漢王朝の役人である張譲を怪しいと警戒し、雪風に頼んで調査はしていたのだがなかなか尻尾をつかめず、確かな証拠がなかなかったため。動こうにも動けない状態であったのだ。そして張譲の完全な証拠をつかんだのは自分が負傷した直後であった。すると空丹は

 

「そうね~確かにあなた達信頼して政務を任せたのにこの乱を起こしてしまったからには何かしらの罰を与えないとね~」

 

と、空丹はいたずらっぽい笑みを浮かべる。そして

 

 

「董卓。あなたの罰はこの乱を引き起こした責任として、都洛陽の太守を止めてもらうわ。そして沖田。あなたもここ洛陽警邏隊の隊長を止めてもらう。その代わりに董卓。あなたたちには長安を任せるわ」

 

「え?」

 

空丹の言葉に月はもちろんほかの皆は驚く長安といえば洛陽に次ぐ大きな都。そこを月に任せるというのだ。

 

「あの・・・それは・・・」

 

月が戸惑う中、空丹の傍にいた黄が

 

「最近あそこの街の治安が洛陽以上に悪くなっていまして、それであなた方にはそこの治安維持、そしてそこを治めていただきたいのよ。これが陛下があなた方に与える罰です。そうですよね空丹様?」

 

「ええ、そうよ。ただ死刑にするのは簡単だけど、それじゃあ、なんの解決にもならないわ。だからこの責任は生きて償わせてもらうわよ董卓。他の者は異論はないわね?」

 

と、空丹がそう言うが誰も異議を唱える者はいなかった

 

「それではこれで平和条約会議を終わります。それと空いた洛陽太守の後任者は後程、知らせますので、では解散してください」

 

と、趙忠の号令によって平和条約会議終了と同時に反董卓連合は解散したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平和条約が終わった後、空丹と黄は部屋でお茶を飲みながらゆっくりとした時を過ごしていた。すると黄が

 

「よろしかったのですか空丹様?」

 

「ん?何が黄」

 

「罰といってあの沖田を陛下の物にできたのではないですか?陛下はあの男のことをとても気に入っていたじゃないですか?」

 

「いいのよ。確かに罰といいつつ沖田を手に入れることも可能だったわ。でもね本人の意思もなくそんな束縛な事をするのは朕は嫌いなのよ。それに沖田は何にも囚われないし誰の者でもないしね」

 

「空丹様。やはり沖田のことを・・・・」

 

「さア、どうでしょうね。そこは想像に任せるわ」

 

と、少し寂しそうな笑顔でそう言いお茶を飲む空丹。

 

「・・・・それで空丹様。これからどうするおつもりですか?」

 

「こうなってしまったのも朕の責任であるからね。これを機に朕は漢王朝の皇帝の座を正式に妹である白湯に譲るわ。朕・・・・・いえ、私は白湯の相談役をするつもりよ。あの子が困った時助けられるようにね」

 

「そうですか・・・・・でも漢王朝はこのままどうなってしまうんでしょうね」

 

「恐らく、白湯の代で終わるでしょうね。漢王朝は既に限界。今更立て直そうにも無理に等しいわ。なら一度、全てを破壊してから新たに作ればいいだけの話よ」

 

「ですがそれだとほかの諸国が自分の国を作るため戦争を始めます。そうなればこの大陸は大きな内乱祭りとなるのでは?」

 

「遅かれ早かれそうなるでしょうね・・・・・いや、もうなりつつあるわね。既に漢王朝は滅亡してもおかしくなかったのよ。宦官のせいで政治は廃れ、忠臣は殺されるか地方に送られる。残ったのは酒や肉の脂で肥えた宦官……。だから黄巾の乱が起きたと私は思うよ」

 

「空丹様。黄巾の乱を知っていたのですか?」

 

「ええ、黄。あなたは私に気を遣ってそのことを知られないようにいろいろと手を加えていたみたいだけど。私だって世間知らずではないわ。常に新聞くらい読んでいるわよあなたに内緒でね」

 

「そうなんですか・・・・・・・それにしても。あの時の会議の空丹様はいつもと違って能弁でしたわね。皆さん普段の空丹様の雰囲気と様子が違う空丹様を見て驚かれていましたわよ」

 

「箱入り娘になりきって演技するのも大変なのよ。まあ、珍しいお菓子や高級お菓子が好きな設定は素の時でも同じなのだけれどもね」

 

「・・・・で、空丹様?董卓が洛陽を離れた後の洛陽の太守は誰になさるつもりですか?」

 

「その件なら、問題ないわよ、沖田が信用している彼女(・・)を太守にするつもりよ。それよりも黄。旅に出た時に買ったお菓子まだあるかしら?」

 

「はい。空丹様が苦労して自らの足で赴き並んで買ったあのお菓子なら、まだたくさんありますよ」

 

「そう、じゃあ、白湯も呼んで頂戴」

 

「ふふ・・・かしこまりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

別の場所会議が終わり俺はというと・・・・・

 

「「「隊長(吹雪)ーーっ!!!」」」

 

「わぷっ!!」

 

みんなの元に戻ったらいきなり桜花や川内や美佳や夕張そして鈴に抱き着かれた。斗志と志乃はなんかもじもじしながら嬉しそうな顔をする

 

「よ”がった~無事でよがったっす~!!」

 

「本当よ!あんたがいなくて大変だったんだから!」

 

「良かったです!生きていてよかったです!!」

 

「吹雪さん・・‥よかった無事で!!」

 

そしてその目には涙でたまっていた。そうか‥‥そんなに心配させちまったのか。すると

 

「隊長・・・・」

 

「よう、斗志。俺がいない間、隊長代理ありがとな。やっぱり頼りになるぜ」

 

「いえ、私は自分のしたことをしただけです///それよりも無事で本当によかったです・・・・」

 

と、顔を赤くし嬉しそうにもじもじして言う。すると

 

「吹雪様・・・・・・」

 

と、志乃がやってきた

 

「志乃。心配かけたようだな」

 

「いえ私は信じていましたよ・・・・吹雪様は必ずお戻りになるって・・・・」

 

と、冷静そうに言う志乃だがその目は涙で潤んでいた。そしてアンチョビさんが

 

「まったくお前というやつは!志乃をこんなに心配させて~困った奴だ。まっ!無事でよかったよ!!」

 

と、喜びながら俺の肩をバンバン叩く。すると今度は星がやってきて

 

「吹雪殿。ご無事で何よりです。見な心配しておりましたぞ?」

 

「ああ、星も心配かけてごめん」

 

「いや、謝る必要はない。ただお詫びに今夜一緒に夜伽でもしてくれれば・・・・」

 

と、星が妖艶な笑みでそう言うと

 

「あ!星!!一人だけ抜け駆けとはずるいっす!!」

 

「そうよ!吹雪はあんたの者だけじゃないのよ!!」

 

「そうだ!私だって隊長と!!」

 

と、何やら斗志たちが星と揉めていると・・・・・

 

「兄上ー!!」

 

と、いきなりねねが俺に抱き着いてきた

 

「兄上!よかった!!よかったなのですぞ!!」

 

と、泣きながら俺の胸に顔を埋め嬉しそうにそう言うねね。なんだろう。いつもは俺に挨拶代わりにちんきゅーキックをしていたねねがいつも以上に滅茶苦茶可愛いく見える。俺は再びねねの顔を見るとねねは目を真っ赤に泣きはらし鼻をぐすぐすとすすっていた。こんなになるまで、俺のことを心配してくれていたのか

 

「ごめんなねね。心配かけたな」

 

と、そう言い俺はねねの頭を撫でる。

 

「吹雪っ!!」

 

と、そこへ華雄たちがやってきてそして・・・・

 

「馬鹿者ぉー!!!」

 

「うわっ!!」

 

と、ねねの次は華雄がいきなり俺に抱き着いてきた。

 

「この馬鹿者!!どれだけ心配させたと思っている!!私を助けるためとはいえもうあんなことをするのはやめろ!いいな!!」

 

「か、華雄・・・・く、苦しい」

 

「みんなを心配させた罰や。我慢せい吹雪。あ、華雄、次はうちが吹雪抱きしめる番やからな」

 

「右に同じです。みんなに無茶するなと言ってあなたが無茶をしてどうするんですか?」

 

と、霞と夢華がそう言う。そんな中、華雄は嬉しそうに俺に抱き着く。か、華雄・・・・心配してくれたのはありがたいけど、胸のせいで・・・・息ができない。これは本当に窒息死する・・・・すると

 

「華雄・・・・・そこまで。これ以上抱き着くと吹雪、窒息する」

 

「ああ、すまんすまん。つい嬉しくてな」

 

と、そこに母さんがやってきて華雄に「そう言うと華雄は俺を離す。そして

 

「吹雪・・・・・・」

 

母さんが俺のほうへ近づく。その目には何やら炎が揺れるように揺らいでいた。もしかして怒っているのか?いや、怒っているだろうな。無茶やって死にかけてみんなを心配させたんだから。すると・・・・

 

「良かった・・・・・・」

 

と、母さんは俺を優しく抱きしめる。

 

「良かった・・・・・生きてて本当に良かった・・・・・」

 

と涙を流し俺を抱きしめ俺の頭を撫でてそう言う母さん。そして俺は

 

「・・・・・ただいま・・・・母さん。みんな」

 

と、そう言うのであった。

 

 

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