真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

97 / 111
中華統一編
これからの大陸


反董卓連合の戦い終結から1ヶ月が経ったある日。いろんなことがあった。まず俺たちは洛陽から長安に移った。そして長安に着いた時、そこに住んでいた町の人たちは俺たち董卓軍を歓迎してくれた。そして歓迎してくれた街の人たちの期待に応えるべく長安についた俺たちがまずしたのは治安維持とか壊れた街の復興とかをした。

そんな中俺たちのもとにある一つ情報が入った。それは洛陽にいる華琳が魏の建国を発表したのだ

 

「・・・・思っていたよりも早いな・・・・・」

 

と、俺は呟く。確か魏の国ができるのは曹操が官渡の戦いに勝利して中国北部の覇権を獲得したのが始まりだったはずだ。これも外史ってやつなのかな…‥と、そう思っていると・・・・・

 

「あ、吹雪、こんなところにいたのね」

 

と、そこで詠がやってくる

 

「やあ、詠。おはよう。何か俺に用か?」

 

「うん。ちょっと僕の部屋に来てくれる?今日、あなた非番なんでしょ?」

 

「え?ああ。別にかまわないぜ」

 

と、そう言い俺は詠についていく。そして詠の部屋につく。

 

「で、詠。俺に用って何?」

 

俺がそう訊くと詠は地図を広げ、

 

「吹雪。あなた、この状況どう見ているの?」

 

「・・・・え?それはどういう・・・・」

 

俺は詠の言葉に目を丸くする。

 

「だーから!反董卓連合の戦いは終わったでしょ?この先、どうなるかあなたは想像できているでしょ?」

 

「ああ、それか・・・・そうだな。詠。もう新聞は見たよな?」

 

「ええ、曹操が魏の建国を発表したのと、陛下が皇帝の座から退位したんでしょ?」

 

そう、華琳が魏の建国を宣言したのとは他に霊帝が皇帝の座を退位し漢王朝は滅亡した。しかし霊帝やその妹の劉脇様はそのまま華琳の客人として平和に暮らしているという。

 

「ああ、そのことに今の世は群雄割拠の時代…いわゆる大陸統一のため諸侯による紛争へとなりつつある。現に小さい諸侯は互いに激しい鍔迫り合いを始めているからな・・・・」

 

「そう・・・・・で、他はどう動くと思う?」

 

「そうだな・・・・・・詠はどう見る?」

 

「そうね・・・・・曹操のいる魏は洛陽の治安維持とか兵力強化の地盤固めで忙しそうだし・・・・呉は今、袁術から独立するための機会をうかがっている。劉備は徐州の州牧に任命されて忙しい・・・・後は公孫瓚に袁紹ね」

 

「ああ、公孫瓚、いや白蓮は領土を広げる野望は持っていない・・・・残るは」

 

「袁紹ね・・・・」

 

「ああ、あの戦争の後、袁紹は多くの兵を失った挙句、戦争の責任を取るため陛下から領土を取られ、現在崖っぷちの状態だ。その状態を打開するためには・・・・・」

 

「どこかへせめて失った領土や物資を手に入れる・・・・袁紹ならやりそうね。」

 

「ああ、それに雪風たち情報部が手に入れた情報なんだけど袁紹は反董卓連合後、冀州へ帰還して軍事力の増強と訓練をしているそうだ」

 

「そう・・・・それじゃあ、袁紹はまたどこかへ侵軍する可能性があるね」

 

「ああ・・・・一応、長安の国境付近の警備兵を増やしたり銃士隊を配備して警戒はしているが、まだ油断できないな・・・・」

 

と、その後、俺と詠は今後の袁紹軍の動きについての警戒と対策の話をするのであった。そしてその後、俺は詠の部屋を後に思、ある所に行くそこは夕張が担当している技術開発部であった。すると・・・・・

 

「なにやッとんねんこのドアホ!すぐに作り直せ!!」

 

「それは無理な相談ね~私にも職人としての意地があるからね~」

 

「ん?」

 

ドアの向こうで霞の怒鳴り声が聞こえそして夕張の声が聞こえる。俺はドアを開けると、そこには霞と夕張が何やら言い争っていた

 

「・・・・・・何してんだよ二人とも?」

 

「あ、吹雪。また刀の手入れのお願い?」

 

「ああ、そうだけど・・・・・どうしたの?霞と言い争いしているみたいだけど?」

 

と、そう訊くと霞が俺の肩をガシッと掴み

 

「吹雪っ!ええとこに来た!ちょっとうちの話、聞いてくれへん?」

 

と、すごい剣幕でそういう霞

 

「べつにかまわないけど霞、お前これから出撃じゃなかったけ?霞がいないって鈴が半泣きで探していたぞ?」

 

そう実は霞は国境付近にいる盗賊の討伐のため出撃するように詠に言われたのだがなかなか姿を現さず、軍師見習いである鈴が方々探していたのだ。

 

「それにも必要なことなんや!鈴には悪いけど待たせてまらうわ!」

 

「え!?そんな大事なことか?」

 

俺がそう言うと霞が頷く。それほどまで重要なことって何だろうすると・・・・

 

「そや!これ見てみ!」

 

と、そう言い霞が掲げたのはいつも霞が愛用している偃月刀だった確か名前は・・・・『飛龍偃月刀』だったけ?

 

「え?その偃月刀がどうしたの?」

 

「見てわかるやろ!この前の賊討伐の遠征でポッキリ折れてもうたから夕張に頼んで新調してもらってん!」

 

「へ~そうなのか・・・・で、それがなんか問題でも起きたのか?また折れたとか?」

 

「それは絶対にないわよ。柄も刃も一から設計を見直してそして最高の素材を使って作り直したのよ。それに強度も大砲の砲弾が当たっても砕けないほどに頑丈にしてあるから、ちょっとやそっと乱暴に使っても問題ないわよ」

 

なるほど…要するに以前使っていたのよりもパワーアップしたってことか。でも霞はそれのどこが気に入らないんだろう?

 

「もしかして霞。以前より重くなったとかそういうようなこと?」

 

「いや、それは別に問題あらへん。まあ、確かに重くはなったんだけどな。別に不満はあらへんよ。振り回した具合は前よりもええくらいやし、ようやってくれたと思うとる・・・・けどな!」

 

「けど?」

 

俺が首をかしげてそう訊くと霞は偃月刀の柄の部分を指で差し

 

「ここの龍の角が一本増えとるのはどないなっとんねん!夕張!説明してもらおか!!」

 

「・・・・・・・え?角?」

 

俺は、霞の意外な回答に目を丸くする。リュウの角ってあの柄についてあるあのトゲトゲのことだよな?別に増えたようなそんな違和感がないんだが、むしろ前のと見分けがつかない・・・・・

 

「せや!せっかく関羽と同じ偃月刀と同じ拵えにしとったのにどうしてくれるんや!台無しやないか!」

 

と、霞が頬を膨らませてそう言うと夕張が

 

「仕方ないじゃない!重量の均衡を保つためには一本増やすしか方法がなかったのよ!それに龍は角が多い方がかっこいいじゃないのよ!」

 

「何がかっこいいじゃ!すぐ直せ!」

 

「無理!どうしてもって言うなら角の代わりに牙を増やさせてもらうわ」

 

「あほか!そんなもんさっきと変わらへんやないか!」

 

「じゃあ、首を三本に・・・・」

 

「どこのキン〇ギド〇やっ!!」

 

と、二人の口論が続く。というより霞。お前なんでキン〇ギド〇を知っているんだよ・・・・・・

 

「まあ、まあ、二人とも落ち着いて・・・・・・・で、ちょっと訊いてもいいか?」

 

「「なんや(何)!?」」

 

俺が訊くと二人はものすごい形相で睨む。俺は一瞬怯むが気を取り直し

 

「それって、武器の機能としてはなんか問題とかはある?」

 

「「ないよ」」

 

とあっさり答える二人に俺は苦笑してしまった。

 

「とにかくうちの士気にかかわる大問題や!すぐに直し!!」

 

「いいや!せっかく強化したのにそれを直すなんて職人の意地としてそれはできないわ!」

 

「なんやて!」

 

と、二人が言い争うする中、俺は二人を何とか止め、そして俺は霞を何とか説得し霞は渋々ながら納得してくれて賊の討伐に出撃したのであった。

 

「はぁ~たかが角一本でこんな喧嘩になるなんて・・・・・夕張もそんなに意地になることないのに・・・・」

 

「あのね、吹雪にとってはそうかもしれないけど職人はたった一本の角でも作るものに強いこだわりがあるのよ・・・・・・まあ、霞の言うこともわかるけど。ここはやっぱり譲れないわ」

 

「そ、そうなのか・・・・・」

 

「そう言うこと。で、吹雪は刀の手入れだよね?見せてくれる?」

 

「ああ」

 

俺はそう言い夕張に菊一文字を渡し、夕張はその刃を研ぐ。すると

 

「ああ、そう言えば吹雪。この前使った急造手榴弾を改造中したんだけどね。前は柄付きの奴だったんだけど今は玉形に改良したわよ」

 

と、研ぎながらそう言う。玉型ってそれが手榴弾本来の姿なんだけどな

 

「そうか・・・・・そう言えば夕張。大砲の方はどうなっている?」

 

「ああ、大砲なら今製造中よ。ただあの駐退復座機だったけ?あれを製造するのは時間が掛かりすぎちゃうから。そんなに大量には作れないわ」

 

いやいや・・・駐退復座機付きの大砲を作れる時点で十分すごいと思うけど・・・・・

 

「で、それを補うためそれを使わない奴も製造しているわ。はいこれ設計図」

 

と、夕張はその設計図を渡し、俺はそれを見る。その設計図に書かれていたのは幕末時代に使用された4斤山砲それも砲身を伸ばした長四斤山砲であった。四斤山砲は幕末から明治初期までに使われた旧日本陸軍の主力野砲で射程は2・6キロメートルで四斤とは砲弾の重さが4キロだからその名がついた大砲だ。因みに4斤山砲は青銅でも製造できる

 

「砲弾の方は?」

 

「今、百個ぐらいで来ているわ」

 

「そうか・・・・まあ、できればこれを演習以外に使うことがないといいんだけどな」

 

「そうね…私もできればそう願っているんだけど今はどこもかしこも争いをしているこのご時世だからね~いつ敵が長安に攻め込む可能性があるし・・・・・さっ、刀の手入れ終わったわよ」

 

と、そう言い夕張は研ぎなおしたかたななを俺に渡す

 

「いつもありがとうな夕張」

 

「いいって、いいってそれよりも吹雪。胸の傷はもう大丈夫?」

 

「ああ、もう平気だよ」

 

「そう、でもあんま無茶しちゃだめだからね。あんたが死んだら悲しむ人がいっぱいいるんだから。特に月様がね」

 

「・・・・え?月が?」

 

「ええ、そうよ。もしかしてあなた気付いていないの?」

 

「何が?」

 

と俺はそう言うと夕張ははあ~とため息をつき

 

「いえ、なんでもないわ」

 

「そうか。じゃあ、夕張、またな」

 

とそう言い俺は部屋を出るのであった。そして夕張は

 

「まったく。鈍感なんだから吹雪は・・・・・月様も大変ね。それに私自身もね・・・・」

 

と、ポツリとつぶやくのであった。

 

 

 

この小説は面白いか?またはリメイクの必要ありか?

  • 面白い・リメイクする必要はなし
  • 面白くない・リメイクの必要あり
  • 面白いがリメイクの必要あり
  • 面白くないがリメイクの必要もなし
  • どちらでもいい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。