最近よく夢を見る。人里で会ったあの少年の…そう、白い髪と青い瞳が特徴的な少年の。
「…さん、咲夜さんってば。」
その声の方を振り向くとチャイナ服を着た紅魔館の門番 紅 美鈴 がいた。
「最近よくぼーとっしてますけど大丈夫ですか?」
心配そうに聞いてくる。こういう瞬間、私が愛されていることに気付かされる。
「ええ、大丈夫よ。」
「とずっと言ってますけど…まぁ、言っても休まないんでしょ。けど、倒れないで下さいね。何かあれば代わりにしますから。」
そう言って彼女は定位置に行く。その後ろ姿は逞しい。
「ありがとう。」
いつか直接言えるだろうか、この
ーその頃ー
「そこを何とか。」
栄斗が今まで下げたことがないほど深く頭を下げる。しかし、前に立つ巫女は厳しい言葉を繰り出す。
「嫌よ。めんどくさい。」
そう言うのは 博麗 霊夢 。巫女をしている。
「地図書いてあげるから、それ見ながら行きなさい。」
そう押し切られ、栄斗は帰って行った。
ー紅魔館門にてー
(結局ここまで来たけど…)
そう内心ぼやいている栄斗。ふと前を見ると門番らしき人が立っている。
「あの…すいません。」
そう話しかけると門番は笑って反応する。
「何でしょうか?」
確かに笑っているがどこ警戒している美鈴。そして、栄斗も警戒していた。
(この人、隙がないな。隠しているようだが、私にはわかる、歴戦練磨の匂いです。)
(流石、"悪魔の住む館"ですね。強い。)
そうやって、2人が火花を散らしていると、さり気なく門を開ける者がいた。そう、咲夜だ。
「あら、栄斗じゃない。」
「こんにちは、咲夜さん。」
「あれお知り合いですか?」
ー少女と少年移動中ー
「へぇ、仕事をもらいにね…。」
「はい、紫さんがここの主人が相談に乗ってくれると、どんな立派な人か気になります。」
その一言に一瞬ビクリと反応する咲夜。
(確かにすごい''人"だけど、見た目が…)
そう、この紅魔館の主レミリア・スカーレットは、何を隠そうロリバB…すいません調子乗りました。だから、グングニルしまってー!
気を取り直して、吸血鬼なのだ。そうこうしているうちに、部屋の前に着き咲夜がノックをする。
「失礼します、お客様をお連れしました。」
「入りなさい。」
中から妙に甲高い声が響く。
(あれ?もしかして、僕失礼な勘違いしていた?)
内心栄斗が焦る。中に入ると、そこにレミリアがいた。全身から溢れるカリスマのオーラを纏い。
「あなたが栄斗ね。スキマからはなしはきいているわ。」
「はい、本日は仕事の紹介をしてくれるとの事で、誠にありがとうございます。」
固くなる栄斗。そして、それを楽しそうに見ている少女達。
「畏まらなくてもいいわ。」
(それにしても仕事ね…フフ。)
「は、はい。」
(この人凄いな。)
「仕事を直ぐに紹介したいのだけど、条件を一つ。」
「はぁ、」
厄介事では無いよう内心祈る栄斗だが、あっさりとその願いは無視される。
「私の妹フランと戦うことよ。いいわよね、フラン。」
「別にいいよお姉さま。けど、このお兄ちゃんすぐ壊れそう。」
「大丈夫よ。あの紫のお墨付きよ。」
栄斗を無視して、そばにいた金髪の少女と話し始めるレミリア。そこに咲夜が口を挟む。
「しかし、お嬢様危険ですわ。」
「大丈夫よ。あのスキマ妖怪が、ただの人間と関わりを持つとは思えない、ねぇ、パチェ。」
隅っこで分厚い本を読んでいるパチュリーに声をかける。
「そうね。」
そこまで言うならと押し切られる咲夜。
(あれ、僕は?)
悲しむ栄斗だった。
ー別室ー
「ここならいくら暴れても平気よ。」
と言うレミリア。
「初めて構わないわ。」
そうレミリアが言うと同時にフランが動く。
「禁忌『レーヴァテイン』!」
そう言うと炎の剣が現れる。そして、斬りかかってくる。
(これならギリギリでかわして間を取れる。)
考えた通りに間を取る栄斗。
「いい動きね。」
パチュリーがふと言う。
「そうね。」
レミリアが答える。そしてその隣で、栄斗の動きを咲夜はじっと見ている。
「かわすだけじゃダメだよ」
そう言ってフランは4人に分裂し、また攻撃してくる。栄斗はかわしきれず右手からダラダラと血が出る。そして、横腹には浅いが火傷ができている。そんな深傷を負ってもかわし続ける栄斗。
「お嬢様!」
「咲夜、これも彼のため、これで死んだら彼が弱かったということよ。」
反論できない。レミリアの目は本気だからだ。
「あ〜あ、飽きたな。じゃぁねぇお兄ちゃん。キュッとして〜」
(やばい、血を出しすぎた。目がかすれて…死ぬのかな…
その時、栄斗の周りが赤い炎に包まれる。フランの攻撃とは別の。
全員が驚き、そして、次に見た時衝撃の表情を誰もが浮かべた。そこに立っていたのは、顔は同じだが明らかに違う者が立っていたからだ。
髪は黒くだらしなく垂れ下がり、目は赤く、光がともっていない。
「結構痛いな。」
そう言うとそいつは炎を出し傷に当て塞いだのである。
「お嬢ちゃん、少しおいたが過ぎたね。」
そう言うと、大量の炎がそいつの右手に集まる。
「戦歴 『ボーーッ』…」
静かに告げられたスペルが炎の燃焼の音のせいでかき消され最後まで聞こえない。大量の炎が小さな小刀へと変わる。先程の炎が嘘のように全員の背中に冷たいものが走る。
「安心しな。斬ったりしないよ。ま、峰打ちはするけどな…。」
そう言いそいつは、1歩踏み出す。それはまるで、死の宣告のようだった。
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さて、栄斗の招待歴史ファンの方なら予想できるのではないでしょうか?次回をお楽しみにー。