「あの師匠…」
「何だい、栄斗?」
「もうずっとやっているのですが、炎が出ません。」
栄斗が涙目になりながら勇儀に訴える。
「想像するのさ、あんたなら出来る。何たってあたしの弟子なんだからさ。」
微笑んで答える勇儀、その言葉の通り栄斗は目をつぶり想像した。
(炎…炎。酸素を取り込み燃焼する。ありとあらゆるものを焼き尽くす。僕の炎は確か…)
頭の中で色々考えていた栄斗の脳裏にある言葉が浮かんできた。
(その通りだよ
そうやって考え続ける栄斗の耳に声が響く。
「えい…と しっかりしな栄斗!」
見れば勇儀が血相を変えていた。周りを見渡すと栄斗を取り囲むかのように炎が出ていた。そして、勇儀が何も無いところを睨みつけて言った。
「どういう事だいこれは。なぁ、スキマ妖怪!?」
「あら怖い。」
「栄斗今あなたが思い出したことを言ってみなさい。」
睨みつける勇儀を尻目に紫が言った。
「僕の炎は…これは、酸素じゃなくて、
信仰で燃焼する…。」
「そう。彼の能力は大方『信仰を焼き尽くす程度の能力』と言ったところかしら?」
「信仰を焼き尽くす?」
勇儀が首を傾げる。
「そうよ、信仰。人…いえ、かたちあるもの全てかしら。それらの者が信じることにより具現化、存在するものの力かしら。」
それを聞いて自分の手を見つめる栄斗。そして、彼が念じると今度は簡単に炎が出た。
「今度はそれの加減の修行をしてちょうだい。頼んだわよ勇儀。」
そう言い残して紫はまた隙間へと消えた。
「さてと、じゃぁやっていこうかね。」
ー一方、紅魔館ではー
「咲夜、やっぱりあなたの入れる紅茶は最高ね。」
「ありがとうございます、お嬢様。」
レミリアがティータイムを堪能していた。
「ところで彼は修行を頑張っているかしら?」
そのレミリアの問に咲夜が答えた。
「もちろん彼なら頑張っているに決まっています。」
「相変わらず彼のことが好きなのね。」
その回答を聞きニコニコしながら咲夜を見つめるレミリア。そこにはどことなく寂しさも感じられた。
「ご安心くださいお嬢様。私は絶対ここを離れるつもりはございません。」
その咲夜の言葉に嬉しそうにレミリアは答えた。
「フフ、ありがとう咲夜。じゃあ、そろそろ
寝るとするわ。その前にお風呂にでも入ろうかしら。」
「お嬢様、流水は…」
不安そうに見つめる咲夜にレミリアは
「冗談よ。おやすみなさい。」
そう言って部屋をあとにしたレミリア。
(咲夜が恋か…未だに信じられないわね。けど、幸せになって欲しいものね。)
そう考えながら廊下を歩いていると背後から気配がする。
(誰かしら?トイレにでも起きたのね。)
しかし、その気配はずっと付いて来る。
「誰?悪い冗談はよしな…」
絶句するレミリアにこの気配の主は襲いかかった。
「神槍『スピア・ザ「グシャッ」・グン…グ…二…』」
スペルをレミリアが唱え終わる前に気配の主の攻撃がレミリアを貫いた。
「私の計画が終わるまで…
そいつは静かに告げた。
誤字脱字報告や改善すべき点のコメントよろしくお願いします。
色々と話がややこしくなってきています。僕でも書いていてわからなくなってきました。つまらないかも知れませんがどうぞこれからも読んでくれると幸いです。