ヘスティアファミリアが最強になるのは間違ってるのだろうか 作:アンキルン
「ムーンライトプリンス様ぁ~」ぽわぽわぽわ~♡
「ちょっと聞いてるの?カサンドラどうしちゃったのよ一体!これから戦争遊戯が始まるってのに、しっかりしてよね!!」
「ダフネちゃん、私ね今度お嫁さんになるんだ、だから~、早く沈まないかなぁ」
「はぁ?ついに夢だけじゃなく白昼夢まで?!」
ダフネはぽわぽわ状態のカサンドラを揺さぶり叩き目を覚まさせようとするが、彼女が現実世界から戻って来る事は無かった
「痛いよぉ~ダフネちゃ~~ん、私の事は暫く構わないで、私はあのプリンス様の婚約者なんだから傷がついたら嫌われちゃうわ」
ようやくダフネもいよいよ不味い事になってると判断して、どうにか昨夜なにがあったのか問いただす
「ねぇカサンドラ、まさかとは思うけど本当に空から紳士が現れた訳?」
「どうせ信じてくれないもん、だから私の夢は、プリンス様に捧げたのよ」
「空から紳士どころかプリンス?もう何が何だか分からないよーーっ!」
「ダフネちゃん、気にしなくていいんだよ、きっともうすぐ分かるから」
ちなみにこんな状態のカサンドラだが、予知夢の効果が、あの日以降飛躍的に向上し、頻繁に夢を見るようになったが、彼女は言われた通り誰にも話さなかった、そして予知夢の効果でアポロンファミリアの状況を誰よりも把握していたのだ
時間は前日の宴の後、俺が成功したのか分からなくって、カサンドラがぽわぽわして空を永遠眺めていたせいで、宴は終わってしまい、参加者が帰り始めた時にようやく「しまった!」っと思って急いでヘスティア様の元へ向かった
居場所自体は、即座に分かったが少々機嫌がよろしくない、ベルは楽しかったのか嬉しそう
「お疲れさまでした、ヘスティア様ベル」
「うん、戦争遊戯決まったよ、それでマフィが警戒して周りにいると思って探してたけど見つからなかったし何かあったの?」
「それは戻ってからにしようベル」
ホームの執務室に戻り、報告を受ける事になった
「戦闘の形式は攻城戦、ファミリア全員で戦う事になる、君の要望通りだ」
「賭け皿は何になった?」
「アポロンはベル君を、ボク達は好きにしてくれていいってさ、これでいいんだろ?」
「なにそれ、ヘスティア様って実はすごいの?まじ尊敬なんだけど」
「ほほほーーっどうだい、見直しただろ?」
「うん、どんなに調子に乗っても許しちゃう、まじ神様最高っす!!」
「よかったですね神様、なんだか先ほどは機嫌が悪いのかなって思ってましたけど、よかったです」
「機嫌が悪かったのはどうせベルが、何かしたんじゃないのか?例えばアイズさんとキスしちゃったのを見られちゃったとか」
「ある訳がないじゃないですか、僕はただアイズさんと踊っただけで」
「あーそういう事ね、原因判明したわ、そりゃ~怒るわな、そりゃ~怒りが有頂天で頭冴えまくってたわな、おおよその宴の内容分かったよ」
「聞いてくれよ!ベル君たらさ、始めて踊った相手がヴァレンなにがしなんだぞ!初めてを奪われたんだ、うわあああん」
「か神様、変な風に聞こえますから、変な事言わないでください」
「いいからいいから、ベルお前が悪い!以上だ」
「なんでだよ!」
「ヘスティア様は最高の結果を出してくれた、これに報いるのも団長の役目、よってベルとヘスティア様で旅行へ行くといい、行先は精神と時の部屋2での共同生活だ好きなだけ行って来い、部屋もダブルベットのある部屋以外は使えないようにしておく、邪魔は一切しない鍵も全部渡そう、ベルは、その間に修行などの一切を禁止とする、思う存分甘い生活をして来い」
「おっおーーーーーっおおおおおおおーー貴方は神か、そうか私の主神を今見つけたぞベル君!」
「ちょっと目を覚ましてください!神も主神もヘスティア様じゃないですか!」
「そんじゃ~ゆっくりしてくるといいよ、俺これからアスフィの所へ行って来るから、出来れば、明日の出発までに戻って来てくれると助かるかな。それじゃお幸せに」
精神と時の部屋の設定を色々変更した後、鍵を全てヘスティア様に渡し、俺はアスフィの所へ向かった
アスフィの所へ向かうと、彼女は自主訓練をしてるらしく、元ヘルメスのホームには戻っておらず仕方なく戻って休むことにした
翌朝、あらかたの準備はされており、荷物を次々に運び込んで準備をしていると、執務室に向かうアスフィの気配を察知して、残りの荷物を手早く処理して向かうと
「おはよアスフィ、昨日は概ね上手いったよ」
「おはようございますマフィ団長、それで詳しく教えて頂けるかしら?」
俺なるべく詳しく説明中・・・
「ヘスティア様の方は想像以上の結果ですね、それに比べて・・・」
しゅんとした俺をアスフィは冷ややかな目を突き付ける
「団長ってやっぱ恋愛経験ないんだぁ~、話を聞く限り、たぶん成功はしてると思うんだけど、引き込んだ後の責任はきちんと取ってあげてくださいね」
「なんだよ含みのある言い方だな、宴の戯言だろ?相手だってまともに受け止めないんじゃないのか?」
「さぁ~人それぞれじゃないかしら、ちなみに私ですと手を取りはしないですけどね」
「あっら~・・やっぱ失敗か、慣れない事はするもんじゃないな、そうなると景品に入れて貰うしか手が無いか」
「いえ、最初の打ち合わせ通りにいきます、アフォロンファミリアの解散、全財産没収、紙アフォロンの今後一切オラリオへの立ち入り禁止、団長ヒュアキントス・クリオの今後10年間のコンバートの禁止だけで十分です」
「う~ん・・アスフィがそう言うのなら仕方ないのか、アレは他に渡るの危険だぞ、俺の策が完璧じゃないにしてもバレてたし」
「そうですね、太陽が沈んで背の呪縛から解放されたら、誠意をもって迎えに行けば考えてくれると思いますよ」
「分かった、同じ女性の意見だ信じるよ」
「それで撮影した記憶媒体はあるのですか?」
「あるけど見せないぜ、アレは俺の人生最大の汚点だからな、恥ずかしすぎるわ」
「そっか・・なにかいいヒントがあるかもって考えたのですが」
「その手には乗らん、アレは俺を含めて見てはならん代物だ、完全封印か処分する品だ」
「あら残念」
話は新婚旅行?へ行った2人の話へ移り
「それでヘスティア様達は行ったきりなの?」
「いや、結局すぐに戻ったみたい、今はまだ双方ともに寝てるみたいだね」
「どっちも残念なのね、それはいいけど出発前に、手合わせしていくのよね?場所は何処にするの?」
「いつもの早朝訓練してる場所。。。不味いな」
「そうよ、戦争遊戯が決まって、私達は注目の的よ賭けの対象にもなるんだから、見に来るわよ」
「しかたない精神と時の部屋2を使う、特別な空間だ誰の干渉も受けない」
「精神と時の部屋2?」
「俺の切り札の1つさ、この緊急時だし仕方ないだろう」
「そう、おあつらえ向きの場所がある訳ね、それじゃ私は準備をしてくるから、この後7時でいいのかしら?」
「それでいい、ここへ集合だ」
関係者全員が集合し、精神と時の部屋2へ行きさっそく手合わせをする事になった
「ここが言っていた空間なんですね、どういう理論で部屋からここへ来られたんです?」
「あーいいからいいから、さっさと始めるぞ、最初はリリから手合わせしてもらえ、魔法武器道具の一切の制限なしだ、怪我しても回復してやる、思いっきりやれ」
「よろしくお願いします、アスフィ様」
「こちらこそよろしくねアーデさん」
始め!の合図と共に、まずはリリが各種強化魔法を脳内詠唱で次々にかけていく、一方のアスフィは、りりが自身を強化する魔法を使っているのに、いち早く気が付き阻止すべく着弾すると爆発するアイテムで牽制、そのまま煙幕で視界を遮る
当然りりにそんな目くらましが通じる訳もなく、あっさりアスフィはハンマーでぶっ飛ばされて撃沈
「大丈夫ですか?アスフィ様」
「勝負ありかな、とりあえず回復魔法で回復するけど次やる?」
「はい、問題ありません」
「次はベルとアスフィとの手合わせだ、準備が出来たら始めるぞ」
そして手合わせが始まる、ベルは強化魔法をあまり好まない、1つだけは使うが並行詠唱を脳内でやるのが苦手だからだ、それでも即座に強化魔法を使って即座に攻撃を開始する
一方のアスフィは、煙玉が俺達に通用しないのだと判断し、次に距離を取って上空に飛び上がるマジックアイテムを使い、上空からの攻撃を開始する
残念ながら上空でも俺達は戦えちゃったりする、空気を足場にしつつ、軽快に空中へ飛び出す、ベルはかなりの空間把握の適性があり、空中のどんな姿勢でもちゃんと見失うことなく動けるのだ
アスフィは当然だが即座にベルに捕まってしまう、アスフィのマジックアイテムとでは機動力がまるで違う為に、アスフィの策は潰えた
さらにベル君の攻撃が、彼女が地面に届くタイミングで決まり、勝負あった
「さて次はやるのか?やるのなら少し胸を貸してやるぞアスフィ」
回復魔法で有無言わさず回復をさせ、少しの休憩を挟み、俺はアスフィに訪ねた
「言い出したのは私です、団長の言う様に胸を借りるつもりでいきます」
「その心意気は買おう、しばし手ほどきをしてやる、好きにかかってこい」
大きく息を吸って、集中力を高めたアスフィは、自身の持ってるマジックアイテムのほぼ全てが役に立たないと判断し、自分の力のみでの勝負に出た
アスフィの攻撃を当然の様に最小の動きのみで受け流していく、まるで赤子を相手にするかのように、アスフィも本来ならありえない出来事だったが、すなおに事実として認める事で必死に攻撃を仕掛けていった
「むやみに飛ぶな、隙ができやすい、だからこうやって簡単に体勢が崩れて倒されるのだ、さっさと立て」
もう何年選手だよってくらいベテラン臭を漂わせ、圧倒するマフィは、アスフィを指導するかの如く扱う
「そうそう、いいフェイントだしかし、本気度が足らん、だから簡単に見破られるんだ、フェイントはこうやるんだよ!」
闘気を完璧に乗せたフェイントは、それがフェイントと分かっていても、危険を察知し脳が危険を察知するよりも早く体が反応する為、どうしたって身構える、そこにフェイントの効果がより顕著に発揮されるのだ
マフィのフェイントに完全に惑わされ振り回され、徐々にボロボロになっていくアスフィ、マフィの持っている武器は只の棍棒、しかも長さが30センチ程度と短い獲物だ、当然マフィが本来使う獲物とは別の代物だが、それでもLv4であるアスフィを完全に掌握し手玉にとってる、これが同じlvの戦いだと言ったとしても誰も信じないだろう
「どうした?この程度なのか??俺がLv1の時にオッタルと戦った時はもっと絶望的だったが、貴様の様に無様に負け犬顔など晒しはしなかったぞ、しかも俺は貴様と同じLv4だ、なのになぜだ?女だからか?年齢を重ね諦め癖が付いたからか?元々負け犬根性が染みついていたからか?」
「っ!調子にのんぬあーーー!くそがきいい!!」
おれに、わざと煽られるように乗って来たアスフィは、がむしゃらに武器を振り回して攻撃していく
「だめだぞアスフィ、やけくそになって攻撃しても、遥か格上には通じない、やはりこうするしかないか」
俺の闘気の質を一気に変えると、宝物庫からメイン武器である魔装ホールドランスを手に取って
【魔装】
魔装によって全身に鎧を身に着け武装をすると、あらためてアスフィと向き合い
「これが俺の本気だ、真剣にかわせよ、でなければ・死・ぬ・ぞ・?」
俺はアスフィに向けて本気の殺気をぶつける、アスフィは完全に殺気に飲まれ、足が重くなり体が石のように固くなり、手は震え武器を持つ手が揺れ出す
マフィの「死ぬぞ」のセリフの所で、ほとんどの体の機能を失い、そのまま意識は残っているのに体の神経のほとんどが麻痺した為に上下から流水する
「ここまでにしよう、って聞こえてないか」
あっちゃ~やり過ぎたかな?と思いながら彼女に近寄ると、リリが
「だめです!マフィ様、これ以上アスフィ様に何かをすれば色々な意味で死にます!」
「分かった、リリに任せるよ」
「ったく君はやりすぎって言葉を覚えるべきだよ、あの2人とは違って彼女は大人なんだぜ?」
「なんか俺ふるぼっこにされてない?」
「後で謝っておくんだぞ、きっととんでもないトラウマになってるからな」
暫くして部屋から出て来たりりとアスフィに、色々な意味で気まずくなって、どう話しかけようか迷っていると
「今日から付いて行きますので、よろしくお願いいたします」
それだけ言って精神と時の部屋を出て行った、連れて行くだけで許してくれるなら助かるけど・・・どゆこと?っと思うマフィだった
オラリオの執務室に戻り、準備を整え待っていると、アスフィがやってきて
「引継ぎは全て終わらせて来ました、今すぐに出られます、それと色々ありましたが、私をあんな目に合わせてちゃんと責任は取ってくださるんでしょうね?」
「本当に申し訳なかったです、俺がオッタルと戦った時の再現をしたつもりだったけど、俺とアスフィは違うって事を分かって無かった」
「はぁ~・・やっぱり分かってないのね、そんなだから小娘一人落とすのに手間取るのよ、仕方ないから面倒見てあげるわ、チェリーボーイ君」
彼女はそう言ってウインクし、給湯室へ向かいお茶を入れてくれた・・・わからん
そして準備を整えて、全員が集まると早速出発する事に、再び精神と時の部屋に入り、今回の小遠征などについての説明などを打ち合わせする事に
「小遠征後半は期限が2週間と前回と違って比較的長めになる、そして今回の修行からアスフィが加わる事になった、それと今後のスケジュールについてだけど、ここで1年修行して、前回の37階層闘技場で体を慣らしてから再び潜る予定だ、目標は未到達領域60階層としたかったが、勝手に未到達領域に行くと面倒が増えるので59階層までとする、ここまでで何かあるか?」
「なにかあるかじゃないわよ!前提説明が全くされないから話に付いて行けないんですが」
アスフィが半ギレで問い詰めて来る、他の3名も若干引き気味
「あーもう、分かれよ!」
「わかる訳ないじゃないですか、もうやだぁ~」
俺、かいつまんで説明中・・・・
「はぁ・・なるほど、あの短期間であれだけ強くなった原因は、この空間だったんですね、こんなのオラリオに知れ渡ったら大変な事になりますし、隠してた事には何も言いませんが、ズルすぎます・・・いくらなんでもズルすぎです」
なんとか彼女を宥めて話を続ける
「今回の後半の修行は、仕上げも視野に入れているので、仕上がった者は修行やダンジョンへの探索の一切を禁ずることになる、これは戦争遊戯の後に審査が入る恐れがあるからだ、ステイタスがバレて問題が無いように調整するのが目的だ、スキルに関してはヘスティア様が完璧に偽造するので外部への公開はさせないので安心してほしい、ここまででなにかあるか?」
「目標到達Lvはいくつなんですか?」
「6か7になると思う、それと今回も俺とヘスティア様の両方の許可なくlvを引き上げるのは禁止だ」
「分かりましたけど、審査の前どういった手順でどの程度申請するんですか?」
「Lvに関して言えば全て公開する、戦争遊戯の2日前までに申請だけする、何か色々聞かれても無視すればいい、嘘をつかない後ろめたい事はしないが今回の肝だからな」
「大騒ぎになると思いますよ、どうやって言い訳するつもりなんですか?」
「それはヘスティア様と、今も打ち合わせ中だ、しかし言い訳を理由に嘘をついて糾弾される訳にいかないんだよ、どうせ戦争遊戯でLvがおかしい事には気づかれるし」
「分かりました、りりは何があってもマフィ様達についていくだけです、だから信じますからね?」
「アーデさんの言う通りです、私も団長とヘスティア様を信じて付いて行きます」
「うん!僕も同じだよマフィ」
「次に、スケジュールだけど、今回はヘスティア様が最初の1年間だけ手伝いをしてくれるが、待ってるのが来るまでの期間、俺達だけで生活する事になる、全てを修行に充てる事が出来なくなるので覚悟しておくように」
「何を待ってるんですか?」
「ヴェルフ・クロッゾだ、彼がヘスティアファミリアへコンバートしてきてくれるのを俺は待ってる」
「本当なの?!ヴェルフが?どういう事なのマフィ」
「今回の戦争遊戯を利用して、ヴェルフをウチに引き入れたかっただけだ、種は蒔いたがどうなるか分からない、けど俺は信じてる奴との友情をな」
「相変わらず人が悪いですマフィ様は」
「来てくれるといいねマフィ」
「おう!奴なら絶対に駆けつけてくれるさ、そう言う訳だから出来る限りヘスティア様をホームに待機させておきたいんだ、分かってくれるな?」
「「「はい!」」」
こうして小遠征の後半が始まった
アスフィは、大魔導士オーバーロードのスキルを得る為に、ほぼ1年かけて大魔導士オーバーロードを習得した、習得に時間がかかったのは、年齢による所があるみたいで、成長期の体には馴染みやすいのではないかという神ヘスティアの説で意見は一致した
その事を考えて、俺達の体を大人にしない様にする設定を精神の時の部屋に設定し直し、さらにアスフィの持っていたマジックアイテムの技術を掛け合わせて、成長期のまま体を維持するマジックアイテムを作りヘスティア様以外全員に装着させた
アスフィは成長期が終わっていたので、体の時間だけを逆行する部屋を作り出して成長期の体へと戻す為に、そこで修行を開始して様子を見る事に
いきなり成長期に体を戻すと何があるか分からない為に行った処置で、しっかりと時間をかけて体を成長期に戻す、アスフィの希望もあって15歳時の体にする為、今回の小遠征は大魔導士オーバーロードを取得するだけに終わった、1人だけで何年もの生活を余儀なくされると何度も忠告したが、彼女の何がそうさせたのか分からないが、最後までやり抜いた。
ちなみに神秘と時の部屋と名付けられた場所に1人で籠ってる間にステイタスを全てカンストさせていたのでLv5に昇格した所で修行は終わりとなった
他の3名はさらなる高みを目指して、精神と時の部屋3での修行に前以上の負荷を背負って修行をしていた、重力は30倍となり、万が一魔力が切れた時点で死ねる場所、さらに、毒の成分が吹き荒れる環境、灼熱地獄の環境、極寒地獄の環境、魔力の回復力が少なくなった環境など様々な環境に耐えながら、各自が修行を行った
環境に慣れる為に、毎日を必死に生きるだけでも過酷さを極める修行なのに、前以上の修行カリキュラムまでもこなしていた
「今日は極寒ですか、本気でリリ達を殺しに来てませんか?ベル様・・・ううう・・寒いどころか痛いでずううう」
「仕方がないよ、ダンジョンではこういう場所があるかもしれないんだし、今日のメニューは何?マフィ」
「まずはここで生活する為の家づくりかな、それが終わったら食事の準備、全て凍ってるから気を付けてな、それが終わったら池の氷を割って水中戦闘の訓練だ
「鬼だ・・ひどすぎる・・やるんだけど・・やりますけど・・言わずにはいられないリリを許してください」
「気にすんなよ、俺だって何度もそういう事言ってるんだ、お互い様だ」
「そうだよりり、僕だって最初は何度もマフィと言い合ったんだし、今日始まった事じゃないんだからさ」
こうして訓練メニューをこなしながらの生活が続いて行った
「やっと1年生きて出てこられたーーっ!長かったです本当に長かったです!、ダンジョンってホント天国ですねベル様マフィ様!」
変な反応をする、りり、実はこうやって喋りながらも戦闘中であり、何百と言う敵に囲まれてるのに、天国とほざくりり・・ちょっとやり過ぎたのかなと思いつつも、敵を処理していく
「ほんとだね、ここって灼熱の場所なのに不快に感じないなんて変になちゃったのかな?リリの言う通りダンジョンって快適だね」
ベルも変な事を言い始めた・・どうしよう、ヘスティア様には絶対に魅せられない光景だ
「無駄口叩いてないで、さっさと処理しろよ、寝る場所がここなんだから煩くてかなわん」
「ここに今日は泊まっていいんですか?どうしたんです?熱でもあるんですかマフィ様」
話しがおかしな方向へ向かっている、一般の人が見たら変人の集まりでしかない俺達は、その階層の全ての敵を倒すと、簡単な寝床を作って休むことに
時折数十匹が寝ていると襲って来るが、全員が寝ながら倒していき、起きる頃には、俺達の周りに魔石などがゴロゴロ転がっている
「あーー良く寝た、久々に快適に眠れました、たまにはこういうのもいいですね」
「うん、けど明日にはまた戻るんでしょ?だったら今日くらいはいいんじゃないかな?」
「ふあああーーっそうだな、明日には戻るから、快適なのは今日までだぜ」
「もう1日くらいゆっくりさせてくれてもいいのに、さー行きますよ2人共」
「「あい」」
こうしてどんどんおかしな方向へ向かっていく3人は、何年も過酷な状況で生き抜き、ついにその日を迎えた
「数十年ぶりに会った感じがします、会いたかったです神様」
「そうですね、実際はどのくらい振りなのか分からなくなってますけど、お久しぶりですヘスティア様」
「毎回同じこと言ってるぜ君達、それにしても、今回はなんか見るからに壮絶な生活を送ったみたいだね、ステイタスを更新しなくても分かるよ」
実際は1か月ちょいぶりで、こまめに更新したかったが、ヴェルフの件があって更新が頻繁には出来きなかったのだ
「仕上げの段階に近いからな、やれることは全部やったつもりだ、恐らく今回で全員が仕上がったはずだ」
順番にステイタスを更新していき、全員のステイタスを確認すると予想通り全員が仕上がっており、これで一旦修行は終わりにする事にした
マフィ Lv7
力 I 0
耐久 I 0
器用 I 0
敏捷 I 0
魔力 I 0
幸運 SS
耐異常 SSS
治癒 SS
耐環境 SSS
魔防 SSS
物理防 SSS
---
スキル 大魔導士オーバーロード
魔闘気操作マジックオーラマスター
完全領域支配者パーフェクトタクト
ベル・クラネル Lv7
力 I 0
耐久 I 0
器用 I 0
敏捷 I 0
魔力 I 0
幸運 SSS
耐異常 SSS
逃走 SSS
耐環境 SSS
魔防 SS
物理防 SS
---
スキル 憧憬一途リアリス・フレーゼ
英雄願望アルゴノート
大魔導士オーバーロード
リリルカ・アーデ Lv7
力 I 0
耐久 I 0
器用 I 0
敏捷 I 0
魔力 I 0
耐異常 SSS
魔防 SSS
耐環境 SSS
神秘 A
腕力 SS
物理防 SSS
---
スキル 縁下力持アーテル・アシスト
大魔導士オーバーロード
聖獣奏者セイントサモナー
魔闘気操作マジックオーラマスター
これ本気でLv公表する気なの?ってくらいバカげている状態だ、スキルの追加は今回は無い、Lvとステイタスを上げるのを主目標にしたからだ、っていうか次のスキル何を目指せばいいかが分からなかった事もある
3人と1柱で色々協議した結果、無駄なスキルを増やすと隠すのも大変だと、ヘスティア様に言われた事も理由の1つだ
それと2人にはベル君に隠していたスキルについても説明をした、理由は効果が著しく低下したためだ、後半の修行が始まって暫くは「アイズさんを追い越して彼女を助けたいんだろ!だったらLv7を目指すしかないだろ」とか言って誤魔化してたが、やはり気が付いちゃうんだよね、そこまでベル君はバカじゃない、なのでスキルの事を教えてやり、「英雄になるんだろ?、アポロン戦でベルは英雄になるんだ、その為の作戦をお前にだけ教えてやる」と言いどうにかスキルの維持を図った
しかし結局効果は薄れていくばかりで、こればかりは仕方が無いと諦めたのだ、チートタイムは終わったが、どうにか全員Lv7に漕ぎつけただけ有難いと思うしかない
りりと何度か話し合って、憧憬一途リアリス・フレーゼの効果を魔法で作れないかと、研究しようとしたが、残念ながらタイムアップだ、下手に研究なんかをしてステイタスが上がってしまうのは避けたいので、戦争遊戯の後にアスフィを入れた3名で研究しようという事で話は纏まった
「さて、戦争遊戯終了し審査が入るまでの期間なにもするな、ステイタスの変化が出ない様にしてくれ」
「そう言われるとなんだか寂しいですね、仕方が無いのでリリは家事をしながら過ごしますね」
「アスフィさんはどうなってるんですか?」
「まだ神秘と時の部屋かな、ぎりぎりまでかかる計算だ、それで作戦用紙に目を通しておけよ、当日になって勝手に動かれたらたまらん、特に2人は勝手に動かれたら俺ではもう簡単には止められん」
「先ほど拝見したんですけどマフィ様、本気なのですか?」
「いたって本気だけど?」
「りりは構いませんが、お二人は戦争遊戯の後大変な事になりますよ」
「僕はこれでいいと思うよ、なぜかやれる気がするんだ、生意気を言ってる様だけど、どう言ったらいいのかな・・」
「それはベルが最後まで修行をやり遂げたからだよ、自信が付いて貫禄が出たってことさ」
「うん、まだそう言うのは良く分からないけど、そうかもしれないね」
「ではお前らは、前に少し言ってたが、ウチの新たなファミリアのメンバーになった2人に、今夜歓迎会をするから身支度を整えてこい、今夜6時からこの建物で行う、準備は留守番してくれたメンバーがやってくれてるそうだ、アスフィは来れないが今日くらいは羽目を外していいぞ」
「はい」「了解です」
そして歓迎会と、小遠征からの無事帰還を祝して祝賀会は盛大に執り行われた
「はじめまして、この度タケミカヅチ・ファミリアから、皆様の力になりたくて来ました、ヤマト・命と申します、ヘスティアファミリアには1年間だけになるかと思いますが、精一杯務めさせていただきますので、よろしくお願いします」
盛大な拍手で迎え入れられ、彼女は照れ臭かったのか、そそくさと元の席に戻って行った
「俺はヘファイストスファミリアから正式にヘスティアファミリアへ来たヴェルフ・クロッゾだ、鍛冶の事なら何時でも俺に頼って来てくれ!、若干マフィの奴に乗せられた感はあったが、後悔はしてない俺は俺の道を行くと決めたからな、これからよろしく頼むぜ!」
ここでさらに大きな拍手で全員から祝福を受けるヴェルフ、物作りをするメンバーが多いので鍛冶師の登場に、盛大過ぎるほどに歓迎され、ヴェルフはもみくちゃにされた、結局俺達が話に行く隙はこの祝賀会&歓迎会の間は全く無かった
「さて、アスフィ副団長は現在も猛特訓中の最中で、俺達3名だけが祝賀会をして頂き大変恐縮なのですが、俺達3名は一足早く修行を終え戻ってきました、これだけ順調に修行が出来たのは皆の協力があってこそでした、長い期間ファミリアを任せっきりにした事深く詫びると共に、深く感謝するありがとうお前ら最高だ!!愛してるぜーーーっ!!今夜は好きなだけ騒げ!好きなだけ食え!好きなだけ語り合え!完全無礼講だ!」
地鳴り声と共に皆の声が鳴り響き、宴は始まった
翌日、ヴェルフ、命を含む主要メンバーが全員集まり、話し合う事になった
「さて、せっかく来て貰ったのに待たせて悪かったな」
「それはいいけどよ、修行ってのはもう大丈夫なのか?あと3日あるってのに」
「大丈夫だ、完全勝利ってのを見せてやるさ」
「ったく何が1%だよ、完全に騙されたみたいじゃねーか、っていうかどれだけ強くなったんだ?」
「時期に公表されるが、俺達3名はLv7だ」
「「はああああ?」」
「公表はおそらく明日か明後日になる、この後にギルドへ申請に行くからな、たぶんそうなると思う」
「いやいやいや公表の時期とかそういう問題ではないのです、マフィ殿!Lv7って本当なのですか?」
俺はスキルを完全に偽造した状態のステイタスを移した紙を渡してやる、2人は自分の眼を疑うような数値に驚きを隠せないでいた
「それでも信じられないなら背中見せてやるよ、にわかには信じられんだろうが事実だ」
「何をしたんだ?」
「う~ん、適切な運動と、適切な食事、適切な休養かな?」
「全くこの悪魔は何言ってるんだい、あれが適切ならオラリオの住民は全員がLv10だぞ君は」
「あははは・・・あれって適切だったんだ・・」
「そんな訳ないですベル様、目を覚ましてください!マフィ様もバカな事言ってないで真面目に答えてあげてください」
「俺の魔法を使って修行した、これ以上は言えん」
「なるほどな、命はともかく俺はその修行は出来るんだろうな?マフィ」
「あっずるいですよヴェルフ殿、私にも是非お願い致しますマフィ殿!!」
「ぇ~~~っ・・ヴェルフはいいかな、戦争遊戯終わったら、時期を見て手伝ってやるけど、常に死と隣り合わせとだけ言っておく、命は残念だけど機密的部分が大きすぎて、すぐには答えは出せないかな」
「そうだよヴェルフ、無謀ともいえる修行なんだ、一時的な感情とかの考えだと本当に死んじゃうからね」
「まじかよ、おいおい楽しみになって来たじゃねーか!期待して待ってるぜマフィ団長!」
「まぁ~命は普通に鍛えてやるよ、それでも十分強くなるさ」
「は・はい!よろしくお願いしますマフィ団長殿!」
その後、居なかった間の処理についての話し合いや、ギルドでの報告する時の打ち合わせなどを行った後、3人と1柱はギルドへ向かった
「エイナさーーん、お久しぶりです」
「ベル君!!」
エイナさんを早速呼び出して、Lv申請の用紙を提出すると
「神ヘスティア様これは一体・・・」
「じゃ~君、申請の方頼んだよ、信じられないのなら、ウラノスの爺でも呼んで来なよ、私らは戦争遊戯の準備で忙しいんだ、手短に頼むよ」
「はい、申請しておきますが、呼び出しには応じてくださいね、必ず呼び出しがあると思いますので」
「そうかい、けどこのメンバーが全員集まれるのは今日だけだぞアドバイザー君」
「それでしたら個別でとなりますがよろしいでしょうか?」
「それも戦争遊戯の期間は無理だぞ、受理されずに戦争遊戯中に変な言いがかりは嫌だからな、もしそうなったらギルドを告発する」
「は・はい!もちろんヘスティア様が嘘を仰ってるなどとは思っても居ませんが、理解が追いつかないというか、ベル君このLvは本当なんだよね?」
「そうですよエイナさん」
「分かりました、責任をもって戦争遊戯までに必ず受理します」
そして帰って暫くすると、ギルドからヘスティア様だけが呼び出しを受ける、そこでウラノスってのと話し合いをし、正式に受理されることになった
翌日からはオラリオ中の冒険者は掲示板に群がり大騒ぎとなったが、俺達は他人事のごとく、のんびりと過ごす事になった
次の日にアスフィは修行を終えて、騒ぎの合間を縫ってLvUPの報告をするが1つしか上がって無い事もあって、そこまで騒ぎになる事も無く、騒ぎを横目に知らん顔で戻って来た
「おつかれさま、ギルドはどうだった?」
「面白いほどに騒ぎになってるわね、同時にLv7が3名、しかも全員少し前までLv1だったんですから」
「でしょうね、明日はいよいよです、作戦概要書は?」
「読みましたけど、本気なのですか?」
「大マジだよ、その為の準備も出来てますし」
「完全に見世物ね、私は出る意味あるのかしら?」
「いいじゃないですか、アフォロンのメンバーが驚く姿を目の前で見られるんですから」
「驚く暇があるといいわね」
「それはちゃんと仕込んであるんで大丈夫ですよ、アスフィの修行からの無事帰還を祝う祝賀会は、今夜の前夜祭と同じになってますけど大丈夫ですよね?」
「私の修行はこれからよ?アレは体を作っただけなんだから」
「それは勿論ですよ、けど皆はアスフィの帰還を心待ちにしてたんですし」
「そうね、分かったわ」
そしてついに戦争遊戯の幕があがるのだった・・・