ヘスティアファミリアが最強になるのは間違ってるのだろうか 作:アンキルン
『 戦争遊戯開幕です! 』
その開始と同時に、俺の居る場所から真っすぐ大きな光の柱が天を突き抜ける
『余に牙をむく愚か者共よ、この光の柱に向かって来るがよい、余みずから相手してやる』
そう言い放つと、再び椅子に座り肘に頭を乗せてふんぞり返る、両サイドの女性2名は順番に交代をしながら俺を大きな飾り扇子でゆっくりと仰いでいく
あまりの態度のでかさに、オラリオでは様々な反応を見せていた
さて、かなり目立ってないアフォロンの連中はと言うと、主神はバベルで頭から煙を上げて怒り心頭だ、始まる前から3名のLv7の話を聞き冗談にしてはやりすぎだとギルドに掛け合うが相手にされず、開始直前の大魔王宣言で完全にアポロンファミリアの存在は消え失せた
回りの神々はあざ笑うかのように、アポロンを見ている、次にこの男神が何をやるのか期待してるのだ、先ほどの中継で自分の姿も放映されオラリオ中から笑われたのだ
さらに最終オッズは8:2にまで下がり、完全に咬ませ犬の状態になってしまったのだ、追い打ちをかける様に、フレイヤ陣営の場面が映し出され、フレイヤの反感を自分が買ってる事まで晒された、しかしオッタルが大魔王討伐へ向かったのを見て、いささかの溜飲を下げたが、それでも気がすまない
廃城のアポロン陣営では、映像は流れておらず、馬鹿でかい大魔王の音声だけしか聞こえず、団員達に動揺が走りはしたが、団長であるヒュアキントスによって抑えられ、どうにか持ちこたえていた
その後開始の宣言と共に、光の柱が現れ、再び大魔王の言葉の後、完全に罠ではなく舐められてる事に怒り心頭だが、ヒュアキントスは団長だ冷静に指示を出す
「あの光へ向かって偵察を10名出せ、オラリオから、あの大魔王に攻撃を仕掛けてきそうかの確認と戦いの様子を探れ、手は出さなくていい、他は現状維持で城を守れ」
「来ると思うか?ヒュアキントス」
「多少は来るだろう、あれだけ大口叩いたんだ、祭り好きは必ずいる」
「そりゃ楽しみだな、勝手に自滅してくれるんだ頑張ってほしいもんだな」
「それもあるが、ギルドが正式にLv7などと言う戯言を信じてる訳じゃないが、勝手に相手は自滅なり、手の内を晒してくれるんだ、動くのはそれからでも十分だろ」
「そりゃそうだ、さてそれまで俺達は暇だな」
しかし偵察に出した10名はすぐさま戻って来る
「団長!空を見てください、大魔王の様子が映し出されてます」
ヒュアキントスは、すぐに扉を開けて外を見ると、馬鹿でかい画面が空に出ており、その映像には、漆黒の鎧とマントに身を包み、馬鹿でかく禍々しいまでの椅子にふんぞり返る男が
「あれが大魔王だというのか?」
『ようやく気が付いたか、アフォロン団長ヒュアキントス、貴様の主神である、ひまわりの紙ちゃまは醜態をさらしてて笑えたぞクックク、その映像見るか?ひまわりの紙ちゃまの間抜けな姿を見せて貰った礼だ、受け取るがよい』
そして映像の半分から、主神のリプレイ映像が流れ出すと、大魔王の大笑いに加え、団員の一部が堪え切れず噴き出す事となった
このヒュアキントスは、主神に心から心酔している男だ、あからさまな挑発とて怒りが抑えきれず
「きっ貴様ーーーっ!!我が主神を汚した罪は重い!死をもって贖え!」
『クックク・・・あーーははっははははーーっ!気に食わぬのなら、光の先に我は居るぞ、しかしいつまでも余らが動かないとでも思わない事だ、我が大魔王軍が1柱、兎より進化し麒麟に至った男、魔王ベル・クラネルよ余の前に来い』
映像には大魔王に平伏す、1人の男が映し出された、主神アポロンが欲した男ベル・クラネル、その人だった、漆黒の禍々しい軽装備に引きずるほどに長いマントをなびかせる、その洗礼された姿は、オラリオ中の人々を引き付けた
『魔王ベル・クラネルよ、貴様1人であの薄汚い城を落として参れ、ゆっくりでよい、今我に牙剥く馬鹿共が来ているのでな、せっかく向かっておるのだ、待ってやるのも一興であろう?』
「はっ!大魔王マフィ様の仰せのままに、この魔王ベル・クラネル名に恥じぬ働きをして参ります」
「ふっふざけるなーーーっ!!!」
ヒュアキントスの怒りは有頂天となり、天に向かって叫びまくるが、神々や人々には御馳走以外の何者でもない
「おちつけヒュアキントス、気持ちは分かるが今は耐えろ!」
超興奮状態のヒュアキントスを必死になだめ、部屋へと戻っていく
そして数時間の時を経て、1番乗りで到着した冒険者が俺の前に来ると
『クックク・・最初の犠牲者に皆の者拍手を送ろうではないか』
俺らの陣営の全員から拍手が送られる、しかし相手の男は微動だにせず、怒りの表情で俺を睨む、そして俺が手で合図を送り、全員が拍手を辞めると
『さて名も知らぬ冒険者よ、最初の挑戦者だ名を名乗る名誉を与えよう』
「クラフィルク・ロンファードだ、貴様の物言いと主神を笑い者にした罪、死をもって償え!」
そして男は俺に向かって斬りかかって来るが、俺は椅子から降りる事も、動く事もせず、突然男は何かに撃たれた様に崩れ去ったのだ
『余の犠牲第一号だ目立つように飾っておくがよい』
そう言われ、周りに居た数名が男を十字架に貼り付けにすると、俺の席の後ろに突き刺し飾る、その時に血のりのサービスなどを行いより目立つようにした
ちなみに何をしたかは、指を弾いて魔力の玉を飛ばしただけ、しかしLv7へと至ったマフィの実力からすれば当然の結果である
しかし会場では何が起こったのか分からず、大騒ぎとなったのだ
「大魔王様は一体何をしたんだ?!おい誰か分かる奴いるか?」
「それよりも相手の奴はLv4の邪龍剣王クラフィルク・ロンファードだぞ、おいおい!大魔王様の実力やべーーんじゃねーのか?!」
「オッタルが向かったんだ、到着すれば分かるはずだ」
「おいおい十字架に張り付けてやがるぞ奴ら、いよいよもって大魔王様らしくなって来たじゃねーか!」
ロキファミリアのホームでも、突然の出来事に皆が唖然とするしかなかった
「見えたか?」
「わからん、ワシには何が起こったのかさっぱりじゃ」
「私行くね」
「待てと言ってる、全員動くな!」
「フィンいいかげんにしろっての、テメーの弱腰のせいでオッタルが向かっちまったじゃねーか!!」
「君はオッタルが、あの大魔王を倒すとでも思ってるのかい?」
「ああん?!んなもん当たり前だろうがーっ!」
「君はどう見る?アイズ」
「オッタルは負けるんじゃないかな?」
「アイズには見えたのかい?大魔王の攻撃が」
「ううん見えなかった」
「僕もオッタルは負けると思ってる、奴が大魔王と戦った後に動こう」
その後も数名が立ち向かうが、ことごとく大魔王は動く事無く吹き飛ばされ倒されていった。
次々と冒険者が十字架刑にされていく、その数30を超える事となり、そしてついにオッタルが登場した事で会場は今日一番の盛り上がりを見せる
『久しいなオッタル、余をまずはここから動かして見せよ』
「フン、調子に乗り過ぎだ貴様は、死をもって贖うがいい!前の様には手加減はしてやれんぞ?」
そしてオッタルが俺に向かって攻撃を仕掛けて来る、当然指に込められた魔力の玉が発射され頭部に当ったが、吹き飛ぶことはなく俺に再び襲い掛かる、そして次々と魔力の玉が彼を襲うが、やはり倒し切ることは出来ない、そしてオッタルが攻撃を見切り始めた所で
『良く分かったな、さすが余を差し置いて頂点などという、舐めた二つ名を持ってるだけはある、よかろう少しだけ本気で相手してやる』
俺は、ゆっくりと立ち上がり、大きな禍々しい椅子の周りに並べられた様々な武器の中から、オッタルの持っている武器と同じ系統の武器である大剣を選び出し、鞘を取って隣に居る女性に手渡すと、オッタルに向き合った
「そのうぬぼれが、貴様の死となるのだ、死んでもらうぞマフィ!」
そしてオッタルの早く重い攻撃が、俺を襲うが何度オッタルが剣を振り回しても、俺に当る事は無く柳の様に受け流していく、それでもオッタルは怯む事無く剣を何度も俺にたたきつけて来るが結果は変わることなく受け流されていく
オッタルの攻撃が大降りになったのを、見極めてオッタルが剣を一気に振り下ろしたと同時にオッタルを後方へ吹き飛ばす
『気がすんだか?オッタルよ、そろそろ後が使えておるのでな、貴様との遊びもここまでとしよう』
その瞬間オッタルの前から風が吹き抜けると、その先に大魔王が、そして剣を振り血をぬぐうと、ゆっくりとオッタルの方へ歩いて行く
そしてオッタルの頭部が吹き飛び空へ舞う、その頭部を大魔王が掴むと
『この程度か、さして強くもないくせにLv7などと宣うからだ』
そして自分の椅子に戻り、椅子の周りにある数々の武器の中から槍を手にすると、頭部を柄から突き刺して、バベルに向かって投げ飛ばした
オッタルの頭部の突いた槍は、音速を超えた速度で突き進みフレイアの居る部屋の壁に突き刺さる
フレイヤによく見える位置に、無残に切り落とされたオッタルの生首が女神フレイヤに醜態をさらす
『粘着駄女神フレイヤよ、色々貰った礼だ、受け取るがよいククック』
女神フレイヤは、そのまま膝をつき崩れ落ちるのだった
その様子も当然中継されており、オラリオ中が恐怖に包まれた瞬間でもあった、あろうことかオッタルが負けるだけではなく、首を切り落とされ主神に投げつけるという常軌を逸した行為
各所で悲鳴と絶叫が鳴り響く、中には狂喜乱舞する者も居たが、それでもオラリオのほぼ全ての人々は大魔王に恐怖するのだった
一方のロキファミリアでは
「おいおい冗談だろ!なんだよ、あのでたらめな強さは!!」
「行くのか?」
「ああ、皆も行くのなら覚悟して来てくれ、あの強さだ勝てる見込みなどない、それでも行くのなら止はしない」
そして数名が立ち上がり、大魔王が居る光の柱へと走り抜けていくのだった
『ロキファミリアの諸君、来るのはいいが、我の力をほんの少しだったとしても与えてやった恩を裏切るというのか?、その力の御蔭で未到達領域に無事到達出来たというのに残念な話だ、それでも来るというのなら止はせん来るがよかろう』
ここで大魔王からの爆弾発言が飛び出し、ロキファミリアが大魔王の力を借りたという話は全ての人が知る事となり、主神のロキも危険な状況を察知し急いでファミリアへ戻って行った
「まさか見張られていたとは、動くのは不味いぞフィン」
「分かってるさ、これで僕たちは大魔王の手先になってしまった様だね、ほんとやってくれるよ」
「ったく、どうするんだコレ!俺はもう興が覚めた、勝手にしろ」
「私は行くね」
「アイズーーっ不味いって!!」
アイズは誰の声にも耳を貸さず走り抜けていった、しかしその後に続く者は誰一人おらず、戦意の失った幹部達は、再び画面を見守るのだった
アイズが飛び出して、ホームの門の前で、アイズの主神であるロキと遭遇し
「ロキ、加護を外して」
「どう言う意味や!アイズたん」
「私は彼の元へ行く」
アイズの状況とこれまでの状況と彼女の目を見て、アイズの事を理解したロキは
「あかん!それだけは許さへんで、ウチもホームへ向かう所や一緒に戻るでアイズ」
しかしアイズは、主神ロキに立ちふさがり剣を抜く
「本気なんやな?、あの大魔王の所へ行ったら、ウチらとは敵同士や、殺し合いにだってなる、仲間をその剣で殺す言うんか?」
「うん」
アイズにとって強さとは絶対なのだ、彼女がロキファミリアに居るのも、感情を出さないのもそれが理由の1つになってる部分もあったりする
その事を察しているロキにとっては、最悪の状況だ、ここで無視しても自分は確実に殺される、かといって行かせても最悪だ、ようやくファミリアもアイズの事も、徐々にうまく行ってた矢先のこの出来事に怒りを覚えるしかないロキだったが
「分かった、アイズ背中を出し」
こうしてアイズはロキに一礼をしてから走り出そうとした・・・が
『アイズ・ヴァレンシュタインよ、余が軍門に下ると言うのなら、そこにいるロキを捕縛し、余の元へ持ってこい、少々話があるのでな』
この発言に、ロキファミリアは騒然となった
「うそ・・どうするのよ!団長」
「アイズを止めるぞ!すぐに向かう!!」
一斉に動き出すロキファミリアの団員達は、足早に向かおうとすると
『ロキファミリアの諸君、動けば主神は天界に帰る事になるぞ?その行為は宣戦布告と同義だ』
「あーーーもう!完全に見られてて動きようがないじゃーーん」
「くそっ!」
「アイズの野郎裏切りやがって、ただじゃおかねーぞ!!」
「アイズさん、お願い戻って来てください・・」
「やれやれ、こんな事になろうとはな、ワシはもう引退するぞフィンよ、後は好きにせい」
「そうだな、私も予定を早めて旅に出よう」
その発言にフィンは俯き、自分達が敗北したのを痛感するしかなかった
(よし、ロキとフレイヤは抑えた予定通りだ、次の段階までゆっくり出来そうだな)
そして、ベルはゆっくりとした歩調で城壁へと、たった1人で歩いていた、今の所、アフォロン達は、ベルが向かって来ているというのに捕捉すら出来ずにいた、いや1名だけは補足しているが語る事も無く押し黙て太陽が沈むその時を待っていた
(ああープリンス様、そのお声を聴くたびに、体の芯から貴方様を感じられずにはいられません、どうかこの淫らな私を許してくださいプリンス様)
日に日にかなりヤバい方向へ思考が向かっているカサンドラ、大魔王の宣言時、その能力と病的までに愛してしまった事によって、大魔王の正体に誰よりも早く気が付き歓喜を上げていた、すでに崇拝までしているカサンドラの様子をダフネは何度も注意するが、最終的には友にまで牙を剥き始め
「あのお方の邪魔をするというのなら、たとえダフネちゃんとて許しはしません、私と一緒にマフィ様の神声を体で受け止めて心の底から感じて祈るのです、そうすれば、もしかするとダフネちゃん無礼も許して頂けるやもしれません」
この発言で、ようやくダフネもカサンドラの想い人が大魔王と気が付き
「どうして言わなかったの!あの基地害大声ヤローが、あの夜の男なんでしょ?!」
「なんてことを言うの?あの崇高なる神をも超越されたマフィ様に向かって、死にたいのですか?」
そしてカサンドラは一瞬で友であるダフネをねじ伏せてしまい、そのまま崇拝を始める、ダフネも気絶しそのまま戦争遊戯が終わるまで目を覚ます事は無かった
ちなみにこの辺りで、マフィはカサンドラの様子に気が付き、隣で団扇を仰いでいたアスフィに耳打ちだけで誰にも聞こえない様にして話しかけた
〈あの・・カサンドラちゃん、正体に気が付いてるばかりか、なんか俺の事を崇拝しちゃってるんですけど、どうしたらいいです?〉
〈いいんじゃないかしら?それならそれで扱いやすくて〉
〈他人事だと思って、酷過ぎない?〉
〈対策なんかないわよ、せいぜい後ろから刺されない様に気を付ける事ね〉
(あー・・・俺終わった、やべぇ~・・暗い未来しか見えてこない)
今日一番の大ダメージを追ってしまい、立て直すだけで必死で、次に来た冒険者を八つ当たりのごとくいたぶり続け殺してしまう、哀れタイミングの悪かった者よ・・・
(あれって絶対にヤンデレだよな、何なんだよせっかく彼女が出来るかもって喜んでいたのに、ヤンデレとかどうするんだよ!!手に余り過ぎるわーーーーーっ!!!!)
(しまったなぁ・・・ベル達にも説明しちゃってるから殺すのも不味いし、個人的に初めて好かれた子だから殺すの嫌だし、あーーもう!どうしてこうなった!!)
そして夕方になり、ベルが城壁に到着すると、ファイアボルト1発でとんでもない大きな風穴を開ける、轟音と土煙の中、ベルは何も障害物が無かったかのように、ゆっくり進んでいく
扉に入った瞬間一斉に攻撃が始まるが、ベルはすり抜ける様に全て躱していく、しかも動きが早すぎて普通の人には見えず、ただ障害物がないかのようにすり抜けてる様にしか見えず、アポロンの団員達に動揺が広がったが、それでも必死で矢を魔法を使い攻撃するが全く当たる事は無く、近接部隊がようやく攻撃を開始する
一斉に各所から攻撃をするが、全て躱すだけではなく、次々と天に舞う団員達、そして数メートル飛ばされ落下すると気絶し再び動き出す事は無かった
ベルの攻撃は、全て魔力を一気に吸っているので、ふっ飛ばされた者達は全員がマインドアウト、しかし見ている者達からは、虐殺が行われてる様にしか見えず、その虐殺ショーに目を覆う者、唾をのみ込み凄惨な光景を見守るもの、様々であった
「ベル君・・」
ギルドのホールから、真剣な表情で見守るハーフエルフの女性エイナは、ベルの凄惨な戦いに祈るように手を組みつぶやいてた
一方のアイズも、主神ロキを抱えて光の柱へ向けて走り抜けながら、大きな画面でベルの戦いを見ていた
「・・・強い」
「ほんまやなぁ~いったい何したんやろな、あの強さは異常過ぎるって、けど、どうせドチビも知らへんやろうし、丁度良かったわ」
「もう夜になる、自分で歩いて」
「え~~いいやん、おんぶしてぇ~なアイズた~~ん」
強制的に下ろされると、渋々歩き出すロキはアイズの後をトボトボ付いて行く
攻城戦でのベルは、数は徐々に減って来たが、それでも攻撃は続き、日が暮れると
「ここまでにしましょう、一旦戻りますね」
そう言い残し、ベルは光のある方へ一瞬の内に戻って行ってしまう、残されたアポロンファミリアは全員が疲れ果てており、居なくなるのを確認すると全員が腰を下ろすのだった
『さて夜も更けたな、翌朝までこちらは攻撃を止めるとしよう、不作法に攻めて来るのなら好きにせよ一向にかまわんぞ、では余は休ませてもらうぞ翌朝7時にまた会おう』
そして俺達が出していた映像はすべて消え、映像の明かりで明るくなっていた街も、一瞬の内に夜中の様な静けさとなった
「ベルおつかれ、もうすぐアイズさんが来るはずだ」
「うん、さっき気が付いたよ、それでどうするのマフィ?」
「お前さ、アイズ欲しい?なんかさロキファミリア抜けてしまったみたいなんだよ、欲しけりゃ上げるけど、要らないなら俺貰うけどどうする?」
「え?ええええーーーっ!何があったの?!っていうかアイズさんを物みたいに言うな!僕だって流石に怒るよ」
「悪かったよ、あやまる俺が悪かった、それで返答はいかに?」
「うううう・・・そりゃ・・」
「しゃきしゃき喋れべる!、男だろうが!!」
「欲しいです!アイズさんと付き合ってみたいです!」
「よろしい、それでいいんだ、もう20分程度で到着するだろう、りりも諦めろって、それに第三婦人とかあるじゃん」
「分かってます!けど第一夫人はリリですからね、りりと勝負して勝てたらアイズさんを第一夫人として認めます、いいですねベル様?!」
「えええーーっ!!どうしてそう言う話になちゃうのさ!」
「諦めろ、俺ではもうりりを止める事は出来ん、っていうか俺が無理ならベルくらいかな止められそうなのは、そういう事だ頑張れよハーレム王」
「無理だよ!そんなの絶対に無理だから!」
「明日の余興が1つ増えたぞ、リリとアイズを戦わせる、じゃ~各自休んでいいぞ、お疲れ様」
少し離れた場所に、キャンプを用意してあるので各自が、それぞれに割り当てられた場所へ向かい休んでいく
そして20分後、俺達の前にアイズとロキが現れる
「お二人とも長旅ご苦労様、この空間は外部に漏れない様にしてあります、一応ロキ様確認してください」
言われた様に、ロキは鏡を出して映像を確認すると
「随分派手にやったな、おかげでウチのアイズたんが出ていきおったわ、どうしてくれるや」
「どうもしませんが?、俺にかまってられないのはロキ様が一番分かってるはずだと思ってるのですが?」
「ったく全部お見通しって訳やな、そりゃ~あんだけ監視されとったら、そらそうなるか、それであの力はなんや?裏スキルが発展しただけでは説明にならへんで」
「言う理由も見つかりませんね、話を変えます、アイズ・ヴァレンシュタインさんは、我がヘスティアファミリアへのコンバートされるつもりと考えてよろしいのでしょうか?」
「うん」
「しかしですね簡単に入れるには問題がありますので、2つ条件があります」
「なに?」
「まずベルクラネルと恋人になって頂きます、彼の奮闘ぶりは?」
「うん、見てた」
「彼の働きに対して褒美として貴方を送ろうと考えています、まずこれが1点ですがどうされますか?」
「うん、いいよ」
「ちょっとまちーーや!アイズたん冗談やゆうてーーな!!」
「次に明日の朝10時に、リリルカ・アーデと手合わせをして頂きます、入団試験的な感じです、実力を見せて貰って、入団後、俺の行う力の譲渡をどうするかも決まりますので、リリルカ・アーデを殺すつもりで戦ってください、殺すか倒せた場合、アイズさんを彼女の代わりに2人だけに与えた力をお渡しすると約束します、負けた場合は普通に強くしてあげます」
「分かった」
「話は以上です、そちらからも何かあればどうぞ?」
「私は強くなりたい理由がある、その為に仲間を見捨ててここへ来た、後悔はしていない、なのでどうかよろしくお願いします」
「・・・・・分かりました、コンバートを済ませますので、指定された部屋でお待ちください」
「はい」
彼女達を部屋にそれぞれを案内して、ヘスティアを強制的に連れて来て、説明すると
「なにいいいい!そんなの予定に無かったじゃないか!!絶対にダメだぞ、認めない、何が褒美だふざけるんじゃない!!」
「ベル君が始めて自分から言ったんだぞ、アイズさんと付き合いたいって、認めてやれよ、それと明日りりと1vs1で戦って負けた方が第3夫人だそうだ」
「ぬぬぬぬーーっ!そんなの勝てっこないじゃないか、そんな勝負インチキだ、可哀そうだとは思わないのかこの悪魔め」
「ひっどい言われようだな、確かにリリはそう言ったが、俺もベルも許可してないそういう事だ」
「本当に悪魔だな君は、どうしてヴァレンなにがしを止めなかったんだい?」
「お礼だよ、俺達が強くなれたのはアイズさんの御蔭だしな、まぁ~なんというか2人には幸せになって欲しい訳ですよ、条件に入れたが後で全て解除するし、その後は好きにすればいいさ、俺が助けられるのはここまでだし」
「はっはーーん・・ベル君のスキルを再び目覚めさせようって魂胆なんだろ?うまくいい話にして纏めようたってそうはいかなぞ!」
「うっ・・・なぜバレタし!」
「いい加減に君のボクたちに対する、嘘の攻略を逆手に取ったのさ、確かに先ほど言った言葉は嘘はない本心だろう、けど奥に隠れている感情を何時までも隠し通せやしないんだからな」
「なにこの神様パワーアップしてるんですけど・・・」
「ふっふふふふーーっ!思い知ったか大魔王め!」
「やだこの神様ちょ-すごーいーーそんな凄い神様、アイズさんのコンバートくらい許しますよね、当然ですよね?」
「いーーやーーだーーーっ!」
「しゃ~ないか、大魔王の恩恵でもいいとしよう、多少の違いは有るけど、なんとかなるっしょ」
「はぁ?」
「だから恩恵を再現するんですよ、魔法で理論上出来るんですよ」
「・・・うそ?」
「試してみるんで見に行きますか?」
そしてヘスティアと一緒に、アイズの休んでるキャンプへ行って中で話す事に
「いやぁ~~ヘスティア様が嫌だって言うんだよ、それでさアイズさん大魔王の恩恵でもいい?」
「出来るの?」
「背中出してくれます?」
アイズは俺達に背中を出すと、高速で脳内を動かして魔法を作っていく・・・・
「行きますね」
自分の血で、作った盟約の魔法をアイズに使い、続いてステイタスの概念をヘスティアを通じて引き出してコピペする、さらに魂の器に制限解除を盛り込み、ついでに俺の趣味で少し弄る
「よし、出来たよアイズさん、違うか主従関係を結んでるからアイズよ」
「うん、それでいい」
「これがステイタスだ、今までと少し違うのは俺の趣味だ、けど間違いなく表示されているステイタスは、神々の使う代物とリンクしているから間違いない」
「・・・うそ」
驚きのあまり、ヘスティアは目を見開きアイズに渡した紙を奪い取り、彼女の背中を確認する、確かに間違いなく恩恵を受け取っている事に信じられない思いだ
アイズ・ヴァレンシュタイン【剣姫】
種族:ハーフヒューマン(精霊x人間)
肉体年齢:18 18/300
肉体状態:成長期 18/39
異性行為数:0
子供出産経験:0
マフィファミリア所属(解除不可)
Lv:6
力 I 40 計:3959
耐久 I 41 計:3490
器用 I 54 計:3641
敏捷 I 66 計:4568
魔力 I 59 計:4012
狩人 D
耐異常 E
剣士 E
精癒 F
魔防 I
魔法 エアリアル
スキル 精霊加護
精霊抱擁
大魔王の加護
※大魔導士オーバーロード 120/2400000
※魔闘気操作マジックオーラマスター 30/100000000
「おい悪魔くん、なにやら変なのまで記載されているぞ、一体どういう事なんだい!」
「仕方がないだろ、必要な部分なんだから、ヘスティア様だって知ってるだろ」
「あーそうだな、確かに必要な部分も見えるね、けど・・いっいっ異性・・・こっ行為数・・はぁはぁ・・要らないじゃないか!」
「あーそれは俺の趣味かな、気にすんなって」
「なんだか疲れて来たよ、それでこの娘はハーフヒューマンだったのか」
「うん、けど言わないで」
「分かってるよ、神様もですよ!」
「ボクだって分かってるさそれくらい!」
そしてアイズにステイタスの紙を渡すと・・今までにない記載がされており、俺を見ながら再び紙に目を通す
「ねぇ最後の所って?」
「下の2段は裏スキルだよ、それをその数値まで溜めると、その記載されているスキルが発現するんだ、分かりやすくしてみました、俺ってやっさしーーっ!」
「へぇ~君って凄いんだね」
「俺に惚れちゃだめだぜ?、世界を分けた戦争になるからな、さすがにベル相手だと俺もヤバい場合がある」
「うん、大丈夫だよ」
「うわー・・面と向かって言われるとへこむなぁ~・・・やっぱ俺にはヤンデレがお似合いなのか・・・」
「何の話だい?」
「言わない、絶対に言わない口に出すのも恐ろしいから」
「ふ~~ん・・この事はバラしてもいいんだね、さっそくウラノスの爺さんの所へ行って来る」
「ひどくね?なぁ~大魔王様脅すとかどんな女神だよ、一応まだ俺眷属可愛くないの?」
「どの口が言うんだ君は、まぁ~いいさどうせバレるんだしね、好きにするといいさ」
「へいへい」
この後しばらくアイズがスキルに大魔王の加護とかについて色々聞かれたので、答えていると、ロキの気配がこっちに来てるのを察知
「はい、質問はまたあとね、良い子はゆっくり休みましょう、おやすみアイズ」
「はい、おやすみなさい」
この後に俺達とすれ違いでロキが中に入って、恩恵を受けたと説明したが、まさかの大魔王の加護って話に、ロキも同じ様に、無理矢理アイズの背中と用紙を見比べた
「んなほな、なんやねんアイツ!もうめちゃくちゃや、あかんウチ頭おかしなって変な夢見とるのちゃう?」
当然の様に俺の所へ問い詰めに来るロキ
「どういうこっちゃねん!ウチに分かるよー説明せいや!!」
「あー大魔法の加護ね、あれは・・ひ・み・ちゅ・はーと」
「僕も同じ道をさっきたどったばかりだ、ロキなんというかご愁傷様?」
「あーーどちびもおったんかい!どななっとんねん、はよーしゃきしゃき吐き晒せぼけーーっ」
「うるさい奴だな君は、ボクが恩恵を断ったら、この悪魔くんがやったんだ、ボクだってさっぱりさ」
「どないするんやアレ、ウチのアイズたんがががががーーっううううううっ」
「さっさと帰れよ、やかましいな、細かい事に一々反応しすぎ、それだから俺のアイズちゃんに嫌われるんだぞ?」
「あああん!死にたいんかワレ!もういっぺん言ってみ!」
「だ~か~ら~俺のアイズちゅわ~~んだぞ?」
「怒りが有頂天や殺す・・貴様だけは!」
「もういいか?コントとか疲れるんだよ、せめて戦争遊戯の後にしろよ」
「なんや~つまらんやっちゃなぁ~」