ヘスティアファミリアが最強になるのは間違ってるのだろうか   作:アンキルン

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決着

戦争遊戯も2日目に突入し、夜通しにぎやかに盛り上がる、オラリオの街も朝を迎えるが、一向に熱気が冷めることなく繁華街は大賑わいだった

 

住民達の今一番の関心は大魔王様、これだけで何日も盛り上がる事が出来る、酒が旨くなるわで、どの酒場も夜通し続け大繁盛となった

 

神々のの半数くらいは、大人しくホームへ戻り、子供たちにどやされる事となり、一部では既に、コンバートの話まで出始めている

 

住民の多くは朝6時に起きて、今か今かと大魔王様の降臨を待っているのだった

 

 

翌朝7時に全てのモニターを再度登場させ、昨日思いついたバックミュージックを流しながら映像をさらに引き立てる演出をすると、会場もアップテンポの音楽に合わせてノリノリとなり、昨日同様オラリオの街は大盛り上がりを見せていた

 

『余が大魔王マフィである!、オラリオに住む屑共、住民共、屑紙共よ!大魔王生誕祭2日目開催を宣言する!!』

 

この宣言で、一気に街は大喝采が巻き起こり、随所で「大魔王」「大魔王様」の連続コールが鳴り響く

 

そしてジェスチャーで音を止める様に指示を出すと

 

『昨夜愚かにも、余に夜襲をかけてきた愚か者共だ、今より愚か共の公開処刑を執り行う、朝から刺激的な朝になったのはアフォロン諸君の浅はかな考えゆえだ、恨むならアフォロン陣営を恨むがよい

ただ順番に首を跳ねてもツマランのでな余興を行う、アフォロンファミリアのアフォ共よ、ヒュアキントスを素っ裸にして裸踊りを1時間続けさせろ、そうすれば処刑は取りやめてやる、これより30分後、外に出てヒュアキントスよ裸踊りをするがよい、このアフォ共の命が要らぬのなら予定通り順番に首を跳ねていくだけだ』

 

大魔王の席の後ろにある人柱となった十字架に張り付けにされられた面々がゆっくり順番に映し出される、順番に長い棒で顔を上に向けられると、何人かは小さな声で「ヒュアキントス様アポロン様申し訳ございません」と口にした、その演出でさらに異様な盛り上がりを見せる会場

 

 

そして待ち時間の間、朝から刺激的な内容を言い放つ大魔王様に、街は騒然となった

 

「おいおい、あのヒュアキントスが裸踊りだってよ」

 

「いや~さすが大魔王様慈悲深いね、中継は城になったな、さて出て来るかな?」

 

「ここは出てこないんじゃね?あいつ等だってプライドくらいあるだろ?」

 

「じゅるり・・美男子の裸踊りとか大魔王様は、私達が考えもしない様な素敵な事を考えるんだからぁ~もぉ~きゅんきゅんしちゃうわ」

 

「流石にやり過ぎなんじゃないのコレ?」

 

「ルールには違反してないしいいんじゃないの?」

 

「大魔王様があいつ等の首跳ねたら、俺入信するわ」

 

「いや~完全に遊んでますね大魔王様は、アフォロン陣営どうなってるんだろうな」

 

「ひまわりの紙様息してるかな?ねぇ?息してる??」

 

 

 

ちなみにひまわりの紙様は、戻って来てたヘスティアに土下座をして、どうにか助けて欲しいと嘆願を始めるが、ヘスティアは知らん顔で無視をする

 

そしてその嘆願は、敵対したくない神々、なんとか媚びを売っておきたい神々は、ヘスティアを助けて、少しでも印象を良くしようと、ヒマワリの紙様を引きずり出す、その時に神々は、何らかのアピールをヘスティアにしていった

 

(やれやれ、ボクも偉くなったもんだな)

 

「ほんと楽しませてくれるわね、ヘスティアの子供達は」

 

「ヘファイストス!君も来ていたのかい?」

 

「ええ、ウチからも1人貴女の所へ行ったでしょ、心配して見ていれば、彼出番無さそうじゃない」

 

「いーや、あのセットのほとんどはヴェルフ君の作品だ、デザインは違うけどね、使ってる武器も全部ヴェルフ君のだ、鍛冶屋に戦闘を期待してたのかい君は?」

 

「なかなか面白い事をするのね、てっきり魔剣を使うと思って待ってたんだけど」

 

「彼らは魔剣を使わないよヘファイストス、代わりに面白い物が見られるかもね」

 

「へぇ~貴女がそう言うのなら楽しみにしておくわ、それで大丈夫なの?」

 

「あーあの事かい、あれは全部演出さ、けど嘘は言ってないぜ、そういう事だヘファイストス」

 

「なるほどね、暫く一緒に居てもいいかしら?ここが一番みたいだし」

 

「ボクは構わないけど、変な疑いが来るかもしれないぜ?」

 

「もう手遅れよ、昨日の夜から問い合わせが来てるわ」

 

「そうかい、けど苦情は、あの悪魔君に全部言ってやってくれていいぜ、作戦立案は全部あの悪魔君なんだからね」

 

 

 

 

 

その頃アフォロンの面々は、夜襲に半分の人数を使っており、残った半分も殆どは、ベルに魔力を全て奪われマインドダウンで目を覚まさない、残ったのは13人、その内1名は立てこもってしまい出てこない、呼びに来た団員をことごとく打倒しており、唯一回復魔法が使えるカサンドラがそんな状態で、怪我も回復できないでいた

 

「カサンドラはどうにもならないのか?」

 

「はい、立てこもったまま出てきません、呼びに行った全員がヤラレています」

 

「っち、使えん奴め!もういい残った全員で攻めるぞ?!」

 

「ふざけるな!ヒュアキントス夜襲をかけた団員を見殺しにする気か!!」

 

「なら貴様、この私に裸踊りをさせる気か?!」

 

「やればいいだろ、夜襲もテメーの作戦だ責任とってこい!」

 

ここでヒュアキントスは団員を斬り伏せてしまう、そうするといよいよ他の団員も、敵はヒュアキントスとなり一斉に取り囲んで武器を構える

 

「仲間を切るなんざ許さねーぞヒュアキントス!」

 

「そうだ、もう我慢の限界だ、テメーに従うのはこれっきりだ、貴様を殺して死体で裸踊りさせてやるよ」

 

そして内乱が勃発する、さすがに残っていたのはアフォロンの手練ればかり、ヒュアキントスは必死になって対応するが、処理しきれなくなり徐々に押されていく

 

そして団員の1人が、ヒュアキントスを刺すと、次々に剣が突き刺さり、ヒュアキントスは息を引き取ったのだった

 

そして時間になると、ヒュアキントスの死体を使い、必死になって裸踊りを始めるアフォロン達

 

その様子を、全て流していた為、あっけない最後に住民の全てが、ため息を漏らすのだった

 

そして1時間きっかり、ヒュアキントスの死体で裸踊りさせた団員達は白旗を振って戦争遊戯は、なんともしまらない結末で幕を閉じるのだった

 

『しかと見届けたぞアフォロンの団員達よ、夜襲を仕掛けて来た愚か者共は解放しよう、さらに白旗の宣言を受理しろ運営共』

 

少しすると、アナウンスが流れ

 

『アポロン陣営の白旗を受理します、よって戦争遊戯はヘスティアファミリアの勝利です!』

 

「おつかれさま、いや~後1日は持たなかったか、残念だったな、もう少し遊びたかったのに」

 

「お疲れさまでしたマフィ様」

 

『さて、戦争遊戯はくだらない結末となったが、最後の余興を見て頂こう、ロキファミリアより、我らが眷属となるべく駆けつけた、アイズ・ヴァレンシュタインの眷属に相応しいか問う試験を執り行う、最後のLv7であるリリルカ・アーデの実力知りたくはないか?、特別に今から披露してやる』

 

「余の前に両者来るがよい!」

 

いきなりのサプライズに、会場は再び盛り上がりを見せた、そして剣姫が登場すると、さらにヒートアップする

 

「おいおい本物の剣姫じゃねーか、まじか大魔王様の所へ行ったのか!」

 

「あれって、パルゥムか?随分かわいい子じゃねーか」

 

「これってどうなるんだ??」

 

「あのちっこいのがLv7だと?」

 

「やっぱ大魔王様の部下だしLv7って言うし剣姫でもやべーんじゃねーのか?」

 

「剣姫を知らないから言えるんだ、アレが負けるなんざありえねーよ」

 

 

そして両者が顔をあわせると

 

『最善を尽くせ、勝敗によって眷属にするかどうか決める訳じゃない、余に相応しいかどうかだ』

 

「よろしくおながいしますアイズ様、私が勝ったらベル様の第一夫人の座は私がもらいます、アイズさんが負けたら第三婦人ですいいですね?」

 

「うん、いいよ」

 

2人の温度差は少しあるが、アイズは昨日言われた様に、殺す気で倒しに行くと決めている、一方のリリは、マフィに時間を少しだけでいいから稼げと言われており、それを実行するだけだ

 

 

『始めっ!』

 

開始の合図と共に、アイズは自分に風の魔法を使い、一気に距離を詰めて攻撃を仕掛ける、一切の迷いもなくりりを殺しに向かった

 

相手のりりは、ハンマーを片手にぐるぐる回しながら、動きをとタイミングを合わせて、カッキーーーンホーーームラーーン!

 

とんでもない威力で殴られたアイズは吹き飛ばされ、空高く舞うとそこから一気に風の魔法でブーストし超加速でりりめがけて突撃

 

しかしリリは、残念そうな顔をしながら、アイズに向かって

 

「これが剣姫アイズ・ヴァレンシュタインですか、思ってた以上に弱いんですね」

 

その声がアイズに届いたのかは分からないが、さらに加速して突撃すると、当たったと思った瞬間に避けられ、地面へと激突してしまう

 

「無様ですねアイズ様、これでもう終わりですか?」

 

そう言われると同時に、アイズは近接戦闘に持ち込むが、遥かに重いはずのハンマーで簡単に全て受け流していく、それでも攻撃を止めずにひたすら自分の剣を信じて必死に切り込んでいく

 

 

 

この様子を固唾を飲んで見守る冒険者や住民達、とりわけロキファミリアでは

 

「このパルゥムちゃんすごいね、ハンマーで全部受け流しちゃってるよ」

 

この様子を一番面白くない様子で見ているのは、ロキファミリア団長のフィン・ディムナだった、自分こそは架空の女神フィアナ様に愛され、パルゥムの再興を目標に何十年も頑張って来たというのに、ひょっこり現れたパルゥムの少女に全て奪わそうなのだ、歯を食いしばりながら見つめる先で、アイズと戦うパルゥムの少女のあまりにもかけ離れた強さに畏怖すら覚える自分が恨めしくて仕方が無かった

 

「ほぉ~あのアイズを子ども扱いか、ありゃフィン、おまえより遥かに強いぞ!ぐあっははっははは」

 

「黙れ腐れドワーフ殺すぞ?」

 

空気が一瞬にして凍り付き、団員達の視線がフィンに注ぎ込まれる

 

「それにしたってさ、アイズも冷たいよね、結局私達を捨てて行っちゃうんだもん」

 

「ティオネ黙ってなさい」

 

「空気悪くしたって仕方ないじゃん、もうこうなったら楽しく見るしかないんだしさ」

 

「そうじゃのぉ~ティオネの言う通りじゃて、フィン殺せるもんなら殺して見よ、ちびっこにやれるならな」

 

 

 

 

戦いはアイズが必死に剣を振り、突破口を開く為、諦める事無く攻め続けるアイズ、それを退屈そうに受け流し、時折カッキーーン!ホーーームラーーン!

をやってアイズを吹き飛ばしていた

 

「すごいですねアイズさんは、全然かなわないのに、全然諦めていません」

 

「そうだな、剣姫の強さは、ここにあるんだろうな」

 

「やっぱり僕の目標はアイズさんだと改めて思いました」

 

「あははは、お前の方がもう強いというのに、アイズが聞いたら怒られるかもしれないぞ?」

 

「それでもやっぱり憧れですから」

 

「ならそれでいいんじゃないか?」

 

「うん」

 

 

 

 

そして、戦いは終わりを迎えようとしていた、魔力が尽き、鎧もボコボコになり、剣も不壊属性が付いているにもかかわらず、途中で折れてしまい半分なってしまった剣

 

アイズ自身も、心が折れるのをじっと我慢し続け、相手の視線から目をそらさず、睨み続ける

 

リリもアイズの目の奥の闘志が消えていないのが見えるが、同時にアイズの体の状態を正確に見極めている彼女は、俺の方を少し見て合図を交わすと

 

「もういいんじゃないですか?次に攻める時は覚悟して来てください、本気でやりますんで」

 

そう言うとりりは、次々に強化魔法を使って自分を強化していく、そして鬼の形相となり、とてつもない殺気が一面を覆いつくす

 

そのあまりの殺気に当てられた、アイズは涙を流しながら剣を下げ

 

「参りました」

 

と言って深く頭を下げるのだった

 

 

『素晴らしい戦いだった、剣姫アイズ・ヴァレンシュタインよ、最後まであきらめる事のない強い意志、強い心、折れぬ刃、見事であった、よって正式に大魔王の幹部眷属としての所属を許す、貴様の二つ名はこれより、剣皇を使うがよい、さらに後日貴様の剣を打たせ褒美として下賜させよう、大儀であった』

 

「うん」

 

 

 

 

『ベル・クラネル前へ!、貴様はたった1人で城を落とした褒美を与える、二つ名に、英雄王を使う事を認める、そして剣皇アイズ・ヴァレンシュタインとの交際を認めてやる、但し剣皇アイズが良いと言えばだ、さらに一夫多妻も同時に認めてやろう、大儀であった』

 

「はっ!有難き幸せ」

 

 

 

『リリルカ・アーデ前へ!、剣皇アイズとの戦い見事であった、魔王に相応しい戦いをした褒美だ、貴様には余から、小人戦女神メルトの二つ名を与える、さらに今後は名を改め、リリルカ・フィアナ・アーデと名乗るがよい、そして小人族パルゥムの復権と復興をここに宣言し、これを認めよう、大儀であった』

 

「はっ有難き幸せ!」

 

 

 

『ヴェルフ・クロッゾ前へ!、貴様は余と魔王達が使った見事な武具などを打った褒美だ、貴様には二つ名として、魔界鍛冶士デモンズスミスの名を与える、そして剣皇に与える剣を打つ権利をやろう、剣の素材としてオリハルコン50キロを貴様に与える、余の名に恥じぬ剣を打つがよい』

 

「はっ有難き幸せ」

 

オラリオの住民は、まさか俺がオリハルコンを50キロもあるとは思ってないだろうと思い、わざわざ団員に持ってこさせ、しっかりアップさせ見せびらかした後、ヴェルフに手渡した、ちなみにダンジョンで鉱脈を見つけたり、モンスターのドロップで結構溜まってて100キロ程度あるので懐は痛まない、幸運のアビリティを2人もが持ってれば、この程度はスグに溜まるのだ

 

 

『これで大魔王生誕祭は終わらせてもらう、大魔王生誕祭中に余に牙を剥く事の出来なかった者共に言っておく、今後は余と余の眷属らに、いかなる無礼も今後一切許さん、無礼な者には死をもって償ってもらう。

この世界に住む全ての知恵ある者達よ、この大魔王に、恐怖するがよい!、平伏すがよい!、畏れるがよい!』

 

 

 

『余らはこれよりオラリオの街へ凱旋を行う、歓迎を持って迎え入れるがよい』

 

 

そして俺達大魔王軍は凱旋パレードをしながらホームへと戻る、俺達が通る場所には道が出来ており、誰も邪魔する者などおらず、ゆっくりと移動した、メンバーは誇らしげに胸を張り、手を振り、知り合いの名前を呼んだりと様々だった、俺達の行く道の両脇には大勢の人々が声援を送ったり、叫んだり、拍手をしたり、手を振ったりと各々が自分の出来る方法で俺達を歓迎した

 

俺達がホームへ入り、門を閉じると、各所のモニターが消えていったが、それでも街の人々の興奮は覚める事無く続いて行くのだった

 

 

 

その頃バベルでは、ヘスティアがひまわりの紙様から勝利の賭け皿を受け取っていた

 

俺達が決めていた要望通り、死亡したヒュアキントス・クリオの件以外を全て要求し、誇らしげに帰っていく神ヘスティア、その様子を神々は思い思いに見守るのだった

 

 

 

 

 

 

こうして戦争遊戯はヘスティアファミリアが完全勝利するのだった

 

 

 

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