ぬら孫じゃないの!?   作:パズゥ〜

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お久しぶりです。
投稿が遅れてしまい申し訳ありません…
今回も少し長めです。


第11話 守ること

…声が聞こえる

…おぬしらの血筋を未来永劫呪うてやる。おぬしらの子は孫はこの狐の呪いに縛られるであろう!!

 

…いつになったらお世継ぎが…これでは奴良組の未来が危ない…

 

…ごめんね。産んであげられなくて…

 

やめて、お母さんのせいじゃない!!そんな顔をしないで!?

 

…七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞ悲しき

 

…私に子が生せたなら、あなたのような子だったのでしょう…

 

ヤダ!ヤダ!ヤダ!!

何でお母さんが死なないといけないの!?

何で泣いているの!!

何でこんな…ただ家族と一緒にいたいだけなのに…

 

納得なんて出来ない!!いや、してたまるか!!

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

…ねぇお兄ちゃん。何読んでるの?

 

…ん? ぬらりひょんの孫だよ

 

…え! もう最新刊出てたの!? 終わったらでいいから後で読ませて!!

 

…ああ、いいよ

 

…こら!! あんたたちマンガばっかり読んでないで、勉強もしなさいね?

 

…は~い!!

 

…ハハハ!!父さんも良く親に怒られながら隠れて読んだものだ。

 

…あなた?余計なことは言わなくてよろしい!!

 

…はい!!申し訳ありませんでした!!!

 

何の変哲もない日常。

ごく普通のサラリーマンをやっている父さんと専業主婦の母さん。

そして、高校生のオレに中学生の妹。

けして、裕福ではないけれど貧しいわけでもない、ごくごく一般的な家族。

 

いつもの生活がこれからもずっと続くのと思っていた…

 

…早く!!火が回ってきたわ!!

 

…みんな水を被れ!! 逃げるぞ!!

 

…お兄ちゃん…こわいよ…

 

…大丈夫!!兄ちゃんがついてる

 

突然の火事。

今まで家族で住んでいた我が家は火の海…

…くそ!!炎が邪魔をして出れない!!

 

…お兄…ちゃん…熱いよ…ゴホゴホ!!

 

…おい!!しっかりしろ!!誰か、誰か助けてください!!!

 

 

 

 

 

 

 

…この子だけなのか?

 

…は、い先生。この子以外のご家族は発見できなかったそうです…この子だって全身やけどでもう…

 

…そうか、タバコのポイ捨てが原因で犯人は分からないそうだ…

 

フザケルナ…

オレたちが何をしたって言うんだ!?

タバコのポイ捨てだと!?そんなものが原因で死なないといけないのか!!

結局、家族を妹を守れなかった…

 

 

 

 

 

ボクは、オレは()()()()()()()()()()()!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

そうか…

そなたたちの願いしかと聞き届けた。ならば叶えよう。今度は、後悔せぬように励め…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

どうも、鯉影です。

プッツンキレてしまったんですが、一回回って冷静になりました。

どうも、母さんがピンチだったのが原因なのか前世?について思い出してきた。

流石に、オレの家族の名前とか詳しいことは思い出せなかったけど、ようやく思い出せた…

 

俺は、乙女母様と父様と一緒暮らしたいボクと家族を今度こそ守りたいというオレの魂が合わさって生まれたみたいだ…

だから、母さんが攻撃されそうになった時に意識が覚醒したらしい。

でも、俺たちの願いを叶えてくれたのって誰なんだろう?

テンプレなら神様転生何だろうけど、よくわからないな…

 

「て、てめぇ!!何だその姿は!!」

 

ん?

って、すっかり忘れてた!!鉄鼠に襲われている最中だった!!

 

「…鯉影な…の?」

 

母さんから困惑した様子が伝わってくるんだが、なぜ?

あれ?鉄鼠の方も困惑してるし、何か変なのかな?

 

心なしか頭が重くなったような…って髪が伸びてる~!?

元々黒のセミロングに近い髪型だったけど、こんなぬらりひょんみたいな髪型では無かった…は…ず?

もしかした、覚醒出来た?

マジで?マジか!!まさかのピンチで覚醒とかご都合主義かよ!!

小説とか漫画とかだと「はいはい、いつもの展開ね…」って感じだけど当事者だと死ぬ思いをしたから、もう体験したくないですわ…

 

つーか、覚醒して妖怪化出来たけど未だにピンチではなかろうか?

とりあえず、蜃の「畏」で長時間操られることはなくなったけど、鉄鼠の物量攻撃の対抗手段が無いじゃん!!!

蜃だって母さんがやられたように短時間でなら操ってくるだろうし…

あれ?これ詰んだ?

 

 

 

いやいや!!折角、妖怪化したんだから何か対抗手段はあるだろう!!ほら?使ったことないけど「畏」とかね?

とりあえず、爺さんが言ってたビビっちゃいけないって言ったから

 

「待たせたな…化けネズミ…覚悟は出来てるんだろうなぁ?」

 

威嚇だけでもしなくちゃ!!

…どうしよう覚悟出来て無いのは俺なんだけど…

 

 

 

 

 

~首無~

 

「クソ!!この霧いつになっても晴れねぇ!!若ぁ~乙女様~!!どこにいるんだ~!!」

 

乙女様と若に紀乃と一緒に茶屋で休んでいる時にそれは起きた。

ほんの少し、若から視線を外した瞬間、辺り一面に濃い霧に覆われた。

すぐに、護衛対象である乙女様と若を確認しようとしたが、近くにいたのは紀乃と俺だけでお二人と離されてしまった!!

この霧に「畏」が含まれていることが分かったため、鬼憑(ひょうい)を使えば霧は晴れると思っていたが…

 

「ダメだよ首無!!切っても切っても晴れやしない!!」

 

紀乃が叫んでいるように、どうやら霧の結界みたいなものは発動させた者を倒すか解除させない限り晴れることが無いようだな…

クソ!!こうしている内にお二人の身に危険が!!

乙女様も「畏」は使えるが、あくまで護身程度多勢に無勢だったら意味がない!!

それに、あちらには若もいる。守りながらになると余計に大変になる…

どうすれば!!

 

「紀乃!!」

 

「なに?」

 

「ここは俺に任せて、お前は本家へ行ってくれ!!このことを二代目に知らせるんだ!!」

 

幸いにも術者が結界内部に入ったからかお二人を隔離している霧以外は鬼發で切ることが出来た。これなら、外に援軍を求めることが出来るだろう。幹部達が来れば力技でどうにか出来るかもしれない。

しかし、それだと時間がかかってしまう。結局、結界内部からどうにかしないことには意味がない…

 

若…どうかご無事で!!!

 

 

 

◇◆◇◆

 

 

「ハァハァハァ…」

 

「鯉影!!大丈夫!?」

 

「何だぁ~?口だけかぁ~?ちょっとは動くようになったが所詮、小童だ。動きが甘いな!!」

 

 

どうも、どうにか頑張っている鯉影です…

一応、あれから「畏」を使おうと頑張っているですが、際限なく攻撃をしてくるので発動する隙がない!!

まぁ、本当に発動するかも怪しいんだけどね…

今はとりあえず、妖怪化したことで底上げされた身体能力の駆使して攻撃を回避している。

それでも、ベースは4歳児の体だからそこまで動けない!!

 

「どうした!どうしたぁ!!動きがノロくなってきたぞ!!」

 

くそっ!!どうにかして「畏」を使わないと…一応俺が使えると予想できるものは父さんと爺さんの「明鏡止水」に母さんの「山春黄」は使えるんじゃないだろうか?原作の主人公の奴良リクオだって「明鏡止水」を使えたんだから俺に出来ない道理はない!!

 

「母さん」

 

「…鯉影?」

 

「母さんの「畏」でちょっとだけでいいからあの二人を抑えて欲しいんだ」

 

まずは、「畏」を発動するための時間が必要だ。俺一人だと無理でも母さんに手伝ってもらえばいける。

 

「私の「畏」で?いったい何をするつもりなの鯉影?」

 

「…俺自身の「畏」を使う」

 

「!! あなた使えたの?」

 

「全然、ぶっつけ本番だ」

 

「なら、成功するかわからないじゃない!!」

 

「いいや、成功する…絶対成功させる!!」

 

そうこれは、出来る出来ないの問題じゃないんだ!!やらないと成功させないといけないんだ!!

 

「…わかったわ。でも、ほんのちょっとだけの間だけよ?」

 

「ああ!!それで十分!!」

 

「フフフ…こんな時に笑うべきじゃないけど、本当にあの人に似てきたわね鯉影?」

 

俺の憧れに似てきたって言われちゃ失敗なんてできない!!!

絶対にやってやる!!

 

「どうした?急に二人で話し出して。もう諦めたのかい?」

 

「そんなわけないわ!!くらいなさい『山春黄』!!」

 

「はっ無駄だぁ!!蜃!!あの「畏」を止めろ!!」

 

「…了解」

 

来た!!あの二人が母さんに意識が向いた!

ここでやるしかない!!

 

 

 

 

 

…ん? ぬらりひょんとはどんな妖じゃと? 簡単じゃ、”鏡に映る花 水に浮かぶ月”すなわち”鏡花水月”

 

…夢幻を体現する妖の事なんじゃ鯉影

 

 

 

 

 

 

「『明鏡止水』!!」

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!! しまった!! 「畏」の発動か!!」

 

よし!! どうにか発動した!!

このまま、相手に認識させずにまずは蜃を倒す!!

そう思って、鉄鼠の横をすり抜け蜃に近づこうとしたが

 

「てめぇ!! さっきのはハッタリか!! どこに行こうとしやがる!!」

 

ちょっえっ!?

何で見えてんの!?

もしかして、不発?

 

焦っている俺をよそに鉄鼠は例の如く攻撃を繰り出そうと突進をしてきた!! 

()()()()()()()

 

「え?」

 

凄い勢いで鉄鼠たちは俺の横に向けて突進をしている。

 

「っ何だぁ!!確かにガキに向けて攻撃をしたのになぜ攻撃が当たらねぇ!!」

 

鉄鼠はイラついたように声を荒げているが、鉄鼠自身は俺に向けて攻撃したと思ってるんだよな?

でも、思いっきり違う場所を攻撃してたよな…

 

 

 

 

もしかして、これって鏡花水月なんじゃ…

 

試しにもう一度攻撃を受けてみるとやっぱり、俺とは違う位置を攻撃している…

あっ虚像?の場所も指定出来るんだぁ~

 

 

 

 

 

マジか!?

鬼發じゃなく一段階上の鬼憑を発動させたのか!!

いや、待て待て!?父さんたちに鏡花水月を教えてもらったことなんて無いし、明鏡止水も使ったこと無いんだよ!?

それなのにいきなり鬼憑とか…マジか!!

 

発動する前に爺さんの言っていたことを思い出したから、明鏡止水じゃなく鏡花水月が発動したのか?

原作の主人公だってメッチャ習得に時間がかかった技なのに、こんな簡単に出来ていいのか!?

 

「クソ!!どうなってやがる!!蜃!!女のことはどうでもいいガキを止めろ!!」

 

「…了解」

 

っ来るか!蜃の「畏」!

とりあえず発動されれば一瞬だけ動きを止められちゃうから、発動される前になるべく近づく!!

そう思い、蜃に向けて全力で近づこうとするが、一向に蜃の「畏」が発動することが無い?

 

「蜃!!何をやっている!!とっとと発動させろ!!」

 

「…無理です」

 

「あぁ!!何ぃ!!」

 

「…目標が視認できません。視認できないと止めることが出来ません」

 

「何だと!?」

 

なるほど、蜃の「霧蛟」は相手を認識しないといけないのか!!

相手の認識をずらす鏡花水月とは相性が悪い!!

ならば、このまま脇差に「畏」をのせて蜃を斬る!!

 

「きゃああ!!」

 

俺に袈裟懸けに斬られた蜃はその蛇のような体を仰向けにしながら倒れる…

よし、これで結界が無くな…る?

 

「…霧が晴れない?」

 

母さんの困惑した声が近くから聞こえてきる。

何で霧が晴れないんだ!!

蜃を倒したはずなのに!?

 

「アハハハハハ!!晴れると思ったか?」

 

「何だと?」

 

「万が一に備えて蜃が倒されても霧が発動し続けるようにしておいたのさ!!」

 

「畏をが斬られても発動し続けるなんて無理よ!!」

 

確かに、妖怪同士の戦いでは一度「畏」を破られれば再度発動しても意味がない…畏れることが無いからだ。

なのに、何で蜃の「畏」は消えない?

 

「簡単さ!!奴の心臓にとある方法で死ぬまで強制的に発動を続けるようにしてるんだよ!!質は本人が発動するより下がっちまうが、お前らを殺すまで持てばいいから関係無ぇ!!」

 

鉄鼠はそう言うと今までの倍以上の分身を増やしてくる。今までは力を抜いていたのか!!

 

「体験した感じはその「畏」は認識をずらす類のものらしいな!なら多勢に無勢で逃げる場所すらないように攻撃するだけだ!!」

 

「クッ!!」

 

確かに鏡花水月は相手の認識をずらすもの、決して通り抜けることや攻撃を吸収するものではない。

当たり前のように本体がいるので逃げ場が無ければ攻撃が通ってしまう!!

 

「ハハハ!!いいところまで行ったようだが残念!!もう終わりだ!!」

 

「鯉影!!」

 

マズイ!!再度突撃してきた鉄鼠から俺を庇う様に母さんが盾になるように立ちふさがる!!

クソ!!どうすればいいんだ!!

 

「ヒャハハハ!!お前らの首を奴良鯉伴に届けてやるぜぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰の首を誰に届けるだって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!  ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

 

突如、鉄鼠の体は分身たちも含めて炎に包まれた。

 

「熱い熱い熱い!!」

 

「…俺の嫁と息子に手ぇ出すとはいい度胸だな?覚悟出来てるんだろうな?」

 

「父さん?」

 

「おう! 大丈夫か? 2人とも?」

 

「えぇ、あなた。鯉影が妖怪化して守ってくれたのよ?」

 

「何だって? 鯉影…って本当に覚醒したのか!!よくやった!!母さんを守ってくれてありがとな?」

 

「あっ!」

 

くしゃっと父さんに頭を撫でられた。

 

…母さんを守ってくれてありがとな?

 

前世でオレとボクが叶えられなかったこと…

…そうか、俺は守れたのか家族を…

 

「…なぜ…蜃の結界が…破られた…」

 

「ちょっと前だと破るのに時間がかかる感じだったが、どうやら鯉影のおかげで結界の強度が弱くなった。あとは簡単に「畏」を斬ればいいだけだ」

 

「くそぉ!!!!!!!どこまでも使えない奴だな!蜃!!!!!」

 

「あとは父さんに任せな? 行くぞ野郎ども!!奴良組に喧嘩売ったんだ!!聞きてぇことがあるか殺さずに半殺し程度で思い知らせてやるぞ!!」

 

「おおおおおおおおおおお!!」

 

父様の先頭に妖怪たちが大やけどをしている鉄鼠の群れに向かって突撃していきます。

 

「「若~!!」」

 

おそらく、首無と毛倡妓の声だと思う声が聞こえてくるが、眠くなってきちゃった…

 

「鯉影?よく頑張ったわね…もう大丈夫だから少し寝ていなさい?」

 

母様の優しい声がとどめとなったのか僕の意識は段々と無くなっていった…

 

 

 

 

 

 




読了ありがとうございました。

ちょっと心理描写と戦闘描写が書きづらかったかな?
次回はそれほど間を置かずに投稿したいと思います。
少なくとも、プロットが出来ているうちは週一は必ず投稿します。
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