ぬら孫じゃないの!? 作:パズゥ〜
今年もよろしくお願いしますm(_ _"m)
「鯉影様。明けましておめでとうございます」
「うん。明けましておめでとう澪。」
正月…一年の始まり。僕と澪はコタツに入りながらぬくぬくしている。
「いや~コタツは最高だなぁ…なーんにもしたくなくなっちゃうよ…」
「フフフ…確かにこのコタツの威力は凄すぎますね。外に出たくなくなってしまいます…」
いやーほんとにコタツが凄いこと凄いこと!!
何か、江戸ってめっちゃ寒いんだよね?
所謂、寒冷期ってやつなのかな?
オレが記憶している平成の冬の気温よりも寒い気がするんだよね。だから、暖房があまりないこの時代では寒いこと寒いこと!!
救いだったのはコタツはこの時代でも存在したこと。でも、平成のとはちょっと違っていて部屋の床を掘り下げて、その中に炉を作る。そして、その上に櫓を置き衣類をかぶせるものだった。
平成のモノとは違うけど、これで、多少は寒さがしのげる!!と思った僕だったが…
このコタツ、武士や公家などの一部の権力を持っている者しか普及していないとか…
実際、爺様もこっそり侵入した公家屋敷でしか見たことがないそうで、僕がコタツないの?と聞いても、何じゃそれ?と真顔で言われたくらいだった。
そこで!!僕は作っちゃえばいいんじゃないか?と考え、紅葉祖母様や祖母様を巻き込み、コタツを制作した!!
電気なんてものは無い時代なので、熱した火鉢を中に入れるタイプから作っていったんだけど、どうせならコタツで寝たいという途轍もない衝動にかられた僕は、電気は無いけど「畏」あるじゃん?という発想に行きついた。
まぁ…あとは紅葉祖母様の部下の妖狐の方の力を借りて、燃えないが温かい狐火の作成に成功した!!
これで、狐火をコタツの中に入れるだけで火傷もしないし、火事にもならない安全なコタツが楽しめる。
デメリットとしては、この狐火を付けることが出来る妖狐がいないと使えないというもの。
そのため、現在紅葉祖母様のところにお礼として作った5台にうちにある5台の合わせて10台の狐火式コタツを紅葉祖母様の部下の妖狐部隊の方が交代交代で管理してもらっていて、うちの組には出張で来てもらっている。将来的にはわざわざつけなくてもいいようにしたいんだけどね?
ちなみに、作った当初、奴良組および京妖怪勢はコタツに魅了されてしまい。3日も仕事が回らなくなるという事件が起きた…
あの鬼童丸さんですら、魅了されたくらいだ!!
「コタツはいい文化だ…」
「?どうしたのですかいきなり?」
「いやね?このコタツが出来るまでを少し思いだしてね…」
「ああ…なるほど。色々ありましたね…」
澪も、僕と同じことを思い出したのか遠い目をして深く頷いている。
「まぁ、作ってよかったかな?爺様たちも喜んでくれてるしね?……ん?おっ来た来た」
澪と話しているとつっくんが焼いた餅を持って来てくれた。
順調に付喪神として成長しているつっくんは最近ではジェスチャーで何を言っているのかが分かるようになってきた。
しかも、大きいものに憑依することが出来るようになってきたので、宝船のミニ版の船に憑依し、物を運んできてもらっている。
フフフ!!これぞコタツから一歩も出ずにダラダラすることが出来る!!
「ありがとうねーつっくん!!」
「(フルフル!!)」
僕がありがとうと言うと体を横に振って、大したことはしていないという感じで伝えてくる。
いやーいい部下を持ったものだよ!!
つっくんに餅を僕と澪が
…そう、横に並んで座っているのだ!!
僕たち二人と一隻?(つっくんも餅を置いたら速攻でコタツにダイブ!!)しかコタツに入っていないのだから空いているところに座った方が良いんじゃないかな?と言ってみたんだけど…「ここ(鯉影様の隣)が一番温かいのです」と満面の笑みで言われてしまうと…狭いとは言えないよね?
「そういえば、鯉影様は折角のお正月ですのに、晴れ着は着ないのですか?」
「………澪が来る少し前にちょっとしたことがあってね。それ以来正月は、着ないようにしているんだ…」
「ちょっとしたこと、ですか?」
やっぱり、気になるよね~
僕としてはあまり思い出したくないんだけど…
◇◆◇◆
「紅葉祖母様から贈り物?」
正月の祝いの宴で紅葉祖母様から僕宛に贈り物が送られてきた。
結構な大きさのものが風呂敷で包まれているんだけど、いったいこれは何だろう?
「着物じゃよ」
へー着物を送ってきてくれたんだ!!
ちゃんとお礼を言わないt
「女物の晴れ着じゃ」
…はい?
何気ない感じでしれっと言わなかった爺様!?
「どういうこと?」
「なに、初めて紅葉のところに行った時なんじゃがな?紅葉に珱姫、乙女さんが、お主と葛葉のお揃いの着物を作ると言い出しての…」
「え?母様たちも!?」
「ええ!!きっと可愛らしいわって紅葉義母さまに義母さまと一緒に考えたのよ?」
顔を横に傾げながらウィンクをする母様…可愛いな!!オイッ!!
っじゃなくて!?
「何で、女物なの?」
「それは、ねぇ…?」
ジリジリと母様近づいてくる!!
何かやな予感しかしないぞ!?
とりあえず、離れなきゃ…って
「ワフッ!!」
後ろを振り向いて、逃げようと思った矢先、何か柔らかいものにぶつかる。
「あらあら?どうしたのですか鯉影?」
「…お祖母様」
ぶつかってしまったのはお祖母様だった。
お祖母様は僕の目線と同じになるように膝立ちになって僕の両肩に手を置いた。
「どこに行くのですか鯉影?これから紅葉様から頂いた着物を着なくてはいけないのに?」
ブルータスお前もかぁ!!!
このままだと、着る羽目にぃ!?
「あっ紅葉祖母様!!」
「えっ?って、こら!鯉影!!」
居ない紅葉祖母様の名前を言って注意をそらすことに成功した僕は、お祖母様の手を振りほどいて再び、逃走を図る!!
「待ちなさい!!」
「ごめんなさい!!でも、女物は着たくないんだよ!!」
慌てて追ってくる母様とお祖母様から必死で逃げるように宴をしている大広間の出口に向かう!!
「これは、紅葉義母様が送ってくださった日ノ本一の職人たちが作った晴れ着なのよ?着なくては勿体ないわ!!…フフフ」
「だから、何で!!男ものじゃないのぉ~!!」
語尾のフフフが怖いよ母様!?
というか、そんなことに日ノ本一の技術を使わないでぇ!?
「そうじゃぞ?鯉影。妾がお主のためを思って作らせた逸品じゃ。着てくれないとは悲しいのう…」
「…はい?」
「「「紅葉(祖母)(義母)様!?」」」
「「「は、羽衣狐様ぁ!!??」」」
「何でここにいるのぉ!!!??」
突如現れた紅葉祖母様に大広間にいた皆、騒然となった。
京にいる人が江戸にいたらそりゃビックリするよね…
「ん?それはじゃな…可愛い可愛い鯉影が妾の着物姿を直接見たいと思ったからじゃ?」
えぇ…江戸時代でそんなノリで京・江戸間を移動するのって楽じゃないと思うんだけどな…
「しかし、驚いたのう?鯉影を驚かせようと隠れておったのにあっさりバレてしまうとは…」
いえいえ…全くの偶然でございます!!
「紅葉様はいついらしたのですか?全く気が付きませんでした」
「おお!珱姫。久しいのう…ついたのは今じゃ。移動方法は裏技を使ってな?」
「あぁなるほど…」
お祖母様は何やら一人で納得してるけど、今のやり取りで分かったの!?
「裏技って何?」
「ひ・み・つ・じゃ?」
むっ!!
ニンマリと良い笑顔ではぐらかされてしまった。
「それはひとまず置いておいてじゃな?」
パチンッ
紅葉祖母様は右手で指を鳴らすと僕の両腕・両足に何かが巻き付く。
「えっ?ちょっ!!」
「さぁ…お着替えといこうかのう?」
マズイッ!?
捕獲されてしまった!!
どうにかして逃げようとするけど、全く拘束が取れない!!
僕に巻き付いているものをよく見ると…これは毛に糸?
おいおい…もしかして…
「毛倡妓に首無!?」
僕が叫ぶように、声を上げると紅葉祖母様の後ろから、2人が出てくる。
「ごめんなさいね若?あの羽衣狐様からの命令じゃ……プッ」
「ほんとすまない若。俺たちも心苦しんだ……ククッ」
裏切ったなぁーーーー!!???
◇◆◇◆
「そのあとはどうなったのですか?」
「いや、普通に着せられてみんなにお披露目だよ…しかも、そのあと紅葉祖母様がその姿を残したいと言って絵師に頼んで描いてもらったんだよ」
もうね…あんなに疲れる正月は初めてだったね…うぅ思い出したくない。
「もしかして、大広間にある絵は…」
「そう、その時の絵だね…」
「なるほど…最初見た時は誰なのか分かりませんでしたが鯉影様だったのですね」
「そういうこと、だからもう正月は晴れ着着ないんだ。思い出すからね…」
今年はコタツでゆっくりするんだ!!
「何じゃ?せっかく妾が新しい晴れ着を持ってきたのに寂しいのう?」
…え?
な、なんで…またいるんですか?
「鯉影様?」
「な、なに澪?」
「実は…私も鯉影様と一緒に晴れ着を着てみたいと言ってみたらどうしますか?」
へ!?
にっこり♡
「結界を張っているので逃げれませんよ?」
後日、鯉影と澪が晴れ着(女物)を着た絵が大広間に追加されることとなった。
「ムムムッ澪ズルいわ!!私も鯉影と一緒に描いて欲しい!!」
それをある狐娘が知ったことで、またもや一騒動が起こるのであった。
2018年スタートしました!!
とりあえず、過去篇を早く終わらせたいな〜