ぬら孫じゃないの!? 作:パズゥ〜
どうも皆さん、奴良鯉影です!
楽しみにしていた京への家族旅行です!
前世では修学旅行ぐらいしか行くことがなかったので、江戸時代の京はどんな感じなのか楽しみだなぁ~
ちなみに、移動手段は爺様の頃からうちの組にいる決戦空中妖塞「宝船」に乗って京に向かってます。
いや~すごいね!宝船さん。原作でも登場したけど江戸時代では最速の乗り物ではないのだろうか?
特に決戦空中妖塞っていう響きがいいよね!そのうち、宇宙戦艦とか超時空要塞とかできないかな?
こっそり聞いてみたところ宝船さんは付喪神だそうで、憑くものがあれば自身の分霊的なものを憑依させることが出来ると教えてくれました。
よし!!第二次世界大戦の時にどうにかして戦艦大和を強奪しちゃおうかな~ロマンですよね~
妄想に更けていたらちょうど父様が船の甲板に出てきました。
「鯉影どうだい?良い眺めだろう?京にはあと少しで着くからもう少し我慢してな」
「うん! ところで最初はどこに向かってるの?」
「そりゃあ、京妖怪の本拠地である二条城だな!」
ほう。二条城と言えば鴬張りの廊下ですね!!廊下の上を歩く者がいると音を発し、夜間など侵入者があればすぐに分かるという防犯装置みたいなもので当時としてはなかなか画期的なアイディアなんじゃないかな?
前世では、世界遺産ということで見ることしか出来なかった廊下を思いっきり走りたいな〜怒られないよね?
◇◆◇◆
はい!というわけで京の二条城に到着!!
すっごい綺麗!!江戸の初期に建設された城だからまだまだ新しい。廊下や瓦に城壁みんな新品同然だね!前世で来たことのある建造物もこうして江戸時代に訪れるとまた違った発見があって楽しいね!
「旦那様とご家族様はこちらでお待ちください。羽衣狐様が直に来られます故」
羽衣狐の家臣?と思われる人に部屋に通してもらい、羽衣狐本人を待ちます。
ん?ちょっと待って!
爺様さっき家臣の人に旦那様って呼ばれてなかった?ドユコト?
私が軽い混乱をしていると襖が開き一人の金髪で赤い目をした女性が入って来た。
「お前様!!!」
ドゴッ!!という音がしそうなくらいのタックルで爺様の胸に飛びついたよ!
痛くないの?それ…明らかにアバラ2,3本は折れたでしょ…
私が呆れた目をして爺様と金髪の女性を見ていると
「お前様…会いたかったのじゃ! 本当に久しぶりじゃな…」
「そうだな、…」
何か家族がいる前で二人だけの空間が出来上がっているような…
「んんっ!! お久しぶりでございますね?紅葉様?」
お祖母様がしびれを切らし紅葉?と呼ばれる女性に話しかけた。
「おぉ!久しぶりじゃな珱姫!妾も会いたかったぞ。それに、鯉伴に乙女も…そしてこの子が、鯉影か?」
「お久しぶりでございます。紅葉義母様。はい、この子が鯉伴様と私の子で鯉影でございます。」
ん?義母様?母様がそう呼ぶのは私にとって祖母にあたる珱姫のお祖母様だけだと思うんだけど…
すると紅葉さんが私の近くに来た。私に目線を合わせるためなのか屈んで嬉しそうに話しかけてきた。
「お主が鯉影かえ? 妾は奴良紅葉。お主の義理の祖母にあたる者じゃ」
はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ~!!
義理って何?祖母って何?えぇ~~~~!?
「ちなみに京では羽衣狐の名で知られておる」
ちょっ!!また、ハゴロモギツネか!!
やめて! もう鯉影のライフはゼロよ!!!
口から煙でも出るのではないかというくらい混乱していると、私がよくわかっていないと思ったのか父様が助け舟を出してきた。
「紅葉母さん。さすがに鯉影にはまだ難しいと思うぞ?」
いや、父様。難しいというのではなく、原作知識があるからなのか原作との違いがあまりにもあり過ぎて脳が処理しきれていないだけです…
「簡単に言ってしまえば、お前のもう一人のお祖母ちゃんだ。俺も小さいころから世話になってるぞ」
「たしかに、鯉伴は珱姫が忙しい時にオシメを交換したり、一緒に寝たりしたのう…」
成程、父様もお世話になっていたんですね。原作と比べるとこのころの羽衣狐は豊臣家の淀殿に憑依していたはず…いや、爺様やお祖母様が出会った時だから淀殿はもう流石に死んでいるか。
目の前にいる羽衣狐もとい紅葉さんは、狐のケモ耳金髪ロングで赤い目が特徴の美女だ。ぶっちゃけ原作を知っている私からすると誰だ?と言いたくなるんだよね…
やはり、原作と少し違う世界なのかな?
だって、過去篇のボスであった羽衣狐がこんなにも優しそうに微笑んでいるとは考えられないしね!
「紅葉祖母様とお呼びしていいですか?」
「っっ!!!?」
私がとりあえず羽衣狐と呼ぶのは他人行儀なので名前の紅葉を付けて紅葉祖母様と呼んでいいか確認したところ、いきなり鼻を抑えて後ろを向いてしまった。周りでは父様や母様などがまただよって感じで苦笑しています。
あれ?こんなこと前もあったな…
「紅葉祖母様?」
後ろを向いて動かなくなってしまった紅葉祖母様が心配になり、声をかけたところ
すごい勢いでグリンっと元に向き直り、私を抱きしめてきました!!
「可愛いの~!!可愛いの~!!何でそんなに可愛いのじゃ~!!」
紅葉祖母様が着ている着物の裾から9本の狐のしっぽが出てきて私を包み込むように抱きしめてきた。
うわ~モフモフじゃないか~!!と紅葉祖母様のモフモフ具合を堪能していると、
あれ?段々力が、入ってきていませんか!?紅葉祖母様!?
「可愛い可愛い可愛い可愛い…」
あっダメなやつや…目が死んでる…
そんなことを紅葉祖母様の腕の中で考えながら、母様やお祖母様とはまた違った安心する匂いに包まれ私の意識はフェードアウトしていくのであった。
読了ありがとうございました。
女顔な鯉影君。自覚のないまま人を魅了していきますw