【艦これ×SCP】SCP-5038-HM-EX及びSCP-5039-HM関連資料集 作:宮園レイン
SCP-5123-HM-J - エラー猫
アイテム番号: SCP-5123-HM-J
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-5123-HM-Jはその特性上、完全な収容が不可能です。機動部隊ゑ-77"猫吊るし"が対象を捕獲し、重要な機材や施設の存在する場所から遠ざけます。捕獲された対象は各サイトに用意されている対現実改変動物用ケージに、1体ごとに個別のケージに入れた上で、対象が消失するまで担当者が世話を行ってください。
また、財団施設以外でのSCP-5123-HM-J実体の出現を察知する為、機動部隊ゑ-77は世界中のインフラ施設などの重要施設を常に監視してください。財団施設以外でSCP-5123-HM-J実体の出現が確認された場合、当該地域の政府機関の協力を取り付けた上で、必要であれば任意のカバーストーリーを適用し、合法的に施設に立ち入ることで対象を捕獲してください。
説明: SCP-5123-HM-Jは、地球上の陸地に出現する2歳程度の一般的なイエネコ(Felis silvestris catus)に見える実体群です。その行動や習性も通常のイエネコと同様ですが、対象から半径50m以内の範囲のヒューム値*1を0.05Hm低下させます。その結果、低下した現実性によって多種多様な"エラー"を引き起こします。また、複数の対象の出現によって影響領域が重複した場合、重複した影響領域内の空間に掛かるヒューム低下効果は加算されることが確認されています。
対象は最短で██分、最長で██時間を出現地点付近で過ごした後に消失します。対象の消失直後、ヒューム値は正常値に戻り、発生していた"エラー"は直ちに回復します。
出現地点に関しては、SCP-5039-HMの半径█kmに出現する傾向が認められるものの、必ずしも全てがSCP-5039-HMの周辺に現れるとは限らないことに留意して下さい。
対象によって引き起こされる"エラー"の種類は多岐に渡り、201█年末までに発生した対象の特異性によるものと思われる"エラー"は、累計で████件に上ります。これらの記録から、影響領域内で起こる"エラー"の種類・件数はランダムであると仮定されています。詳しい事例については、"事件記録-5123-HM-J"を参照してください。
対象の消失後の行方についても調査が行われましたが、消失時にGPS発信器のみがその場に取り残された為、空間転移説については否定されました。
事件記録-5123-HM-J(抜粋)
事件記録-5123-HM-J-1
2013年6月██日発生。
広島県呉市に存在する財団フロント企業「█████」のオフィスにおいて、SCP-5123-HM-J実体が3体出現しました。影響領域内のコンピュータ██台は全てブルースクリーンを表示しました。社員が対象実体を発見し捕獲したものの、社屋外に連れ出しませんでした。結果、対象は20分後に消失しました。影響を受けたコンピュータを解析しところ、エラーコードは実在しないものであったことが判明しています。
当該オフィスビルの█km圏内にサイト81██が存在しており、サイト81██はSCP-5039-HM専用の収容サイトとして2013年5月██日に完成し、事件発生当時には既に収容施設として機能していました。
財団はこれを異常現象として認知し、記録しました。
事件記録-5123-HM-J-4
2013年6月██日発生。
サイト81██においてSCP-5123-HM-J実体が7体出現しました。影響領域内にあった3機の業務用印刷機が、ローカルネットワーク接続エラー、紙詰まりエラー、インク切れエラーを併発しました。当時、当該印刷機を使用していた職員が点検を行いましたが、実際には紙詰まりやインク切れはしていませんでした。また、同じく影響領域内にあったコンピュータ██台が財団内部ネットワークへの接続が切断されましたが、原因は特定出来ませんでした。
この事件の発生時刻から2分後に、サイト81██の職員から「サイト内の廊下に猫がいる」との報告*2があり、この猫が職員により捕獲されて移動された時、その移動に合わせて不具合を起こす機器も変化したことから、対象はSCP-5123-HM-Jとして指定されました。
出現したSCP-5123-HM-J実体は、██研究員が実験動物用ケージに入れて飼育する予定でしたが、全ての実体は██分後に消失しました。
事件記録-5123-HM-J-12
2013年7月██日発生。
サイト81██のBクラス職員用オフィスにおいて、7体のSCP-5123-HM-J実体が出現し、財団の紙媒体を用いた手続きに複数の"エラー"が発生しました。具体的には、 17枚の書類に渡る誤字脱字の頻発、印の押し忘れ等の人為的ミスによるエラーが確認されました。この事例ではコンピュータネットワークの接続障害や、印刷機の不調は確認されませんでした。
今回の事例を見るに、影響領域にある全てに対してエラーを引き起こすわけではないようだ。
事件記録-5123-HM-J-98
2013年8月██日発生。
甲子園球場のスタンド席全域にて、SCP-5123-HM-J実体が31体出現しました。当時、甲子園球場では全国高等学校野球選手権大会の第三試合が行われていました。試合中の両チームは、悪送球、トンネル、ファウルフライの落球などの野球における"エラー"を頻発しましたが、試合自体は概ね問題なく進行しました。
現地で試合を観戦していた休暇中の職員からの報告により本事件が発覚し、出動した機動部隊ゑ-77によって対象は全て回収されました。
回収された対象は、その全てが回収から3時間14分後に消失しました。
この試合はテレビで見ていたよ。後半からやたらとエラーだらけになってたから妙だと思ったら、コイツらの仕業だったのか。
今回の件は、非常に危うい案件だった。対象実体が運良く上手いこと散らばって出現してくれたおかげで、極度の低ヒューム空間の生成には至らなかった。だがその一方で、この試合が一部メディアやSNSにおいて"猫だらけの甲子園"として話題に上がったことも憂慮すべきだ。これ以上一般社会で話題になる場合は、各メディアへの情報統制も考慮すべきだろう。
事件記録-5123-HM-J-102
2013年8月██日発生。
太平洋を航行中のSCPS"いとしま"艦内全体において、合計35体ものSCP-5123-HM-Jが出現しました。これにより、"いとしま"の戦略/戦術データリンクシステム、GPS、火器管制装置が原因不明の"エラー"を発生させました。このトラブルにより、"いとしま"は財団海上部門のデータリンク上から消失し、行方不明となりました。
当時、SCPS"いとしま"は作戦計画-5038-HM-EXに基づいての作戦行動中であり、艦内では第██戦隊*3が出撃準備中でしたが、出撃中止を余儀なくされました。
実体の出現から2時間48分が経過後、全てのSCP-5123-HM-Jが消失したことで事態は収束しました。
事件記録-5123-HM-J-162
2013年9月█日発生。
アメリカ本部管轄下であるサイト██のSCP-███収容房内において、4体のSCP-5123-HM-Jが出現しました。当時のSCP-███収容房は担当職員が立ち入って作業を完了した直後であり、職員が収容房から退出する直前でした。収容房から退出した職員は確認を怠り、SCP-███の収容房の扉を閉め忘れました(扉は手動式でした)。以降、SCP-5123- HM-J実体の消失までの2時間24分もの間、SCP-███の収容房は特別収容プロトコルに違反し、開け放たれたままとなっていました。幸いにもSCP-███は自力での移動手段を持っておらず、収容違反には至りませんでした。
対象の消失後、巡回警備中に収容房の前を通ったセキュリティ担当が、扉が開け放たれていることに気付いたことで事態は収束しました。
本件に関して、SCP-███担当職員は「全く気付かなかった。私の記憶では、扉はしっかりと閉めて施錠したことになっている」と供述しました。
当初、SCP-███担当職員の初歩的ミスに対しては、職務怠慢として減給処分が検討されていました。しかし、監視カメラの映像記録にSCP-5123-HM-J実体の出現が記録されており、最終的に「ミスの原因はSCP-5123-HM-Jに曝露した為である」と結論づけられたことで、当該職員への処罰は取り消されました。
事件記録-5123-HM-J-193
2013年9月██日発生。
サイト81██にて、合計で22体に及ぶSCP-5123-HM-Jが当該サイトの複数箇所に出現しました。当時、影響領域内を通行していた職員が対象の出現と同時に一斉に転倒しました。その際、当該サイトに収容されていたSCP-877-JPがこれに反応し、転倒した職員全員の転倒位置に超高速で転移を繰り返し、転倒を防止しようとするも失敗しました。被害は転倒した職員全員が軽傷を負う程度に留まりました。
また、守れなかった。 ― SCP-877-JP
事件記録-5123-HM-J-206
2013年11月██日発生。
神奈川県横須賀市の一部地域で停電が発生しました。停電地域には横須賀基地も含まれていましたが、基地及び基地内に所在するサイト81██はそれぞれ独自の電源を備えている為、収容に影響はありませんでした。
横須賀市全域を調査したところ、[編集済]に位置する配電盤付近に8体のSCP-5123-HM-Jが発見されました。
一般社会に対しては、カバーストーリー「配電盤の故障」が流布されました。
街中を駆けずり回ってようやく見つけたと思えば、コイツらは気ままに昼寝ときたもんだ。俺も猫になりてぇよ。
脚注
*1 ヒューム(単位: Hm)、現実性強度、または単に現実性とも呼称されます。ヒュームは全ての空間と物体に存在し、通常の物体/空間のヒューム値は1Hmです。ヒューム値は「カント計数機」によって計測が可能です。
ヒュームは高い数値の物体/空間から、低い数値の物体/空間に流出する性質を持つと考えられています。
*2 当初、この報告はSCP-040-JPの収容違反と誤認されました。今後、SCP-5123-HM-J実体の出現を報告する際は、アイテム番号またはコードネームである"エラー猫"を用いて呼称するようにしてください。
*3 機動部隊ゆ-12隷下の部隊の1つです。回収されたSCP-5039-HMのみで編成されており、SCP-5038-HM-EXとの戦闘においては実質上の基幹戦力です。部隊名は、基本的に「第XX戦隊」と命名されます。
クレジット
SCP-040-JP
著者:Ikr_4185
(日)http://ja.scp-wiki.net/scp-040-jp
SCP-877-JP
著者:nekomiya_guu
(日)http://ja.scp-wiki.net/scp-877-jp