美城家の子供に転生!?   作:お菓子

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第18話 祭りへの準備

 何度か行われた会議で細かい話し合いも終わり、場所・資材の確保も終了。 今西部長が舞さんの家まで行って何時何処でどのようなライブをするかと説明する。

 

 その中で他のプロダクションが出場することを説明、舞さんと敵対する気はないので、娘の愛ちゃんがいるディアリースターズをライブに招待して、ステージで歌えることを伝える。

 

 ただし残念ながら、まだ駆け出しレベルなのでドームでは無理ということだけは納得してくれるように説得した。

 

 説明も無事に終わり。 契約書のサインを貰ってきたことで、ついに正式にライブ決定した。 

 

 早速、和久井さんを連れて765プロへ車で移動。 

 高木社長には前もって行くことを電話で予約済み、そしてライブにゲスト出演できることを伝えておく。 勿論、他の人には内緒にしてもらった。

 

 さて全員居る筈だが、どういうリアクションをするかとても楽しみだ。 まだゲロゲロキッチンで「取ったゲロー!」とか「げろっぱ」と言ってる時期だから喜ぶだろう、当然番組は録画もしたし抜かりなし。

 

 ワクワクしながらノックして突入。

 

 「こんにちはー」

 

 「幸高さんいらっしゃい、社長から来ることを聞いてましたよ」

 

 「こんにちは、小鳥さん今日も綺麗ですね」

 

 「はうっ」

 

 赤くなって下を向く小鳥さん。 小鳥さんにはなぜか口が軽くなるな、なんでだろう?

 

 「今、何て言ったの?」

 

 後ろから凄いプレッシャーがきてる和久井さんのこと忘れてた、まるで舞さん(オーガバージョン)が後ろにいるみたいだ。

 

 「ユキ君、帰りの車で色々聞かせてね」

 

 「イエス、マム」

 帰りの車で尋問と説教コース確定か、反省はしているが後悔はしていない。

 

 「ユキにーちゃん、いらっしゃーい」

 

 「遅いよー、社長からユキにーちゃんが来るって聞いてたのに、なかなか来ないんだもん」

 

 「ごめんね、色々と準備があってね。 これはお土産」

 恒例の346プロ名物スタドリ・エナドリそしてたくさんのケーキ、間違ってもドリンクと一緒に食べてはいけない。

 

 「ありがとうユキ。 そしてお久しぶりです和久井プロデューサー」

 

 「お久しぶりです、秋月プロデューサーご活躍は聞いております」

 

 「まだまだ、始めたばかりの駆け出しですよ。 そしてこちらが」

 

 「初めまして、新たに765プロのプロデューサーになりました赤羽根です、会えて光栄です」

 

 おぉ赤羽根Pじゃないか、前回いなくて寂しかったが会えて良かった。 まだ経験の少なさから緊張してるな、ここは緊張をほぐしてあげよう。

 

 「346プロのアイドル美城幸高です、僕も会えて嬉しいです」

 

 HA!HA!HA!とアメリカ風に抱きしめ背中を叩いて離れる。 男性に長らく抱きつきたくない、だけど女性しか抱きしめないわけじゃないと、これは親愛の証ですとアピールしておく。

 

 和久井さんは微妙に嫌な顔をしている。

 他社でも男性だからまだセーフということだろうが、346プロ以外の女性に抱きつくことは最近、本気でガードに入る。

 

 ちなみに僕の中では他社でも麗華・伊織・りっちゃんは身内だからセーフ、和久井さん的にはアウトだが。

 

 「初めまして、346プロで美城幸高専属のプロデューサーをやっております和久井留美です」

 

 さすがに慣れたもの颯爽と名刺交換する姿がかっこいい、まだ僕には出来ないしちょっと憧れてしまう。

 

 「幸高さんも和久井さんも、こちらへどうぞ。 一緒にケーキ食べましょう」

 

 「あっ、私お茶入れてきます」

 

 「ありがとう、でも今日はあんまり時間がないから用件だけを伝えに来たんだよ」

 

 「それよ、社長に聞いても教えてくれないんだもん。 一体何しに来たのよ」

 

 「うん、今日は凄いことを伝えにきたんだ」

 

 「……」

 

 「…ごくっ」

 

 緊張感が伝わってくる、他社のトップアイドルである僕が来た理由とは!

 

 「346プロでは今回、僕VS日高舞の大規模なライブがあるんだ、そこで765プロの皆をライブ参加に招待しに来ました!」

 

 『…………』

 

 あれ? 説明が悪くて伝わらなかったかな?

 

 「えーとね、皆もステージでライブに出れるけど来る?」

 

 『やったーーーー!!』

 一気に爆発した、時間差攻撃とは成長したな。

 

 「すごい!すごいよ千早ちゃん、私達ライブに出れるんだよ!」

 

 「信じられないわ…ついに」

 

 「本当ですか!? 本当に僕達も参加できるんですか、プロデューサー」

 

 「い、いや、俺も急な話で何も聞いてない」

 

 「あっ、高木社長から「ぜひ参加させてもらうよ」と返事が既にきてますよ」

 

 「なるほど。 それで社長、衣装がどうとか言ってたんですね」

 

 「ねーねー、ユキさん竜宮小町だけじゃなくて、ミキ達も参加出来るんだよね?」

 

 「うん、そうだよ。 ソロなのかユニットなのかは自由に決めていいからね」

 

 「ライブだーーー!」

 

 「んっふっふ、超いけてるライブにしちゃうよー」

 

 「貴音、ついに自分達もちゃんとしたライブ出れるんだな」

 

 「響、感無量とはまさにこのことですね」

 

 「伊織ちゃん! 一緒のステージに立てるね!」

 

 「にひひ、やるじゃない、少しだけ見直してあげるわ」

 

 「………」

 

 「あらあら、雪歩ちゃんそんなに固まって大丈夫?」

 

 「ちょっとユキ、この話って社長から聞いてないから、わからないんだけどお金とかどうなってるの?」

 

 「細かいお金の話はわからないけど、僕の招待だから参加費は無料なはずだよ。 少しはギャラも出るだろうし」

 

 「ふぅ、良かった。 予算がギリギリなのよ、至れり尽くせりね」

 

 「うれしい?」

 

 「えぇ、そりゃね。 竜宮小町もまだデビューして間もないし、他の皆もちゃんとしたステージに立てるしね。 いい経験とお仕事になるわ」

 

 うれしそうな、りっちゃんに両手を広げ受け入れ態勢を整える。 自分から抱きつけないなら抱きついてもらおう作戦開始。

 

 「来いよ、何処までもクレバーに抱きしめてやる」

 

 「急に何言ってるのよ!」

 

 「ぐはっ!」

 

 りっちゃんじゃなく伊織からの飛び蹴りが来た、まさかの作戦失敗。 一撃必殺のキャッチコピーが通用しないとは。

 

 ため息をついてる、りっちゃんと和久井さん。 人生で一度は言ってみたかったセリフも言ったし、遊ぶのはこの辺で止めて大切な事を伝えないと。

 

 「皆、ちょっと注目して!」

 はしゃぐのを止めてこっちを見てくれる。

 

 「今回は346プロから皆へのプレゼントだよ。 皆がアイドルランク上げた時に346プロのアイドルが困ってたりしたら助けてあげてね」

 

 『はーい!』

 

 「任せてなのー」

 

 「助けまくっちゃうよー」

 

 うん、いい返事だ。 皆やさしい性格だし、これで大丈夫だろ。

 

 「わかったわユキ、これは借りね。 私が大物プロデューサーになった時にちゃんと返すわね」

 

 「うん、りっちゃん期待してるよ」

 

 

 その後、別れるのが惜しいけどすぐに帰った。 時間はまだまだあるけど油断してると、すぐに時間がなくなるのをよく知っている。

 

 舞さんに負けない為にレッスンの時間が少しでもほしいし、何より765プロじゃなく346プロのアイドルをより助けないと。 

 

 ベテラン勢は僕が行かなくても大丈夫かな、それよりもデビューするアイドルや経験の少ないアイドルに目をかけといた方がいいよな。 

 

 基本的にプロデューサー達の仕事だが、当然僕も346プロの先頭を走るアイドル、激励や不安はないかとフォローして、皆で協力してライブを乗り切る空気を作っていかないと。

 

 人数が多いから色々と大変だが、346プロが一番恵まれている。 舞さんに契約のサインを貰う前に、主催者特権で動きだしてるし、少しでもアイドルの負担を減らそうと沢山のスタッフが頑張っているからだ。 

 

 

 休憩の合間に向かうのは、今回のライブでデビューが決まった、渋谷凛・神谷奈緒・北条加蓮のトライアドプリムス。 曲をあげた時の初々しさはたまらなかった。

 

 「ほ、本当にデビューが出来るのですか」

 

 「すごいこんな大きなイベントでデビューできるなんて」

 信じられないといった表情で驚く凛と加蓮の二人

 

 「嬉しいな凛、加蓮。 ついに私達もデビューなんだな」

 涙ぐむ奈緒に頷く二人そして

 

 「「奈緒はかわいいなー」」

 奈緒の頭を撫でる二人

 

 「ちょっ、やーめーろーよー」

 

 「奈緒もかわいいなー」

 ドサクサ紛れに僕も参加する、イタズラ顔な二人組に、真っ赤な顔になった奈緒。

 

 モフモフを思う存分に味わう、顔を埋めてモフりたいが、そこまでやるとさすがにアウトかな。 なお抱きつくのは有名なクセで全員周知されてるのでセーフ、和久井さんが何か言ってもセーフ。

 

 

 次はデビューを伝えた時に文字通り飛んで喜び、一斉に抱きついてくれた、346プロの誇るかわいい集団。

 佐々木千枝・櫻井桃華・古賀小春・横山千佳・龍崎薫・市原仁奈の年少組六人ユニット、年齢的な問題でデビューすることが出来なかったけど、この機会についにデビュー。

 

 レッスン場に行ってみれば、汗を流しながら一生懸命振り付けを合わせている、おとなしく休憩まで待って声をかける。

 

 「やっ、みんなお疲れ様、飲み物の差し入れだからどうぞ」

 スタドリはまだ早いので、イチゴ牛乳やコーヒー牛乳を持ってきた。 準備に抜かりなし。

 

 「わーい、せんせぇありがとう」

 

 「わーい、ありがとうごぜーます」

 

 「みんな頑張ってるね、振り付けもステップも合ってきてるよ」

 

 「えへへ、学校でも休み時間に練習してるんですよ~」

 

 「チカも!チカも! 魔法と歌とダンス頑張ってるよ!」

 

 「千枝も置いてかれないように頑張ってます」

 

 「みんな偉いよ。 それにしてもいい感じだね、これはリーダーが優秀だからかな、桃華」

 

 「あら、ユキちゃま。 わたくしが優秀などではなくて、みなさん優秀なのですわ。 ライブではファンの皆様を驚かせてみせますわ」

 

 「頼りにしてるよ、ここのグループの魅力は自由な輝きだからね。 その分まとめるのは大変だけど」

 

 「休憩終了! 鬼ごっこやろう!」

 

 「やるでごせーます!」

 

 「くすっ、そうですわね。 大変なのかもしれませんが、わたくしも楽しんでおりますわよ。 それに千枝さんもいますし」

 

 「そうだね、千枝はリトル・マーチング・バンド・ガールズのリーダーでもあるしね。 今回はすごい大変だけど頼りにしてるよ。 つらい時には僕かプロデューサーにすぐ言うんだよ」

 横にいる千枝の頭をなでると、すぐに赤くなる。

 

 「はい、でもいきなり撫でたら…くすぐったいですっ。…えへへ♪」

 

 「あっ、千枝ちゃん頭撫でてもらってる、ずるい」

 

 「小春も~」

 

 「撫でてくだせー」

 

 ふぅ、ここは癒されるな、レッスンのストレスが無くなってくる。

 

 

 どんどん日付が変わっていく中で、出来るだけ全員に声を掛けれるようにレッスンや仕事の合間を縫って、小まめに時間を作っていく。

 

 さて今日は、どのレッスンスタジオに顔を出すかな。

 

 「きらりんぱわー☆(物理)」

 

 「敵接近! 火力を集中するであります!」

 

 「もりくぼ…森にかえります…」

 

 「ひらめいた! ライブ成功の為にロボアイドルを作ろう!」

 

 「うふふ、ユキさんがすぐそこまで来てる。 まゆに会いに来たんですね」

 

 「がお~!飛びかかるぞッ!」

 

 「忍法、木の葉隠れの術! あれ?葉っぱが足りない!」

 

 …ここは大丈夫そうだな、回れ右して自分のレッスンに逃げ…いや、移動した。

 

 

 ライブまで順調に過ぎていってると思っていたが、僕の知らない間に事件が起きていた。

 

 卯月がレッスンに来ないで、養成所で一人レッスンしていると…。

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