目が覚めると、そこは真っ白の世界だった。
「ここは..一体...」
桐生一馬《きりゅうかずま》は困惑していた。
確か俺はあの騒動の後に...
桐生は広島での騒動で死んだ身になった。そして、身を隠す為日本を転々としていた。
今までの記憶はある..だが...どうやってここに来たのかは思い出せない
桐生は今まで自分が生きてきた時の記憶はあるのだが、ここに一体どうやってきたのかは全く憶えていなかった。
くそ...一体どうなってるんだ...
「気がついたか?」
「ッ!!」
困惑していた桐生の前に一人の老人が現れた。
いつの間に!?いや..それよりも....
「お前、何者なんだ?」
「儂か?そうじゃのう...神様ってところかのう」
「神様、だと?」
「うん、そうじゃ神様」
「……」
神様、目の前の老人は確かにそう言ったが、桐生は信じることが出来ていなかった。それもそのはず、誰だって初対面の人から神様などと言われて、信じる一人などいない。
神様だと..何を言っているんだこの老人は...いや、もし仮にそうだとしたらここは天国なのか?..なら、俺は死んだのか?
「安心せい、お主は死んではおらん」
「!..俺の考えていることがわかるのか?」
「ああ、そうじゃ。」
「なぜ、分かるんだ?」
「神様だからじゃ。」
なるほど、どうやら本当に神様らしいな。
「やっと信じてくれたか。疑い深いのう。」
「すまないな、それより俺の自己紹介がまだだったな、俺は「桐生一馬、じゃろ?」 ! ……それも神様だから知ってんのか?」
「ああ、そうじゃ、いや、正確には知っていた、かな?」
「どう言うことだ?」
「儂はな、お主のことを今までずっと見てきた。」
「…何?どうしてだ?」
「それはな、お主の生き方が理由じゃよ。」
「俺の、生き方?」
「お主の生き方は不器用で、力強く、そして誰より優しく生きてきた。そういう生き方に、儂は魅了されたんじゃ。」
老人は懐かしむように桐生の生き方について語った。老人の目は何か美しいものを見て感動した時の様な目をしていた。
「…別に俺はそんな風に生きてきたつもりはない。あんたが俺の生き方に感動しているのはわかったが、俺の生き方大したものじゃない。後悔や苦しみだらけの生き方だ。…守れなかったものもたくさんある。」
桐生は強かった。しかし、そんな桐生でも守れなかったものもあった。一緒に苦難を乗り越えていこうと頑張った親友、自分を兄貴と慕いいつもついて来た可愛い弟分、それらを守れずに失うたびに桐生は後悔や自分の無力さなどに苛まれてきた。
俺は...伝説の極道なんて言われていたが、実際はただの弱い男だったかも知れないな..
桐生は改めて自分の無力さを痛感した。今でも、目を閉じ思い出す度に胸が苦しくなる。親友や弟分の顔が、瞼の裏によみがえる。
皆...すまな「それがどうした。」
「!」
「守れなかったものがある?当然じゃ、お主はスーパーマンでも何でもないただの人だからな。いいか?これだけは憶えておけ。お主は守る側でもあり、
「守られる…」
「そうじゃ、お主は守れなかったのではない、守られたのじゃ。自分の仲間が命を賭して、その命はお主一人の命ではない。お主を守ってくれた仲間達の分まであるのじゃよ。そのことを肝に命じておくように。」
そうか...俺はお前達に守られたんだな...ふっ、ありがとなお前ら...
桐生は静かに一笑し、自分を守ってくれた仲間達に感謝をした。桐生の目にはもう後悔の面影はなく、覚悟が現れていた。
「そうじゃよ、その目を見たかったんじゃよ。やっと、お主らしくなったな。」
「ああ、ありがとなあんたのおかげで吹っ切れたぜ。いつまでも引きずっててもしょうがねぇ。守られた分の倍は、たくさんの人を守ってやるぜ。」
「うむ…おおそうじゃった、まだお主を連れてきた目的を言ってなかったな。」
老人は思い出したようにそう言った。
「そういえばそうだったな、どうして俺をこんなところに連れてきたんだ?」
「今さっきも言った通り、儂はお主の生き方が好きでのうそれをもう一度見たいんじゃよ。」
「…つまり、あんたの我が儘の為に俺は呼ばれたのか?」
「まぁそういうことじゃ。」
「はぁ...本気かよ。せっかく良いことを言ってくれて見直していたのに。」
「まぁそう言わずに。」
桐生は呆れていた。自分の我が儘の為に人間を呼び出すそんな自分勝手な神様がいるのか、いや、いない。(反語)
そう思っていたが、まさかいたとは。
「…で?俺はどうすれば良いんだ?」
「おぉ!儂の我が儘を聞いてくれるのか?」
「そうしないと話が進まないだろ?」
「それもそうじゃな。…お主には異世界に、行ってもらう。」
「異世界?」
「あぁそうじゃ、しかもただの異世界ではなくハンターハンターの世界に行ってもらう。」
「は、はんたーはんたー?」
見知らぬ言葉に桐生はぎこちない言葉遣いでオウム返しした。まるで、中学生か苦手な英語の発音をしているように。
「まぁ知らぬのも無理もない、とりあえず行ってみれば良い。」
「ちょっと待て、そんな全く知らない世界に行って大丈夫なのか?」
「心配するな、ちゃんと向こうの世界でもすぐ対応できるように設定するからな。あと、少し体を若くする程度じゃ。それでは、行ってくるのじゃ!」
老人がそう言う桐生を指差した瞬間、桐生は一瞬奇妙な浮遊感を感じた。
「え?」
桐生が現状を理解しようとした頃には、もうすでに落下が始まっていた。
ここでようやく自分の足元に穴が空き、それに落ちたのだと理解した。
そして、桐生の周りを眩い光が現れ始めたと共に、桐生は意識を失った。
めっちゃ下手…
誰かアドバイス下さいお願いします何でもしますから