デート・ア・ライブ ~ただ己が為に~   作:酒呑 夜雲

1 / 1
能力などについてはわかる人はわかるかと

では本編どうぞ。


プロローグ

 この世界には精霊がいるらしい・・・いや、らしいというのはちょっとおかしいかもしれない。なぜなら()もその精霊なのだから。 

 生まれた時からそうだった訳ではない、()は確かに人間だし、今まで生きてきた記憶もある。ただとある日に輪郭のぼやけた、よくわからない人・・・かどうかもわからない奴に精霊にされたのだ、別に精霊になったのが嫌なわけではない、むしろ望んでこうなった。

 精霊という存在についてまだ全く知らずわからないことの方が多いくらいだ、わかっているのはいつでも精霊の姿と人の姿を切り替えられること、まぁ、たまに勝手に変わることもあるのだが、精霊は霊装という服のようなものと天使とかいうトンデモ兵器をそれぞれが持っているということである、まぁ自分以外の精霊とは会ったことともあるし、戦ったこともあるが。

 それとあと一つだけわかっていることがある、それは何故かは知らないが精霊はよくわからん機械を纏ったアホどもに狙われている、ということだ。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・今の私のように。

 

さて、ここらで精霊としての私について触れておこう、識別名は《眠り姫》、霊装は【神威拘束霊装・番外】(ソーン)、見た目は黒いドレスとネグリジェを足して割ったようなものだ・・・ちょっと露出が多くてスースーする、天使は【茨のお城】(ドルンレースヒェン)、通常時は私の手首に巻きついてる茨でできた腕輪(別に痛くない)能力は茨が自由自在に操れる、長さや太さに上限はない、基本は私の周りに繭のように展開するようにしている。それとおまけが少し。ただこの茨、とてつもなく硬い。

 私が精霊になると、あの機械どもはハエのように群がってくる、そして私に攻撃を仕掛けてくるのだ・・・・・どのみち全て茨に阻まれるのだが。

 そして私が精霊になった時の一番の特徴がある、それは精霊でいる間はとてつもなく眠くなるのだ、私は精霊である間は眠ろうとする、自らの天使に守られただ安らかに眠ろうとする、なのにあのハエどもはいつも邪魔をする・・・。

 それが何故かは知らないし、知る気もない、ただ私は寝たいだけで周りに危害は加えない、しかし奴らは邪魔をするのだ。

 だから奴らは眠らせる、別に憎いわけではない、特に何かしらの感情があるわけではない、ただ私が静かに眠るのに邪魔だから眠らせる、ただそれだけなのだ。

 私は眠ることだけが望みでそれだけを優先する・・・一つの例外はあるが。

 だから私は眠りの邪魔をするものを許さない、そしてそれを排除することになんの疑問も抱かない。悪いのは邪魔をする有象無象、私は被害者なのだ。

 だから邪魔をするな、私はただ寝たいだけなのだ。

 それすら邪魔する愚かなハエは私の茨に刺されて果てろ、私はただそれを天使に願うだけでいい・・・「奴らを眠らせろ」と「私を守れ」・・・と。

そうすれば周りの世界からは素敵な子守唄(断末魔)が聞こえてくる、それが奴らの悲鳴だろうとなんだろうと気にはならない。

      

 

             私はただ寝たいだけ

                   何を願うわけでなく

               茨のお城で眠るだけ

               それすら邪魔をするのなら

              世界も一緒(とも)に眠るがよい

 

 

 

 

 それでは世界よ(みなさま)おやすみなさい、私が目を覚ますまで

    ゆっくり眠っていい夢を・・・・・・・・。

 

 

 茨のベッドの上で私はゆっくり目を閉じる、()が目を覚ますときは()が目を覚ますだろう。

 私が意識を落とすころにはあんなにうるさかった世界が、すっかり静かになっていた。

                            

 

 




誤字脱字等の指摘はどんどんください。
主人公の名前等は次話から。

とあるゲームのヒント→作者は横尾ワールド好き

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。