では、どうぞ!
ーーー第1話「復活と出会い」ーーー
「・・・・っと、言う事でございます。」
「・・・・俺のいた世界とは別に、そんな事があったとはな。」
とある場所へと向かっている最中にダンは、エリザベスとテオドアから色々と聞かされていた。
「(何だか、俺に似ているなその二人・・・・)」
ダンは話を聞いていく内に、その二人は自分と同じだと思うのだった。
「着きましたので、ございます。」
エリザベスがそう言うと、ダンは止まってその場所を見た。
「ッ!これが・・・・」
「はい、私達の二人のお客人が“大いなる封印”でニュクスを守っている門でございます。」
其処には、大きな門があって、守る様に二つ人型の像が門に埋まっていた。
「この二人が・・・・」
「はい、私達のお客人でございます。」
ダンは、二つの人型の像を見てそう呟くとエリザベスが答えた。
「・・・・」
ダンはそれを聞いて、黙って見つめた。
「それで・・・・俺は何をすればいい?」
ダンは、振り向いてエリザベスに聞く。
「貴方様の持つそのカードで、二人のお客人の魂をこちらの新たな肉体へと移して欲しいのです。」
「ッ!ちょっと待って、それだとニュクスが復活するんじゃないのか!?」
エリザベスの言葉にダンは、そう言った。
「いえ、ご心配には及びません。二人のお客人の代わりに私達が封印を務めさせて頂きます。」
「なっ!?」
テオドアの言葉に目を見開いて、驚くダン。
「ですので、貴方様が気になさる事ではございません。我々が納得し、得た“命の答え”なのですから・・・・。」
「ッ!」
エリザベスの言葉に黙ってしまうダン。
「・・・・それでも、俺はあんた達を放っては置けない。」
「・・・・お優しいのですね。」
ダンの言葉を聞いて微笑むテオドアとエリザベス。
「・・・・ですが、このままでは二人のお客人を救う事が出来なくなってしまいます。何かを救うには、何かを犠牲しなくてはなりません。」
エリザベスの言葉に俯くダンだったが・・・・
「・・・・それでも」
「「?」」
「それでも俺は!犠牲を出さないで、あんた達とあの二人を救ってみせる!!」
そう叫んで、デッキケースを開けて一枚のカードを取り出す。
「十二宮Xレアよ、牡羊座の力を此処に!生命と再生・・・二つを司る、大自然の守護神!白羊樹神セフィロ・アリエスを召喚!」
ダンがそう言うと、上に牡羊座の紋章が描かれ・・・その紋章からセフィロ・アリエスが緑色の光を纏いながら、ゆっくりと降り立つ。
「これは・・・・」
「まさに、神・・・・」
セフィロ・アリエスの姿を見て、テオドアとエリザベスがそう呟く。
「エリザベス!すぐに二人の身体を用意してくれ!」
「ッ!承知しました。」
ダンの言葉にエリザベスはハッとなり、本を開いてカードを掲げた。すると、カードは光そこから制服を着た男女が現れた。
「セフィロ・アリエス!」
ダンが、セフィロ・アリエスの名前を叫ぶと・・・セフィロ・アリエスは、緑色の光を放ち・・・門に埋まっている二つの人型像を包み込んだ。すると光は、二つの人型像と共に門から離れて男女の身体へと入っていった。
ーーーゴゴゴゴゴゴッ!!ーーー
すると、門がゆっくりと開き始めた。
「ッ!これは・・・・」
「馬神様!すぐにそこから離れて下さい!!姉上、やりまs「いけ!セフィロ・アリエス!!」馬神様!?」
テオドアはそう言いながらカードを持って、エリザベスを呼ぼうとするが・・・・ダンがセフィロ・アリエスに指示を出した事にテオドアが驚く。
そして、セフィロ・アリエスの体が光出し・・・・門が開いている隙間から強い緑色の光を照らした。余りに強い為、テオドアとエリザベスは目を瞑った。暫くその光が止み、セフィロ・アリエスは消えた。
暫くすると、門の中からマフラーを巻いた青年が出て来た。
「どうやら、成功したみたいだな。」
ダンはそう言って、青年に微笑む。
「まさか僕とニュクスを一つにするなんて・・・・君は、随分と規格外なんだね。」
青年はそう言って、苦笑する。
「俺はただ、カードを信じただけだよ。」
「それでもだよ・・・・新たな命として存在させるなんて、普通は考えないと思うけど?」
「ニュクスと一つにして、新たな命に!?」
青年の言葉にテオドアが驚いて、目を見開く。
「俺はただ・・・誰かが犠牲になって、世界を救うなんて見たくなかっただけだよ。それも、大切な者との別れ何て・・・悲しいだけだから・・・・。」
ダンはそう言って、寂しそうに笑う。
「・・・・・・君も、その二人と同じなんだね。」
青年は、ダンに聞こえないくらいの声で呟いた。
「それより・・・・・・そこの二人は、まだ目覚めないのか?」
ダンはそう言って、エリザベスとテオドアに問う。
「恐らく・・・・もうすぐだと、思われます。」
エリザベスが、そう言うと・・・・
「ん・・・・んん・・・・ここは?」
「ん・・・・あれ?」
すると・・・・制服を着た男女は少しだけ動いて、ゆっくりと目を開けて上半身を起こした。
「あ、おはよう〜〜〜湊くんに公子ちゃん!」
「なっ!綾時!?」
「えっ!?綾時君!!?」
青年が、二人に声を掛けると・・・二人は驚いた様に青年を擬視する。
「何で綾時が!?それに、何で僕と公子が生きてるんだ!!?」
「えっ、あっ、お、落ち着いて!」
制服を着た青年に両肩を掴まれ、揺さぶられるマフラーを巻いた青年。
「落ち着いて下さいませ、湊様。」
すると、エリザベスが青年の名前を呼んで止め様とする。
「エリザベス!?」
青年は、エリザベスがいた事に驚いていた。
「あっ!テオもいる!?」
少女もテオドアがいる事に驚く。
「お久しぶりです、公子様。」
テオドアは少女に微笑みながらそう言って、一礼した。
「あ、うん。久し振り・・・・って、違った。あ、あの!テオに聞きたい事があるんだけどいいかな?」
「そんなに焦らずとも、今からご説明しますから大丈夫ですよ。」
テオドアは、少女を落ち着かせる様に答えた。
「あ、うん。ごめん・・・。」
少女は、テオドアに謝る。
「ではまず、湊様と公子様が生きている事についてですが・・・・この方が、私達に力を貸して下さったのです。」
テオドアはそう言って、二人にダンを紹介する。
「・・・・彼が?」
青年はそう言って、ダンの方に視線を向ける同じ様に少女もダンへと視線を向ける。
「この方は、二つの世界・・・・いえ、異世界とこの方がいた世界・・・・そして、未来の危機を救った殿方なのです。」
「す、凄い・・・・。」
エリザベスの言葉を聞いて、少女はそう呟いた。
「俺としては、二人の方が凄いと思うが・・・・?」
ダンは逆に、二人に視線を向けてそう言った。
「ハハハ・・・・まあ、僕としては君も二人と同じだと思うんだけどね。」
マフラーを巻いた青年は、苦笑いしながらダンに言う。
「・・・・どういう事?」
少女は首を傾げながらテオドアに聞く。
「馬神様も、お二人の様に自らの命で世界を救ったのです。未来の世界で・・・・・」
「えっ!?」
「ッ!?」
テオドアの言葉に、二人は目を見開いて驚く。
「・・・・俺の事は、もういいだろう。それより、この後どうするつもりだ?俺は、元の世界に帰ればいいのか?」
ダンがそう言って、話を変えた。
「大変申し難い事なんですが・・・・馬神様は元の世界に帰る事は出来ません。」
エリザベスは、ダンにそう伝えた。
「・・・・どういう事だ?」
ダンは目を細め、エリザベスを見てそう言った。
「恐らく、引き金と言うものになった所為かと・・・元の世界に帰る事が出来なくなったと思われます。」
テオドアがそう言って、仮説を述べる。
「ッ!そうか・・・・。」
ダンはそれを聞いて、納得する。
「どうやら、心当たりがあるそうですね。」
エリザベスは、ダンに問うのだった。
「ああ・・・・引き金の膨大なエネルギーが、俺の中に残っている所為って、事だろう?」
「はい、その通りでございます。」
「・・・・元の世界には、帰れないか・・・・。」
「後悔していらっしゃるのですか?」
「後悔、か・・・・してないって言ったら、嘘になるかもな。」
ダンは、そう答えた。
「だけど・・・・弱音を吐くのは、もうやめた。後悔はしているけど、仲間やあの世界の人達が助かったなら・・・俺は、それで満足だよ。」
ダンは微笑みながらそう言った。
「・・・・左様でございますか。」
エリザベスは、ダンを見てそれ以上何も言わなかった。
「・・・・。」
「・・・・。」
湊も公子ダンの事を聞いて、どう声を掛けていいか迷っていた。
「何かすまない・・・・こんな話、聞きたくなかったよな?」
ダンは、制服を着た二人に申し訳なさそうに言う。
「あっ・・・う、ううん!気にしてないよ!?」
「・・・・僕も、気にしてないから。」
二人は気にしてないと、ダンに伝える。
「そうか・・・・あっ、そう言えば自己紹介まだだったよな?」
「あっ!確かに・・・・じゃあ、私から!私は、有里公子って言います!よろしくね?」
そう言って、元気良く少女が自己紹介をした。
「じゃあ、次は僕だね・・・・僕は、有里湊って言うんだ。あっ、公子とは名字は一緒だけど従兄妹だからね・・・よろしく。」
青年は、落ち着いた雰囲気で自己紹介をする。
「はい!は〜い!!次は、僕だね。僕は、望月綾時って言うんだ!よろしく〜」
マフラーを巻いた青年は、ニコニコしながら自己紹介をする。
「俺の名前は、馬神弾だ。よろしく・・・・。」
「では、自己紹介が終わったみたいですので、今後の事についてご説明させて頂きます。」
それぞれの自己紹介が、終わったと同時にエリザベスが話出した。
「では・・・・湊様と公子様には一度、ベルベットルームへとお越しになって頂きます。」
「・・・・ベルベットルーム?」
ダンは、エリザベスが言った単語について首を傾げた。
「ベルベットルームとは、夢と現実・・・精神と物質の間にある場所でございます。そして、私達はそのベルベットルームの住人であり、お二人と契約して手助けをしておりました。」
テオドアが、ダンに説明をする。
「手助け・・・・ペルソナとか言うやつか?」
ダンは、ここに来るまでにエリザベスとテオドアの説明を思い出して聞いた。
「その通りでございます。」
エリザベスは、ダンの言った事に頷く。
「うん、分かった!」
「了解。」
そう言って、公子と湊は頷いた。
「(俺は、この後どうすすればいい・・・・)」
ダンは、これからの事について考えていた。
「あ、あの〜エリザベスさん。」
公子が、小さく手を挙げてエリザベスを呼んだ。
「はい、何でございましょうか、公子様?」
「えっと・・・ば、馬神君もベルベットルームに行く事は出来ないのかな?」
「・・・・えっ?」
公子は、ダンも一緒に行く事が出来ないかとエリザベスに聞いた。それを聞いたダンは、公子がそう言った事に驚いていた。
「その事については、可能でございます。」
「良かった〜それじゃあ、行こうか馬神君。」
公子はそう言って、ダンに笑いかけた。
「あ、ああ・・・・」
「?どうしたの?」
ダンが呆気に捉えていた事に気付いた公子は、首を傾て聞いた。
「あ、いや・・・何でもない。」
「そう?」
「ああ。」
「ふふふ、それでは参りましょう・・・」
エリザベスがそう言うと、青い扉がいつの間にか現れた。
「いつの間に!?」
ダンは、突然扉が現れたのを見て驚くのだった。
「えっ!見えるの、馬神君!?」
公子は、ダンが青い扉が見える事に驚いていた。
「ああ、青い扉が目の前に・・・・まさか、あれがベルベットルームって奴の入り口なのか?」
「はい、その通りでございます。」
ダンの問いに答えるエリザベス。
「では、どうぞ中にお入り下さい。」
そう言って、扉を開けたらテオドアを先頭に湊、綾時、が入って行った。
「ほら、馬神君も行こう?」
そう言って、ダンの手を握る公子。
「あ、ああ・・・・。」
「レッツ、ゴー!」
公子に手を引かれ、ベルベットルームへ一緒に入るダン。
その後を続く様にエリザベスが中へと入って行くのだった。
ーーーENDーーー