アギトとG4は谷底に落ちたディセイドの姿を確認しようと崖の下を覗き込むが、突然崖の下からクワガタを模したメカのようなものが飛び出した。
「うおっ!?」
「あれは……」
驚きの声をあげるG4とそのクワガタを見て仮面の下で驚いたかのような表情を浮かべるアギト・グランドフォーム、そのクワガタはクウガをサポートする「ゴウラム」であり、その背中には「仮面ライダークウガ・マイティフォーム」と「仮面ライダーディセイド」が乗っていた。
「クウガ! 確かにヤイバの世界に呼び寄せたが、まさか灰色のオーロラが消える直前にここに突入したのか?」
アギトの言葉からしてクウガは恐らくあの「海原奈々」が変身したクウガだろう、ディセイドは念のために「奈々か?」という質問をしてクウガはサムズアップして首を縦に振った。
「そうですよ、ライガの世界以来ですね幸助さん」
「なんで奈々が……」
「さあ? それよりも先ずは目の前の敵に集中しましょう!!」
クウガとディセイドはゴウラムから飛び下り、アギトとG4と対峙するがディセイドはふっとあのゴウラムをどこから出したのかクウガに尋ねてみた。
「ここに突入する際、ビートチェイサーと合体した状態できました!」
そう、前回灰色のオーロラに突入した女性とは奈々のことだったのだ。
「その描写が無かったのはネタバレ防止のためです!」
「おい、何気にメタ発言すんな」
ディセイドはクウガに注意した後、ディセイドとクウガは並び立ち、ディセイドはG4、クウガはアギトに向かっていき、クウガはアギトに殴りかかるがアギトはそれらを受け流し、カウンターパンチをクウガの顔面に喰らわせ、クウガを蹴りつける。
「くっ……タアアア!!」
クウガはアギトに飛び蹴りを放つがアギトはオルタリングの左の腰部を叩くと左腕と胴体が青く変わり「ストームフォーム」となるとオルタリングの中央から薙刀型の武器「ストームハルバード」が出現し、それを引き抜くとストームハルバードでクウガを叩き落とす。
叩き落とされたクウガは倒れこみ、アギトは容赦なくストームハルバードをクウガに振りかざすがクウガはそれを掴み取って受け止め、素早く立ち上がるとアギトの顔面を先程殴られたお返しと言わんばかりに2、3回殴りつけ、アギトを押し返すとドロップキックをアギトに喰らわせる。
「ぐっ!?」
クウガは両手を手を叩くとアギトに人差し指を向け、クイクイと余裕の態度を見せ、アギトはストームハルバードを強く握りしめる。
「貴様ぁ! 舐めるなよ!!」
ディセイドは右手に持つセイドブッカーをG4に振るうがG4は左手でセイドブッカーの刀身を掴んで開いている右手でディセイドを殴りつけるとそのままセイドブッカーを奪い取り、ディセイドを何度もセイドブッカーで斬りつける。
「ぐあああっ!!?」
G4はセイドブッカーを後ろの方に投げ捨て、ディセイドの両肩を掴んで腹部に何度も膝蹴りを喰らわせて投げ飛ばしたがディセイドは受け身をとってダメージを最小限に抑え、G4が投げ捨てたセイドブッカーを拾い上げるとセイドブッカーからカードを1枚、ディセイドライバーに装填する。
『アタックライド・ブラストスラッシュ!』
ディセイドはセイドブッカーを振るい、赤い斬撃をG4に飛ばし、直撃しG4の装甲から火花が飛び散り、G4はサブマシンガン型の武器「GM-01改四式」を取り出し、フルオート射撃による弾丸が放たれ、ディセイドは飛び退いてそれをかわしたが全てかわしきれずに左足に銃弾が幾つか直撃してしまう。
「ぐわあああっ!!?」
「幸助さん!!」
クウガは方膝を突くディセイドの元に駆けつけようとするが、アギトがそれよりも先にディセイドの元へ行き、ストームハルバードをディセイドに振りかざし、ディセイドはどうにかセイドブッカーで防ぎ、立ち上がろうとするが撃たれた左足が痛み、立ち上がることが出来なかった。
「超変身!!」
クウガは青い姿「ドラゴンフォーム」となるとアギトを蹴りつけ、その辺に落ちていた木の枝を拾い上げると木の枝は長い青い棒状の武器「ドラゴンロッド」に変換され、クウガとアギトはドラゴンロッドとストームハルバードで互いを突くようにして攻撃し、2人とも同じくらいの距離を吹き飛んだ。
「クソッ、これ以上はあんまり使いたくなかったんだが……」
ディセイドはカードを1枚取り出し、ディセイドライバーに装填する。
『カメンライド・クシド!』
ディセイドはアギト・グランドフォームに酷似しているが両腕や両足、背中は金色ではあるが「エクシードギルス」のように獣のような形になっており、クシドの口部もギルスに近いクラッシャーになっている「仮面ライダークシド」へと変身した。
「クシド……! アギトであり、ギルスでもあるライダーか」
アギトが言い、背中の伸縮自在の触手状の鞭「クシド・スティンガー」をDクシドは伸ばし、G4はGM-01改四式でクシド・スティンガーを撃つが構わずにクシド・スティンガーはG4の両腕を拘束して動きを封じ、Dクシドはカードをディセイドライバーに装填する。
『ファイナルアタックライド・ククククシド!』
クシドの2本の角「クロスホーン」が6本に展開し、面に発生した6本角を模したエネルギーを右足に溜めて右足で放つ跳び蹴り「ライダーキック」をG4に繰り出し、G4はライダーキックを喰らって一度は倒れこみ、なんとか立ち上がったが……やはり耐えきることは出来ずに倒れ爆発した。
「ぐわあああああ!!!?」
爆発はしたが、G4は完全に破壊されておらず、火花を散らし、所々が破損する程度で済んでいた、これは恐らくディセイドの左足にダメージがあったため、本来の力が出せなかったからだろう。
「チッ」
アギトは舌打ちするとG4に肩を貸して立ち上がり、灰色のオーロラを出現させその中へと消えていき、またクウガとディセイドのいた場所も元の場所に戻り、ディセイドとクウガの目の前には不安な表情をしている唯の姿が目に映った。
「おい、待てフード野郎!! お前の、お前の目的はなんだ!?」
するとフードの男の声がどこからともなく聞こえてきた。
『俺の目的? ディセイドを殲滅者にすることだ。 ディセイドはディケイドと同じく、ライダーを倒さなければならない存在! 全てのライダーを倒せ、ディセイド! そうすれば俺はお前を認め、お前の命も狙わない』
「ライダーを倒せだと? やる訳ねえだろボケ、考えてから物言えや」
フードの男は軽く舌打ちした後、それからは彼の声が聞こえてくることは無く、ディセイドとクウガは変身を解いた。
「いっつ……!?」
変身を解いた直後にG4に撃たれた左足を抑える幸助、唯はそれを見て慌てて幸助の元に駆け寄る。
「幸助!? どこか怪我してるの!?」
「あぁ、ちょっと撃たれてな。 幸い変身してたから銃弾とかは取り出さなくて良いぞ?」
後半は少し幸助は笑いながらボケてみたのだが、唯からはなんの反応はなく、幸助はなんだかいつもの彼女らしくないと感じつつ首を傾げ「どうした?」と尋ねた。
先程フードの男が言った言葉、「ディセイドはライダーを倒さなければならない存在」という言葉、唯の頭に過るのはライガ、クシド、セイバー、ゼータ、ガロス、氷鬼、マンティス、時王、ヤイバの9人の仮面ライダーに囲まれ戦うディセイドの姿、彼女は心配そうに幸助の顔を覗き込む。
「なんだよ、らしくねえな。 まあ、取り合えず、家から手当て道具かなんか持ってきてくれねえ? こんなんじゃ上手く歩けない」
「う、うん、分かった。 でも、なんで奈々さんがいるの?」
唯は奈々がいることが気になり、彼女を見ながら問いかけた。
「いえ、なんというか、あれから光と一緒に旅に出かけたんですけど……あのフード野郎が現れて灰色のオーロラを出現させ、それに飲み込まれたらこの世界に……」
奈々は腕を組みながらこの世界に来た時のことを思い返すが、幸助は奈々の言葉に少しだけ疑問に思う所があった。
「待て、光と一緒にってことは、あいつもこの世界に?」
「ええ、いますよ?」
*
その頃、スワローテイルファンガイアやライオンファンガイア、龍夜が仕えるファンガイアのキングがいる竜の城「キャッスルドラン」の玉座、そこにはロックミュージシャン風の衣装を纏ったファンガイアのキングが座っており、目の前にはセイナ、ネーナ、スワローテイルファンガイア、ライオンファンガイア、そして龍夜が跪いていた。
「それで、キング。 最近は掟を破るファンガイアが増えてきています、掟を背いたファンガイアは本来は処罰されます、ですがこうも多いとファンガイアはどんどん数を減らして行く。 そこでどうか王の意見を」
龍夜は人間についてもファンガイアについても真剣に考えている、だから彼は人間もファンガイアも生き残る道を選びたいのだが、キングの意見は……。
「なあ、龍夜? ファンガイアを減らしたくはないのならいっそのこと人間との共存という掟は廃止した方がいいんじゃないかこの際?」
その言葉は、キング以外のこの場にいた全員目を見開き、驚愕の表情をしていた。
「な、なにを言っているのですかキング?」
若干声を震わせながら言うライオンファンガイアにキングは「ふう……」とため息を突く。
「あのなぁ? よくよく考えたら人間って元々ファンガイアの餌だろ? 餌と共存するなんておかしいと思わないか? 人間と家畜の羊が共存出来ると思うか? それと同じだよ」
「な、なんてこと言うんですかキング!!? あなたらしくもない、あなたは何時も人間とファンガイアの共存について真剣に!!」
龍夜は必死になってキングに考えを改めるように訴えるがキングは……。
「だからさ、もう疲れたんだよいい加減、幾ら悩んだって結局なにも解決しない」
キングはこう言い、それでも尚龍夜は必死にキングに訴えかける。
「ですが!!」
「いい加減しつこいぞ、龍夜!」
それまでどことなくふざけた感じで喋っていたキングだったが、突然ドスの効いた声色となり、立ち上がるとキングの元に黒い蝙蝠型のモンスター「キバットバット二世」が現れ、キングの右手に噛みつく。
「ガブリ」
「変身」
キングの顔にステンドグラスのような模様が入り、黒いベルト「ダークキバットベルト」が装着され、二世が止まり木に止まるとキングの姿が変わり、「仮面ライダーキバ・エンペラーフォーム」という姿に酷似した黒と赤の戦士「仮面ライダーダークキバ」へと変身した。
「キングに、よもや俺に逆らうつもりか龍夜?」
「なっ!」
ダークキバは徐々に龍夜に近づく、龍夜は逃げだそうともせず立ち尽くすだけでそんな彼の首をダークキバは握りしめた。
「あがっ!?」
「龍夜!!」
「龍夜さん!!」
セイナとネーナがどうにか助けに行こうとするが、ダークキバは仮面越しに2人を睨みつけ、殺気を飛ばしセイナとネーナの2人はその殺気に怯んでしまう。
「俺はお前の殺気なんぞに屈指はしないぞ!」
そこにヤイバットが現れて龍夜の右手に噛みつくと「ヤイバベルト」が出現し、ヤイバットは止まり木に止まり、龍夜を「仮面ライダーヤイバ・バットフォーム」に変身させる。
「フンッ」
しかし、ヤイバに変身してもダークキバが自身の首を掴む手を払うことは出来ず、ダークキバはヤイバを投げ飛ばすとキバの紋章を模した波動結界によって対象であるヤイバを拘束し、黒い雷のようなものがヤイバの身体を傷つける。
「ぐあああああっ!!?」
ヤイバは紋章から解放されると倒れ、ダークキバはヤイバに踏み寄ろうとするが誰かが突然扉からこの部屋に入くるなりいきなりダークキバに跳び蹴りを放った。
「変身!!」
そして跳び蹴りを放つ中で部屋に入ってきた人物「風上光」がそう叫ぶと彼の姿が変わり「仮面ライダーライガ・アタックフォーム」に変身し、一直線に蹴りがダークキバに向かって行くがダークキバはライガの足を払いのけてライガを殴り飛ばす。
「うあああ!!?」
「ほう、貴様が新しく入った俺の親衛隊か。 貴様もこの俺に逆らうのか? 人間風情が……」
床を転がりながらもライガは立ち上がり、ヤイバを庇うようにダークキバと対峙する。
「お前、確か光だったな? 逃げろ! 俺に構うな!」
「ええ、そうさせて貰いますよ。 だけど……」
ライガはセイナとネーナに顔を向け、彼女達がそれに気付くとライガはまるで「一緒に逃げよう」という風に頷き、彼女達にもそれが伝わったのか、彼女達も頷いて返した。
するとセイナとネーナもライガと並び立ち、真の姿であるダークブルーの姿をした人魚を模したモンスター、「マーメイド」にセイナは変身し、ネーナは白くイエティを模した真の姿「ギガント」に変身し、マーメイドとギガントは両手から光弾のようなものを床に放って煙幕を作り、ライガはヤイバを抱えてマーメイド達と共にキャッスルドランから脱出した。
キャッスルドランから脱出すると既に外は日が暮れていて真っ暗であり、ライガ達も変身を解いてどこか身を隠せる安全な場所を探しに向かうのだが、龍夜の耳にあるヴァイオリンのメロディーが聞こえてきた。
龍夜はセイナ達に頼んでそのメロディーの聞こえる場所へと行くとそこは床が抜けていたり、屋根が捲れていたりとボロボロの屋敷だった。
その屋敷の前に1人、ヴァイオリンの音楽を奏でるライハの姿が確認できた。
「ライハ!!」
「「ライハ!!?」」
驚きの声をあげるセイナとネーナに構わず、龍夜はすぐさまライハの元に駆け寄り、ライハは龍夜の姿を確認するや否や彼女はヴァイオリンを持ったまま龍夜に抱きつき、龍夜もライハを抱き締めた。
「どうしたの? 龍夜? まだ僕とは会える日じゃなかったと思うんだけど……?」
ライハの問いに龍夜は暗い表情を見せながらも、彼は彼女にここまで来た経緯を説明し、しばらくはここに身を隠すことになった。
だがしばらくして誰かがこの屋敷に近づく足音が聞こえ、龍夜達は警戒したが……やってきたのは足に包帯を巻いた幸助と、彼に肩を貸している唯と奈々だった。
「奈々? それに幸助さんに唯さん!!」
「本当にいたよ」
幸助は光が本当にいたことを確認し、龍夜達の元まで行くと3人は座り込み、セイナはなぜ自分達の場所が分かったのか尋ねると幸助は「ヴァイオリン」とだけ答えた。
「うん、あの時の綺麗なヴァイオリンの音が聞こえてきてね?」
「ええ、とても美しい音色でしたね」
唯と奈々に褒められてヴァイオリンを弾いていたライハは頬を赤くして「えへへ」と照れながら苦笑する。
「でも、僕にヴァイオリンを教えてくれたのは龍夜なんだー」
「じゃあ、龍夜さんもヴァイオリンを?」
「あぁ、でも最近はやらない、やる暇が無かったからな」
ライハ、光、龍夜の順に喋り、光は何気なく本来のファンガイアのキングは一体どういう人物だったのか龍夜に聞くと本来のキングは根は優しく、龍夜と同じ位、いや、それ以上にファンガイアと人間の共存について必死に考えるような人だった、だがつい最近まるで人が変わったように共存についてどうでもいいかのような態度を取るようになり、どうして彼がああなってしまったのか全く分からないのだ。
「成程な。 どうやらそのキングがこの世界の『歪み』のようだな」
幸助が独り言を呟き、その直後、屋敷の外から突然爆発音が鳴り響くと外には兵隊のファンガイアと「スワローテイルファンガイア」の人間態「ビショップ」が立っていた。
龍夜、光、幸助、唯、奈々、セイナ、ライハ、ネーナが外に出るとビショップは勝ち誇ったかのような笑みを浮かべる。
「キングの命により今のファンガイアの掟が無くなり、昔のファンガイアの掟が復活した! 『人間はファンガイアの餌、餌である人間を愛するようなファンガイアは即死刑』という掟がな」
「バカな、ビショップ!! お前はそれでいいのか!!?」
「私はただキングの命に従うまで、そしてあなたの愛する人間の女性、ライハを見張っていればいずれ現れると思いましたよ。 まあ、最も、同時にあなた達も見つけましたけどね」
ビショップはライハを見張っていればいずれ龍夜達が来るだろうと考え、ライハを探してついさっき見つけたのだが同時に龍夜達がそこにいたため、見張る手間が省けたようだ。
「はぁ、お前は人に命令されないと生きていけないのか? お前自身の考えは!? キングの意思とかそんなもん関係なくお前の意思はどうなんだよ!!」
幸助は怒鳴るようにビショップに言うがビショップは鼻で笑って一蹴する。
「フンッ、私の意思はキングと共にある!! そう言えば龍夜、お前は確か……純粋なファンガイアであるにも関わらずそこの人間の女性、ライハを愛していたなぁ?」
「えっ?」
龍夜がファンガイアであることに驚いたのは唯だけだった、なぜなら龍夜は既にヤイバがファンガイアの血を引いて無ければ変身出来ないことは大方予想していたり、光と奈々はこの世界に迷い込んだ際に彼から色々教えて貰った時に自分がファンガイアであることを話していたり、ライハにはこの世界の住人なのでそもそも隠す必要が無い為である。
「龍夜……さん? あなた、ファンガイア……」
ファンガイアにトラウマを持つ唯だが、なぜか龍夜からは恐怖じみた感じはしなかった。
それがなぜかは分からないが、スワローテイルファンガイアやライオンファンガイアとは違い、「彼は大丈夫」という雰囲気があったからだろうか。
「ファンガイアだからって、人間を愛してはいけないんですか? そんなの個人の自由じゃないですか!! 人間もファンガイアも関係なく!」
光は幸助や龍夜と一緒にビショップに訴えかけるがビショップは聞く耳を持たず、「時間の無駄だ」と言うと兵隊のファンガイア人間態達は顔にステンドグラスのような亀裂を走らせ、ビショップは「スワローテイルファンガイア」に変化すると幸助達に襲い掛かった。
「話しても無駄か!! 変身!!」
幸助はディセイドライバーを装着して「仮面ライダーディセイド」に変身し、光もラルーンを出現させ、構えをとって「仮面ライダーライガ・アタックフォーム」に変身し、龍夜もヤイバットを呼んで自身の右手に噛ませ「仮面ライダーヤイバ・バットフォーム」に変身し、セイナとネーナもマーメイドとギガントに変身した。
「やれ」
スワローテイルファンガイアの一声で兵隊のファンガイア達は一斉に攻撃をディセイド達に仕掛け、ヤイバは一直線にスワローテイルファンガイアに向かって行く。
「奈々!! 唯さんとライハさんを安全な場所まで!!」
ライガに言われて奈々は頷き、ライハと唯を引き連れてここから立ち去る。
「これって2人とも私が持って帰って良いパターンですか?」
「ダメ」
「唯だけ持って帰れ、そして二度と戻ってくるな唯だけ」
立ち去る際の奈々の問いにライガは即答し、ディセイドに至っては唯のみ許可を出した。
「お前が二度と戻ってくるなバカ幸助!!」
「うるせええええ!! テメーが1番戻ってくんなぁ!! 暴力女!!」
「いや、お前が戻ってくんなぷー太郎が!!」
等とディセイドと唯は言い争っていたが奈々によってすぐにライハと一緒に連れてここから逃げた、ただ、ライハだけは心配そうにヤイバを最後まで見ていたが。
ディセイドは先程の唯を見て口元で笑みを作って嬉しそうにしていた、彼女が少し無理をして強がっているようだが「何時もの」彼女に戻ってくれた為だ。
「ビショップ!! 頼む、考え直してくれ!! そしてキングと一緒に説得しよう!」
「しつこいぞ、龍夜!!」
ヤイバはスワローテイルファンガイアの剣で斬りつけられ、尚もヤイバは抵抗しようとはせずただ説得しようと必死だった。
「疑問に思わないのか!? キングの豹変のことを!!」
「ふう、仕方が無いですね。 ならば本当のことを教えてあげましょう……」
一度スワローテイルファンガイアは右手に構えていた剣を降ろし、左手で顔を覆い、そしてその左手を降ろすとスワローテイルファンガイアの顔にはミイラの仮面のようなものが装着されていた。
「その仮面は、お前まさか!」
「そう、今の私はファンガイアでは無い。 『レジェンドルガ』です」
レジェンドルガとはファンガイア以上の力を持ち、レジェンドルガに襲われた者はレジェンドルガと化し、命令のままに操られてしまうという恐ろしい能力を持った者達である。
しかし、レジェンドルガはかつて先代のキバによってレジェンドルガの王「仮面ライダーアーク」共々封印された筈だが、どういった経緯かは不明だがレジェンドルガは現代に復活してしまったらしい。
そして既にスワローテイルファンガイアはレジェンドルガの手によって「スワローテイルレジェンドルガ」にされてしまったそうだ。
だが問題なのは先程スワローテイルレジェンドルガは「キングの命令」と言ったことだ、レジェンドルガになった今も彼がキングの命令を聞くということはキングも……。
「まさか、キングもレジェンドルガに……」
「その通り、彼は既にファンガイアではないし、既にこの世からも存在しない」
「な……に?」
スワローテイルレジェンドルガの言っている意味が分からなかった、スワローテイルレジェンドルガの言葉からしてキングも既に彼と同じ仮面を張られて操られているものだと思った龍夜だったが「この世に存在しない」という言葉が理解不能だった。
「彼の魂は既に死んでいるのだよ、あのキングは……我等のロードの肉体が復活するまでの魂を入れるための器に過ぎない」
レジェンドルガの王、「アーク」は魂こそ復活したものの肉体は完全に復活することは出来ていなかった為、肉体が完全に復活するまでファンガイアのキングの身体に一時魂を映し、キングに成り済ましてこの世界について色々と調べ、今日この日まで大人しくしていたのだ。
「だけど、どうやってキングに?」
スワローテイルレジェンドルガはヤイバの疑問に順を追って説明する。
先ず、レジェンドルガの1体「マミーレジェンドルガ」がスワローテイルファンガイアに仮面を装着させ操り、レジェンドルガとなったスワローテイルファンガイアがファンガイアのキングを誘き寄せ、マミーレジェンドルガと共に不意打ちに近い形でキングを殺害し、その後キングの遺体をアークが眠る遺跡にまで持って行き彼の魂をキングの身体に宿した。
後は先程言った通り、キングに成り済ましたアークはそのままキングとして活動し、現代について色々と調べ、肉体の復活が近いこの日、ファンガイアと人間の共存を無くそうと目論んだのだ。
「おいちょっと待て、なんで人間とファンガイアの共存を無くそうと目論むんだ? 結局お前等人間もファンガイアもレジェンドルガに出来るんだろ?」
「人間とファンガイアの共存を無くし、争いを生ませる、我等のロードが完全復活するには持ってこいの祭りではないか?」
ディセイドの問いにスワローテイルレジェンドルガはそう答え、ディセイドはセイドブッカーでスワローテイルレジェンドルガを斬りつける。
「けっ、趣味の悪い祭りだな」
「恐らくここにいる連中も操られているのでしょうねレジェンドルガに」
ディセイドの隣に立つマーメイドがそう言うと、「大本を叩くか」とディセイドは呟き、それを聞いたヤイバは器とはいえそれはキングを倒すということに戸惑いを感じた。
「キングを……」
「確かに、龍夜さん、もうそれしかありません!! 彼等には罪はないんですから彼等と戦う訳には!」
ライガに言われて龍夜は静かに頷き、ディセイドはカードを1枚装填し、セイドブッカーから放つ斬撃「ブラストスラッシュ」をスワローテイルレジェンドルガ達の足元に放って煙幕を作り、キャッスルドランに向かって行った。
*
それから幸助達はキャッスルドランにいるキング(アーク)を倒すために作戦会議を幸助達の家で立てることになり、ライハ達ともそこで合流した。
龍夜も一応戸惑いこそあったものの、彼もキングを倒す決意をし、キングを倒す作戦はキャッスルドランにこっそりと侵入してキングを全員で倒すというシンプルな作戦に決定した。
「そう言えば、龍夜さんはどうしてそこまでキングや、人間やファンガイアのことを真剣に考えるんですか?」
何気なく、龍夜に光が聞いてみると龍夜はほのかに口元に笑みを作ったが彼が答える前にライハがまるで自分のことかのように答えた。
「実はね、キングの息子なんだよ龍夜は! あのキングは龍夜以上にファンガイアや人間のことを真剣に考える人だった、彼と一緒にいる内に龍夜はどんどんそれに凄く影響されていったんだ」
「つっても、血の繋がりは無いよ。 拾って貰った身さ、そして俺を本当の息子のように育ててくれたことに感謝してる。 だから俺は、ヤイバになった」
自分を育ててくれたキングと、ヤイバ、一体どういう関係があるのかと疑問に思ったが、元々ヤイバの鎧は「王を守る騎士の鎧」として作られたものなのだ。
龍夜はその鎧を纏い、キングと共にこの世界を守る筈だった、なのに……。
「俺は守れなかった! それ所か今度はアークが乗り移っているといえどキングを倒そうとしてる!! だとしたら、俺は何のために……!」
唇を噛み締めて自分の膝を強く叩き、悔しそうにする龍夜、そんな龍夜の肩に光は手を置く。
「守れます、まだ」
「守れるだと? キングはもう死んでしまったんだぞ!!? なにが守れるっていうんだ!!?」
「彼の『意志』を、今のキング……アークを倒すことで」
アークに乗っ取られる前のキングは人間とファンガイアの共存を本気で考え、努力していた、しかし今のアークが乗り移ったキングは民間人の人間やファンガイアはまだそれに気付いていない。
まだ発表こそされていないものの、今のキングが「共存を廃止」などと言えば混乱が起き、人間とファンガイアは争う関係になるだろう、そんなことはアークに乗り移られる前のキングは望んではいない。
だから光はその「意志」を守れと龍夜に言ったのだ。
「意志を守る……かっ……」
「あ、あの……」
そこで唯がオズオズとした様子で龍夜に近寄り、彼に頭を下げて謝ったのだ。
「その、ごめんなさい!! 私、ファンガイアが人間を襲う所を見てファンガイアはみんな怖いものだって思ってて、でも、龍夜さんや今聞いた龍夜さん達の王様の話を聞いて優しい人もいるんだって分かって……」
「良いよ、気にしちゃいないさ俺は」
龍夜は唯に微笑みを向け、これは完全に何時もの調子に戻ったと思った幸助は早速試しに軽口を叩いてみる。
「俺的にはお前の方がよっぽどファンガイアより怖いんだけどな?」
「どういう意味だボケええええええ!!!!」
「うるせえええ!!! ボケにボケって言われたかねえんだよぉ!!」
そんな幸助と唯のやり取りを見た龍夜達は自然と笑みが零れるのだった。
翌日、朝早くからキャッスルドランに行き、なるべく見張りなどを避けてキング、アークの元へ行き、アークを叩くという作戦が決行されることになった。
「龍夜!」
家を出る際、ライハは龍夜を呼びとめ、彼に銀色の1つのフェッスルを預けた。
「これは?」
「キングから僕が預かってたものなんだ。 『もしも自分になにかあった時、君から龍夜に渡してくれ』って」
「そうか、ありがとな」
龍夜は微笑みながらライハの頭を撫でると、彼女と無事に戻ってくることを約束し、幸助、龍夜、光、奈々、セイナ、ネーナはキャッスルドランに向かった。
*
キャッスルドランの前に到着するとセイナ、ネーナ、龍夜のチーム、幸助、奈々、光の2チームに別れてキャッスルドランにそれぞれ別々の入り口から侵入し、上手く警備員のレジェンドルガにされたファンガイア達を避けて通ることに成功し、キングのいる最上階の1つ下の階で幸助達は合流したのだが……。
「ロードの完全復活を邪魔する奴は許さん」
ミイラを模したレジェンドルガ「マミーレジェンドルガ」とメデューサを模した「メデューサレジェンドルガ」マンドレイクを模した「マンドレイクレジェンドルガ」そしてガーゴイルを模した「ガーゴイルレジェンドルガ」である。
「おいでなすったか! 変身!!」
『変身!!』
幸助を始め、光達もそれぞれの変身ツールで「ディセイド」「ライガ・アタックフォーム」「クウガ・マイティフォーム」「ヤイバ・バットフォーム」「マーメイド」「ギガント」に変身し、レジェンドルガ達と戦い始める。
だが、その直後に外から誰かの叫び声のようなものが聞こえてきた。
「待ちなさーい!!!」
窓からガラスを割って1人の男性が入ってきた。
「さあ! この俺が助太刀に来たぞ!! 大丈夫だ事情は知っている、有り難く思いなさい、そして俺を敬いなさい!! この名護啓介を!!」
『 』
この瞬間、場が白けた。
「どうした? そうか、俺が来たことはそんなに嬉しくて声も出無いのか……」
「んな訳あるかああああああ!!!!? えっ? ちょっと、名護さん!!?」
ディセイドが名護に対してツッコミを入れるが名護は当然ディセイド=幸助に面識がないため彼は首を傾げる。
(あぁ、そう言えば『士』さんが訪れた『響鬼』の世界では性格が多少異なるけどオリジナルと同じ顔をしたザンキさんやイブキさん、トドロキにアキラさんがいたんだっけな)
だとすれば「この世界」の名護啓介がこの世界にいてもおかしくは無い。
「だーれがお前の登場なんざ喜ぶか! そうだな、むしろ俺を敬うんだ! 千年に一度の大天才『紅音也』様をな!!」
いつの間にかクウガの隣に「紅音也くれないおとや」と名乗る男性が現れており、クウガも突然出てきた音也に「ビクッ」と肩を震わせた。
「所でお前、確か女だったな?」
「えっ? えぇ、そうですけど……」
(お、音也さんまできたあああああああ!!!?)
「音也さん、名護さん!」
心の中でシャウトするディセイド、2人の登場にディセイドとは別の意味で驚きの声をあげるヤイバ、そしてクウガは戸惑いつつ音也に対して頷くと音也は……。
「そうか! 戦える女というのも悪くは無いな!! むしろ好きだ、大好物だ、つまりなにが言いたいかと言うとだな……お前は俺の、運命の女だ! やっと見つけた、俺の女神……!」
「貴様! また性懲りもなくナンパするのはやめなさい!!」
名護が音也に注意するが音也は聞く耳を持たない。
「おい何しに来たんだナンパ師と妖怪ボタンむしり!!」
「あぁ~、そうだったな。 先ずはこいつ等だ」
名護と音也はベルト、「イクサベルト」を腰に装着し電磁ナックルウェポン「イクサナックル」を取り出して片手でに押し当てる。
『レ・ディ・ー』
「「変身!!」」
『フィ・ス・ト・オ・ン』
名護は白い姿をした「仮面ライダーイクサ・バーストモード」に変身し、音也もほぼ外見こそ一緒だが仮面の部分は赤い目の見えるバーストモードと異なり十字型のマークがついている「仮面ライダーイクサ・セーブモード」に変身した。
「その命、神に返しなさい!!」
「さーて、じゃあやりますか」
「ここは私達に任せなさい!!」
名護イクサがディセイド達に言い、レジェンドルガ達と戦い始めるとディセイド達はお礼を言った後、先にキングのいる部屋へと進んだ。
「私は残ってあの2人と一緒に戦います!」
「うん、よろしく奈々」
正しクウガだけはここに残り、ディセイド達が先に進んだ直後に兵隊のレジェンドルガ達も部屋やってきたがあまり強くは無かったので兵隊達は簡単に倒せた。
マンドレイクレジェンドルガは腕の蔦を伸ばして音也イクサの首を絞めつけるが逆に音也イクサはその蔦を握りしめ、引っ張ってマンドレイクの顔面を殴りつける。
そこに2体の兵隊レジェンドルガが音也イクサの両腕を抑えつけ、その隙にマンドレイクが蔦を伸ばして音也イクサを蔦で叩きつける。
「ぐうう!? 離しやがれこの!!」
音也イクサはどうにか兵隊レジェンドルガを突き離し、マンドレイクに向かって跳びかかるがマンドレイクは蔦で音也イクサをはたき落そうとするも腕で弾かれ、音也イクサはイクサナックルを取り外して右腕に持った状態でそのままマンドレイクを殴りつけ、マンドレイクは地を転がる。
「どうだ触手野郎?」
マミーレジェンドルガとメデューサレジェンドルガは名護イクサと戦い、名護イクサは剣型の武器「イクサカリバー・カリバーモード」でマミーに斬りかかるがマミーはイクサカリバーを掴んで右手から衝撃波を放ち、イクサの装甲から火花が飛び散る。
「うわああ!!?」
名護はイクサは倒れこみ、メデューサに踏みつけられた上に蹴りあげられるが名護イクサはイクサカリバーを銃形態の「ガンモード」に切り替え、弾丸をメデューサに撃ちこむ。
「ぐっ! 舐めた真似を!」
メデューサは背中から巨大な蛇を出現させてイクサに噛みつかせ、そのまま投げ捨てるように投げ飛ばし、壁に激突して倒れこむ。
流石にレジェンドルガ2体を相手にするのは少々キツかったようだが、名護イクサは立ち上がり、口部から携帯電話型の「イクサライザー」を取り外し、開いて「193」と番号を打つとイクサの装甲が弾け飛び、青い姿となった「ライジングイクサ」に強化変身した。
挿入歌「Fight For Justice 〜Individual-System NAGO ver.〜」
「魑魅魍魎跋扈するこの地獄変……名護啓介はここにいる! イクサ、爆現!!」
名護イクサはイクサライザーを銃形態の「ガンモード」に変形させ、兵隊レジェンドルガが複数名護イクサに襲いかかってくるが名護イクサはイクサカリバーをガンモードにしてイクサライザーとの2丁で銃弾を兵隊レジェンドルガ達に撃ち、退ける。
「おい、あいつ等は操られてるだけなんだから手を抜けよ?」
「分かっている! 俺を誰だと思っている!」
音也イクサと名護イクサの順で喋り、メデューサとマミーが2体同時に襲い掛かってくるが名護イクサは一瞬で2体の背後に回り込み、イクサカリバーをカリバーモードに変形させ、2体の背中を斬りつけ、再びガンモードにしたイクサカリバーとイクサライザーでメデューサとマミーを撃ちまくる。
「「ぐあああああっ!!?」」
挿入歌「仮面ライダークウガ!」
クウガは襲いかかって来た兵隊のレジェンドルガを1体殴り飛ばし、背後に立つレジェンドルガの1体も蹴りつけ、クウガは兵隊のレジェンドルガ達に囲まれる。
「女だからって舐めてますか?」
兵隊のレジェンドルガはクウガに攻撃を仕掛けるがどれもかわされ、腹部を殴ったりなどして気絶させ、兵隊のレジェンドルガ達を倒した。
ガーゴイルレジェンドルガは自身のスピードを活かし、クウガを翻弄して背後からクウガの背中を殴りつけてクウガは膝を突く。
「速い!」
すぐさま立ち上がってクウガはガーゴイルの胸部を素早く殴りつけたが、ガーゴイルは防御力も高いため、平然としており、逆に殴り飛ばされてしまう。
そのままクウガは両肩を掴まれて膝蹴りを叩きこまれ、顔面も何回も殴られ、クウガはどうにかガーゴイルから離れる。
(くっ、ここはライジングドラゴンが……? いや、相手は確かに速いけど攻撃力にはパワーは無い、だったら……!)
クウガは構えをとると紫色に金色のラインが入ったクウガ、「ライジングタイタンフォーム」となると名護イクサにイクサカリバーを貸してくれるように言い、事情はよく分からないが名護イクサは頼まれた通りクウガに投げ渡してイクサカリバーを貸し、クウガはイクサカリバーは紫色で刀身の先が金色になっている「ライジングタイタンソード」に変換するとただじっと動きを止めた。
「なんのつもりだ貴様?」
「……」
なにも答えず、ただじっと待っているクウガが自分を完全に舐め切っていると感じたガーゴイルは一瞬でクウガとの距離を詰め、クウガの胸部を殴りつけたが……。
「グアアッ!? かったぁ~!?」
クウガの装甲が予想以上に硬く、殴った手を擦るガーゴイル、だがそれが隙を生み、クウガはライジングタイタンソードでガーゴイルの腹部を突き刺す「ライジングカラミティタイタン」を繰り出した。
「グガッ!!? ガアアアアアッ!!!?」
ガーゴイルは爆発を起こし倒れ、音也イクサも「ナックルフェッスル」名護イクサは「ライザーフェッスル」というフェッスルをイクサベルトに装填させる。
『イ・ク・サ・ナ・ック・ル・ラ・イ・ズ・ア・ップ』
「植物園に帰れ、オラアアアアア!!!」
イクサナックルに全エネルギーを一点集中させ、相手を殴って粉砕する「ブロウクン・ファング」を音也イクサはマンドレイクに炸裂し、ブロウクン・ファングを受けたマンドレイクは爆発四散した。
「ウアアアアアッ!!?」
「ジャングルでも良かったんだがな?」
続けてイクサは最大稼働したエネルギーをイクサライザーへと集中させ、通常の数十倍もの威力を誇る強力なエネルギー波を発射する「ファイナルライジングブラスト」をメデューサとマミーに放ち、イクサはその反動で吹き飛ぶ。
「「ぐわああああああ!!!?」」
そしてファイナルライジングブラストを喰らったメデューサとマミーだったが、どうにか耐えきることが出来た。
しかし、イクサが反動を利用し、壁を蹴って再びメデューサとマミーに向かって行き、跳び蹴りを繰り出し、マミーに一度を喰らわせ、イクサはそのまま空中で反転して今度はメデューサに蹴りを喰らわせた。
「バカなぁ! 我々レジェンドルガが! ぐあああっ!?」
「うわあああああ!!!?」
断末魔をあげながらメデューサとマミーは爆発を起こし、イクサは床に着地すると両手を広げ……。
「どうだ!! これが俺の遊び心だ!!」
*
キングの部屋ではキングに成り済ましたアークがたたずんでおり、部屋にディセイド達が入ってきた。
「キング! いや、アーク!! お前は俺達が倒す!」
「フン、やってみろ」
アークは二世を呼びだすと自身の右手に噛ませ、ダークキバットベルトを出現させ、二世がその止まり木に止まり、アークは「仮面ライダーダークキバ」に変身する。
「おい蝙蝠! お前はそいつがキングじゃないことは分かってるだろ? さっさと変身を解除させろ!!」
ディセイドが二世に言うが二世は黙ったままで動こうとはしなかった。
「無駄だ、こいつは既に俺が洗脳し、操っている」
「そんな……二世!! 目を覚ませ!!」
「無駄だと言っている」
ダークキバはヤイバに向かって行き、右手でヤイバの首を掴んで持ち上げると右手から電撃を放ち、ヤイバにダメージを与える。
「ぐわあああ!!?」
マーメイドがダークキバの後ろから攻撃を仕掛けたがダークキバはすぐさまマーメイドに振り返ってダークキバを投げつける。
「きゃあっ!?」
「ぐっ!」
ダークキバは薄らと仮面の下で浮かべていると今度はギガントとライガがダークキバに戦いを挑んだ。
ライガとギガントは2人同時にダークキバを殴りつけるが、ダークキバは両腕でライガとギガントの拳を受け止めており、2人の腕を払いのけてギガントを蹴りつけ、ライガには廻し蹴りを喰らわせる。
「どうした? 複数でかかってもこの俺を倒せないのか?」
ダークキバはヤイバ達を挑発するがそこにディセイドがカードを装填し、「スラッシュ」を発動させ切れ味を強化させた「ディセイドスラッシュ」でセイドブッカーをダークキバに振るったがダークキバはセイドブッカーの刃を掴んでディセイドの横腹に2連続で蹴りつけ、最後はディセイドの顔面を殴って殴り飛ばした。
「うわあああ!!?」
「こうなれば……龍夜!! アレ、行くぞ!!」
「あぁ! 来い、セイナ、ネーナ!!」
ヤイバットに言われ、ヤイバはマーメイドとギガントのフェッスルをヤイバットに噛ませ、吹かせる。
『マーメイドロッド! ギガントナックル!』
マーメイドとギガントは「マーメイドロッド」「ギガントナックル」に変わり、ヤイバの両手に装備されるとヤイバの右腕はマーメイドフォーム、左腕はギガントフォームの「仮面ライダーヤイバ・マギバフォーム」となった。
ヤイバはマーメイドロッドを右手に持ちダークキバに振るうがダークキバにかわされ、続けてライガが右足に電撃エネルギーを纏わせて繰り出す跳び蹴り「アタックキック」をダークキバに放つもダークキバはキバの紋章でライガを拘束し、電撃でライガにダメージを与える。
「ぐあああああッ!!?」
「光を離せ!!」
ディセイドがセイドブッカーで斬りかかり、ヤイバがギガントナックルでダークキバに殴りかかるがダークキバはキバの紋章をディセイドとヤイバの足元に出現させ拘束し、さらにライガ、ヤイバ、ディセイドの真上にキバの紋章を出現させ、下に降ろして3人のライダーを挟み込み爆発が起き、ライガ、ディセイド、ヤイバは吹き飛ばされ3人は強制的に変身を解除させられ、マーメイドとギガントもセイナとネーナの姿に戻ってしまい、一同は倒れこんでしまう。
『うあああっ!!?』
「しかし、分からんなぁ。 俺が折角人間との共存の掟を無くしてやったんだ。 最も俺達レジェンドルガが楽しむ為だが、龍夜、お前もファンガイアなら素直に喜んだらどうだ?」
「断るに決まってるだろ……!! 人間との共存は俺と、キングの夢だ! 何時か、掟なんか無くっても良い世界にする、それが俺達の夢だから!」
「なぜだ? 人間なんぞ守る価値はないだろ?」
一方でその頃、唯の家で龍夜達の帰りを待っているライハはヴァイオリンケースからヴァイオリンを取り出し、演奏し始めた。
彼女が弾く曲は「Circle of Life」
場所を戻し、幸助と光も立ち上がり、ダークキバを睨みつけながら言い放つ。
「守る価値が無い? それは違う!! 龍夜さんは人間も、ファンガイアも関係なくみんなを『笑顔』にしたい! だから彼はファンガイアも人間も守るんだ!」
「俺の知っている人で、人間とファンガイアのハーフの男の人がいるんだがな。 最初その男は自分がファンガイアとのハーフだったことを知らなかった」
だが、後にファンガイアと人間のハーフであることを知ったその男は「自分が人間とファンガイアと共存するための懸け橋になろう」と考えたが、あることから一時的にファンガイアの血が目覚め、危うく人を襲う所だった。
そして自分の中のファンガイアの血を恐れ、誰とも関わろうとしないように生きて行くつもりだった、しかし、母の助言を受け彼は再び戦う決意をし、立ち直った。
「これはその男がその際言った言葉だ。 『僕は生きてみたいんだ、人間とかファンガイアとかじゃなくて、僕は……僕として』ってな。 龍夜はその男と同じじゃない、だけど、自分は自分として生きるっていうのはこいつも同じだ! ファンガイアとか関係なく、自分は自分としてこいつは生きる!!」
「貴様ぁ、何者だ?」
「どこからともなくやって来た仮面ライダーだ、覚えるか覚えないかはご自由に」
龍夜と彼のアームズモンスター達、そして光は立ち上がり、龍夜は一瞬だけ光に振り返る。
「戦ってください、あなたと……キングの夢のために!!」
「あぁ!」
光に言われ、龍夜は頷くとヤイバットを龍夜は呼びよせる。
「ヤイバット!!」
「おう、行くぞ龍夜!! ガブッ!」
ヤイバットは龍夜の右手に噛みつき、「ヤイバットベルト」を出現させ、幸助はディセイドライバーを装着し、光はラルーンを出現させる。
「「「変身!!」」」
『カメンライド・ディセイド!』
龍夜がヤイバに変身するとセイナとネーナはマーメイドロッドとギガントナックルに変わり、ヤイバは「マギバフォーム」となり、幸助はディセイド、光はライガ・アタックフォームに変身した。
挿入歌「Destiny's Play」
「いい加減に起きろ、コウモリモドキ!!」
『アタックライド・ブラストスラッシュ!』
ドライバーにカードを装填し、セイドブッカーから斬撃を放つ「ブラストスラッシュ」をディセイドはダークキバットベルトの止まり木に狙って放ち、命中し二世が止まり木から落っこちる。
「ぐおっ!? お、俺は一体なにを……!?」
「二世!! そいつはもうキングじゃない!!」
「むっ、そう言えばそうだったな、アークとやらにコントロールされていたのか、俺ともあろう者が情けない」
二世はすぐさまどこかへと飛んで行き、二世がいなくなったダークキバは変身が強制解除された。
「ぐっ、キバの鎧が! だったらキング自身の力を使ってくれる!! うおおおおっ!!」
変身が解けたキングは姿を蝙蝠を模したファンガイア「バットファンガイア」となるが、身体の色は本来の赤い色ではなく、黒一色で統一されたレジェンドルガ化したバットファンガイア、「バットレジェンドルガ」となったのだ。
「キング、今こそこれを使わせて貰います!」
ヤイバはキングがライハに預け、そして彼女から受け取ったフェッスルをヤイバットに噛ませて吹かせる。
「ザンバットブレード!」
するとこの部屋の壁の一か所が突然穴が空き、そこから「ザンバットソード」という剣に酷似した銀色の剣「ザンバットブレード(ザンバットバット無し)」が現れ、ヤイバの手に渡った。
「これは……、この剣は、ザンバットソードと同じくらい強い力を感じる!」
ヤイバはザンバットソードを構え、ディセイド、ライガと共にバットレジェンドルガに向かって行き、バットレジェンドルガは両腕から黒い光弾を放つがディセイドは「ディセイドスラッシュ」で、ヤイバはザンバットブレードで光弾を弾き、その光弾はそのままバットレジェンドルガに跳ね返された。
「ぐわあああ!!?」
「オリャアア!!」
さらにそこにライガが拳に電撃を纏わせたパンチをバットレジェンドルガに叩きこんだが、バットレジェンドルガは平然としてライガを殴り飛ばしたが、壁蹴って右足に電撃を纏わせた跳び蹴り「アタックキック」をバットレジェンドルガに喰らわせる。
「ぐっ!」
「どこを見ている!!」
ライガに反撃しようとしたバットレジェンドルガだったが、その隙を狙われてヤイバがザンバットブレードを振り下ろし、バットレジェンドルガを斬りつけた。
続けてザンバットブレードを左手に持ち、右手にギガントナックルを装備してバットレジェンドルガを殴りつけ、ライガとディセイドは真横からバットレジェンドルガに蹴りを放って蹴り飛ばし、ヤイバはジャンプしてギガントナックルをしまい、今度はマーメイドロッドを取り出し、ザンバットブレードと一緒に振り下ろしてバットレジェンドルガを斬りつけた。
「うおおおっ!!?」
ヤイバはバットフォームに一度戻ると、背後にディセイドが立ち、3枚のカードを取り出すとヤイバのピンボケしたカードは力を取り戻し、色が戻った。
ディセイドは早速その中の1枚をドライバーに装填し、ライガは「まさか……」と冷や汗をかく。
「少し、我慢しとけよ?」
「えっ? なにが……? うおっ!?」
ヤイバの背中をディセイドが触れるとヤイバが超絶変形し、巨大なザンバットブレード、「ヤイバットブレード」に変形した。
「りゅ、龍夜さん!?」
「なにがどうなって……」
これにはセイナもネーナも唖然とし、ディセイドはカードをもう1枚ドライバーに装填する。
『ファイナルアタックライド・ヤヤヤヤイバ!』
ヤイバットブレードの刀身が赤く輝き、ディセイドはバットレジェンドルガに刀身を赤く輝かせたヤイバットブレードを敵に向けて振り下ろす「ディセイドザンバット斬」を炸裂し、バットレジェンドルガは倒れこんだ。
「ぐあああっ!!? 完全復活出来なかったのと、自分の身体じゃなかったのが俺の敗因か、だが覚えておけ、俺達レジェンドルガはまた何時の日か……復活する!! ぐあああああッ!!?」
バットレジェンドルガはそれだけ言い残し、今度こそ倒れ爆発した。
「さよなら、父さん……」
*
「ありがと、光、幸助、アンタ等の協力でアークを倒すことが出来たよ」
「いえ、そんな。 これからも人とファンガイアのため、自分とキングの夢のために、頑張ってください龍夜さん」
「おう」
キャッスルドランから出た光と龍夜はそう話し合い、そしてアークを倒したという連絡を受けたライハや唯も今ここにきていた。
「見つけたぞ、俺の女神達!! お前等は世界一、いや、宇宙一美しい女だ! どうだ? 俺と夜のデートなんて……」
唯やライハを目にするや否や音也は早速ナンパし始め、ライハは知り合いだから馴れているのか軽く無視し、唯は頬を赤く染めて素直に喜んでいた。
「やめとけ音也さん、そいつはある意味妖怪だ、食われるぞ」
「幸助、アンタ後でボコすから覚悟しときないさいよマジで?」
ライハは龍夜に自分の持っているヴァイオリンとは別のヴァイオリンを龍夜に渡し、幸助達にお礼としてヴァイオリンを演奏することになり、音也も折角だからとどこからともなくヴァイオリンを取り出して3人で演奏をし始めた。
『~♪』
演奏が終わり、龍夜達と別れ、奈々や光と一緒に家に戻った幸助達、幸助はこれから光と奈々はどうするのか聞いた所……。
「私は、もっともっと沢山の笑顔を守りたいんです、異世界だろうとどこだろうと誰かの笑顔を守りたいんです」
「僕も奈々と同じ、それに色んな世界の人の笑顔を見てみたいですし」
「好きにしろ、だが家賃は払えよ?」
そう言う幸助の頭を唯は叩いた。
「アンタが言うな! そして勝手に決めるな! 別に良いけど、というかアンタ、後でボコるって言ったわよね? ちょっと来なさい」
「ちょっ、まっ……アアアアアアアアア!!!!?」
首根っこを掴まれて外に連れ出され、幸助の悲鳴が聞こえてきたが光も奈々も怖くて耳を塞いでいた。
悲鳴が聞こえなくなると、光は奈々の頭を撫で始めた。
「な、なんですか急に?」
「うん? いや、僕にとっては本当に奈々は運命の人だなーって?」
「な、なにを言ってるんですかもう////」
光は悪戯な笑みを浮かべてクスクス笑っており、丁度そこにボコられた幸助と唯が戻ってきた直後、幸助の持っていた異世界に渡る際に使うカードが輝き、光が収まるとカードには「仮面ライダーライア」に酷似した剣を持つライダー、「セイバー」の絵が描かれていた。
「セイバーの世界」