俺は・・・死んだ。
真っ白いこの空間で、それしか思い出せない。どうやら、死んだ時に生前の記憶が全て消えてしまったらしい。今となっては必要はないが、胸に穴が空いたような感覚がある。嫌な感じだが、別に我慢できない程ではないので、気にはしなかった。
その嫌な感覚を感じながら、俺は周りを見た。どこまでも白く、何もない空間だ。上下左右の感覚もないので、頭がおかしくなりそうだった。
数分そうしていたら、突然そいつは現れた。だが、そいつの姿は全く分からなかった。体全体が、この空間を拒絶するような真っ黒い影で覆われていたからだ。その影のせいで、男か女かも分からなかった。
姿こそ分からないが、一つだけ言えることがある。俺は、そいつに恐怖していた。本能がそいつに恐怖していた。それは紛れもない死、そのものだった。そいつの体からは、それが溢れ出ていた。身体中が震えていた。逃げようと思っても、先程から体が動かない。あぁ、死んだ。死んだ俺が言うのも変だが、そう思うしかなかった。
しかし、俺が死ぬことはなかった。そいつが何を思ったか、俺に話しかけてきたのだ。俺はそのことに驚いたが、同時に深く安堵した。
《お前に名を授ける》
そいつの声も、体と同じでノイズのようなものがかかっていて、男か女かは分からなかった。しかし、死んだ身の俺に名前など不用だと思うのだが・・・
俺が飽きれた態度を取ると、そいつが少し悲しそうな顔をした。そいつには顔はないのだが、何故かそう感じた。気のせいかと思い、そいつの話に再び耳を傾けた。
《お前の名はシノだ。あちらでは、そう名乗るがいい》
どうやら、俺の新しい名前はシノと言うらしい。全くもって不用だと思うのだが・・・
それに、あちらとはどういうことだ?ここの空間ではない場所ということか?どちらにしろ、俺には関係がないことだな。
《それと、あちらで死なないように能力も授けることにした》
ちょっと待て。あちらという場所は、簡単に死ぬような場所なのか?そんな危険な場所に、再び死ぬことになるのか?
冗談じゃない!なんで、また俺が死ぬことになるんだ!俺は激怒し、そいつを殴ろうとしたが、やはり体が動かない。全くと言っていいほど、体が動かないのだ。それに、声も出ない。口を開くことは出来ても、肝心の声が出ないのだ。金縛りは、きっとこういう風な状態のことを言うのだろう。待て、なぜ俺は金縛りのことは覚えているんだ?自分の名前は覚えていないのに、どうして金縛りだけ?
だが、その答えは出ることはなかった。突然、俺の視界を眩い光が覆ったからである。先程の空間の比ではなく、今度は目が焼けそうな強い光だった。俺はその光に、だんだんと意識が薄れていった。そして、意識が消えかけた時、誰かの声が聞こえた。
『…な……で!』
結局、その声の正体は分からなかった。
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どうも、こんにちは。僕の名前は、シノ・アイリスと言います。こんな名前でも、れっきとした男子ですからね。よく覚えておいてくださいね。
身長は177cm、体重68kg。それなりに鍛えているので、運動は得意です。勉強のほうは・・・自慢ではありませんが、学年で上のほうですね。勉強が好きというわけでもないんですが、他にやることがないので仕方なく、と言ったところでしょうか。僕的には、ひとつのことに熱中できるのは羨ましいことなんですけどね。
趣味は読書と料理です。女々しいとか、悲しいことは言わないでくださいよ?僕のメンタルはガラスのように脆いんですから。本当ですからね?死ねとか言われたら泣いちゃいますからね?・・・話が逸れてすいません。嫌いなことは・・・争いごとですかね。あっ!いま、女々しいって言いましたね!そうですよ。僕は男のくせして弱虫ですからね、ケンカとかしたことありませんし、したくもないですからね。相手に暴力を振るうなんて考えられませんね。・・・本当にごめんなさい。また、話が逸れてしまいました。はぁ~、こんな自分が嫌になりますよ。僕も、格好良くて男らしくなりたいですよ。
『なら、俺と変わるか?』
誰!?・・・気のせいかな?うん、気のせいだよね。きっと、そうだよね!
最初は短めでお願いします。
次回からは長めで逝きたいと思います。