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東隊と任務を組んでから私は度々他の隊に放り込まれることになった。沢村隊長は復帰したけど今度はオペレーターの円城寺さんがインフルエンザで、チームの頭脳な風間さんも大事を取って最低限にしかボーダーに来なくなったからだ。インフルエンザが憎い。
しかし沢山の他人とコミュニケーションを取る機会を得て、以前よりコミュ症が軽減したように思う。ついでに私の撤退戦術も幅が広がってきた。
シフト表にやっと余裕が出てきた。少しずつインフルエンザから復帰する人間が増えてきて、私のたらい回しもようやく終わりが見えてきたのだ。
久し振りの完全オフに、私は惰眠を貪り、鍋をするべく準備した。
1人鍋って、存外寂しい。
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冬休み。クリスマス。お正月。受験。怒涛のイベントラッシュである。
クリスマスパーティーは玉狛支部に参加した。翌日は昼間にクラスでのクリスマスパーティーに参加して、夜にボーダーでのクリスマスパーティーに参加。楽しかったけど、大変だった。この言葉に尽きる。
お正月は実家に帰って親戚へ新年の挨拶とお年玉を貰った。その後の年寄り連中への酒盛り給仕が大変だった。主に片付けが。酒宴が終わったら生き残っている人間で神社へ初詣に行っておみくじを引いた。中吉だった。目を引く項目はなかったので日記には書かないぞ。
2日まで実家で過ごして3日は三門に戻ってきた。クラスメートたちと三門市の神社に行く約束だったので、そこでもおみくじを引いた。中吉だった。どうやら今年は完全に中吉の運勢らしい。
風間さんと木崎さんは無事に大学受験を突破した。風間さんは授業料免除枠を獲得した上に、課題&テストの提出をクリアすれば進級出来るようにしたらしい。普段は普通に授業へ出席するが、緊急時の任務があればそちらを優先する為に頑張ったとのこと。
あと「八神が俺の分も任務カバーしてくれたおかげで勉強に集中できた。ありがとう」と述べられて、私は悶絶した。風間さんって褒めて伸ばすタイプだ絶対。
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やっと沢村隊が全員集合した。今まで誰かしら休んだり用事だったりで忙しかったからね。
久し振りのチームワークはところどころ噛み合わない。皆の実力が衰えたわけではなく、動き方や新しく取り入れたトリガーの仕様で以前までの連携では合わなくなっていたのだ。
もちろん沢村隊は全員苛立つことなく冷静に「ああじゃない、こうじゃない」と議論しながらチームワークの穴を潰していく。互いに慣れているメンバーなので時には辛口過ぎるコメントが出たりするが、仲が悪くなったわけではない。
だが傍から見ると仲違いしているように感じるらしく、色んな人から「大丈夫か?」と声を掛けられた。最初は何のことかと全員で首を傾げたが、次第に意味が分かって皆で笑った。ならば次のランク戦で驚かせてやろうと悪戯心が湧きましたとも。
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待ちに待ったランク戦。
進化した沢村隊の本領発揮である。今まで互いに辛口コメントをしていた我々が黙り、以前とは違う連携プレーを行った沢村隊に沢山の人がびっくりしていた。
悪戯成功! と風間さんとハイタッチして、沢村隊長とハグして、円城寺さんと親指を立てた。ここ最近で一番のハイテンションだった。
だって! 何より! 東隊に勝った! から!!
喜びがひとしお過ぎて日記書いてる今も暴れ出したい程の歓喜に溢れております!
冷静に言葉をまとめられないので、今回はここまでっ。
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3年生が卒業して私は2年生になった。迅とはまた同じクラスになったので「よろしく」と挨拶した。
大侵攻から1年経って、私が所属した時より隊員も職員も増えた。しかしまだまだ防衛組織としては小規模らしく人員の確保は優先事項らしい。
根付幹部がメディア活動を提案して、所謂"ボーダーの顔"を作ることになった。1回だけ、根付さんからオファーが来たが断固拒否した。もともと優先候補ではなかったようなのでその1回で勧誘は終わった。良かった。企画を立案・裏方・準備は好きだけど表立って行動は苦手だ。
爽やか笑顔の嵐山を隊長とした嵐山隊がメディア活動を請け負うことになった。確かに日曜ゴールデンタイムの戦隊物に登場しそうな人物たちだし納得した。
熱い嵐山に冷静な時枝くんに苦労人な柿崎、明るい佐鳥くん、そして美少女オペレーター綾辻ちゃん。うん、ぴったりだ。とか思ってたら柿崎は嵐山隊から独立して新しい隊を率いるらしい。キャラクター的に惜しいけど、私も断った口だ。メディア露出は色々と怖い。
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謎が多かったボーダーのメディア露出に多くの人間が注目し、TVのニュースやバラエティーに引っ張りだこの嵐山隊。
隊のルックスにキャラクター性も伴って既にファンクラブも出来ているとか。ドン引きするくらい速い浸透性に唖然とするが、おそらく根付さんが前もって種を蒔いていたんだと思う。さすが大人。
メディア露出に加えてB級以上の隊員も名前だけ公式サイトに載ることになり、ボーダー所属だと家族に伝えていたせいで家族が公式サイトを検索して「A級部隊所属なの!? すごいじゃない!!」と色んな人から電話がきて面倒だった。讃辞は嬉しいけど言われ慣れると増長しそうで恐ろしい。
TVの中で変わらない爽やかさで讃辞を受ける嵐山が「ありがとうございます」と答えていて、更に任務でも大きい失敗がないことに畏敬の念を覚える。私には出来ないわー。
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迅の誕生日。以前は入学式早々に明かされた時だったので簡単に口頭での「おめでとう」しか言えなかったが、私の誕生日をケーキと一緒に祝ってくれたのだから今年こそは私も気合いを入れた。
と言っても、玉狛支部で行われる誕生日パーティーに私も参加しただけなのだが。迅のリクエストで肉じゃがを作ったらめちゃくちゃ嬉しそうにお代わりしててこっちも嬉しくなった。どうやら迅のお袋の味に近い味付けらしい。作っている最中木崎さんがガン見してて緊張した。
誕生日プレゼントは色々迷ったが、異性へのプレゼントで残るものは重い気がしたのでお菓子を紙袋いっぱいに詰めた物を上げた。和菓子と洋菓子どちらも詰めたが、気に入ったのはやはり好んで食べていた揚げ煎だった。私も好きなぼんち揚げである。歌舞伎揚げも好きだ。
今回は日が暮れる前に帰った。迅の保護者代わりの林藤支部長がいなくなるのは良くないからね。とりあえず肉じゃがを喜んでくれて良かった。