ダレンモーランが背中のとがった岩を飛ばしてくる。
その岩はバリスタに飛んで来る事を予想していた私はバリスタから素早く離れる。
その直後、予想どうりバリスタに落ちてきた。
あのバリスタはもう使えないだろう。視線を岩を飛ばしてきた張本人であるダレンモーランに向ける。
ダレンモーラン戦が始まってから10分が経過した。
既に脱落者は20人を超えているだろう。そう言っている間にも続々と脱落者は増えている。
ラミスはまだ元気だ。流石G級ハンターというべきか。まあこれくらいG級ハンターなら出来て当然だが。
彼女も不安だったが、まだ脱落はしていない。かなり息が上がっているのが遠目からでもわかる。
他のハンター達も相当疲労がたまっているようだ。初心者なので当然なのかもしれないが。
そんな事を考えていると、ダレンモーランが動き出した。彼女が乗っている撃竜船にタックルするつもりだろう。他のハンター達もそう考えたのか、ダレンモーランに向けてバリスタや大砲を撃つ。
が、ダレンモーランは知ったことかとタックルをかました。
何とか撃竜船は耐えきったが、各所にひびが入っている。
と、ダレンモーランが地中に潜り姿を消した。
「全員警戒しろ!」
ラミスが周囲のハンターに警戒を呼びかける。
直後、ダレンモーランが彼女の乗っていた撃竜船を突き破って出てきた。
元々ダメージを受けていた撃竜船は粉々になり、乗っていたハンター達が吹き飛ばされる。
そこには彼女の姿もあった。
「リルル!」
助けようとするラミスを私は引き留めた。
この距離からはいくら頑張っても届かない。仮に助けられたとしてもダレンモーランが攻撃してくるかもしれない。
ラミスもそれは分かっていたのか引き下がり、ハンター達の方へ向き直った。
「攻撃を続けろ!」
何かを押し殺した厳しい声でハンター達に叫んだ。それを聞いたハンター達は自分の持ち場に戻り、ダレンモーランへの攻撃を続行する。
私も持ち場へ戻り、攻撃を続けた。
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私はハンターに何かなりたくなかった。
代々家がハンターだったからハンターになれなければいけない、そんな暗黙の了解的な事で私はハンターになってしまった。
幼い頃から生き物が好きでその子達を殺すような事はしたくなかった。
そんな誰にも言えない気持ちを唯一祖母にだけ話した。祖母は綺麗な青い石のお守りを私にくれた。
ーおばあちゃん、ごめんなさいー
心の中で謝り、私は目をつむった。
だが、来るはずの衝撃はかなり優しいものだった。目を開けてみると青い空が広がっていたが、それを意識することもなく私は起き上がり下を向いた。
赤い鱗に同じく赤い翼腕、尻尾に生えた鋭い棘、頭はよく見えないが流線形をしているのはわかる。
「ゴア・マガラ?」
聞いたことがある竜にそっくりだったが、色が違う。ゴア・マガラは全身真っ黒なのに、私が乗っているゴア・マガラは赤色をしていたのだ。
と、赤いゴア・マガラがこちらを振り向いた。右目があるのに驚いたが、その目は優しかった。
しばらく見つめ合っていると、赤いゴア・マガラは方向をかえ出発前に話したギルドの幹部の人が乗っている撃竜船に向けて飛んで行った。
首に下がる青いお守りがほのかに光っていたような気がした。
ではまたいつか