命蝕龍伝記   作:柴猫

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2017年12月29日修正


ギルドとディア・マガラ

~ギルド~

 

 

 

「全員集まったようじゃの。では、会議を始める。」

 

会議室には、ギルドの幹部が険しい表情を並べていた。

今回の会議は緊急会議で、突然大きな問題が発生した時に行う会議である。

 

 

緊急会議が開かれる理由となったのは、天空山に現れたある竜についての会議である。

 

 

「今回集まってもらったのはほかでもない。件の赤いゴア・マガラ……ディア・マガラについてじゃ。」

 

ディア・マガラ

天空山に突如として現れた謎の竜。

黒触龍に似ているが、全く違う点があるというらしい。

 

会議を仕切っているのはギルドマスターのガルバという老人である。見事なあごひげに高級そうなギルドマスターの服を惜しげもなく着ている。

 

「アルア、資料を読んでくれ。」

 

紹介が遅れたけど、私の名前はアルア。

最近幹部になったばかりの新入りだ。初めての会議が緊急会議だとは思ってなかったけど。

 

「わかりました。」

 

机の上に置いてある資料を読み始める。

 

 

~説明中~

 

 

「以上です。」

 

読み終えると早速意見が出た。

 

「通常の黒触龍より体色が赤く、右眼があるとのことですが、体色は食生による変化ではないのでしょうか。」

 

「対象の個体は生まれた時から赤かったというので食性による変化は考えられないと思います。」

 

「狂竜ウイルスを扱わないのは右目があるからだろうな。逆に言うと右目しかないのが気になるが…。」

 

「最大の疑問は卵から生まれたということです。」

 

そう。

本来ゴア・マガラは、天廻龍の狂竜ウイルスが他のモンスターへと感染し、感染した生物が死にそこからゴア・マガラが生まれるのが普通なのだ。

 

が、ディア・マガラは多くのモンスターと同じ卵で生まれてきたというのだ。

このことから、ギルドはディア・マガラを黒触竜とは別種であることを認定し今回の会議が開かれたのである。

 

「ともかく、別種であることは明確だ。これからディア・マガラをどう呼ぶかだな。」

 

「体色が赤いので、紅触竜でどうでしょうか?」

 

幹部の一人がギルドマスターに提案する。

 

「うむ、そうしよう。」

 

ギルドマスターが承諾し、全員に振り返る。

 

「今回の会議の結果、ギルドは赤いゴア・マガラを紅触龍 ディア・マガラと呼ぶことに決定した。観測隊からの情報、または今向かわせているギルドナイトの情報を待つ。なお、この件については公式には公表しないものとする。

 

ギルドマスターが席から立ち上がり

 

「これにて会議を終了する。」

 

全員が立ち上がり会議室から出ていく。私も会議室から出ていく。

 

 今はまだだけど、いつか、この手で

 

全ての黒触竜…いや、狂竜ウイルスそのものをこの世から消すのが私の目的

 

ディア・マガラもあいつらと同じに決まってる。

 

狂竜ウイルスを使わないから被害が出ない?それは狂竜ウイルスの恐ろしさを知らないやつが言うことだ。

 

あの悪魔の姿をしている奴が無害なはずない。

 

 

どのみち消すことには変わりない。

 

そう心で思いつつ私は自室へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ。やはりあやつは使えそうだ。」

 

その言葉を聞いた者は誰もいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

壁から不気味に覗く目を除いては。




アルア  17歳
身長170センチ

過去に黒触竜に恨みがある模様
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