三人に強走薬を渡し、一気に飲み干す。これで体の疲労はいくらか無視できるはずだ。
アマツマガツチが身を捻り、三つの竜巻を繰り出す。
シルスに乗ったリルルとマニーが上空へ移動しシルスが火球を放つ。アマツマガツチの背部に火球が当たり、姿勢を崩しかける。
隙を突いてアルアとラミスが切りかかる。既に傷だらけの体に更に傷をつけた。
素早く後方へ退避する。アマツマガツチがこちらへレーザーを発射する。先程のとは劣るが強力な事に変わりない。
回避しようと身を捻りかけたその時、アマツマガツチの姿勢が崩れ、レーザーが見当違いの方向へ飛んで行った。
シルスの火球ではなく、白くなったディア・マガラがアマツマガツチの脇腹を翼脚で殴ったのだ。そのままアマツマガツチを掴み、地面にめり込む程の強さで叩き付けた。
白くなったディア・マガラがこちらに向かって唸った。何を伝えたいのかはわからなかったが敵意は感じられなかった。
(敵意はないなら攻撃しなくても良さそうね。)
するとアマツマガツチが復帰。こちらへ突進を繰り出す。狙いはディア・マガラだ。
ディア・マガラは何と近くの岩を持ち上げ、アマツマガツチの突進を防御したのだ。
岩に思いっきり激突し、ふらふらするアマツマガツチ。そこへディア・マガラが翼脚を正拳突きのように構えた。翼脚に光が集まりだす。
光の塊のように輝いた翼脚がアマツマガツチの頭部を殴った。
その衝撃でアマツマガツチが地に倒れ目を回す。気絶したのだ。
「畳みかけるわよ!」
強走薬を使っているが三人の体は限界に近い。常人ならば立つことはおろか、指を動かすことも出来ないだろう。
これが最後のチャンスだ。
シルスがリルルとマニーと共に上空へ飛び上がり、炎を纏って急下降する。
「「スカイハイフォール!」ニャ!」
地面に炎が巻き上がり、アマツマガツチを襲った。
炎が晴れると同時にアルアとラミスがアマツマガツチに迫る。
「行くよラミス!」
「ええ!」
ラミスが太刀を水平に構え、アマツマガツチの腹部を突く。そこから上空へ舞い上がり、着地と同時に再度腹部を切った。
「気刃…兜割。」
刹那、数え切れない斬撃が起こり、アマツマガツチを襲った。
そこへアルアが仕掛ける。
「ラセンザン!」
一番得意な狩技を放つ。アマツマガツチから大量の鮮血が飛び散った。
あと少しでとどめを刺せる。
しかし、アマツマガツチが突如その場で身を捻り回転した。回避が間に合わず吹き飛ばされてしまう。
そこからアマツマガツチが上昇しようとした。その時、
アマツマガツチの上昇が止まった。見るとディア・マガラが背中の翼膜をつかんでいた。もう一方の翼脚で頭を思いきり掴みそして、
地面に叩きつけ、黒き嵐の根源が息絶えた。