東方天境録~秘封ノ果テ~   作:空白。

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うーん、初感想が嬉しくて徹夜疾走してしまった。
書いていて感じる文章力のなさに泣きそうになった。
そして、文字数の少なさ…

なんとかしないとなぁ
次くらいからは平均で5000くらいを目安に頑張っていこうと思います。

この話を書いたときは A Secret Adventure  を聴きながら書いてます。

蓮メリちゅっちゅ


第壱章 その一 夢隠し、現への誘い

とある山のとある山道を走るバスの中

20XX年12月7日現時刻午前2時34分15秒

 

「メリー。」

 

一向に返事が帰ってこない。

彼女はスゥスゥと気持ちよさげに寝息を立てている。

新幹線に乗り電車に乗り換えそしてバスに乗ってあの神社を目指しているのだ。

眠くないはずがない。私も眠い。

だが、寝てはならない。降り過ごしの事もあるが。

 

彼女のために。

彼女、メリーは夢を見る。どんな夢かと言うと正直わかんない。

すごい竹林で兎と筍を採っただとか、すごい大きな桜の木を見たとか。

実に荒唐無稽である。

でも、荒唐無稽でも無形ではない。

今の私たちの世界ではありえない天然の筍をメリーが夢を見た日枕元にあったのだという。

 

天然筍美味しかったなぁ…合成筍とは違うね、こうなんというか…あ

 

思考がそれたわね。

夢を見ている。でもそれは本当に夢なのか。

彼女は境界を結界、その隙間を視ることができる眼を持つ。

そして、最近ではいじることもできるようだ。

 

私が推測するに、メリーは夢を見ている間寝相の類で夢と現の境界を越えたのだと思う。

そして、この推測を仮定するならば、この現に持って来れた天然の筍はどこから?

 

…別の世界と考える。別の空間が存在している。

私の秘封倶楽部としての好奇心が鳴り止まない。

 

私も行ってみたい。

貴女だけなんてゆるさないんだから。

 

けれど、メリーは悪夢も見る。

前なんて、深夜に私の家に怖くて転がり込んで来た時もある。

なんでも闇のようなものからずっと逃げていたのだとか。

だから、メリーが起きる時。

それが心配で楽しみで眠るわけにはいかないのだ。

 

バスに揺られ少し寝づらかったのか体勢を変えていくメリー。

重い頭が落ち着く場所を求め動いた先は私の膝だった。

しばらくメリーを眺めていた。

外を見ると赤い満月が出ていた。現在地は…そろそろじゃない。

 

「メリー! メリー! マエリベリー・ハーン! 起きなさい!!」

 

―――次、○○村○○村、終点です。お忘れ物のないようお気を付けください

 

「…おはよう蓮子。」

「えぇ、おはよう。」

「ふぁ~っ、蓮子ぉ…今何時ぃ?」

「…はぁ、現時刻午前2時49分46秒よ。そろそろ目的地に着くわよ。」

 

私は窓から星を視て答える。

 

「そう、2時間ほど寝ていたのね。あー、首痛。」

 

首を抑えつつ膝から離れる。

 

「寝心地の悪い膝でごめんなさいねっ!」

「そうね、蓮子はもう少し肉をつけるべきね。そうすれば寝心地がよくなるわ。」

「そういう貴女は肉が多いと思うの、最近脇腹がぷよっとしてるわよ。」

「なっ!? なんで知ってるのよ!」

 

…寝ている間にしこたま触っていたなんて言えない。言えるものか。

 

「ははーん、ほんとに太ってるんだぁ。」

「っ!? カマかけたわね、蓮子!!」

 

「はははっ! さぁ、着いたわよメリー! 降りる支度をなさい!」

「ちょっと!? 待ちなさい蓮子!! 蓮子ぉ!!」

「聞こえなーい聞こえなーい♪」

 

―――終点です、△△バスをご利用頂きありがとうございます、足元にお気を付けてご降車ください

 

私はメリーに追いかけられながらバスを降りていった。

 

これから、夢のような悪夢のようなそんな幻想に囚われるなど

 

考えもしなかった。

 

あの時はただ彼女と幸せに、笑い合えたらそれで良かった。

 

20XX年12月7日現時刻午前2時50分23秒 バス停。

 

 

 

――――――――――――――――――――………………………

 

 

 

その神社へ至るであろう道は、多くの人が踏みしめたのか雑草も無く一本道であった。

そこを行く私とメリー。

 

「前この道を通った時は星も月もなかったけれど今なら楽勝ね。」

「でも蓮子、私たちが前来たときは違う場所だったのよね?」

メリーが手を顎に当て思考している。

「えぇ、そうよ私たちは意図的に違う場所に繋がった、いや、避けられたと言う方が正しいわね。」

「私の眼はその違う場所へと繋がる境界を見てないわ。考えてみればその神社ほんとにおかしいわよ。」

 

神社の名前は掠れ×霊神社とまでは読めた。その×霊神社には御神体も無く書物も何も残されてはいなかった。

まるで最初から何もなかったように。

 

「とってもおかしいの、だから私たちで暴くのよ! もちろん大きな結界の隙間があればなお良し。」

「そ、そうね。」

「ところでメリー。何か見えた?」

「…小さな亀裂がたくさん。前来たときは無かったのに。」

 

なんと!そんなミステリーが私の周りに!!

 

「どこっ!? 亀裂は!?」

「ちょっ、蓮子落ち着いて!! それに貴方の眼では見えないわよ!!」

「…わかってるけど私も見たいのーっ!」

 

一人で堪能なんてほんとずるい。

 

「んー、ちょっと待って…はい、これで蓮子にも見えるでしょ!」

 

メリーは虚空に手をやり指を動かし、割れた。前が、空間が。

此方側の隙間であろう。まるで世界に罅を入れたようだ。

 

「…ふーん、これが隙間ねぇ。メリー貴方は大丈夫なの?」

「はしゃいだ割にリアクションが小さいじゃない、私は大丈夫よ。」

 

私はメリーが隙間を弄ったとき少し怖いと思った。

メリーは私と違い視るだけではない。少し力があるのだと。

 

「で、こんなのがそこらじゅうにあるっていうの?」

「うん。」

「へぇ、なかなかな風景が見えてるのね。」

「…あはは、私はちょっと怖いかな。」

 

メリーが指を私の指に絡ませる。冷たい手だった。

 

「大丈夫よ、メリー。なんたってこの蓮子様がついてるんだから、夢に見た大きな船に乗っかったつもりでいなさい!」

「その船沈んだって言わなかったっけ…。」

「とにかく、貴方には私が、私には貴方がいる。それで私は大丈夫だと思うけど?」

「…そうね、そうよね。ありがと、蓮子。」

「…どういたしまして。それより境内へつづく階段がみえてきたわ。急ぐわよメリー。」

 

顔が熱い。きっと顔が真っ赤になっているのだろう。ふわっと笑うメリー。

それが私は大好きだ。

 

 

―――現時刻現時刻午前3時2分3秒 境内へ続く階段前

 

 

「…ホント長い階段ねぇ。なんでこう偉い人や馬鹿は高いところが好きなのかしらねぇ。」

「あら、相手の目線より上に立ち上から話しかける事は威圧したり、自分を大きく見せたりするものよ。偉い人はそんなもの。」

「じゃあ、馬鹿は?」

「自分に聞いたら早いんじゃない?」

「メリー、今貴方を思いきり蹴飛ばしたいわ。」

「怖いこと言わないでよ!? ここ階段よ!?落ちちゃうわ!!」

 

そう、私はやるといえばメリーと言えど容赦しない。

 

「私が悪かったから、ねっ?」

「分かればよろしい。さ、境内まであと半分よ!」

「もう半分なのね…。ちなみに現在地はどう?」

 

 

私は空を見上げ月を見る。今日の月は大きいな。

写真の月と見合わせる。

 

 

「現在地から目的地までの距離は38m。月を見ながら真っ直ぐ歩いただけなのに前より近づいてるわ。」

「それは蓮子の眼のおかげで正確に真っ直ぐ歩いてこれたってことよね。前はどんどんずれていったのでしょうね。」

「そうね、どういう仕掛けなのかもあの神社を調べればわかるでしょう。」

「夜の蓮子はやっぱり頼りになるわね。」

「……。」

 

「…あ、今少し卑猥なこと考えたでしょー。」

「考えてないわよっ!そんなこと帰ってするのだから、今はサークル活動を楽しみましょう!!」

「か、帰ったらするのね…。」

 

「にしても階段を上る前はあんなにも高くて長い階段だと思ったのにもう着いてしまうなんて。」

「そうね、メリー私たち何か越えたりとかした?」

「いえ、してないと思う。うーん、なんなのかしら。」

 

まぁ結果が分かれば仮定も自ずとわかるものだ。だから今はこの不思議を楽しんでいよう。

もうすぐで境内だ。

 

 

 

「さぁ、張り切っていきましょう! 目的地はすぐそこよ!」

「そうね、行きましょう!」

 

 

私たちは境内の入口である紅い鳥居を潜った。

 

 

 

 

 

 

 

そこには人のいない寂れた神社と―――

 

 

――――――異質な大きな割れ目があった。

 

 

 

アレはヤバい。

 

メリーが弄っていない隙間が私にも見えるからとかそんなものじゃない。

アレはすべてを飲み込む闇。この世のすべての悪意を体現したかのような暗い喰らい闇。

逃げなきゃ! 早く! 速く! 疾く!

 

そして、気付く。

 

私と手を繋いでいた彼女の手が無いことに。

 

「っ!? メリー!!!」

 

彼女はその闇に歩みを進めていた。その割れ目を真っ直ぐ前に捉えて。

 

「メリー!? 何してるの!! 速く此方に!!」

 

彼女はピタリと歩みを止め、此方に振り向く。

 

―――彼女はふわっと私の大好きな笑顔を浮かべ……

 

 

ごめんね、蓮子。私行かなきゃ。行かなくてはならないの。アレが私の―――だから。

 

 

だから此方にはもう戻らない。戻れないの。さようなら宇佐見蓮子。

 

貴方はは此処で全てを忘れて其方で暮らしなさい。

 

私は此方側で全てを忘れるわ。

 

だから、宇佐見蓮子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――さようならよ。

 

 

20XX年12月7日午前3時26分

 

 

私の半身。私の親友。秘封倶楽部のメンバー。

 

メリー。マエリベリー・ハーンは今、彼方側へと消えていった。

 




更新ペースはまだ測りかねてるのですが、そうですねぇ
周1程度には更新していきたいと思います。

これからもよろしくお願いします。

気づいたら、A secret Adventureから the beautiful world聴いてた。

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