俺のキングダム 作:きんきん。
「とうとうここまで来たか…」
俺は、張羽。
端的に言えば、転生者だ。
そして、何処の世界へ転生したかというと、それは「キングダム」である。
当初こそ、戸惑い、ホームシック的なのになったりしたが、何故か割とすぐに慣れて、もともと出身の家柄も悪くないため、主人公っぽく、将軍を目指した。
自分には、転生特典かは分からないが、謎に高い武の才能を持っていたし、軍略に関しては、何処かで読んだような奴の二番煎じ+気合いやら精神力やらで割とポンポンと出世出来た。
原作知識については、キングダム原作30巻で止まっている。ちょうど、ヒョウコウ将軍が討ち取られ、政…と言うのはおこがましいな。大王様がご出陣なさる所で終わっている。
そして、今現在の時間軸は多分うろ覚えだが25巻前後あたり。
合従軍が攻めてくる所だ。
そして、今から俺は初めて原作で描写される戦いに出る。
信の初陣時は俺は楚の警戒任務に就いていて、王騎将軍が討ち取られた馬用の戦いの時は、蒙豪将軍が総大将をつとめた韓への遠征に行っていた。ちなみに、そこで大きな武功を挙げ、俺は将軍となった。
山陽の戦いの時、俺は趙の警戒に当たっていた。
秦趙同盟があるとは言え、万が一に備えて、警戒が必要だったのだろう。しかし、そこまで大掛かりなものも必要ではないので、新将軍で、私兵も多い俺に声がかかったのだろう。
そんな感じで見事に原作に入れなかった俺だが、流石に今回の戦いでは原作に参加させてもらえるようだ。
ちなみに、配属はヒョウコウ将軍。
つまり、趙と相対する事となる。
それから、原作では確か、此方が4万であったが、此処では、俺の私兵が入り、合計5万となっている。
まだ、開戦まで時間があるだろうから、俺の私兵について紹介しy
「張羽将軍。本営ヒョウコウ将軍がお呼びです。」
こいつは俺の副官。多分名前は覚えなくていい。
「将軍?失礼なこと考えてませんか?」
「いや、何でもない…」
何で当たるんだよ。
まあ、呼ばれたら仕方ない。私兵の紹介はまた後だ。
in本営
「張羽。今入りまーす。」
とりあえず天幕の中に入る。
「あ?誰だお前?」
「バカッ!信!この人は将軍だ!」
「え?マジ?」
お、信と貂がいる。なんか感動…
「ヌハハ!信!此奴の実力は秦国内でも5本の指に入るとわしの本能が告げてあるぞい。」
ヒョウコウ将軍だ。圧力が凄い…
「将軍。ご冗談を。少なくとも、蒙武、王翦、桓騎、騰、そして貴方の5人にはまだ絶対に勝てません。よって5本の指は間違いです。」
まぁ、逆に言えば他の人らには勝てそうって意味だが。
「ヌハハ!まだ、と来たか。生意気な奴め!」
ガンガンと肩を叩く将軍。
別に痛くは無いけど、強く響いてくる。これが大将軍の重み、というやつだろう。
「将軍、それで、私を呼んだのは、何か作戦の指示ですか?」
「ああ、そうじゃったそうじゃった…あ、作戦はないぞい。戦は生き物じゃ!作戦など意味がない!」
…この人、全国の軍師・軍関係者を敵に回すぞ…ほら、貂だって微妙な顔してるし…
「な、ナルホド…それで、本題は…?」
「まあ、何でもないことなんじゃが、お前の下に飛信隊をつける。これと、うぬの私兵と合わせて、計1万1千で適当に動け。儂は残りの3万9千を率いて突撃する。以上じゃ。」
「「「なっ!(はぁ!?)(え!?)」」」
「将軍。理由は?自由に動くのなら張羽将軍の隊だけで十分じゃ?
うちは張羽将軍とまだ一度も共に戦ったことがない。正直連携がとれるか怪しい。」
貂が代表して聞いてくれた。
「理由などない。ただの勘じゃぁ。
お主らが共に戦えばきっといい方向に動くであろうというな。」
「でも…「将軍。了解しました。将軍がいうならそうなのでしょう。では、次に此方から提案します。」
貂の言葉を遮って話を進める。ヒョウコウ将軍は本能型の極致にいると言ってもいい。なら、素直に従うのも面白い。
「なんじゃぁ?」
「何てことはありませんが、開戦時は全軍で突撃しませんか?」
「「なっ!?」」
「ほう…」
「張羽将軍!それこそ無茶だよ!ちゃんとこの戦について、展望を考えなきゃ!」
「じゃあ、逆に聞くが、5万対12万。お前にそれだけの戦力差を覆す事が出来るか?
下手に策を弄してみろ。相手はあの李牧だ。どハマりして、全滅させられる憂き目さえある。
それに、ただ、突撃するんじゃない。
最低限敵将軍を一人以上撃つ。うちとしては、兵糧やその他憂いがある合従軍に対して、長期戦を持ち込みたい。長期戦を持ち込むには、将軍クラスを撃つことで容易に運び易い。ヒョウコウ将軍と俺あとついでにお前らが居たら何とかなるだろ。まぁ、後は気合いだ気合い。」
「よし!それで行こう!
じゃが、張羽の隊は儂らとはそれろ。右でも左でもいい。挟撃するぞい。」
ヒョウコウ将軍に採用された。挟撃って事ヒョウコウ将軍知ってるんだ。
あ、なんか貂が泣きそうになっている。
「まあ、明日からはうぬらをくっつけるがの。」
あ、それは確定事項なんですね。
開戦直前。
「飛信隊軍師。」
とりあえず、まだ名前を知らない設定なはずだからこう声をかける。
「何?」
「明日から連携して戦う前準備として、お前らの隊の補佐として、500人つける。自由に仕え。一応第一義としては、俺にお前らの練度を報告して貰うものだが、それでも精鋭だ。役に立つ。」
「ただ突撃するだけの戦に補佐も何も無いけどね。」
嫌味言われた…ただの突撃じゃなくて、一応は挟みこむんだけど…
「まぁ、一応ありがたく貰っておくよ。」
てか、貂さん敬語は…?
俺っち一応目上の立場ですぜ…
楚軍将軍の人が長々と演説している。
聞く気もないが、めんどくさい事するものだ。
こんな事するから、
「全軍…「突撃じゃあ!」なっ…」
こんな事になるんだよ。
流石ヒョウコウ将軍。
5万の秦兵が敵陣に向かって突き進む。
不思議と初撃は上手くいった。
先を進むヒョウコウ軍は勿論、飛信隊やその他の隊もなかなかやる。
勿論、うちの所も指示通り右にそれ、突き進んでいるが兵達に、『指揮官っぽい奴がいたら隊列を乱して でも斬ってね。ちなみに指揮官以上は今回の戦だと100人将クラスから上って定義するね。』と指示したため、挟撃なのにワンテンポほど遅れちゃった。
あれ、ヒョウコウ将軍左に進んで行っちゃった…
なんで!?
俺、あそこに行くの大変なんすけど!まあ、行ったら隊列乱れてかられるし行かないけど。
あ、それもう挟撃じゃないやん。
仕方ない、うちの軍の周りには指揮系統を失った趙兵らのカタマリが幾つもある。
これを狩って戦力を減らそう。
よくよく考えたら5万対12万。こちらからも多く削っておきたい。
てかヒョウコウ将軍速えぇ…
あ、ヒョウコウ将軍の後列ピンチっぽい。ヒョウコウ軍後ろをとられてる!?
あれは…趙軍が横陣右から右翼全軍が突っ込んでる…なんて無茶なことを…
だが、マズイ、もう既に半数ほどがヒョウコウ軍の後ろをとってる。
これ以上となると、ヒョウコウ軍後隊は壊滅する。
まずい…ヒョウコウ兵らまでも狩られている。
だが、こちらから救援しに行きたいが、進路を阻まれる…
敵将軍はなかなかやる。この中途半端な横陣の位置に精鋭兵を置くとは、相手はこれを読んでいたのか。
だが行くしかないか。
「張羽軍の騎馬隊の半数はヒョウコウ軍を救援に…「ーー!!」
副官に指示を頼もうとした時、若い大きな声が聞こえた。この声質は、恐らく信だろう。そうか、原作でも有ったな。こんなの。
…また原作に絡めなかった…
しかも乱戦のせいで、激の言葉が聞こえないし…
だが、まぁこれでヒョウコウ軍らは立て直すだろう。
ならうちも
「全、張羽軍に告ぐ!蹂躙しろぉ!!」
士気を高め、敵兵を狩ろう。幸いここは精鋭兵が集まっている。
ここを狩れるのは大きい。
『うおおおおおおお!!』
俺らは目につく兵を片っ端から切る。
俺も、この士気に乗り、大矛を振るう。
一振り振る毎に数人をまとめて薙ぎ払う。
…綺麗に切れてない敵兵も居るが、後ろがちゃんと仕留めてくれるだろう。
いい。最高にいい。
この調子で行けば…
ーー…?
何か嫌な予感がする。
相手は確か沈黙の狩人。ヒョウコウを諦めてうちを狙うこともあり得るかもしれない…
こういう時は勘に従うのが一番いい。
「もう十分だ!引くぞ!」
うちの本軍を退がらせる。途中に横、茂みの方に趙兵が目測1万程度居た。
あのまま進んで居たら後ろから狩られていたかもしれない。
ひょっとしたら、あの奥にはより精強な兵がいて挟み込まれたらと思うとぞっとするな。
よし、置き土産にあいつらを狩ってこよう。
「張羽軍専門騎馬隊は全員ついて来い!それから普段弓・後方支援部の隊はそのまま本陣に帰れ!他の奴らで余裕があったらついて来い!」
うちの兵は誰でも、剣、槍、矛などの近接戦闘歩兵と騎馬兵、弓兵、後方支援など何でも出来るように練兵している。その中で特に優れたものを専門分野として、隊を作り上げている。
今回は、うちの野営地の警護も含めて、近接的戦闘が若干劣る奴らを退がらせた。
精兵だけで突っ込む。
結果としては3分の1、3000ほど狩れた。残りの奴らは逃した。
深追いを避けたのもあるが、日も暮れてきたし、何より夜戦を避けた。
in夜
ヒョウコウ将軍に褒めて貰った。
ヒョウコウ将軍の勘によるとうちらの軍だけで計1万狩れたからとか。
…なんで勘と報告の実際の数値が一緒なんだよ。しかも戦場が若干離れてたのに。
そして、俺も挟撃から離れた事を詫びたがそれは許された。
凄く大きな人だなって思った。
そして、今はヒョウコウ将軍と一緒に飛信隊の野営地に来ている。
今回、飛信隊は万極を討ち取ったらしい。
正直これはでかい。
しかも、万極はただの将軍ではない。秦にとってはある意味李牧以上の脅威だ。
前線の村が何度奴に潰された事か…
「童信。そなたの起こした火は見事であった。なよっては居たが風が吹けば十分な大火となる。今回はまさに大火じゃった。」
ヒョウコウ将軍の独特な戦感がでた。
俺からしたら、意味不明なものだが、信には何となく理解できたらしい。
彼もまた、やはり本能型という事かな。
「…ヒョウコウ将軍。うちの軍で、敵兵を1万。指揮官級をざっと百人将以上をざっと100〜300ほど狩れました。指揮官の方の数に差があるのは、後半雑に狩ってしまったため、勘定に差が出てます。」
「うむ。見事じゃ。うちらと合わせて計1万7千程をやったかの。」
「1万…それから指揮官の首…これは大きい。」
ヒョウコウ将軍は雑だな…
貂さん。もっと見直してくれてもいいのよ。
後、飛信隊の人意外そうに驚かないでくれるかな…なんか下に見られてた気分…
「しかし、うちが削られた人数もざっと1万程居ます。
一つ聞きますが、貴方は同類と戦うことに慣れてますか?」
「ほう…お主いいよるの…」
「待って!同類って、相手は明らかに策略を…」
貂さんが何か言ってるが、納得させよう。
「ただの策略ならヒョウコウ将軍はまずはまらない。策略には動きがある。その動きをヒョウコウ将軍は機敏に感じられる。だが、今回は何も無かった。初撃は上手くいっただろ?あれは上手くいかされてただけだ。あの横陣の将軍は李白であることを確認した。あの李白が斜陣すら組まなかった。ということは、あれは李白の上に策略を行わせない人物がいるはずだ。それに、右翼…万極軍は横陣を押しのけてヒョウコウ軍を捉えた。普通の軍略家は嫌う手だ。おそらく敵の総大将は軍略とは正反対の位置にいる。ということは、敵は本能型だ。
そして、この事から相手の軍に李牧はいない。」
まあ、ただの直感も含むがな。と付け加える。
李牧…李牧…あちらこちらからその声が聞こえる。
そういや、李牧は信らと縁の深い相手だったな。
間違っても原作では…なんていわない。てか、いざその場になったら思い出す使えない原作知識なんていらねぇ。あ、でもヒョウコウ将軍の死因は印象的で覚えてるから、趙軍の動きを見て、報告しないと。
「ヌハハハ!大丈夫じゃあ。確かに今日は嵌められたが、明日はまぁ、どうにかなるじゃろ。ところで飛信隊は何人やられた?」
大丈夫なのかよ…という空気が出たが思った人は間違っていない。俺もちょっと不安になってるし。
「150…少ないのは張羽将軍が出してくれた500人隊が凄く踏ん張ってくれたから…今思えば、張羽将軍が出してくれなきゃ、倍は死んでたかもしんねぇ。恩にきる。」
…信君デレ期キター!?
まぁ、んなわけないか。
「いいよ、こっちとしても万極の首は助かる。」
「ヌハハ。そうか張羽が500出したのか!それじゃ儂は1000人隊を付けてやる!自由に使え!」
「ヒョウコウ将軍…そんなにもいいのか…ですか?」
この野郎ヒョウコウ将軍にはここぞとばかりに丁寧に喋ろうとしやがって。
「童信。儂には敬語を使うな。気持ち悪い。」
「なっ!?」
「ヌハハハ。まあ、援軍に関しては気にするな。これもまた儂の勘じゃが、今の軍事力ではどの戦場でも合従軍を追い返すのは困難じゃ。
必ず勝つには中からの新しい台頭が必要じゃ。そこにいる張羽やお主のような、な。」
「新しい力…」
おーい、一応千人将と将軍位には差があるのですがー?
まあ、ヒョウコウ将軍にとってはどちらも新進気鋭の若手としか思ってないんだろうなぁ…
「この戦争で化けてみろ。童信。」
「!!望むところだ! グビ。」
そういや、この隊は将軍の酒を飲んでるんだな…すげぇ。
俺もだいぶ前に付き合わされたことあるけど、飲んだ瞬間に吐いたぞ…みんなすげぇな…
てか、俺には将軍の兵くれないのね…
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side貂
張羽将軍というのは名前は聞いたことがあった。
新進気鋭の若手だって。
でも実際に生で見るまでは、そこまで強いとは思ってなかった。
軍略だけで考えたら俺の方が上だとも思ってた。
実際、軍会議でも突撃という短慮な方針をとることを提案していた時は失望さえした。親の権力で上がった奴なんだろうって。
でも、対李牧に策を弄するリスクを言われた時何も言い返せなかった。
それでも、張羽将軍が長期戦を展開したいと言っていた時は尚更策を弄する必要があるんじゃ…とも思ったけど。
その第一印象のせいか、彼が預けた500人隊も特に期待をしていなかった。けど、実際に戦場に出た時、ヒョウコウ将軍の軍隊はもちろん、張羽将軍がつけた500人隊の力は目覚しかった。正直、あの500人だけで、うちの全戦力1000人にかなり肉薄する威力があると思う。
信が後方に翻した時も、迷いなくついて行っていた。
あの500人のおかげでうちの隊の死者は減った。軍師として助かることこの上ない。
それだけじゃない。
張羽将軍本隊も凄まじかった。ヒョウコウ将軍の4分の1程の量で単純に葬った敵軍の量はヒョウコウ将軍本隊を上回っていた。それに、指揮官級も数百人倒したという。彼が討った量は、今後の事を考えると果てし無く多い。しかも、彼の犠牲者の量は僅かに600人だ。彼の軍はひょっとしたら秦国内でもトップクラスのヒョウコウ軍をもさえ上回っているのかもしれない。明日からは張羽将軍の軍に合流する。
足を引っ張らないように注意しないと…
幾つか補足。
主人公は原作知識をなかなか思い出すことはありません。基本事が起こってから思い出します。けど、主人公の知識も30巻までなので、原作知識が活躍するのはなさそう。
名前の由来は趙雲+関羽で趙の文字を変えただけという安直さ。
また、キングダム風にチャートっぽく戦闘力を表すと、
武力 95
知力 95
統率力 95
位の強さっぷりのつもりです。
また、私兵については、一人一人が最低でも飛信隊の崇原以上はあり強い人だと普通に信とかとなら斬り合えます。
やべぇ、強くしすぎた…
後ヒョウコウ将軍については、変換で出なかったので、カタカナにしてます。ちなみに彼が死亡するか生存するかはまだ未定。