明日は休もうかな?
俺の朝は早い。
まず、目覚ましを止め何故か俺のベットでぐっすり眠っているこの駄犬(マキ)を起こすことから始まる。
「おい、マキ起きろ」
「・・・・・すピー」
器用に鼻提灯を膨らましやがって、割ってやろうか。
まあ、だがいいこいつをどうやって起こすかを考えよう。
ふむ――――
「・・・・(もにゅ)」
「んんっ!!」
「・・・・(もにゅもにゅ)」
「んっ!?」
「(もにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅ)」
「あんっ!・・・・ん~、朝かぁ」
マキは目を擦りながらベットから起き上がり両手を上に向けながら欠伸をしていた。
「おう、はよ。早く顔洗ってこい。飯にすっから」
「おぉう。・・・・・それよかなんか胸に違和感があんだがなんか知ってるか?」
「知らん、微塵もしらん、興味もない。」
すると、マキは『そっか~』と言いながらベットから立ち上がり顔を洗いに行った。
違和感など知らん、俺はマキを起こすために仕方なくやったのだ。
柔らかかった、朝からご褒美あざっす!!などとはけして思ってはいない。
まあ、そんなこんなで俺とマキは半同居をしている。
いや、半同居じゃねぇな、だって週7いるし。
同居の申請してないだけだよあとは?
そんで、朝食を俺が作り2人で食べ制服に着替え家を出る。
そして、マキとは途中で分かれ俺は稲村高校へマキは電車の上へと分かれた。
・・・・ん?なんだ、おかしいとこなんてないだろ。
湘南じゃこれぐらい普通普通。
「はよー―――――って、やべ!」
「昨日のドラマなんだけど―――え?うわっ!」
このように、何時もは人が溢れかえっている通学路も俺が通れば道が割れるのも普通
会話の途中でさえ俺とは目を合わさないようにすることも普通。
この普通に慣れてしまってはいけない気がするがもう遅い。
去年の頃にはもう慣れてしまったからな!!
「・・・・はぁ」
この露骨なまでの避けっぷりに少し苛立ちを覚えながらも通学路を進んでいくと後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「旭、おはよう」
「・・・おう。はよヒロ」
こいつは、長谷大。
俺とは幼馴染というやつで昔からの腐れ縁。
こいつは善、悪こだわらずに話しかけるある意味ですごい奴だ。
「おはよう、旭。相変わらずだな、この光景は」
「うっせ、黙ってろヴァン」
こいつは板東太郎
学園でも人気のある男子生徒で頭も良く、学年一位の頭脳を誇る。
さらには無類の不良嫌いでありよく俺のことを目の敵にしていたが、1年たち俺の人柄がわかったのかこのような会話が出来る程度には仲好くなった。
「おはようございます。大神君」
「ういっす、委員長。今日も委員長が決まってるぜ。」
「それって褒めてるんですよね?」
「あたりまえじゃん」
この女子は本名北条歩。
皆から委員長やオカンとか言われている。
また、委員長というあだ名が定着しすぎて委員長の本名が分かるのは俺と先生だけになってしまった。
「旭と一緒にいるとなんだか通学が楽だね。ねえ、ヴァン」
「未だに怖がられているんだろう、これだから不良は。なぁ、旭?」
「なぜ俺に聞く、嫌味か。」
「ふふっ、みなさん仲がいいですね。」
他愛もない会話を続けていると校門が見えてきた。
それにつれヴァンの眉間の皺が深くなっていく。
「―――今日もか」
ヴァンの視線を辿ってみると不良たちが縦一列に整列しているのが目に入った。
「テメェら、愛さんに怒られっから、通行の邪魔はすんなよ。」
「「「うっす!」」」
そこにいたのは辻堂の配下―――通称、辻堂集団がいた。
つうか、だせぇよ名前。
名前に軍団って付けんなよ。
恋奈でさえも江乃死魔っていうチーム名にしてんだし。
もっと凝った名前にしてやれよ。
「迷惑なやつらだ。」
「それは、同意する。」
「まあまあ、ヴァンも旭も落ち着いて」
「いるだけで朝の空気が悪くなる」
「ほんとほんと、校門通るだけでメンチ切られる立場になってみろ。」
現に、今もすっごく切られてるよ。
目線で切られてるよ、俺。
「ヴァンは相変わらず不良っぽい人が嫌いだね。
旭はやっぱり、不良がらみじゃない?不良界のことはあまり知らないけど。」
「不良だぞ、好きな人間もいるものか。」
「だが、俺のことは好いてくれてんだろ?」
「当たり前だ、昔と今では違う。
昔こそ、旭のことを疎ましく思っていたが今では親友とまではいかないが心の許せる友人だと心から思っている。」
「・・・・・あのね、そんなマジに返されてもね。
逆に困るというか何というか。」
ボケたのを天然のボケで返された。
さすが板東太郎侮れん!
「だが、まあ話は変わるが旭は災難だな。3会のこと」
「ん、まあな」
「そういえば、土曜の会議も来なかったんじゃなかったっけ?」
「あぁ、来てねぇな。うん」
「辻堂さん。・・・やっぱり準備なんてイヤですよね」
「まあ、不良だしな、あいつ。」
「それを言うならお前も不良だろ。
だが、お前はきちんと言われたことを守っている。
まったく、ほかの不良達も旭を見習えというのに。」
「まあ、決まっちまったもんだし、運も実力の内ってゆうしさ。
それにまだなんもしてねぇし、つーか辻堂といると喧嘩になるからいらん。」
ヴァンが言った3会とは正確に言うと『海開会』。読み方が全部「かい」だから「3会」
この町が毎年行う、海開きのための催しなんだけど、伝統的に地元の学園の係が手伝うことになっていて今年は稲村学園という理由。
何で俺に関わってくると言うと係はクジで決めたんだけどクジを引いたのが俺とあろうことか辻堂だった。
「・・・あのときはすごかったね」
「ああ、大の言う通りだ。教室の中の温度が急激に下がったのだからな。」
「私なんて震えが止まりませんでした。」
そんな事は無かった気がするけどな。
ん~、と確かあんときは――――
5月上旬
「これから3会に関する係を決めたいと思う。
公平を期すためにクジで決めるぞ。」
周りでは、ざわざわと隣同士で当たった時のことを話しあっている者も入れば俺や辻堂のように我関せずと眠りこけている奴もいる。
「はーい、静かに。
じゃあ、出席番号順でいくぞ。まずは――――――――――」
次々に名前が呼ばれる中、未だに当たりは出ずにとうとう俺の番まで回ってきた。
「次、大神。おい、大神!寝てないで早くこんかぁ!!」
それでも、眠りこけていた俺を後ろの席のヒロが背中をさすり俺を起こし俺の番だと告げる。
「ん、ん~~~!!ふぁ~あ、今行くっすよ。」
重い足取りで前に赴きクジ入れの中に手を突っ込み紙らしきものを掴むとそのまま出しぬき先生へと渡す。
「最初に言っておくが、当たった者は強制だからな。
それを忘れるなよ、大神」
「分かってるっすよ。っていうか当たるわけないじゃないっすか。
何分の何だと思ってんすか?」
そう、俺はこの時まではそう思っていたんだ。
当たる筈がない、そんな根拠のないことを。
「・・・そうだな。お前は、運がいいようだ。」
「でしょ?」
「大当たりだ、馬鹿者が」
そこから先はあまり覚えていない、気が付いたら自分の席に戻り机の上に頭を突っ伏していた。
「・・・・(チーン)」
「ははっ、どんまい旭。」
ヒロが後ろで何にかを言っているようだが、俺の耳には入ってこなかった。
なんでだよ、何で当たるかねぇ。
クジも空気読めよ、俺、不良だよ?
こんな行事なんてサボる人種だよ?
「・・・・(チーン)」
「どんまい、旭」
ヒロにさすられている背中が少しばかり暖かく感じた今日この頃。
とまあ、そんなこんなで1人は俺が選ばれたのだが他のもう一人がなかなか引かなかった。
そして、辻堂の番に回りクジを引く。
「・・・」
「・・・ふむ」
先生は顎に手を当て何かを考え始めたかと思うとすぐに手を外しうんうんとうなずきながらこう言った。
「まあ、いいだろ何事も経験だ。
おめでとう辻堂、大当たりだ。」
その瞬間、教室内の音が消え体感温度も徐々に下がっていくという感覚に陥った。
「これで決まったな。よし、辻堂、大神二人で頑張るんだぞ!
じゃあ、解散!!」
この時の教室内にいる2人以外の生徒の心は1つだった。
『逃げたなあの野郎!!!!』
まあ、そんなことはどうでもいい。
3会の準備?いいさ、やってやるさ。
ケジメはきちんと取ってやるさ。
でもな、辻堂テメェはだめだ。
俺は伏せていた頭を上げ、辻堂は前を向いたまま固まっていた体をこちらに向け
そして―――――――
「「アァ?」」
この瞬間、教室の温度は零になった。
0時までに終わらなかった。
書いていると時間が早く感じるのよね。
やっぱ、ストックを作ったほうがいいのかな?
まあ、いいか。
では、みなさんおやすみのチェケ~ラ!