けど、お金がない。
はぁ、もう一度、映画泥棒にあいたいなぁ。
月曜日から一晩明け、今日は火曜日。
俺は眠い目を擦りながらキッチンに立ち朝食、そして自分の分の弁当とマキの分の弁当っていうか重箱を作っていた。
昨日はパソコンで猫を飼うための道具や心得などを調べていて眠るのが遅かった。
マキも猫を飼うことを反対しなかったし、シロ(仮)はマキになついてたしな。
やっぱり、マキに同族の匂いが感じられたのか。
そして、俺は昨日市子に急遽買ってこさせた猫用のミルクをシロ用の皿に注ぎシロに差し出す。
シロは、トコトコとミルクの入った皿を見つめ、その後で舌を出しぺろぺろとミルクを飲み始め気にいったのかにゃーと鳴き声を出した。
「・・・・」
か、かわいいじゃねぇか、この野郎。
思わず無言になっちまったぜ。
それに引き替え家の駄犬は。
俺はソファーで眠っていたマキに目線を映す。
マキは未だに眠っており、静かな寝息を立て大きな胸を上下させる。
「・・・すぴー」
「ふむ。」
そうして、俺は徐にマキに近づき足を振り上げある個所に足を下ろした。
「おい、何時まで寝てんだ、この駄犬が(ふにょふにょ)」
「・・・んん!・・・もう朝かぁ」
「早く起きろ(もみもみ)」
「あ~、わかってるぅ~」
「ったく、寝るんなら部屋で寝ろって言っただろうが(もにょんもにょん)」
「んー、わかったよぉ・・・・・・で、いつまで胸揉んでんだ」
「揉んでない。触ってるまたはイジッてるんだ」
「余計に悪いだろうがぁ!」
そして、マキは俺の足を退かしながら起き上がり頭を欠きながら洗面所へと向かった。
「ったく」
「飯はもう出来てるから、早くしろよ」
マキはなぜだか俺に胸を触られても怒んないんだよな。
普通の女性なら怒っても当然だと思うが。
・・・・まあ、触る方も触る方だけど。
そして、顔を洗い終わったマキはテーブルえと腰を下ろす。
「ごっはん!ごっはん!」
「はしゃぐな、まったく」
「ガツガツガツっ!!!」
「・・・・はぁ」
テーブルに並んだ朝食が次々に無くなっていく、
朝からよく食べれるな。
さて、俺も――――
「・・・・・あれ?」
「うまー」
「・・・・」
なんでだろ、俺の分がいつの間にか無くなってるんだが・・・
「・・・・おい」
「ん~!うまかった!ごっそさん!!」
そう言い、マキは自分の部屋に制服を着替えに行った。
「・・・・」
逃げたなあのヤロー。
はぁ、今日は朝飯抜きか。
まあ、でも―――――
「朝から、あいつの笑顔が見れたしいいよな?」
そうだろ?とシロの方に言うとシロは可愛らしくにゃーという鳴き声で返してくれたのだった。
そして、シロの見送りで俺とマキは自宅を出た。
何時ものようにマキは電車の上に俺は歩きで学校へと向かった。
「ふぁ~あ、ねみぃ」
今日は、ヒロ達とは合わなかったな。
ま、それもそうか、いつもならもうクラスにいる時間だしもう行ってんだろ。
「ん?」
「あ?」
もう少しで、校門というところで辻堂とはち合わせた。
なんか、最近よく合うなこいつと。
「はよ」
「・・おう」
俺は辻堂にあいさつをすると辻堂は顔を背けながらも挨拶を返してくれた。
ん?なんだか顔が赤くないか辻堂の奴、風邪か?
「いかんのか?」
「・・・今行くと周りに迷惑かかんだろ」
「ふーん」
難儀なものだな。
そんなことまで考えてやってんならやめればいいのに。
「そーかい、じゃ、クラスで」
「おう」
待ってもよかったが、周りの視線がウザそうだったので俺は先に学校へと向かった。
校門を越えるといつものごとく不良達が整列しており、その先にヒロ達の後ろ姿が見えそこに向かおうとするとちょうどよく辻堂が現れた。
「全員整列!!」
葛西の呼びかけに全員が姿勢を正す。
不良達がそんな背筋を伸ばしてるとこはあんまみたくねぇな。
「おはようございます、愛さん!」
「「「おはようございます!!」」」
すると、辻堂は葛西に通れない人の事を指摘し、全員がチリジリになり解散した。
そんな時に―――――
「辻堂ォォォォッッッッ!!!!」
「大神ィィィィッッッッ!!!!!」
髪がすっげぇことになってる奴が3人バイクに乗り辻堂と俺の事を叫んでいた。
うわっ、すげぇあれ、セット大変そうだな。
「よく来たな辻堂、大神!」
来たのはお前らだがな。
バイクに乗って大丈夫か?
その髪、崩れないのか?
「我ら千葉連合よりつかわされた、千葉のジャックナイフ3連星!」
「テメェ等の首をいただきにきたぜぇ」
朝からこのテンションはちょっときついな。
なんなんですか、君等?
徹夜明けなんですか?
「俺の名はエッジ!ナイフ捌きでは右に出る者のない、人呼んで千葉の流星ぇ―――デッドナイフゥ・エッジ!」
先頭に立っている奴がカッコよくナイフ片手にポーズを決める。
おお、練習したのかな?
「そして俺は!バタフライナイフ二刀流で10人を捌いた、人呼んで千葉の忍者――――バター次春!!」
へー、スゲェ呼び方だな。
バターですか・・・・。
「そして俺は、千葉最速のナイフ使いにして千葉最強の刺客――――デットナイフ・エッジィ!!」
被ってるんだけど言わない方がいいかな?
それに、なんか顔も似てる。
あれ?どっちが最初のデットナイフ・エッジだっけ?
「さぁて、年貢の納め時だぜぇ辻堂、大神!」
「・・・はぁ」
「・・・だる」
あ、やっぱ辻堂も同じこと考えてるな。
まぁ、朝っぱらからこれは無いよね。
「クミ。ケンカは放課後からって看板さげとけ。朝8時にこのテンションはキツい」
「す、すんません」
「ほんとだぜ、寝起きの頭に声が響く」
「す、すんませってなんで私がお前に謝ってんだ!!」
「いいじゃん、別に」
「・・何やってんだ、オメェら?」
「葛西イジり」
「テメェェェ!!」
こいつってイジりがいがあるな。
市子といい勝負だな。
すると、辻堂はため息を漏らしながら軍団の奴らに声をかけた。
「はぁ、お前ら後は任せた。たった3人だしなんとかなるだろ」
「「「うす!」」」
辻堂の言った事に元気よく返事をする辻堂軍団。
言われた軍団の連中はバットやら角材やらを手に取る。
どっから出したんだ、それ?
すると、エッジ3兄弟が――――
「おっとぉ!雑魚にゃ興味ないぜ!」
「欲しいのは辻堂、大神――あくまでテメェ等の首だけだ!」
「ヒャッハー!」
「ヒーハー!」
その内、2人の兄弟が委員長、ヒロを捕まえナイフを出す。
「きゃ……っ!」
「うぐ!」
「ヒヒヒ!稲学の生徒が傷つくのは避けてぇよなぁ」
「その通りだぜぇ、ヒーハー!」
人質を取ってすでに勝った気でいる兄弟の一人にヒロが声をかける。
「あ、あのぉ、逃げた方がいいと思いますけどぉ」
ああ、ヒロ言わなくていいぜ
だって、俺と辻堂はもう――――――――
「あぁ!なに言ってんだ!!こっちには人質がいんだぜ!
おい、大神!辻堂!この地味メガネと優男、ヤられたくなきゃ大人しく―――」
――――――キレちまってんだから
「いぁ、ぎゃあああああああ!!!!」
辻堂は一瞬のうちに兄弟の兄(仮)に近づきナイフを持つ方の腕をへし折った。
「ぐ、ぐぺっ」
そして、もう一人の方は俺が顔面を殴りつけ鼻を顔に陥没させ地面に叩きつけた。
「朝からテンションあがるタイプじゃないが―――ゴミの始末はしなきゃダメか」
「オメェ等さぁ、少し黙れよ。」
俺が沈めた一人以外の兄弟達を俺と辻堂で睨みつける。
「ひっぃ・・・ひぃぃぃ」
「あわ・・あわわわ・・・」
俺と辻堂のメンチを真正面から見た奴等は震え上がりヒロと委員長を解放した。
「心配させんなよ」
「大丈夫か?ヒロ、委員長」
「は、はい」
「う、うん」
すると、辻堂に手を折られた奴が腕を抑え脂汗を垂れ流しながら言葉を放つ。
そのすきに、委員長とヒロを後ろに下がらせ俺と辻堂は相手を見下ろす。
「てっ、てめぇら、躊躇なく」
「うるせェよ、テメェ等」
「人質取って大人しくしろって・・・バカかお前ら?
正義の味方でも相手してるつもりかよ・・!」
「ひぃっ!」
「俺達は不良だぜ?正義なんて知ったこっちゃねぇんだよ」
「ぴぃ!」
怯えるエッジ達を見た俺達は意識がある二人に近づき名乗りを上げた。
「一応礼儀だし、名乗っておこうか。
湘南三大天のひとり、辻堂愛。不倒不敗の喧嘩狼―――だそうだ」
「白狼会総長、大神旭。
歴戦連勝の白狼――――だそうだぜ」
「「この名前だけでも覚えて帰りやがれ」」
そうして、俺と辻堂はエッジ兄弟の顎にアッパーを喰らわせ大空へとぶっ飛ばした。
「出たー!愛さん77の殺し技のひとつ!ギャラクティカ昇竜拳!」
「漫画なら見開き確定の大技だぜ!」
こうして、騒々しい朝は終わりを迎えたのだった。
そして、放課後
「おい辻堂、ちょっと屋上まで付き合えや」
「・・・・・・は?」
まだ、湘南の夏は始まったばかり、二人の狼の決着も早いかもしれない――――
今回は早めに書けたと思う、面白いとは別にな。
う~ん、右肩が痛い。
これが老いか・・・・・悲しいものだな若さという過ちは。
というわけで、明日も元気にチェケ~ラ!