IS‐涙なくして瞳輝かず‐   作:三三三 三雲

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二十二話「ツーマンセル」

一夏とあからさまに敵対し、そのことから自身も強く嫌悪しているラウラ・ボーデヴィッヒとペアを組むというのは、篠ノ之箒にとってはとても都合の悪いことであった。即席ペアとはいえ互いにカバーしあい、一夏をはじめとする専用機持ちペアに当たった際も全力でぶつかり、勝利をもぎ取る。そうして優勝したあかつきには…という計画はすべてご破算。一夏との真剣勝負など叶うはずもない。

挙句の果て…発表された対戦表によると一夏たちとあたるのは一試合目。早いにもほどがある。悪いことというのは連鎖するものであるらしい。 

 

「…ふん、手間が省けるというものだな。」 

 

更に加えて、そのラウラはといえば、なんだかものすごく好戦的に笑っていらっしゃる。こちらの事などまるで眼中にない。 

 

「…最悪だ…」 

 

本日二度目の呟きと、深いため息を零すのであった。 

 

その後、なんとか気を持ち直して会話を試みるも、返ってきたのは

 

「邪魔をしなければそれでいい」

 

そりが合わないことが改めて明らかになった瞬間であった。

 

 

 

そんな一部の生徒の憂鬱などモノともせずに開催されるのが学校行事というものであり、事ここに至っては中止などありえないし、延期などよっぽどのことが無ければされない。 

 

注目すべきは一年生の第一試合。なにせ早くも専用機持ちの登場である。三つのアリーナで三つの学年の試合が同時進行で行われる本大会だが、一試合目から期待の星、国の威信を背負った彼らのお披露目。これを見ない手などない。観客席に若干のバラつきが出るのは仕方のないことであった。 

 

やがてトーナメントの幕が上がる。 

 

一年生第一試合。注目の対戦カード。そこに表示されている、片方のペアは、 

 

セシリア・オルコット、ルイス・ルース ペア 

 

であった。 

 

 

 

唯一(?)の男女のペアという都合上、セシリア、ルイスペアは着替えなどの準備を済ませ、適当な廊下にて集合、そこに設置されたモニターを眺めていた。 

 

「…一試合目、ですわね。」 

 

「ええ…なんとも複雑な気分です。」 

 

出席番号一番の気分を存分に味わっていた。因みに対戦相手は他クラスのペア。当然、専用機などないし、代表候補生でもない。こうなると、相手には悪いが結果は明白であった。 

 

ということで、話し合いは徐々に、どれだけ手の内を見せずに倒すかということになる。加えて、祖国はIS先進国家であるイギリス。負けるなど元より、辛勝すら許されないだろう。手加減はするが、妥協はしない。 

 

…とはいえ。やはり少し申し訳なく思うルイスであった。(この考え方も既に失礼なのは承知の上だが。)

 

 

 

開始の宣言がされ、ピットに居た計十二名の生徒がそれぞれの舞台へと降り立つ。かくして学年別タッグマッチ、ツーマンセルトーナメントの火蓋は切って落とされたのだった。

 

因みに、この状況で観客席に笑顔で手を振った者は後にも先にも最初の一人だけだったという。




大変遅くなりました。書いてる段階で修正すべき点が幾つか浮上したため、対応に追われていたというのが今回の言い訳です。
しかしこれでようやく大まかな流れが決まったので、次話はもう少し早く仕上がるかもしれません。


ラウラ箒vs一夏シャルは、第二試合に回しました。セシリアルイスを後に回すと、どうしても無理があると感じた為です。

学年ごとに違うアリーナで同時進行する、というのは独自設定です…多分。この辺の流れが明記されていたか覚えていないもので、はっきりしないです。が、一試合ごとにやってたら時間もかかるし、そもそも複数のアリーナがあるのに非効率なのでは?という考えのもと、こうなりました。
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