IS‐涙なくして瞳輝かず‐   作:三三三 三雲

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期限が差し迫る他のことやってたら結局いつも通り遅いとかいう


二十三話「エメラルド・ピュープル」

一学年最初の試合。イギリス代表候補生ペアは、来賓客ばかりか教師陣にも注目されている。というのも、ルイスのISは(用途こそ事前に知らされていたが)かなり物珍しいからである。設計思想は分かる、有用性も分かる。だがしかし、それはいわゆる戦力の無駄遣いとも取れるからである。

 

現れたる「青い雫」。セシリアのブルー・ティアーズと、それに付き従う「エメラルドの瞳」。ルイスのエメラルド・ピュープル。授業中では余り武装を施していなかったが、ここに至っては完全武装済み。その外見はかなりゴツゴツとしていた…

 

ルイスのIS、「エメラルド・ピュープル」は、かなり特異な立ち位置にあるISであった。そもそも、ISという「兵器」は決戦兵器とも言えるほどの切り札だ。一機一機が一騎当千であり、単騎で戦場を一掃するほどの働きを当然のように求められる。

だが、エメラルド・ピュープルは違う。その用途は『ブルー・ティアーズの完全支援機』。これまで指摘されてきたブルー・ティアーズの問題点、すなわち『BT適正者の数及び練度』と『実弾兵器がないに等しい』こと。これら二つをカバーするためのISであった。武装は試作量産型スターライトに加え、アサルトライフル一丁、肩部、脚部にミサイルポッド。そしてシールドが二つある。

 

戦闘の幕が上がる。先に仕掛けるは相手方。打鉄とラファールで組んだ遠近バランスの良いタッグである。打鉄が切り込み、ラファールが火器支援をする。基本を押さえながらもフェイントを交えつつ肉薄してくる打鉄。そのフェイントにしっかり対応しつつ的確な援護をするラファール。彼女らの連携もかなりの高水準で仕上がっていた。

それに対し、ルイスはおもむろにシールドを取り出した。ラウラの砲弾を防いだいつぞやのそれである。独特な四角形の、無骨なそのシールドはラファールからの弾丸を弾く…否、受け流す。その間セシリアは、数歩引きつつラファールに射撃。青いビーム光は的確に腕を狙っており、ラファールは回避を余儀なくされる。

 

続いて肉薄してきた打鉄。上段に構えたブレードが振り下ろされるより速く、ルイスは打鉄に近づく。たたらを踏む打鉄だったが、勢いのついた攻撃を止められない。そのまま振り下ろされた刃をシールドの上辺の部分で弾く。直後、ルイスはそのシールドで相手を宙に打ち上げて見せた。

 

そこに待っていたのはセシリアの正確無比な射撃第二弾。思わぬ方法で空中に上げられ、硬直した打鉄の胴部を数度撃ち抜き、無力化。

 

後はルイスがシールドで残るラファールの攻撃の尽くを防ぎつつ、セシリアの射撃がシールドエネルギーをすべて削り飛ばした。

この二人は、見事、シールドとスターライトmk.Ⅲだけで相手を圧倒して魅せたのである。その間言葉も交わさず…。

 

会場は勿論色めきたった。IS学園に入学するという都合上、ルイスのISのコンセプトは他国にもある程度知れ渡っていた。支援機で、操縦者は男。導き出される推論は言うまでもなく。だがその実、彼は代表候補生であるセシリアの足を引っ張ることもなく、完璧なまでの連携をしてのけた。しかも、シールドのみで。これにはどの団体も評価を改めざるを得なかった。

 

 

 

休まることなく、次も代表候補生出場の試合である。お次は一学年において最も注目される対戦カード。ドイツの代表候補生&篠ノ之束の妹vs織斑千冬の弟&フランスの代表候補生。どこか因縁めいた組み合わせである。

 

学年別タッグマッチトーナメントはまだ始まったばかりである。




誰も喋らないん回。
毎度毎度お待たせしまして申し訳ございません。てへぺろ。…うわぁ
…さて、ここで遂にルイスくんのIS登場です。やっと。出番がなくて大変でした。本当はもっと語りたかったりするのですが…またの機会ということで。いずれはスペック表とかも出してみたい。
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