昼食時。自分と同期で転入してきた中国代表候補生の凰鈴音が織斑一夏と接触した際の反応。織斑一夏が時々向ける笑顔に対して顔を赤らめる様子、そしてなによりも、これまで家にいた頃には見たことのない種類の笑顔…。
ルイスは決して鈍感ではない。人の心の機微というものは総じて学んでいたし、察していた。
つまり、気付いたのだ。主の密かな(?)恋心に。
(セシリア様がお選びになった男性…つまり将来的には彼が第二の主ですか。)
失敗など考えていないようである。
その彼から放課後に誘われる。
彼曰く
「俺、放課後は毎日箒とセシリアと特訓してるんだ。良かったらルイスも来ないか?」
とのこと。本来なら断る理由はない。だが、主の思いを知っているルイスとしては
「大変申し訳ございません。参加したいのは山々なのですが、何分来たばかりで荷解きなどもしていないのです。」
と断る。主と一夏、二人だけの空間ではないのが少し残念だが、そこはどうか頑張って欲しい。気遣いのできる執事であった。
夕方。事前にセシリアの部屋番号を聞いていた彼は久し振りに紅茶でも淹れようかと思い立つ。本人がどう思うかはともかく、これも彼なりの気遣いの結果である。同室の一夏にその旨を告げ、向かう。当の主はまだ帰宅していなかった。
「はいはーい…ってルイスさん!?」
「突然申し訳ありません。セシリア様はいらっしゃいますか?」
「あ、あのー、えーと、まだ帰ってないっていうか…あ、良かったら!中へどうぞ!」
「?えぇ、分かりました。わざわざありがとうございます。失礼します。」
やや緊張気味のセシリアのルームメイトに、持参したハーブティーを振る舞いながら談笑する。その後、どこか疲れた様子で帰ってきたセシリアに蹴り出されるまで。
翌日。寮の、自分に限らず女子部屋には絶対に入るなと主からの君命をいただいた。
試合当日。1年生第一試合は第二アリーナでの一夏vs鈴。あの後、一夏はなにやら鈴を怒らせてしまったようで、今回の試合にかける鈴の思いは相当強いようである。気迫が凄い。謝れば痛めつけるレベルを下げるくらいはしてあげるとか何とか言っている。会場全体ドン引きである。そうしたうちに開始のブザーが鳴り響く。
戦いはやはりというかなんというか圧倒的に鈴の有利だった。最初こそ互角に斬りあっていたが、鈴のIS≪
(やるしか…ない!)
一夏の顔つきが変わる。一夏はこの一週間、織斑千冬先生に教えてもらいながらある一つの技能を習得していた。その名も『
ただし、奇襲というのは、その名の通り奇なる襲い方である。一度見せてしまっては、奇襲は既襲となる。相手が代表候補生、自分にはまだそれほどの技量がないとなると、実質効果があるのは一度きり。
それでも覚悟を決め、爆発的に加速し…
突如、アリーナ全体に衝撃が走った。
ルイスくん視点に徐々に変える努力をしています。が、出来ません。個人的には俯瞰視点の方が得意なのかも?いっそこのまま行こうかとも考え始めていたり。
裏(?)設定として、ルイスくんは幼少期から尽くすことのみを第一に考え、教わってきたため、悪く言えば常識を知りません。そんな描写を無理やり詰め込んだのが前半部分です。