遊戯王5D's ~荒野のデュエリスト~   作:鬼柳高原

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第40話 死神

 

「遊星、調子はどうだ?」

 

 遊星がマルコムに雇われた翌日の正午。バーバラの花屋の店先で決闘銃を磨いていた遊星にフリントが声を掛ける。

 遊星はトリガーガードに指を掛けて銃を回転させてからガンベルトに決闘銃を収め、フリントに振り向いた。

 

「ヒュー! 様になってるね遊星。全部終わったらクラッシュタウンに住まない?」

 

 フリントの横にいたフレアが遊星のガンプレイに軽い拍手を送る。

 今のガンプレイといい、着ているポンチョといい、今の遊星はここで活動する決闘者と言っていい程、クラッシュタウンに染まっている。

 

「考えておこう。……調子はいい。後は決闘するだけだ」

「それにしてもビックリよ。何時の間にか遊星がマルコムの助っ人になってるだなんて。……しかも私に何も相談しないで」

 

 フレアは少しだけ頬を膨らます。

 フリントが提案し、全員で練り上げた鬼柳奪還作戦――――それはマルコムの助っ人となって鬼柳を倒し、そのまま彼を強奪して逃げるというものだった。

 

「仕方ないわよフレア。モタモタしてられなかったんだから」

 

 バーバラが花束を持って店の中から姿を現す。その花束の中にはダイナマイトが混じっていた。

 

「……本当に強行手段で行くのね。何かドキドキしてきちゃった……遊星なら大丈夫だろうけど」

「私も最初は驚いたけど……やっぱりこれしか無いわ。……一応、確認しておきましょ」

 

 バーバラが三人に作戦の内容を確認を始める。

 まずは遊星が決闘で鬼柳を倒し、鬼柳がラモンに取り付けられている”拘束”を解除する。

 

「こいつが厄介だからな……」

 

 遊星は自分の決闘銃に取り付けられていた装置の残骸を取り出す。それはマルコム・ラモンが自軍の決闘者の決闘銃に仕掛けている小型爆弾であった。

 

「本当に信じられない……自分の味方にこんな物を取り付けるなんて……」

 

 フレアが険しい表情で解体された小型爆弾を睨む。

 表面上は助っ人達に低姿勢で頭を下げていたマルコムやラモンだが、内心ではまったく信じてはいない。この用心深さが彼等を一組織のボスへと成り上がらせたのだろう。

 

「この”拘束”はお互いの了承の下で行われているわ。……そして、そこに”隙”がある」

 

 決闘銃に仕掛けられた爆弾は決闘に敗北した瞬間、解除されるようになっている。せっかく得た労働力を相手に爆破されることを防ぐ為だ。

 

「俺が勝てば、鬼柳の爆弾は解除される。そして、俺の爆弾は既に無い。俺が爆破される事は無い。……これならば問題なく鬼柳を連れ出せる」

 

 遊星は笑みを浮かべながら他の三人を見渡す。

 爆弾さえ解除すれば後は簡単。鬼柳が”地獄の案内人”に連れて行かれる前にバーバラが花束に隠しているダイナマイトで場を撹乱。その隙にブロンソンとバーバラが鬼柳を連れ出し、待機させておいた車に載せて逃走。遊星とフリントが殿として追手を食い止めつつ、車を追ってクラッシュタウンを離脱する――――これが作戦の全容である。

 

「これが終わった後も鬼柳の説得に兵隊集め、クラッシュタウン解放作戦とやることは山積みだが……まずはこれに集中しよう」

「ああ、頼んだぞ遊星。……フレア、やはりクラッシュの所には戻らないのか?」

「……昨日も言ったけど、私じゃ足手纏いになるだけ。狙われてる事だって解ってる。でも……私だって”チーム・サティスファクション”の一員よ! 無視されたけど、今だって鬼柳のことが心配。だから……せめてこの決闘だけは見届けさせて」

「……解った。だが絶対にバーバラの店から出るなよ。何かあったら、すぐに裏口から逃げろ。いいな?」

「うん」

 

 

* * *

 

 

「マルコムさんよぉ!今日もいきのいい奴を頼むぜ」

「そんなことを言ってられるのも今のうちだ! 今日こそあの”死神”野郎を地獄の山に送ってやるぜ!」

 

 とうとうやって来た夕暮れ時。”地獄の案内人”を挟み、何時もと同じ様にマルコムとラモンが顔を合わせる。

 周りには観客の群れ。その中には変装したブロンソンと、ダイナマイトを仕込んだ葬送の花束を持ったバーバラが紛れ込んでいた。

 

「(来た……遊星は……?)」

 

 バーバラの店の中から外の様子を窺っているのはフレア。助っ人となった遊星の姿を捜す。

 

「(元々この町にはレンタル決闘大会に出場しに来ただけだったのに、何時の間にか気に入って、住み着いて、こんな大事に関わってるなんてな……人生って不思議なもんだ。……絶対に成功させるぞ! ……ん?)」

 

 ブロンソンが気合を入れなおしていると、反対側の群れにウェストがいることに気付く。

 

「(な、何やってんだ!? ……そういやフレアも見たって言ってたな。こっちに連れて来た方がいいか……だがしかし……どうする……下手に動く訳にも……)」

 

 ブロンソンが迷っていると、ラモンが高笑いし、マルコムが悔しそうに顔を歪ませる。対面の会話が終わったようだ。

 

「うちの先生が負けるかよ! さあ先生、今日もちゃちゃっと片付けてくだせぇ」

 

 ラモンがそう言って後方に声を掛けると、鬼柳が昨日と変わらない無表情で前に出てくる。

 

「何おう! ……先生、頼みますぜ」

 

 マルコムも同様に後方へ声を掛けると、遊星が前に出てくる。その後ろにはフリントも立っていた。

 

「へへ……フリント先生、すまねぇな。アンタと遊星先生を疑ってる訳じゃねぇが……万が一って事もある。そん時は推薦者の先生にも責任を取ってもらわなきゃなりませんので」

「解っている」

 

 この決闘で遊星が負ければ、その推薦者であるフリントも一緒に鉱山へと送られる事となっている。

 

「……鬼柳」

「……やはり、お前か」

 

 遊星と鬼柳が対峙する。漸く言葉を交わすことができたが、鬼柳からは親しみの念すら伝わってこない。

 

「また会ったな……フレアも待っている。一緒に帰ろう、鬼柳……」

「……ここまで来たのなら、知っているだろう。……どちらか一方は”山”に残る」

「そんなことはさせない!」

 

 遊星が真剣な眼差しを鬼柳に向け、強い口調で言い切る。

 

「……知り合いで?」

 

 遊星と鬼柳のやり取りを見たラモンが声に疑いの色を含ませて鬼柳に問いかけると、鬼柳はゆっくりとラモンに顔を向ける。

 

「俺が……わざと負けるとでも思っているのか?」

「い、いえそんな……」

 

 ラモンは鬼柳が発する不気味な威圧感に押されて引き下がる。

 鬼柳が顔を正面に戻すと、ラモンは反射的に爆弾のスイッチとなる決闘銃に手を添えた。

 

「(大丈夫だ……俺にはこれがある。変なこと企むなよ鬼柳……!)」

「……遊星。どうしても、やるんだな?」

「ああ」

 

 遊星の変事を聞いた鬼柳は力の無い僅かな笑みを浮かべ、コートを僅かにめくり、決闘銃に手をかざす。

 遊星もポンチョをはだけ、決闘銃に手をかざし、構える。

 その場にいる全員が静まり返り、”その時”を待った。

 

「(遊星……鬼柳……)」

「(鬼柳兄ちゃん……!)」

 

 フレアとウェストが夕日に向かって祈った瞬間――――日が地平線に触れた。

 

 

 

「デュエル!!!」

 

 

 

 観客が一斉に叫ぶと、二人は同時に決闘銃を抜き、自然かつ素早い動作で変形からドローまでこなす。それを見た周りは騒然とした。

 

「ど、どっちだ? おい!」

「さ、さあ……」

 

困惑する観客達。どうやら並みの者には同時にしか見えなかったようだ。今のを見極められたのは本人達と――――

 

「(やっぱり鬼柳速い……! 私と並ばれちゃうかも……)」

「(遊星は少々力んだな。経験が僅かな差を生んだか……)」

 

 ――――フレアとフリントのみであった。

 

「俺のターン……」

 

 鬼柳 手札:5→6

 

「《インフェルニティ・ナイト》を召喚……」

 

 鬼柳の場に剣を持ち、全身に黒い鎧を纏った騎士が現れる。

 

 ATK:1400 レベル3

 

「(! またこの感覚か……何なんだ……)」

 

 フリントは”インフェルニティ・ナイト”を見た瞬間、インフェルニティ・アーチャーの時と同様の”疼き”を感じる。

 

「……カードを3枚伏せ、ターンエンド」

 

LP:4000

手札:2

モンスター

・インフェルニティ・ナイト

魔法・罠

・セット

・セット

・セット

 

「(低ステータスのモンスターを攻撃表示。そして伏せカードが3枚か……誘っているのか?)」

 

 遊星は鬼柳の場を冷静に見据える。確かに伏せカードは恐いが、”インフェルニティ・ナイト”の攻撃力は1400、高い数値ではない。さらに鬼柳の手札はまだ2枚あり、”ハンドレス・コンボ”を発動することはできない。

 

「(……あの伏せカードが何であろうと、俺は行く!)」

 

 鬼柳を強奪するつもりではあるが、遊星はこの決闘中に鬼柳を説得するつもりでもある。やはり、”決闘者”同士が一番理解し合えるのは”決闘”の最中だからだ。

 

「俺のターン!」

 

 遊星 手札:5→6

 

「《ロックストーン・ウォリアー》を召喚!」

 

 遊星の場に岩の体を持った戦士が現れる。

 

 ATK:1800 レベル4

 

「バトル! ロックストーン・ウォリアーでインフェルニティ・ナイトを攻撃!」

 

 ロックストーン・ウォリアーがインフェルニティ・ナイトに接近し、その硬い拳を振り上げる。

 

「……速攻魔法《蜃気楼の筒(ミラージュシリンダー)》。自分の場に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、相手に1000ポイントのダメージを与える……」

 

 ロックストーン・ウォリアーがインフェルニティ・ナイトを殴り飛ばした瞬間、インフェルニティ・ナイトの姿が蜃気楼の様に掻き消えるとその場から衝撃波が広がり、遊星や周りの観客を襲う。

 

 鬼柳 LP:4000→3600

 

「くっ……!」

 

 遊星 LP:4000→3000

 

 衝撃波が止んだ瞬間、場を静寂が包んだ。

 それを破るように鬼柳が手札を全て墓地に送り、効果発動の宣言をする。

 

「インフェルニティ・ナイトの効果発動……場に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、 手札を2枚捨てる事でこのカードを墓地から特殊召喚する……現れろ、《インフェルニティ・ナイト》」

 

 鬼柳 手札:2→0

 

 鬼柳の場に再びインフェルニティ・ナイトが現れる、が、誰もその事には注目していなかった。

 

 ATK:1400 レベル3

 

「(やはり……ハンドレスでくるか)」

 

 幾人もの決闘者を地獄に送ってきた戦術、”ハンドレス・コンボ”。そのコンボの発動により周りの観客がざわつき始める。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

LP:3000

手札:3

モンスター

・ロックストーン・ウォリアー

魔法・罠

・セット

・セット

 

「俺のターン……」

 

 鬼柳 手札:0→1

 

「《インフェルニティ・リローダー》を召喚……」

 

 鬼柳の場に現れたのは前後に銃口を付けた回転式の弾倉の胴体に、悪魔の様な頭と腕を付けたモンスター。弾倉ではなく、自分の胴体を回転させると、二つある銃口をそれぞれのプレイヤーに向ける。

 

 ATK:900 レベル1

 

「……インフェルニティ・リローダーの効果を発動。1ターンに一度、カードをドローする。そのカードがモンスターだった場合、そのレベル×200ポイントのダメージを相手に与える……! ……だがそれ以外のカードだった場合、俺は500ポイントのダメージを受ける……」

「運に勝負を預けようというのか!? お前らしくないぞ鬼柳!」

「そう熱くなるな……たかが決闘だ」

 

 決闘において運もまた重要な要素の一つである。しかし、鬼柳の場に遊星のモンスターの攻撃力を上回るモンスターは存在せず、手札も無い。ドローしたカードがそれだとしても、既に通常召喚は終えている。遊星の攻撃時に使わなかったことから、迎撃用の罠も存在していないだろう。一発逆転の場面でもない隙を見せた状況で、自滅の可能性がある捨て身のバーンを行うメリットは殆どない。

 

「(今の奴に戦術も何もない……ただ流れに、引いたカードに身を任せて決闘をしているだけだ。……その先が、”死”であろうとも)」

 

 無表情の鬼柳を見詰めるフリントには、彼の姿が本物の”亡霊”の様に見えた。

 

「(あるいは、無情にも決闘者を地獄に送り続ける、”死神”の姿か……)」

 

 周りの視線が鬼柳に向けられる中、鬼柳はデッキの上からカードを1枚引き抜く。引いたカードを一瞥すると、遊星に向かってそれを見せた。

 

「《インフェルニティ・ジェネラル》……レベルは7」

 

 その瞬間、インフェルニティ・リローダーが自身の体に装填されている弾丸を全て遊星へと撃ち込む。

 

「ぐッ! ぐあ! ぐうっ!」

 

 そして最後に一発分だけ自身の体にリロードすると、それも遊星に向かって撃った。

 

「ぐあっ!」

 

 遊星 LP:3000→1600

 

「レベル7だとぉ!? ふざけんな! 仕込んでんだろ!」

 

 賭けは鬼柳の勝利。これに腹を立てたマルコムは叫んでいちゃもんを付け始めるが、”地獄の案内人”の大きい方に睨まれ、大人しくなる。

 

「ターンエンドだ」

 

LP:3600

手札:1

モンスター

・インフェルニティ・ナイト

・インフェルニティ・リローダー

魔法・罠

・セット

・セット

 

「(何をしているんだ俺は! こんなことじゃ鬼柳を救い出すことはできやしない……!)」

 

 遊星はバーバラの店を一瞥する。

 そこにはダイナマイトの花束を抱えたバーバラと、店の中からこちらを窺っているフレアが見えた。二人共不安そうな表情をしている。

 

「(まずは、俺が鬼柳に勝たなければ!) 俺のターン!」

 

 遊星 手札:3→4

 

「チューナーモンスター《霞の谷(ミスト・バレー)の戦士》を召喚!」

 

 遊星の場にに現れたのは民族衣装を着た逞しい戦士。その背には白い翼が生えている。

 

 ATK:1700 レベル4

 

「バトル! ロックストーン・ウォリアーでインフェルニティ・ナイトを! 霞の谷の戦士でインフェルニティ・リローダーを攻撃!」

 

 遊星の場のモンスター達はそれぞれの標的に向かって飛びかかり、拳や剣を繰り出して破壊する。

 

「…………」

 

 鬼柳 LP:3600→3200→2400

 

「行くぞ鬼柳! 罠カード《緊急同調》を発動! 俺はこのバトルフェイズ中にシンクロ召喚を行える! レベル4《ロックストーン・ウォリアー》に、レベル4《霞の谷の戦士》をチューニング!」

 

 霞の谷の戦士が自身を4つの光輪へと変え、ロックストーン・ウォリアーを囲み、4つの光、そして光の柱へと変える。

 

「集いし願いが、新たに輝く星となる……光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ! 《スターダスト・ドラゴン》!」

 

 光の柱から現れたのは遊星のエースモンスターにして、”絆”の象徴”スターダスト・ドラゴン”。光り輝く粒子を散らし、遊星の場へと舞い降りる。

 

 ATK:2500 レベル8

 

「(! 来た! スターダスト・ドラゴン!)」

 

 スターダスト・ドラゴンの登場にフレアは歓喜し、店の中で跳びはねる。

 観客やマルコム達も同様に湧き上がった。

 

「(すげぇ!? あれが遊星のエースか! しかもバトルフェイズ中の特殊召喚だ! 追撃できる! これが決まれば……よし!)」

 

 観客に紛れているブロンソンはスターダストに驚きつつも、近づいて来る出番に備えて身構える。

 

「(スターダスト……進化を遂げ、共に鬼柳を救い出したお前なら……!)  スターダスト・ドラゴン! 【シューティング・ソニック】!」

 

 遊星が攻撃宣言を行うと、スターダスト・ドラゴンは口にエネルギーを溜め始める。

 

「……もう少し、遊ばせてくれてもよかったのに…………罠カード《ヒーロー見参》を発動。相手の攻撃宣言時、自分の手札から相手はカードをランダムに1枚選択し、選択したカードがモンスターだった場合、自分の場に特殊召喚する。……俺の手札は1枚。何のカードか解っているな? ……効果により、手札から《インフェルニティ・ジェネラル》を特殊召喚」

 

 突然鬼柳の場に現れたのは、堂々たる体躯を持った黒鎧の将軍。マントを身に付け、その手には大剣が握られている。

 

 ATK:2700 レベル7

 

「(あの時手札に加えたレベル7のモンスターか……!? 攻撃力2700……) スターダスト・ドラゴン! 攻撃を中止しろ! ……ターンエンド」

 

LP:1600

手札:3

モンスター

・スターダスト・ドラゴン

魔法・罠

・セット

 

 遊星が命令すると、スターダスト・ドラゴンは溜めていたエネルギーを消し、口を閉じる。

 

「(くっ……こいつもか……)」

 

 そしてアーチャー、ナイトに続き、このジェネラルもフリントに”疼き”の感覚を与える。

 

「(全然似合わないよ! そんな無表情じゃなくて、どうせなら十代さんみたいにもっと不敵に笑いなさいよね!)」

 

 鬼柳が”ヒーロー見参”を使ったことに不満気なフレア。

 フレアにとってインフェルニティ・ジェネラルはヒーローどころか悪役に見えているだろう。

 

「そいつを出してくるんじゃないかと思っていたぞ……相変わらずだな」

 

 鬼柳が僅かに親しみが篭った笑みを浮かべる。

 

「……お前はただ勝とうとしている訳じゃない。一度俺を救い出したスターダストと決闘で俺の心を引き出そうとしているのだろう。……解るよ」

「! だったら――――」

 

 漸く見ることができた鬼柳の僅かな笑みに遊星は希望を見出したように感じたが、鬼柳はそれをすぐに消して無表情に戻ってしまう。

 

「悪いな遊星……駄目なんだよ。どうでもいいんだ……生きていても、死んでいても……」

「どうして……お前は何時でも、決闘に対して正直に! 真っ当に! 全てを捧げ戦ってきたじゃないか!?」

 

 遊星の言葉を聞いて、フリントとフレアの脳裏に4年前のサテライトでの光景が映し出される。

 誰よりも決闘を愛し、サテライト制覇に燃え、仲間達と共に走り続ける鬼柳の姿が。

 

「そうだろう、鬼柳……」

「……消えないんだ。……俺の中にあるダークシグナーとしての”俺”の記憶が。そして遊星……お前との戦いが……」

 

 鬼柳の言葉によって、フレアが思い浮かべていた光景が地獄と化す。

 ユニフォームを着込んだチーム・サティスファクション達が消え、現れたのはDホイールに乗った遊星と、変わり果てた鬼柳。そして人の形ををした”邪神”――――フレアは思わず叫びたくなる。

 

「(もうッ……終わったじゃない……全部!)」

「……些細な誤解から、俺はお前達を憎み、恨み……そして死に追いやろうとした。……”仲間”だったのに、”友”だったのに……」

 

 鬼柳は拳を固く握り締める。自分に対する”怒り”を抑えるかのように。

 

「鬼柳……だがそれは! あの時全て洗い流されたはずではなかったのか!? もう終わったことじゃなかったのか!?」

 

 遊星は自分が、そしてフレアが言いたかったことを鬼柳に問う。

 フレアは飛び出そうとする自分を抑える為、蹲りながら遊星の言葉に何度も頷いた。

 

「……”罪”という傷が……拭えない傷が……俺の中に残った」

「!? ……鬼柳!」

 

 周りが許しても、自分が許せない――――鬼柳が感じている”罪”は、遊星達が思っていたものよりもずっと重く、深い。

 

「お前が言うように、決闘は俺の全てだった。決闘無しでは生きて来れなかった……だが、今はその決闘が憎い……! カードも……この”インフェルニティ”も……俺自身も……憎い……!」

 

 先程から鬼柳の表情に変化が現れ始めたが、どれも良い物ではない。どれもこれも、”怒り”の色一色であった。

 

「決闘があったが為に、本当はそれ以上に大切だった……遊星、ジャック、クロウ……お前達を苦しめた。……フリント、お前も知っているんだろう? 俺が昔、何をしたのかを……」

 

 鬼柳がフリントに声を掛けるが、フリントは黙ったまま鬼柳を見詰めている。

 

「鬼柳! 俺達は苦しんでなどいない! 」

「遊星……だとしても、堪らないんだ。許せないんだ。……俺は……俺自身を……」

 

 鬼柳は静かに目を閉じる。その瞼の裏には、自分が行ってきた数々の”罪”が映し出されているのであろう。

 

「……それでも、俺は決闘を捨てることはできなかった。俺と決闘を引き離すことは……俺にもできない。……ならば、俺は決闘と共にくたばるしかない……そう思うようになり、気が付けば俺はこの町にいた。俺は……俺の息の根を止めてくれる奴を待っていた」

 

 鬼柳は目を開け、遊星と視線を合わせると自嘲したような笑みを浮かべる。

 

「それが友であり、命を救ってくれたお前だとは……皮肉だな。いや、よかったよ」

「違う鬼柳! 俺達はそんな事の為にここへ来たんじゃない!」

「いいんだ……お前には何度も救われた。今度はお前の手で……この忌まわしい記憶の象徴である”インフェルニティ”ごと……俺を……」

「鬼柳!」

 

 その時、ここまで一度も鬼柳に声を掛けなかったフリントが彼の名を呼ぶ。その声には怒気が含まれていた。

 

「さっきから黙って聞いていれば……何時になったら”お前”が出てくる! ここは決闘の場だ! 何も隠さず、俺達の知る”鬼柳 京介”として、遊星と全力で”会話”しろ!」

「フリント……そんな”者”はもういない。……今の俺は、ただカードをめくるだけの”亡霊”だ」

 

 鬼柳がフリントにそう言い聞かせ、首を左右に振る。フリントはさらに言葉を続けようとしたが、マルコムの怒声によって阻まれてしまった。

 

「何をゴタゴタ言ってやがる! 決闘を続けろ!」

「……俺のターン」

 

 鬼柳 手札:0→1

 

「カードを伏せる……バトル。 インフェルニティ・ジェネラルで攻撃……! 【煉獄断殺(インフェルニティ・ブレード)】!」

 

 インフェルニティ・ジェネラルが大剣を振り上げ、スターダスト・ドラゴンに向かって一閃。スターダスト・ドラゴンは真っ二つになると、光の粒子となって消滅してしまった。

 

「ぐっ……! ……そうだよ、鬼柳。お前は強い! 決闘に希望を失っていない! フリントの言う通り、お前の中に、俺達が知るあの頃の”鬼柳”がまだ生きているからだ!」

 

 遊星 LP:1600→1400

 

「違う……俺は決闘に取り憑かれているだけだ。決闘が俺を放さない……この生き地獄に、忌まわしい記憶と共に俺を引き止めているだけだ」

「だったら俺が、お前の為に”希望”を作り、あの頃のお前を呼び起こす!」

「……ターンエンド」

 

LP:2400

手札:0

モンスター

・インフェルニティ・ジェネラル

魔法・罠

・セット

・セット

 

「俺のターン!」

 

 遊星 手札:3→4

 

「手札からモンスター1体を墓地に送り、魔法カード《ワン・フォー・ワン》を発動! 手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する! 俺はデッキからレベル1モンスター《ミスティック・パイパー》を特殊召喚!」

 

 遊星の場に横笛を持った魔法使いが現れる。

 

 ATK:0 レベル1

 

「ミスティック・パイパーをリリースして効果発動! デッキからカードをドローし、お互いにそれを確認。それがレベル1モンスターだった場合、自分はさらにもう1枚ドローする! ドロー!」

 

 遊星 手札:2→3

 

「……引いたカードはレベル1モンスター《チェンジ・シンクロン》! よってもう1枚ドロー!」

 

 遊星 手札:3→4

 

「チューナーモンスター《ジャンク・シンクロン》を召喚!」

 

 遊星の場にくず鉄の調律戦士”ジャンク・シンクロン”が現れる。

 

 ATK:1300 レベル3

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動! 召喚に成功した時、墓地からレベル2以下のモンスターを1体選択。選択したモンスターの効果を無効にし、表側守備表示で特殊召喚する! 来い! 《チューニング・サポーター》!」

 

 ジャンク・シンクロンが隣に左手をかざすと、そこに”チューニング・サポーター”が現れ、防御体勢を取る。

 

 DEF:300 レベル1

 

「レベル1《チューニング・サポーター》に、レベル3《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」

 

 ジャンク・シンクロンが自身を3つの光輪へと変え、チューニング・サポーターを囲み、1つの光、そして光の柱へと変える。

 

「集いし心が、更なる響きを轟かす! 光さす道となれ! シンクロ召喚! 《アームズ・エイド》!」

 

 光の柱から巨大な機械の腕が現れる。

 

 ATK:1800 レベル4

 

「シンクロ素材となったチューニング・サポーターの効果により、デッキから1枚ドロー! そして魔法カード《二重召喚》を発動! このターン、二度目の通常召喚を行うことができる! 《スピード・ウォリアー》を通常召喚!」

 

 続けて遊星の場に”スピード・ウォリアー”が現れる。

 

 ATK:900 レベル2

 

「アームズ・エイドの効果発動! 場のモンスター1体の装備カードとすることができる! そしてアームズ・エイドを装備したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップ! 《スピード・ウォリアー》に装備だ!」

 

  スピード・ウォリアーが腕を突き出すと、そこにアームズ・エイドが装着され、スピード・ウォリアーの腕となる。

 

 ATK:900→1900

 

「さらに装備魔法《ファイティング・スピリッツ》を《スピード・ウォリアー》に装備! 相手の場のモンスター1体に付き、攻撃力を300ポイントアップする!」

 

 ATK:1900→2200

 

「おーおー随分ごてごてとくっつけてるけどよぉ、全然届いてねぇじゃねーか! やっぱりマルコムのとこの奴等はこんなもんだよなぁ!」

 

 ラモンとその手下が笑いながら野次を飛ばしてくるが、遊星はまったく反応を見せない。今、遊星の全ては鬼柳へ向けられている。

 

「バトル! ここでスピード・ウォリアーの効果発動! 召喚に成功したターンのバトルフェイズ時、 このカードの元々の攻撃力はバトルフェイズ終了時まで倍になる!」

 

 ATK:2200→3100

 

「アームズ・エイドを装備したモンスターがモンスターを戦闘破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える! 行け! スピード・ウォリアー!」

 

  スピード・ウォリアーがそのスピードを活かし、一気に間合いを詰めるとインフェルニティ・ジェネラルにアームズ・エイドの拳を叩き込む。

 

「罠カード《ダメージ・トランスレーション》を発動。このターン、自分が受ける効果ダメージは半分となる……」

 

 鬼柳 LP:2400→2000

 

 インフェルニティ・ジェネラルの鎧が砕かれ、そのまま本体も破壊されると、凄まじい衝撃が鬼柳を襲う。

 

「ぐあ……ぐっ!」

 

 鬼柳 LP:2000→650

 

「鬼柳兄ちゃん!?」

 

 これまでに無いダメージを負った鬼柳を心配し、ウェストが叫ぶ。ここで漸くフレアがウェストの存在に気付いた。

 

「(ウェスト!? 危ないから来ちゃ駄目って言ったのに……でも、そうだよね。ウェストは鬼柳の1番のファンだもの。心配よね……)」

 

 フレアにはウェストの心情が痛いほど解る。力になれないのなら、せめて見届けたい。そう思ったから二人はここにいるのだ。

 

「(凌がれた……!?) ……ターンエンド。そしてスピード・ウォリアーの効果も同時に消える」

 

 ATK:3100→1900

 

LP:1400

手札:1

モンスター

・スピード・ウォリアー

魔法・罠

・セット

・アームズ・エイド(スピード・ウォリアー)

・ファイティング・スピリッツ(スピード・ウォリアー)

 

「……エンドフェイズ時に、受けた効果ダメージの回数分だけゴースト・トークンを俺の場に守備表示で生成する……」

 

 鬼柳の場に1体の黒い幽霊が現れる。その幽霊が鬼柳の周りを飛びまわるせいで、まるで鬼柳が本物の”亡霊”や”死神”の様に見えてしまう。

 

 DEF:0 レベル1

 

「ぐ……」

 

 先程のダメージが効いているのか、鬼柳は少しだけ体をよろめかせる。

 

「……LP650……もう少し……もう少しで俺は葬られる……遊星! その相手がお前なら、俺は”満足”だ……!」

「「「!?」」」

 

 鬼柳 京介の口癖、”満足”。だが、今本人の口から放たれたのは似て非なるもの。それは”チーム・サティスファクション”リーダーが口にする”欲求”の言葉ではなく、全てを投げ出し、終わらせる為の”諦め”の言葉であった。

 

「ふざけるな鬼柳!」

「そうだ! お前がこんなことで満足できるはずがないだろう!?」

 

 フリントと遊星が同時に叫ぶ。自分達の胸の中にある鬼柳 京介の”満足”は、決してそんなものではない。

 

「……仕方ないんだ。俺はお前達も決闘も裏切れない……だったら、”仲間”でもあり、”友”でもある遊星、お前に……記憶、カード、決闘……俺自身に関わる全てを消してもらう……それで、”満足”するしかないじゃないか……」

「(やめて……! やめてよ! そんなの鬼柳じゃない……!)」

 

 フレアは耳を押さえて首を振る。認めたくない――――辛く、厳しかった遊星達の戦いの結果が、これなどと。認めたくない――――今の鬼柳を。

 

「葬られるだとぉ!? わざと負ける気か! ふざけんじゃねぇ! アンタの決闘銃に何が仕掛けられてるか解ってんのか?」

 

 ラモンは鬼柳の言葉を聞くと、手下達と共に決闘銃を変形させ、カードを構える。どうやらあのカードを決闘盤にセットすることで爆弾が起動するようだ。

 これには遊星達も焦ったが、助け舟は思わぬところから来る。

 

「お止めなさい……決闘の妨害行為は認められていません。爆弾を起動させるなんてもってのほか。やるなら決闘の後に。……まあ、負けてしまったらそれは叶いませんが」

 

 そう言って不気味に笑ったのは”地獄の案内人”達。彼等はこの決闘の立会人であり、支配者が定まっていない間は彼等が町と鉱山の権利書を預かっている。

 彼等はサテライトのとある大きな組織の一員であるらしく、その組織はクラッシュタウンとは昔からの付き合いがある得意先。そのような理由があって、マルコムとラモンの争いの立会いを任されているらしい。

 町を支配した後も彼等とは良い関係を保ちたいのでラモンは文句を言わず、渋々と引き下がる。

 

「心配するな……わざと負けるような真似はしない。……俺のターン」

 

 鬼柳 手札:0→1

 

「チューナーモンスター《インフェルニティ・ビートル》を召喚……」

 

 鬼柳の場に黒くて巨大なヘラクレス・オオカブトが現れる。

 

 ATK:1200 レベル2

 

「……インフェルニティ・ビートルの効果発動。手札が0枚の時にこいつをリリースすることで、デッキから”インフェルニティ・ビートル”を2体まで特殊召喚する……現れろ、2体の《インフェルニティ・ビートル》……!」

 

 鬼柳の場にいたインフェルニティ・ビートルが光の中へと消えると、その光の中から別固体のインフェルニティ・ビートルが2体現れる。

 

 ATK:1200 レベル2

 ATK:1200 レベル2

 

「さらに……墓地にいる《インフェルニティ・ジェネラル》の効果発動。手札が0枚の時、このカードをゲームから除外することで自分の墓地に存在するレベル3以下のインフェルニティを2体、効果を無効にして特殊召喚する……現れろ、《インフェルニティ・ナイト》! 《インフェルニティ・ドワーフ》!」

 

 続けて鬼柳の場にインフェルニティ・ナイトと、籠を背負い、刃に炎を纏わせた大斧を持った小柄な樵が現れる。これで鬼柳の場は5体のモンスターで埋め尽くされた。

 

 インフェルニティ・ナイト   ATK:1400 レベル3

 インフェルニティ・ドワーフ  ATK:800  レベル2

 

「(あのドワーフはナイトの効果で墓地に送ったカードだな……それにしても、”インフェルニティ”……手札が無いと言うのに、恐ろしい程の展開力だな。だが数を増やせば遊星のスピード・ウォリアーを強化するだけ……となれば、次にくるのは――――)」

 

 フリントは鬼柳の手を予測する。自軍にはチューナーを含める大量に展開したモンスター、相手には攻撃力が高い強力なモンスター。それに対抗するならば――――

 

「(……シンクロ召喚しかない!)」

「レベル3《インフェルニティ・ナイト》、レベル2《インフェルニティ・ドワーフ》、レベル1《ゴースト・トークン》に、レベル2《インフェルニティ・ビートル》をチューニング」

 

 インフェルニティ・ビートルが自身を2つの光輪へと変え、鬼柳のモンスター達を囲み、6つの光、そして光の柱へと変える。

 

「死者と生者……ゼロにて交わりしとき……永劫の檻より魔の竜は放たれる! シンクロ召喚! いでよ……《インフェルニティ・デス・ドラゴン》!」

 

 光の柱から現れたのは、おぞましい程に醜悪な竜。”死”を思わせるような黒い体。小さな普通の腕の他に、鋏の様な二本の腕。ボロボロになっていて飛行能力が残っているのか怪しい翼。髪の毛のようにも見える歪な角。むき出しの脳。4つの目――――何ゆえ、この竜はこんなにも醜い姿になってしまったのだろう。

 

 ATK:3000 レベル8

 

「このドラゴンは……初めて見るモンスター……(流石に”ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン”ではないか……)」

「(ぐッ……何だこいつは……!?)」

 

 遊星を含める周りの観客達が驚きと恐怖の言葉を上げる中、フリントに前の3体の時とは比べ物にならないほどの”疼き”が襲い掛かっていた。

 

「……インフェルニティ・デス・ドラゴンの効果発動。手札が0枚の時、1ターンに一度、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える……【インフェルニティ・デス・ブレス】!」

 

 スピード・ウォリアー ATK:2500(アームズ・エイド、ファイティング・スピリッツにより)

 

 インフェルニティ・デス・ドラゴンが口から青い炎のブレスを放つと、標的であるスピード・ウォリアーは炎にのまれ、一瞬で消滅してしまった。

 

「うっ……ぐあぁ!?」

 

 遊星 LP:1400→150

 

「この効果を使用したターン、こいつは攻撃できない……だが、俺の場にはまだモンスターがいる。……バトル。インフェルニティ・ビートルで直接攻撃……! 【ビートル・シュート】!」

「くっ……罠カード《スピリット・フォース》! 相手ターンの戦闘ダメージ計算時、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる!」

 

 インフェルニティ・ビートルが後ろ羽を羽ばたかせて遊星に向かって突進するが、遊星の目の前に現れた光の壁によって弾き返されてしまう。

 

「その後、自分の墓地に存在する守備力1500以下の戦士族チューナー1体を手札に加えることができる! 墓地から《ジャンク・シンクロン》を手札に!」

 

 遊星 手札:1→2

 

「……ターンエンド」

 

LP:650

手札:0

モンスター

・インフェルニティ・ビートル

・インフェルニティ・デス・ドラゴン

魔法・罠

・セット

 

 この瞬間、ラモン・グループから歓声が上がる。鬼柳が本気なので安心したのだろう。

 

「俺のターン!」

 

 遊星 手札:2→3

 

「(頼む! 繋がってくれ!) 魔法カード《闇の誘惑》を発動! デッキから2枚ドローし、その後手札から闇属性モンスター1体をゲームから除外する!」

 

 遊星 手札:2→4→3

 

 除外したカード

 チェンジ・シンクロン

 

「(繋がった! これで……) 《ジャンク・シンクロン》を召喚! その効果により、墓地から《ミスティック・パイパー》を特殊召喚!」

 

 遊星の場に再びジャンク・シンクロンが現れ、その隣に続けてミスティック・パイパーが現れる。

 

 ジャンク・シンクロン  ATK:1300 レベル3

 ミスティック・パイパー DEF:0    レベル1

 

「このカードは自分の場にジャンクと名の付くモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚することができる! 現れろ! 《ジャンク・サーバント》!」

 

 遊星の場にガラクタで作られたロボットの様な戦士が現れる。

 

 ATK:1500 レベル4

 

「レベル1《ミスティック・パイパー》と、レベル4《ジャンク・サーバント》に、レベル3《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」

 

 ジャンク・シンクロンが自身を3つの光輪へと変え、遊星のモンスター達を囲み、5つの光、そして光の柱へと変える。

 

* * *

 

「遊星、これを持っていけ」

「これは……見たことも無いカードだ」

「まだお前には見せたことが無かったな。それは俺の”切り札”……魂のカードだ。今回はお前に譲ったが、俺も鬼柳を救いたい気持ちは同じだ。これをお前の”力”としてくれ……鬼柳を頼んだぞ」

 

* * *

 

「(フリント! 俺に”力”を貸してくれ!) 地獄と天国の間……煉獄よりその姿を現せ! シンクロ召喚! 《煉獄龍 オーガ・ドラグーン》!」

 

 光の柱から現れたのはなんとオーガ・ドラグーン。思わぬモンスターの登場に周りは騒然とする。

 

 ATK:3000 レベル8

 

「おお!? ……どうだ! 俺達の先生だってこんなすげぇドラゴン持ってんだ!」

「ぐ……だが攻撃力は互角! まだわからねぇ!」

「(オーガ・ドラグーン……! 何時の間に遊星のデッキに……でもこれなら! お願い! 遊星を……鬼柳を助けて!)」

 

 オーガ・ドラグーンの登場に、マルコムとフレアは驚きつつも歓喜し、ラモンは焦りを浮かべる。

 だがこの時、一番驚いていたのは鬼柳であった。

 

「(こいつは……何だ!? 何で俺はこいつを”知って”いる。何だこのドラゴンは……!?)」

 

 鬼柳の表情に表れた新しい感情――――それは”恐怖”であった。何故か鬼柳は目の前のドラゴンを知っていて、それに恐怖している。

 

「(何なんだ……まさか、こいつが俺を地獄に送る”死神”だというのか?)」

 

 そう思った瞬間、鬼柳の表情は穏やかになった。

 

「カードを伏せる! ……行くぞ鬼柳! 煉獄龍 オーガ・ドラグーンでインフェルニティ・ビートルを攻撃! 【煉獄の混沌却火(インフェルニティ・カオス・バースト)】!」

 

 オーガ・ドラグーンが獄炎のブレスを無防備なインフェルニティ・ビートルに向かって放つ。

 

「(遊星は本気で来ている……間違いなくこのドラゴンは俺を葬るために現れた”死神”だ。だが……俺は決闘を捨てられない) ……罠カード《波動障壁》! 自分の場のシンクロモンスターをリリースし、相手の場に攻撃表示で存在するモンスターを全て守備表示にする! その後、攻撃宣言をしたモンスターの守備力分のダメージを相手に与える……」

 

 インフェルニティ・デス・ドラゴンが光となって消滅すると、その光が障壁となり、オーガ・ドラグーンのブレスを防ぐ。

 

「!? やべぇぞ! 攻撃を防がれた上、オーガ・ドラグーンの守備力は3000! この効果を食らったら遊星の負けだ!」

 

 ブロンソンやマルコム・ファミリーが悲鳴を上げ、ラモン・グループが歓声を上げる。この状況で冷静だったのは鬼柳と、遊星、フリント、フレアの三人だけであった。

 

「(これが……俺の全力……後は――――)」

「オーガ・ドラグーンの効果発動! 自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、相手が魔法・罠の発動を無効にし破壊する! 《波動障壁》の発動を無効にして破壊!」

 

 オーガ・ドラグーンはブレスを止めると、尾を振り上げて障壁を叩き割る。

 

「!? 遊星……」

「行け! オーガ・ドラグーン!」

 

 オーガ・ドラグーンが再び”煉獄の混沌却火”を放つと、インフェルニティ・ビートルは焼き尽くされ、跡形も無く消滅する。

 

「(やはり、あのドラゴンが”死神”……これでいい。やっと決闘から解放される……)」

 

 鬼柳 LP:650→0

 

 遊星と鬼柳の全てを懸けた”夕日の決闘”が、今終わった。鬼柳は目を閉じ、穏やかな表情でその場に立ち尽くす。

 そんな鬼柳を”地獄の案内人”が投げ縄で捕らえ、連れ去ろうとする。

 

「(よし! 今だバーバラ!)」

 

 フリントとブロンソンは既に走り出し、遊星はバーバラに視線を送った――――その瞬間。

 

「う、ぐわぁ!? あ……」

 

 銃声が鳴り、遊星が叫び声を上げ、仰向けに倒れる。

 

「「遊星!?」」

 

 フリントとブロンソンが遊星の方へ振り向いた瞬間、ブロンソンはマルコム・ファミリーの手下に取り押さえられる。フリントは咄嗟に決闘銃で2、3人を撃ったが、動揺があった為かその隙に別の手下4、5人に取り押さえられた。

 

「うわぁ!? な、何でだ……何で遊星が……」

「……罠だった。最初から全部!」

 

 そう言ってフリントは視線の先のバーバラを睨む。バーバラは笑みを浮かべながら花束に隠されていた”ショックガン”を遊星に向けていた。

 

「ふふふ……このショックガンで撃たれたら暫くは身動きできないわよ?」

「バーバラ……どうして……」

「嫌! 離して!」

 

 バーバラの店から聞こえる声。フリント達が眼を向けると、バーバラの店に初めから潜んでいたと思われるマルコム・ファミリーの手下がフレアを捕まえて店の中から出てきていた。

 

「フレア!?」

「フリント!? 遊星にブロンソンさんも……バーバラさん! これはどういう事なの!?」

「ふふふ……!」

 

 フレアの問いに対して笑っているバーバラにマルコムが近づく。

 

「おう上手くいったな! まさか本当にこうなるとは驚いたぜ」

「あらマルコムゥ。私の話を疑ってたの?」

「いやいや! そういう訳じゃねぇよ。面倒な演技までしたんだ。成功しなきゃ困るぜ」

「ウフフ……実はこれ、全部”あの人”が考えたのよ?」

「それじゃあ――――お? 噂をすればだ」

 

 その瞬間、荒野に何かの轟音が響き渡る。フリントはそれを聞き分ける為、耳をすませた。

 

「(これは……車……いや、このパワーは……Dホイール! それもでかい!)」

 

 その轟音は東の方からどんどん近づいて来る。そして地平線から巨大な物体が飛び出した。

 

「イィィィヤーーーッホーーーウ!」

 

 それは三輪のDホイール。通常のDホイール三台分程の幅を持つ巨大なDホイールであり、クラッシュタウンに侵入し、マルコム達の側に止まる。すると突然車輪軸が車体を持ち上げ、その車体からは決闘盤や決闘銃を掴んだ無数のアームが伸びだした。

 そんなDホイールに乗っていた男が車上で立ち上がり、ヘルメットを脱ぐ。

 

「やはり……お前が関わっていないはずが無かった。マルコム・ファミリー本来のNo.2にして、マルコムの実弟……”ロットン”!」

 

 フリントが車上の人物の名を呼ぶと、その男は下で取り押さえられているフリントを見下ろし、笑みを浮かべる。

 

「よーう……久しぶりじゃねーかフリント? 4年ぶりか? いい格好だな」

 

 この時、ロットンの横を”地獄の案内人”が通り過ぎようとしていた。既に鬼柳は棺桶に入れられてしまっている。

 

「おい、ちょっと待て。その馬車を置いていきな」

「……何のつもりですかな?」

 

 ロットンが彼等を呼び止めると、”地獄の案内人”の大男がロットンを睨みつける。

 

「お前等の仕事は終わりだ。こいつを見な」

 

 ロットンが”地獄の案内人”の老人の方に手紙を渡す。老人はそれを受け取って読み始める。

 

「解ったな? 町の外れにお前等の迎えが来てる。だから渡すもの渡してとっとと帰れ」

 

 老人は大男に目配せすると、大男は懐から書類を取り出し、ロットンに手渡す。これこそが町と鉱山の”権利書”であった。

 老人と大男は馬車から降りると、そのまま歩き去った。

 

「どういう事だ!? 何で奴等はお前に権利書を――――」

「黙ってな」

 

 ロットンは騒ぐラモンを黙らせると、マルコムに近づいて権利書を渡す。

 

「悪いな兄貴。奴等の上との”お話”にちょいと時間を取られちまってな。遅くなっちまった」

「へへ! いいってことよ自慢の弟よ! よくやってくれた!」

 

 マルコムが大事そうに権利書を懐にしまうのを見ると、ロットンはフリントに振り返る。

 

「さて……後は俺の用事だ。お前等、そいつを離してやれ」

 

 ロットンが命令すると、フリントを抑え付けていた手下達が離れていく。

 

「……何のつもりだ」

「簡単なことだ……俺がこの町に戻ってきた理由は二つ。一つはマルコム・ファミリーに天下を取らせる為、もう一つはフリント、お前を決闘で負かせ、”ぶっ殺す”為だ。……決闘銃を構えな。俺に勝てればお前等全員見逃してやるよ」

「……いいだろう! その決闘、受けて立つ!」

 

 フリントとロットンは同時に決闘銃へと手を伸ばし、装着、変形、ドローを行う。やはり4年前と同じくフリントの決闘盤の変形が遅かった為、先攻はロットンとなった。

 

「フリント! そんな奴、昔みたいにやっつけて!」

「そうだ! 一度勝ってるんだ! やっちまえ!」

「フフ……そいつはどうかな?」

 

 フレアとブロンソンが上げた声援に対して、ロットンが笑みを浮かべる。

 

「(遊星の勝利を無駄にする訳にはいかない! 何としてでも勝つ!) 行くぞ――――」

 

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

 

 修行の旅から戻った悪漢”ロットン”とフリントの決闘が始まる。

 

「俺のターン!」

 

 ロットン 手札:5→6

 

 ロットンがドローしている間、フリントは自分の手札を確認する。内容は”あの日”とまったく同じ。

 

「(……デッキは俺に応えた。後は勝つのみ!)」

「……フリント、見ろ」

 

 突然ロットンが夕日を指差す。既に五分の四が沈んでいて、辺りも暗くなってきていた。

 

「この町での決闘は日が沈むまで……だったよな? なら早く終わらせねぇとな」

「……ああ。とっとと終わらせてやる! 来い!」

「フフ……一つ言っておくぜ。フリント、お前に次のターンは……いや、お前にターンが回る事は無い!」

「……何だと?」

「フッフッフ……《ガトリング・オーガ》を召喚!」

 

 ロットンの場に現れたのは軍服を着た鬼。左半身は完全に機械化しており、ガトリング砲となっている腹をフリントに向け、照準を合わせる。

 

 ATK:800 レベル3

 

「ガトリング・オーガ……(以前は無かったモンスター……)」

「そして、カードを5枚伏せる……」

 

 ロットンが自分の手札を全て魔法・罠ゾーンに伏せると、同時にガトリング・オーガに弾が装填される。

 その時、フリントのバーン戦術使いとしての勘が警告を発した。あのモンスターは――――

 

「(――――俺を”殺す”モンスター!?)」

「ファイヤー!」

 

 その瞬間、無数の弾丸がガトリング・オーガから放たれ、フリントを撃ち抜き始める。

 

「うおぉぉぉーーー!!?」

 

 フリント LP:4000→3200

 

「ガトリング・オーガの効果。自分の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚墓地に送る度に」

 

 フリント LP:3200→2400

 

「相手に800ポイントのダメージを与える!」

 

 フリント LP:2400→1600

 

「この効果が使えるのは自分のメインフェイズのみだ」

 

 フリント LP:1600→800

 

「俺は伏せたカードを全て墓地に送り、お前に合計4000ポイントのダメージを与える」

 

 フリント LP:800→0

 

「ぐ……あ……」

 

 全ての弾丸を身に受けたフリント。そして、ガトリング砲とは違う銃声が鳴り響き、フリントは最後に電撃の様な弾丸を身に受けた。

 

「ぐあぁぁぁーーー!!? あ……――――」

「アディオス、フリント……!」

 

 宙を舞うフリントの体。その体から被っていたカウボーイ・ハットが舞い上がり、フリントの体とは離れた位置にゆっくりと、日が沈み切るのと同時に落ちていった。

 それを満面の笑みで見ていたロットンの手にはショックガンが握られていた。

 

「「フリントッ!?」」

「フリント!? しっかりしてフリント!」

 

 倒れている遊星とブロンソンが同時に叫び、フレアも同じ様に叫んでから気が緩んでいた手下達の手を振りほどき、直線上に落ちていた帽子を拾ってからフリントの側まで駆け寄る。

 それを見たブロンソンも渾身の力を捻り出し、同じ様に手下を振り払ってフリントの下に近づく。

 

「フリント! フリントしっかりして……フリント?」

「フリント! 大丈夫か!? フレア、フリントの様子は!?」

 

 フレアが幾ら揺すっても、フリントはピクリとも動かず、声も発さない。フレアは咄嗟にフリントの胸に耳を当てる。

 ブロンソンはフリントのグローブを外し、腕を取った。

 

「!? ……嘘!? 嘘でしょ!? やめてよフリント! 起きて! 起きてよ!」

「どうしたんだ二人共!? フリントに何があった!?」

「遊星……脈が無い……フリント……死んじまってる……!」

「何……だと……!? そんな馬鹿な!?」

 

 その瞬間、ロットンの高笑いが聞こえて来る。

 

「そりゃ死ぬだろ? こいつは特注品だからな。充電に1日掛けただけはあるぜ。一発しか撃てんが、当たればどんな頑丈な奴でも一瞬で昇天だ!」

「!? 嫌ぁ! 嘘! 嘘よ! お願いフリント! 死なないで!!!」

「フリント! フリントォ! しっかりしてくれ! 頼む! 目を開けてくれぇーーー!!!」

 

 フレアは泣き叫びながらフリントの亡骸を揺すり続け、遊星は叫びながら動かない体を必死に動かそうとしている。

 

「……チクショオォォォーーーー!!!」

 

 ブロンソンは立ち上がると、ロットンに向かって突撃する、が、その途中でバーバラに撃たれ、気絶してしまった。

 

「あー……やっとすっきりしたぜ。後は……」

 

 ロットンはここまでの出来事を呆然として見ていたラモンに眼を向ける。

 

「ひ……ヒアアァーーー!!! た、助けてくれぇーーー!!!」

 

 ラモンは絶叫しながらその場を逃げ出そうとすると、ロットンが別に持っていたショックガンでその背中を撃つ。

 ラモンは小さく悲鳴を上げると、その場に倒れた。

 

「敵前逃亡たぁ、立派なリーダー様だぜ。……よく聞け!」

 

 ロットンはリーダーが倒れてオロオロしている手下達に向かって叫ぶ。

 

「意気地のある奴は幾らでも相手になってやる! だが……お前さん達がスマートに行くってんなら、その首にスカーフを巻いてやるぜ?」

 

 その言葉を聞いたラモン・グループの構成員達は全員腰に提げた決闘銃を地面に投げ出し、降伏の意を示す。

 それを確認したロットンは、フリントの亡骸に寄り添って泣き続けているフレアの側により、後ろから彼女の首に腕を回し、人質にする様に立ち上がらせた。

 

「!? 離して! 離してよ! どうして!? どうしてフリントを殺したのよ!?」

「どうしても何も、殺す為に俺は戻ってきたんだぜ? ……それよりも、お嬢ちゃんまでここにいるとはついてるぜ。これでクラッシュに止めを刺せる。精々利用させてもらうぜ? ”お姫様”?」

「!? ……嫌ぁーーー!!!」

 

 その頃、マルコムとバーバラは倒れている遊星に近づいていた。

 

「悪かったなぁ先生よぉ!」

「本当に! 面白い程上手くいっちゃってねぇ! アンタは元々ロットンが帰ってくるまでの時間稼ぎとして呼んだんだけど、丈夫な体みたいだし、いい労働力になりそうだわ! 地獄でも頑張ってねぇ~!」

「貴様ぁ……鬼柳のことを想っていたんじゃなかったのか……!」

 

 遊星はその端整な顔を怒りで歪め切り、バーバラを睨み付けた。

 

「なぁーんでアタシがあんな死人みたいな奴を! アタシはねぇ……”力”がある男が好きなのぉ」

 

 そう言ってバーバラはマルコムに身を寄せる。

 

「でもそうねぇ……アンタは決闘強いし、顔も良いから……アタシの奴隷になるならマルコムに掛け合ってもいいけどぉ~?」

「断るッ! 俺は絶対に貴様等を許しはしないッ!」

 

 その瞬間、遊星はバーバラから平手打ちを食らう。それでも遊星はバーバラを睨むことを止めなかった。

 

「フンッ! アンタみたいな馬鹿で薄汚い蟹頭なんてこっちからお断りよ!」

 

 バーバラが遊星から離れると、今度はロットンがフレアを捕まえたまま遊星の前に来る。

 

「……じゃあな、不動 遊星。死神と、腰抜けと……そこの死体と共に地獄へ旅立て」

 

 ロットンは遊星から離れると、部下二名を呼ぶ。

 

「馬車に乗って、ラモンと不動 遊星を鬼柳と一緒に鉱山へ送れ! ……そこに転がってる死体もな。あっちは谷底に捨てて来い」

 

 命令された手下は空いている棺桶二つに遊星とラモンを入れ、三つになった棺桶の上にフリントの亡骸を乗せると馬車を北の鉱山へと走らせる。

 

「嫌ぁ! 連れて行かないで! 皆を……フリントを連れて行かないでぇーーー!!!」

「フフ……フレア、心配しなくてもいいわよ? アンタは花屋の常連だったからねぇ……感謝を込めて、アンタのことは暫くの間は悪いようにはしないわよ。暫くの間はね……アッハッハッハッハ!」

 

 バーバラの言葉に振り向かず、フレアは地獄へ向かう馬車に向かって叫び続けるも、馬車が止まる事は無く、馬車は暗闇の中へと消えていく。

 

 闇に包まれたクラッシュタウンに、フレアの泣き声だけが何時までも響いていた。

 

 




GAME OVER……ではなく、まだまだ続きます。

OCGやこの小説の設定にあわせてるので、結構違うところが出てますがご了承ください。

遊星がスタダだすところは最初ブライ・シンクロンだったのですが、その効果を忘れていて急遽変更。代わりを探したのですが、遊星のレベル4チューナーは癖のある物ばかりで代用にならず、仕方が無いのでステータスが近く、WCSで遊星がデッキにいれていた霞の谷の戦士で代用しました。

使いやすいレベル4チューナーだからか、WCSで遊星3積みしてるんですよね(相棒のジャックは2積み)
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