遊戯王5D's ~荒野のデュエリスト~   作:鬼柳高原

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皆様、お久しぶりです。
予告から5時間ほどオーバーしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
久々なので何処か変な所があるかもしれませんが、どうぞ見てやってください。


第56話 決闘神官

「はー……」

 

 何処までも広がる青い空と荒野。

 その中心にひっそりと佇む遺跡の前で、フレアは両手を挙げて背筋を伸ばす。

 漸く修理できたDホイールでフリントと共にシティを出発し、シティから故郷、そして殆ど休まずに故郷から数時間の道程を経て、やっと到着したのだ。疲れも相当なものだろう。

 だがそんなフレアの様子を意に介さず、二人の後ろを車で付いて来た一人の男がフレアに声を掛ける。

 

「悪いが、休んでいる暇は無い。我が主が待っているのだ」

「解ってますよ」

 

 この男と、フレア、フリントが出会ったのは前日の事。

 フレアとフリントが修理が終わったウィルダーネスとイグニッションを引き取りに遊星のガレージへやってきていた時の事――――

 

 

……

…………

………………

……………………

 

 

「遊星ー! 出来た――――キャ!?」

 

 もう待ち切れないという様子で走り出し、後ろのフリントを大きく引き離してガレージ内に飛び込んだフレア。

 だが、目の前にあったのはガッシリとした、褐色肌の大きな男の背中。

 その背中の男がゆっくりと振り向くと同時に、男の影から遊星が顔を出す。

 

「フレア、もう来たのか? まだ約束の時間より早いが……」

「ご、ごめんなさい遊星……待ちきれなくて……そ、それよりこの人……」

 

 フレアは姿勢を正し、目の前の大男を見上げる。

 大男はフレアに向き合うと、軽く頭を下げた。

 

「驚かせて済まない。……チーム・サティスファクションのフレアだな? こうして面と向かって話すのは初めてだな」

「あ、はい! えーと……初めまして、フレアです」

 

 そう言ってフレアが右手を差し出すと、ボマーもその大きな右手を差し出して握手に応じる。

 確かに面と向かって会うのはこれが初めてなのだが、彼について”夢”でよく知っているフレアは、何だか不思議な気分になる。

 握手を交した後、ボマーは僅かに息を洩らした。

 

「……握手は試合の後、歓声に包まれながらしたかったものだな」

「……そうですね」

 

 ボマーが所属していた”チーム・フォーチュンナイツ”は予選最終戦で戦うはずだった相手であり、もしかすれば本戦で再戦する”ライバル”であったかもしれなかった。

 しかし、突然乱入してきたディアブロ達によって、その可能性は完全に打ち砕かれてしまったのである。

 

「フレア・ヴィルアース、君の事は遊星達と……鬼柳から聞いている」

「……鬼柳と、会ったんですか?」

「ああ、会った瞬間に解った。この男も、私と同じ”業”を背負う者だとな……」

 

 鬼柳もボマーも、嘗ては”ダークシグナー”としてシグナー達と敵対し、世界を滅ぼそうとした。

 その記憶は普通の人間として蘇った後も残り、長い間二人を苦しめた。

 しかし、鬼柳は”絆”と共にそれを乗り越え、ボマーは”最愛の家族”と過ごしながら、それぞれ”答え”を見つけ出したのである。

 

「ところで、ボマーさんは何でここに?」

「ジャックに話があってな」

「ジャックに?」

 

 首を傾げるフレア。

 ガレージ内を見渡すと、遊星の後ろでムスッとした様子のジャックが手作りの椅子に腰掛け、紅茶を啜っているのが見える。

 クロウとブルーノは外出しているようだ。

 

「”地縛神”、または”シグナー”についてか?」

 

 何時の間にか追いつき、フレアの後ろに立っていたフリントがボマーに問いかける。

 

「君は、チーム・サティスファクションのフリントだな? 君の事も聞いている。一度手合わせしてみたかったな」

「俺は何時でも構わんぞ。……それで、話と言うのは?」

 

 すまない、と一言謝った後、ボマーは用件について話し始める。

 それはボマーが見た”夢”の話であった。

 

「ジャックが……レッド・デーモンズ・ドラゴンに!?」

「フン!」

 

 フレアが驚いた様に声を上げると同時に、ジャックが不愉快そうに鼻を鳴らす。

 ボマーは故郷へと戻った後、新たなる目的を見つける為、家族である妹のアニーと弟のマックスを連れて旅に出た。

 その旅の中で、ボマーは悩んだ。このままでいいのか、一度闇へと身を堕した自分が、家族と共にのうのうと幸福を味わっていていいのか、新たなる目的を探すと言いながら、自分は己の過ちから逃げているだけなのではないのか―――――

 

 多くの考えと思いを廻らせ、ボマーは一つの答えを導き出す。

 

「私は……己の過ちを忘れる事が出来なかった。だから、私は決めた。過ちと共に前へ進むと!」

 

 答えを見つけたボマーが向かったのは、過ちの原因である忌まわしき”地縛神”が眠る地、”ナスカ”。ボマーは己の過ちと向き合い、そして償う為、ナスカの地に神殿を建て、地縛神とそれに準ずる悪霊達を沈める”監視者”となり、家族と共に留まったのである。

 そんな生活が始まって半年、ナスカの地にてある異変が起きる。

 それはナスカに存在する村々の家畜が突然狂った様に暴れ出し、その後に息絶えてしまうという奇怪な事件であった。この異常な事態に、村人達は口々に”紅蓮の悪魔の仕業”だと叫び、恐れ慄いた。

 ボマーは一度ダークシグナーになった経験のせいか、僅かだが霊的なものを感じ取る事ができる。その力を作り上げた神殿の上で発揮すると、大地から僅かずつだが漏れ出してくる”霊体”を感じたという。

 この地からまた何かが復活するのではないか――――解決策を見出せず、そんな不安を抱きながら過ごしていたボマーは、ある日”夢”を見る。

 何処までも広がる、黒い荒野。その上でホイール・オブ・フォーチュンを全速力で走らせる”ジャック”。ジャックを追いようにして走り続ける大地の亀裂。そして、邪悪なる紫雲に覆われた曇天の空を飛ぶ”レッド・デーモンズ・ドラゴン”がジャックを追いかけていた。

 レッド・デーモンズ・ドラゴンは亀裂を追い越し、ホイール・オブ・フォーチュンへと飛びつくと、その紅蓮の炎でジャックを焼き尽くした――――これがボマーが見た夢の全てである。

 夢から覚めたボマーは確信する。この夢は間違いなく”予知夢”であると。

 最強の僕であるはずのレッド・デーモンズ・ドラゴンに焼き尽くされる――――それはつまり、ジャックは自身の力で滅びるという暗示に違いないと考えたボマーは居ても立っても居られず、近隣の村にマックスとアニーを預け、単身でネオ童実野シティへと向かい、この事を遊星達に報せにきたのだ。

 

「別れの際に連絡先を教えておいたはずだが? メールでも送ってくれていれば、わざわざお前がここへ来ることも無かっただろう?」

「済まない遊星。居ても立っても居られなくてな。気付けばその場で荷物を纏め、その日の朝に飛び出してしまっていたよ。我ながら思慮の浅いことだ。おかげでWRGPの時期とぶつかり、しかもそれに出場してしまう事になるとは……」

 

 ボマーは呆れた様な表情で天を仰ぐ。

 やれやれと首を振った後、ボマーはフレアへと顔を向けた。

 

「フレア、君も特別な”夢”を見る力を持つと聞いている。ここ最近で何か見てはいないか?」

「えっと……ごめんなさい。私のは予知夢じゃなくて、既に起こった出来事しか見れないんです。しかも凄く限定的で(……エアトス)」

 

 フレアはボマーに謝りながら、心の中でエアトスへと呼びかける。

 しかし、その返事は返ってこない。

 

「(エアトス……大丈夫かな……)」

 

 ディアブロ事件が起こったあの日から、エアトスは眠り続けたままである。

 思いの力が足りないのかと考え、フレアは何度も決闘を行ったが、エアトスが目覚める兆しは一向に見えてこない。

 

「どうした?」

「あ、いえ何でも! それよりボマーさん、これをナスカに持って行けば何とかなるんじゃないでしょうか」

 

 そう言ってフレアはデッキから”地霊神グランソイル”のカードを取り出し、ボマーに手渡す。

 グランソイルは遥か昔、地縛神の封印を管理する役割を持っていた精霊であり、グランソイルの力があればナスカに起こった異変を解決できるのではないかとフレアは考えたようだ。

 暫くグランソイルのカードを見詰めていたボマーであったが、首を緩く振ると、グランソイルのカードをフレアの手に返す。

 

「グランソイルの事は伝承で知っている。完全な状態ならばそれも可能だろうが……今のグランソイルの力ではな」

「そっか……」

 

 グランソイルは”悪なる者の意思”との戦いにて傷付き、その力を大きく消耗してしまっている。

 決闘では問題なくその力を発揮できるが、邪神や悪霊を抑える程まではまだ回復できていないのである。

 

「幸い、まだ大きな災厄は起こっていない。変わりないとマックス達もメールで言っていた。今一番気がかりなのはやはりあの”夢”だ」

 

 ボマーはそう言うと、ジャックへと顔を向ける。

 

「だから私はこれから遊星とジャックと共にナスカへと戻る。遊星には異変について共に調べてもらい、ジャックには己の戦い方を見直してもらう。……あの夢は間違いなく現実となる。今のジャックのパワーに頼った戦い方を続けていれば、その凄まじいパワーで己の身を焼く事となる!」

 

 ボマーのこの要求に、ジャックは初めは猛反対していた。パワーデュエルこそが王者の決闘、そう信じて戦い続けてきたジャックからすれば、決闘スタイルを変更するなどまずありえない事であった。変更理由が”夢”などという不確かなものでは尚更である。

 しかし、ジャックは悩んでいた。”テクニカルデュエル”を行うアンドレとの決闘で味わった無様過ぎる敗北。そして、”イリアステルの三皇帝”という新たなる強敵の出現と、今までに無い新たな力を身に付けた遊星(ライバル)――――これらにより、今のままの決闘で本当にいいのか、という疑念がジャックの中で生まれ始めていたのだ。

 一度は頷きかけたジャックだったが、それでもジャックはパワーデュエルを捨てる事ができず、再びボマーの要求を突っぱねてしまう。そこへ――――

 

「ならば、その力を見せて欲しい! パワーこそジャック・アトラスだと、私を納得させてくれ! ”夢”を見たあの地で! あの夢を覆してくれ!」

 

 ボマーのこの言葉により、ジャックのナスカ行きが決定した。

 

「……そう言う訳だ。とっととボマーを捻り潰し、早々に帰ってきてやろう。そうすれば旅費も少なくなって、クロウの奴の小言も少なくなるだろうからな」

 

 そう言うと、ジャックはティーカップを置き、椅子から立ち上がってガレージから出て行く。

 

「……俺とジャックは暫く留守にする。お前達のDホイールはもう修理は完了している。持って行ってくれ」

 

 遊星がガレージの隅に並べられているイグニッションとウィルダーネスを指差しながら言うが、フレアはそれに応えず、少し考える様にしてから口を開く。

 

「……ねえ! 私も付いてっていいかな? 何か協力できる事があるかも――――」

「駄目だ」

 

 フレアの言葉を遮ったのはボマー。

 まさかボマーから遮りがくるとは思っていなかったフレアは驚いた表情でボマーを見上げる。

 

「封印されているとは言え、あそこには全ての地縛神が存在する。それに従う悪霊もな。君は特別な力を持つが、シグナーではない。下手をすれば、力を求める悪霊に狙われるだろう。……その気持ちはありがたいが、ここはシグナーと私だけで行かせてくれ」

「…………」

 

 エアトスがいるから大丈夫――――そう言いたかったが、消耗して眠ってしまっている彼女を頼る訳にはいかない。

 フレアは残念そうに頷いた。

 

「すまないな……ん? 彼は、フリントは何処へ行った?」

「え? あれ?」

 

 気付くと、フレアの後ろからフリントの姿が消えていた。

 話に夢中になっていたボマーとフレアが遊星に顔を向けるが、遊星も同様にガレージ内を見渡し、小首を傾げている。

 そこへ、仕事を終えて帰ってきたクロウがガレージ内へと入ってきた。

 

「よーす! 戻ってきたぜ……ってボマー!? 何だよ久しぶりじゃねーか!」

「クロウ! フリント知らない? 急にいなくなっちゃったの!」

 

 ボマーとの再開に顔を緩めているクロウに対し、フレアは慌てた様子で詰め寄る。

 時空を越えるイリアステルに、地縛神、そして謎のままのフリントの素性を考えると、突然消えられては何かあったと考えてしまうのは仕方が無いかもしれない。エアトスがあの状態では、尚更不安になってしまうだろう。

 

「おお!? フレアも来てたんか? ……知ってるも何も、さっきすれ違ったぜ? ガレージの方向だったから、さっきまでここにいたんじゃないのか?」

「(何で黙って……) 何処に向かったの?」

「さあ……Dホイールで一瞬すれ違っただけだからな。向こうも急いでたから声かける暇も無かったぜ」

「急いでた?」

「何か追っかけてるみたいだったな。……何かあったのか?」

 

 フレアはクロウの問いに答えず、ウィルダーネスにも乗らずにガレージを飛び出した。

 

 

* * *

 

 

 一方、こちらはシティのとある路地裏。

 その行き止まりで一人の男がフリントに追い詰められていた。

 

「……私に気付いただけでなく、こうして追いついてくる人間がいたとはな。驚いた」

 

 男はフードとマントが付いた白尽くめの服を纏っており、目元はフードを深く被っている為、見ることができない。驚いたと口にはしているが、その様子は冷静そのもので、とても追い詰められたものの立ち振る舞いではなかった。

 

「動くな」

 

 フリントはその男に向かって決闘銃を構えながら、男を凝視する。

 白い服の男はそこにはっきりと存在するはずなのに、何処か現実味が無く、目を逸らせばその隙に消えてしまうのではないかと感じてしまう。

 

「気付かれていないとでも思ったか? ずっと俺達を……いや、フレアをつけてきたな。何が目的だ?」

「……お前は何者だ? 常に決闘巫女(デュエルシスター)の側から離れぬお前は? もしや今の決闘神官(ディアク・ウム)か……ッ!?」

 

 フリントに尋ねようとした男の顔の横を、銃から放たれた白紙のカードがすり抜ける。

 男が視線をカードが通った位置へと向けると、フードの一部が裂けていた。

 

「質問しているのは俺だ。……俺に質問をしたいのなら、まずは名乗ったらどうだ?」

「……私は主の命により遣わされた者だ。決闘巫女……フレアを我が主の下へ導く為、この地へとやってきた」

「その主とは? 目的は?」

「悪いがその前に一つ確認させて欲しい。お前は本当に決闘神官ではないのか?」

「俺はお前の言うディアクだの決闘巫女だの言うものは知らん。俺はヴィルアース兄妹の用心棒だ。お前がフレアに仇なす存在ならば、ここで撃つ」

 

 そう言ってフリントは向けている銃口を軽く上げると、男は右掌をフリントに向ける。

 何かしてくると身構えるフリントであったが、何かを飛ばしてくるような動きは無い。どうやら制止の仕草のようだ。

 

「お前の言葉の一つ一つが、真実の光を帯びている。お前を信じよう」

「何を――――!?」

 

 その瞬間、辺り一帯が眩い光に包まれる。

 男から眼を離すまいと閉じようとする瞼を止めようとするフリントであったが、虚しくも光が男の姿を消してしまう。

 観念して眼を閉じたフリントであったが、次の瞬間に眼を開けると、そこは別世界が広がっていた。

 

「何だ……ここは?」

 

 そこは暗い空間に浮かぶ、小さな浮き島。

 島の上には古代の遺跡の残骸があり、それが決闘に適した広さの平地をぐるりと取り囲んでいる。二人はその平地に立っていた。

 

「決闘神官ではないのにも関わらず、決闘巫女を守る守護者……悪いがその力、見させてもらおう!」

 

 男は左腕に決闘盤を出現させると、展開して構える。

 

「……いいだろう。挑まれた決闘は受ける。お前を倒し、全てを吐かせてやる」

 

 フリントは男を見据えながら、決闘銃を決闘盤へと変形させる。

 

 

「デュエル!!!」

「ディアク!!!」

 

 

 謎の空間にて始まったフリントと白尽くめの男の決闘。

 先攻は白尽くめの男。

 

「私のターン!」

 

 男 手札:5→6

 

「儀式魔法《高等儀式術》を発動! 手札の儀式モンスター1体を選び、そのカードとレベルの合計が同じになるようにデッキから通常モンスターを墓地へ送る。その後、選んだ儀式モンスター1体を特殊召喚する! 私はデッキからレベル合計”7”になる様に通常モンスターを墓地へ送り、手札から《伝説の爆炎使い(フレイム・ロード)》を儀式召喚!」

 

 男の場に魔法陣が現れると、そこへデッキから飛び出た5枚のカードが吸い込まれ、光を放つ。

 その光の中から、杖を持ち、炎の様に光るマントを身に付けた魔術師が姿を現した。

 魔術師は回りに炎を巻き起こしながら空いている左手を赤く光らせ、フリントに向かって不敵な笑みを見せる。

 

 ATK:2400 レベル7

 

「いきなり儀式召喚か。しかも炎とはな。面白い」

 

 同じ炎使いとして張り合いを感じるフリントであったが、

 

「悪いが、この魔術師は開戦の使者に過ぎない。お前の相手ではないのだ。……装備魔法《ワンダー・ワンド》を《伝説の爆炎使い》に装備! そして効果を発動だ! このカードと装備モンスターを墓地に送る事で、デッキからカードを2枚ドローする!」

「何!?」

 

 男が装備魔法を発動すると、伝説の爆炎使いは光となって消滅し、それを見届けた後、男はデッキからカードを2枚引く。

 

 男 手札:3→5

 

 わざわざ儀式召喚をしてまで呼び出したモンスターをドローの為に墓地へ送った白尽くめの男。

 余程手札が悪かったのか、それとも次の戦術の為の布石なのか。

 

「(……奴は”開戦の使者”だと言っていた。なら次に出てくるのが、本物の俺の相手か!)」

 

 そう確信したフリントが男に視線を向けると、突然その頭上にカードのゾリッドビジョンが5枚表示される。

 

弾圧される民 水属性 レベル1

弾圧される民 水属性 レベル1

弾圧される民 水属性 レベル1

海皇の長槍兵 水属性 レベル2

海皇の長槍兵 水属性 レベル2

 

「……儀式召喚のコストにしたモンスターか」

「その通り。そして、この者達の魂の叫びが、”眠りし偉大なる神”の1体を呼び起こす!」

 

 男は手札から1枚のカードを抜き出し、それを掲げる。

 

「五つの叫びが木霊する時、母なる大海が氷河を穿つ! 壊滅を司る氷霊の神よ! 今ここに姿を現せ! 《氷霊神ムーラングレイス》!」

 

 男がカードを決闘盤に置くと、男の後ろの空間から巨大な鯨の様なモンスターが飛び出した。

 全身に白い鎧を纏い、鎧の隙間からは氷で出来た体や角が見える。

 フリントは以前、このモンスターと近い気配を持つモンスターを見た事がある。しかし、このモンスターは以前に見た”強大ながらも穏やかな気のモンスター”とは違い、”凄まじい殺気”を辺りに振りまいていた。

 

 ATK:2800 レベル8

 

「これは……氷霊神……フレアのグランソイルと関係があるのか?」

「知っていたか。そう、これはグランソイルと同じ”四霊神”の1体、ムーラングレイスだ。その力、受けてみよ! ムーラングレイスの効果発動! 特殊召喚に成功した時、相手の手札をランダムに2枚選んで捨てる! 〈絶対零度(アブソリュート・ゼロ)〉!」

「ぐッ!? ……俺の手札が」

 

 男の宣言と共にムーラングレイスが咆哮を上げると、フリントの手札の2枚が瞬時に凍りつく。

 フリントは凍りついたカードを抜き取ると、それを墓地へと送った。

 

 フリント 手札:5→3

 

「これがお前に与えられた試練だ。決闘巫女と共に行く、その重さを知るがいい」

「……さっきから言っている”決闘巫女”とは何だ? フレアが何故そう呼ばれる? 決闘神官もだ」

「知りたければこの試練を乗り越えて見せろ! 《カードガンナー》を通常召喚!」

 

 続けて男の場にカードガンナーが現れ、起動音を鳴らす。

 

 ATK:400 レベル3

 

「カードガンナーの効果発動! デッキから最大3枚までカードを墓地へ送る事で、このカードの攻撃力はターン終了時までこの効果を発動する為に墓地へ送ったカードの数×500アップする! 3枚墓地へ送り、攻撃力を1500ポイントアップ!」

 

 ATK:400→1900

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」

 

LP:4000

手札:2

モンスター

・氷霊神ムーラングレイス

・カードガンナー

魔法・罠

・セット

 

「(カードガンナー……無意味な攻撃力アップは墓地肥やしの為。と言う事は、”残りがいる”かもしれないな……) 俺のターン!」

 

 フリント 手札:3→4→3

 

 フリントがカードをドローした瞬間、引いたそのカードも凍りづけとなる。

 視線を男の場へと向けると、男は相手のドローカードを墓地へ遅らせる罠カード《はたき落とし》を発動していた。

 

「ムーラングレイスが支配する絶対零度の中で、自由に動き回れると思ったのか?」

「……そんなもの、融かして終わりだ。見てろ! 魔法カード《融合》を発動! 手札の《ヴォルカニック・ハンマー》と《リボルバー・ドラゴン》を融合! 《重爆撃禽 ボム・フェネクス》を融合召喚!」

 

 フリントの場の空間が歪むと、その歪みの中心からボム・フェネクスが姿を現す。

 

 ATK:2800 レベル8

 

「ほう、少なくなった手札からよく融合したものだ。だが攻撃力はムーラングレイスと互角。相打ちしたとして、手札の無いお前はどうやって戦線を維持するつもりだ?」

 

 男の場にはムーラングレイスの他にカードガンナーが存在し、手札もまだ2枚残している。

 一方フリントはボム・フェネクスを失えば場ががら空きとなり、手札も0。非常に厳しい状況となる。

 だがフリントは慌てる様子も無く、目の前のムーラングレイスに銃口を向けた。

 

「ボム・フェネクスでムーラングレイスを攻撃! 【不死魔鳥急降下撃】!」

「迎え撃て!」

 

 ボム・フェネクスが飛び上がり、ムーラングレイスに向かって急降下する。

 急降下したボム・フェネクスはムーラングレイスに激突するが、その瞬間、ムーラングレイスは自身ごとボム・フェネクスを凍結させる。

 

「これでお互いに砕け散り、相打ちとなる。お前がここからどう出るのか、見させて――――!?」

 

 2体のモンスターが凍り付いて出来た氷塊が砕け散ると、中から出て来たのは燃え盛る重爆撃禽 ”ボム・フェネクス”。ムーラングレイスは粉々に砕け散り、消滅してしまった。

 

「何だと? 何故……!」

 

 男がフリントに視線を向けると、フリントの場に凍り付いたカードのソリッドビジョンが表示されていた。

 

「墓地から罠カード《スキル・サクセサー》を発動! 墓地から除外する事で、自身の場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで800ポイントアップする!」

 

 ATK:2800→3600

 

「墓地からの……ムーラングレイスの力を逆手に取られたか」

 

 男 LP:4000→3200

 

「俺はこれでターンエンドだ。……俺はその四霊神について、少しだけ知っている」

「……決闘巫女が持つ、グランソイルの事だな?」

「そうだ。フレアが持つグランソイルにはとあるデメリットがあった。これは俺の勘だが、今の奴も持っていたんじゃないのか? 同じ欠点を」

 

 フリントがそう尋ねるが、男は無言のままでいる。

 それが肯定の証だと確信したフリントは、僅かに笑みを浮かべた。

 グランソイルが持つ”場から離れた時、持ち主の次のバトルフェイズをスキップする”というデメリットが、他の四霊神にもあるとフリントは予測していた。そこを突ければ、体勢を立て直す時間が稼ぐ事ができるのである。

 

LP:4000

手札:0

モンスター

・重爆撃禽 ボム・フェネクス

魔法・罠

・無し

 

「私のターン!」

 

 男 手札:2→3

 

「……確かに、四霊神は強力な力を持つが故に、倒れた際に”不進撃の呪い”を残して逝く……だが、四霊神を操る私のデッキならば、そんなものは関係ない! 魔法カード《おろかな埋葬》を発動! デッキからモンスター1体を墓地へ送る!」

 

 男がデッキからカード1枚を墓地へ送った瞬間、またもや男の頭上に5枚のソリッドビジョンが表示される。

 

伝説の爆炎使い 炎属性

ガード・オブ・フレムベル 炎属性

逃げまどう民 炎属性

逃げまどう民 炎属性

逃げまどう民 炎属性

 

「!? 3体目……!」

「そうだ。今度はお前の得意な炎で相手をしよう! ……五つの叫びが木霊する時、大いなる大山が激憤する! 破砕を司る炎霊の神よ! 今ここに姿を現せ! 《炎霊神パイロレクス》!」

 

 男が決闘盤にカードを置くと、後ろの空間から巨大な恐竜が姿を現す。

 全身に黒い鎧を纏い、その隙間からは赤く熱せられた火炎岩で出来た甲殻が見える。

 

 ATK:2800 レベル8

 

「これが炎の霊神か……」

「行くぞ! パイロレクスの効果発動! 特殊召喚に成功した時、相手モンスター1体を破壊し、 お互いに破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを受ける! 砕け! 〈リング・オブ・デストラクション〉!」

 

 男が宣言をすると、パイロレクスが作り上げた巨大な炎のリングをボム・フェネクスへと飛ばす。

 リングはボム・フェネクスを捕えると、凄まじい力でボム・フェネクスを締め上げた後、凄まじい大爆発を起こす。

 

「ぐぁぁぁ!? くっ! ボム・フェネクス……」

「ぬううッ……! ……フフ! 時間稼ぎなどさせん!」

 

 フリント LP:4000→2600

 男 LP:3200→1800

 

 LPは勝っているものの、男の場には再び最上級モンスターが現れ、フリントの場にはカードが消えてしまった。先程よりも状況が悪化してしまったのである。

 

「カードガンナーの効果を発動! 3枚墓地へ送り、攻撃力をアップ! カードを伏せ、ターンエンド!」

 

LP:1800

手札:0

モンスター

・炎霊神パイロレクス

・カードガンナー

魔法・罠

・セット

 

「霊神だろうが……俺は負けん! 俺のターン!」

 

 フリント 手札:0→1

 

「《炎帝近衛兵》を召喚!」

 

 フリントの場に現れたのは炎帝近衛兵。

 この窮地を救う為、近衛兵は眼を光らせ、効果を発動する。

 

 ATK:1700 レベル4

 

「召喚に成功した時、自分の墓地に存在する炎族4体を選択! 選択した炎族をデッキに戻し、自分のデッキからカードを2枚ドローする!」

 

 戻したカード

 ヴォルカニック・ハンマー

 ヴォルカニック・エッジ

 ヴォルカニック・リボルバー

 重爆撃禽 ボム・フェネクス

 

 フリント 手札:0→2

 

「バトル!  炎帝近衛兵でカードガンナーを攻撃!」

「罠カード《ガード・ブロック》を発動! ダメージを0にし、カードを1枚ドロー!」

 

 男 手札:0→1

 

 炎帝近衛兵が長い尾でカードガンナーを粉々にするが、そのダメージが男に届く事は無かった。

 

「更にカードガンナーが破壊され墓地へ送られた時、デッキからカードを1枚ドローする!」

 

 男 手札:1→2

 

「くっ……カードを伏せ、ターンエンド!」

 

LP:2600

手札:1

モンスター

・炎帝近衛兵

魔法・罠

・セット

 

「私のターン!」

 

 男 手札:2→3

 

「魔法カード《手札抹殺》を発動! お互いに手札を全て捨て、その枚数分だけドローする!」

 男 手札:2→0→2

 フリント 手札:1→0→1

 

「……ムーラングレイスを退けたのは見事だった。だが、他の霊神達を相手にするには力不足だったようだな。……これで終わりにしよう!」

 

 そう言って男は1枚のカードを掲げると、頭上に5枚のソリッドビジョンが表示される。

 

音速ダック 風属性

ベビードラゴン 風属性

団結するレジスタンス 風属性

団結するレジスタンス 風属性

団結するレジスタンス 風属性

 

「五つの叫びが木霊する時、大いなる風が乱舞する! 破滅を司る風霊の神よ! 今ここに姿を現せ! 《風霊神ウィンドローズ》!」

 

 男が決闘盤にカードを置くと、後ろの空間から巨大な怪鳥が現れる。

 全身に花弁の様な緑の鎧を纏い、その隙間から飛び出している羽や爪、尾は全て巨大な花弁で出来ている。

 

 ATK:2800 レベル8

 

「最後の1体か……!」

「ウィンドローズの効果発動! 特殊召喚に成功した時、相手の場の魔法・罠を全て破壊する! 吹き飛べ! 〈ウィンドローズ・ガイル〉!」

 

 男が宣言すると、ウィンドローズは自身の花弁を乗せた突風をフリントの場に起こし、フリントの場にあった1枚の伏せカードを吹き飛ばす。

 

「これでお前を守る罠は消え去った! これで終わりだ! ウィンドローズで――――!?」

 

 男がウィンドローズに命じようとした瞬間、ウィンドローズが吹き飛ばした伏せカードから巨大な竜巻が発生し、ウィンドローズを中に捕える。

 

「馬鹿な……何が起こっている?」

「運が悪かったな。罠カード《荒野の大竜巻》! セットされたこのカードが破壊され墓地へ送られた時、場に表側表示で存在するカード1枚を選択して破壊する! 《風霊神ウィンドローズ》を破壊だ!」

 

 フリントの宣言と同時に竜巻はウィンドローズを切り刻む。

 ウィンドローズは全ての花弁を散らされ、そのまま自身も消滅してしまった。

 

「ウィンドローズが倒されるとは……だが、不進撃の呪いは場を離れてから次のターン! パイロレクスは問題無く攻撃できる! 行け!」

 

 パイロレクスが巨体を動かし、炎帝近衛兵に向かって足を振り上げ、容赦無く踏み潰す。

 

「ぐぅぅ!? くっ……!」

 

 フリント LP:2600→1500

 

「カードを伏せ、ターンエンド!」

 

LP:1800

手札:0

モンスター

・炎霊神パイロレクス

魔法・罠

・セット

 

「俺を仕留められなかったな?」

「……ここまで四霊神に対抗したのはお前が初めてだ。見事だ」

「その言葉は、俺が勝ってからにしてもらう!  俺のターン!」

 

 フリント 手札:1→2

 

「カードを伏せ、ターンエンド!」

 

LP:1500

手札:1

モンスター

・無し

魔法・罠

・セット

 

「私のターン!」

 

 男 手札:0→1

 

「ウィンドローズの呪いにより、このターンはバトルを行えない。だが、やる事はやらせてもらおう。魔法カード《貪欲な壺》! 墓地からモンスター5体をデッキに戻してシャッフル。その後2枚ドロー!」

 

 戻したカード

 氷霊神ムーラングレイス

 風霊神ウィンドローズ

 カードガンナー

 伝説の爆炎使い

 ガード・オブ・フレムベル

 

 男 手札:0→2

 

「(霊神を手札に呼び込むつもりか……)」

 

 炎は崩れたが、水と風のモンスターは5体ずつ揃っている為、ここで男が霊神を引ければすぐに呼び出せる。そうなってはただでさえ遠いフリントの勝機が、更に遠くなってしまう。

 流石のフリントも緊張した様子で男を見ていると、男は引いたカードを見て、僅かに笑みを浮かべた。

 

「霊神ではないが、悪くないカードだ。魔法カード《トライワイトゾーン》を発動! 自分の墓地に存在するレベル2以下の通常モンスター3体を墓地から特殊召喚する! 《弾圧される民》2体と、《逃げまどう民》を守備表示で特殊召喚! そして更に魔法カード《黙する死者》を発動!自分の墓地に存在する通常モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する! 《団結するレジスタンス》!」

 

 男が引いた2枚のカードを発動させると、一瞬で男の場が人で埋め尽くされた。

 その人々の大半は怒りの表情をしており、皆が例外無くフリントへ怨嗟の声を投げかけている。

 

 弾圧される民 DEF:2000 レベル1

 弾圧される民 DEF:2000 レベル1

 逃げまどう民 DEF:600 レベル2

 団結するレジスタンス DEF:400 レベル3

 

「これは……まさか”アレ”をやるつもりか!?」

「そのまさかだ。喰らうがいい! 罠カード《大革命》! 自分のメインフェイズで場に《逃げまどう民》、《弾圧される民》、 《団結するレジスタンス》が表側表示で存在する時、相手の手札を全て墓地に送り、場の相手がコントロールするカードを全て破壊する!」

 

 男が罠を発動させると、民達が一斉に掛け声を上げ、フリントの場へと殺到する。

 民達は場の伏せカードとフリントの手札を奪い取ると、それらをフリントの墓地へと押し込み、男の場へと帰っていった。

 

墓地へ送られた手札

ヴォルカニック・バレット

 

破壊された伏せカード

くず鉄のかかし

 

「これでお前のカードは全て無くなった。どうするつもりだ?」

「(これが”大革命”の力か……)」

 

 大革命――――場に決められた低ステータス通常モンスター3体を場に並べる事で初めて使える強力な除去罠であり、使いこなせるものは極少数であろう。だが、目の前にいる白尽くめの男は、それを為したのである。

 

「(霊神を使いこなすだけではなく、大革命まで扱うとはな……何という決闘者だ。本当に何者だ?)」

「ターンエンド!」

 

LP:1800

手札:0

モンスター

・炎霊神パイロレクス

・弾圧される民

・弾圧される民

・逃げまどう民

・団結するレジスタンス

魔法・罠

・無し

 

「私を相手に、よくここまで戦った。決闘神官でないのが不思議なくらいだ」

「勘違いするな。まだ終わってはいない」

「……この状況がか?」

 

 手札にも場にもカードが無い。それに比べ、、白尽くめの男にはモンスターが5体。その内の1体は最上級モンスターである。LPも少ないこの状況では、どう見ても勝てる見込みが無い。

 だが、フリントは行く。カードが、LPが、”戦う資格”が残っている限り――――

 

「引いて見せるさ。決闘は、引くだけで全てが変わる。……俺のターン!」

 

 フリント 手札:0→1

 

 引いたカードを確認すると、フリントは考える様に目を閉じる。

 

「(何だ? 何を引いたのだ?)」

「……どうして、こんな事になったんだろうな?」

 

 目を開けたフリントが、男を真っ直ぐに見据えながら問いかける。

 

「? 今の状況の事か?」

「それもそうだが、もっと前からだ。どうしてお前は俺に追いかけられ、こうして決闘する事になったのか、そして……何故”敗北”する事になってしまったのか」

「……何? どういう事だ!」

「解らないか? 全ての原因は……お前にあると言う事を。魔法カード《融合回収》を発動! 墓地の《融合》と、素材とした《リボルバー・ドラゴン》を手札に加える!」

 

 フリント 手札:0→2

 

「墓地の《ヴォルカニック・バレット》の効果発動! LPを500払い、デッキから同名モンスターを手札に加える!」

 

 フリント LP:1500→1000 手札:2→3

 

「手札3枚……融合……まさか」

「そのまさかだ。《融合》発動! 手札の《ヴォルカニック・バレット》と《リボルバー・ドラゴン》を融合! 現れろ! 《重爆撃禽 ボム・フェネクス》!」

 

 フリントの場の空間が歪み、その中心から再びボム・フェネクスが姿を現す。

 

 ATK:2800 レベル8

 

「あの状況から融合召喚まで繋げるとは……だが、そのモンスターだけでは相打ちしか狙えないぞ。お前が劣勢という状況は変わらない」

「残念だが、これで決着だ。……ボム・フェネクスの効果発動! 場に存在するカード1枚につき、300ポイントのダメージを相手に与える事ができる!」

「……何だと!?」

「お前の場には5枚、俺の場には1枚、合計ダメージ数は、1800……お前のLPと同じ数値だ」

「馬鹿な……こんな事が……」

 

 押されても常に冷静でいた白尽くめの男であったが、予想もしていなかった負け宣告に、白い顔を真っ青にして立ち尽くす。

 

「お前のデュエルタクティクスは凄まじい。霊神3種に、儀式に大革命、よく一つのデッキで使いこなせたものだ。……だが、今回ばかりは迂闊だったな。あの大革命が無ければ、もっと長引くか、あるいは俺の負けだったろうな」

 

 そう言いながら、フリントは決闘盤を銃に変形させ、男に向かって構える。

 

「終わりだ。……〈不死魔鳥大空襲〉!」

 

 フリントが引き金を引くと同時に、ボム・フェネクスが6つの砲弾を男に放った。

 男はそれを避けようとはせず、己の未熟を噛み締めるように俯き、砲弾を全て受け切った。

 

 男 LP:1800→0

 

 

 ソリッドビジョンが消え、決闘終了のアラームが路地裏に鳴り響いた。

 

 

 




殆ど作者の言い訳なので、ここから下は見なくてもいいかもしれません。




実は今回、3回ほど書き直してまして(決闘とか、細かいところ)、色々迷っている間に今日となってしまいました。
久々だとやっぱり感覚が狂いますね(汗)間を空けると碌なことないですよ本当に(泣)
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