「明日が! WRGP事実上の決勝戦だ! それに勝った者がイリアステルと戦う権利を得る!」
「俺達も負ける訳にはいかない! 決着を着けよう! チーム・ラグナロク!」
一日の終わりを知らせる夕暮れ、そこに浮かぶ巨大な島、“アーククレイドル”。それを背に立つのはWRGP優勝候補であり、チーム・5D'sの準決勝の対戦相手。神のカード“星界の三極神”を有する“チーム・ラグナロク”。向かいにはチーム・太陽を激戦の末に破り、準決勝に向けてDホイールの最終調整に来ていた“チーム・5D's”の遊星、ジャック、クロウ。今大会でもっとも注目されているだろう対戦カードの出場者達がシティ公園にて、光り輝きながら相対する。
チーム・5D'sの輝きはシグナーの証である右腕の痣。一方、チーム・ラグナロクはルーンと呼ばれる文字を左の瞳に浮かべ、輝かせていた。
チーム・ラグナロクの目的はイリアステルの脅威から世界を守る事。それが神から“三極神”を操り、イリアステルの歴史改竄の影響を防ぐ力を持つ “ルーンの瞳”を授けられた者の役目であるとリーダーの“ハラルド”は語る。
本来なら、同じイリアステル打倒を目指す者同士、力を合わせて戦えるだろう。しかし、ラグナロクのメンバーである“ドラガン”は過去の出来事からジャックに対して一方的な敵意を持ち、ハラルドは“ゼロ・リバース”を引き起こしたモーメントの開発者である“不動博士”の息子の遊星を信用せず、共に戦う事を拒絶したのだ。
遊星達とて、ここまでイリアステルと戦い、シティを守ってきたのである。ポッと出のチームに全てを任せるほど安い覚悟はしていない。互いの使命とプライドを掛けて、遊星とハラルドはWRGP準決勝を戦い合う事を宣言した。
「また会おう、チーム・5D's」
ハラルドがその整った顔に笑みを浮かべてヘルメットを被ると、美麗な銀髪を翻し、Dホイール“ヴァルハランダー”に乗り込む。ドラガンともう一人のメンバーである“ブレイブ”も同じ様にそれぞれのヴァルハランダーに乗り込むと、ハラルドの後に続いてこの場を去った。
* * *
「わーもう! またやっちゃったよ朝でもないのに~!」
夕暮れに染まったシティの車道をウィルダーネスが駆け抜ける。それに跨ったフレアは遊星達の最終調整に付き合う約束をしていたのだが、買い物に夢中になり、約束の時間を失念してしまっていた。
「せっかくのお披露目だったのに、これじゃかっこつかないよ~……」
サティスファクションジャケットの代わりにフレアが着ているのは、白いシャツに紺のベスト。首には赤いスカーフを巻き、下にはサティスファクションの時と同じ青いジーンズを穿いている。その姿は”カウボーイ”そのものであり、Dホイールには全く必要の無いウエスタンブーツと拍車まで身に付けている。
「あ、でもヒーローは遅れてくるものだから――――」
ブツブツ遅刻の言い訳を口にしていると、前方から3台のDホイールがやって来る。3台とも派手な見た目のDホイールであり、似たデザインであることからライディングチームである事が予想出来る。
「(あれ? どっかで見た事あるような……)」
フレアが思い出そうと頭を捻っている間に、3台とすれ違う。そしてフレアが思い出す事を放棄し、再び前方を見た瞬間、ウィルダーネスに通信が入る。
〔そこのDホイール、待ちたまえ〕
「え、え? 何?」
フレアは見知らぬ男の顔がモニターに表示された瞬間、慌ててブレーキを掛けて立ち止まる。
〔突然済まない。今すれ違った者だが、少々時間を頂けないだろうか?〕
「え、ええ……いいけど、何ですか突然?」
フレアは通信者の指示に従い、近くの広場にウィルダーネスを止めてヘルメットを脱ぐ。見ると、フレアから少し離れた位置で先程のDホイールに乗っていた者達が同じ様にヘルメットを脱いでフレアの方を見ていた。
「ヒュー、可愛い子じゃん! ハラルドにもそういうとこあるんだな」
「それ以前に、怪しいとは思わんのか? 何故カウガールがこんな街中でDホイールに乗っているんだ?」
左右にはチャラチャラした印象の軽い男と、もの静かで屈強な男が立ち、中心でモニターに映った男”ハラルド”がヴァルハランダーから降り、フレアの方へと向かっていた。
フレアはヘルメットをしまうと、フリントの帽子を取り出して被り、ハラルドと対面する。
「あ、あの~……」
「やはり……」
ハラルドは光り輝く左目を見開くと、後ろにいるメンバーに振り返る。
「ルーンの瞳が、”神”が言っている。この娘はただものではないと。力を試せと……」
「この娘が? まさかシグナーとでも言いたいのかよ? 光る痣ないぜ?」
メンバーの一人である軽い男”ブレイブ”が無遠慮な視線でフレアを眺める。
「シグナーではない。だが、我々の戦いに深く関わる可能性がある」
「あ、あの~……貴方達もしかして――――」
よくよく見ると、テレビや雑誌で見た事がある顔達。ようやく彼等の正体に気付いたフレアが尋ねようとした瞬間、ハラルドが急にフレアの方へと向き直る。
「突然だが、我々にもスケジュールがある。急で悪いが、その力、試させて貰おう」
その瞬間、ハラルドのルーンの瞳から眩い光が放たれる。広場はあっという間に光に包まれ、その場にいる全員の視界がホワイトアウトした。
* * *
ホワイトアウトした視界に移るのは、ハラルドの軌跡、ドラガンの軌跡、ブレイブの軌跡――――3人の過去や、ついさっき行われたチーム・ 5D'sとのやり取りなど、過去の出来事が次々と現われ、過ぎ去っていく。意識はあるのに何も出来ない、もどかしい感覚。これは間違いなく”夢”であった。
何時もならここで目を覚まし、現実へと戻るのだが、気付いた時に立っていたのは現実の世界ではなく、極彩色に囲まれた広い異空間だった。体は自由に動かせるが、体に重力を感じない。頭も少しぼんやりとしていて、足を踏み出しても、前進しているのか後退しているのか判断がつかない。ここはまだ夢の中なのか、それとも現実にある何処かなのか。フレアは虚ろな目で辺りを見渡す。
「な、何だここ!? 何時の間に!?」
「これは一体……!?」
声の方に顔を向けると、チーム・ラグナロクの3人もDホイールと共にこの空間の中にいた。うろたえるブレイブと、屈強な男”ドラガン”。ハラルドは一人冷静に、空間内を見渡していた。
「一体何をしたんだよハラルド? これも瞳か神の力なのか?」
「落ち着けブレイブ。私は瞳の力を彼女に接触させただけだ。つまり、これは彼女が創り出した空間……少女よ、君の正体を聞かせて貰おう。……っと、名乗らずに聞くのは失礼だった。我々は――――」
「チーム・ラグナロク……遊星達と何があったのかも、全部見ました……」
「フッ、それも君の力か。ならば話は早い。我々が持つ神々が、君の事を知りたがっている。君が何者なのか、聞かせて貰えないだろうか?」
「私は……フレア・ヴィルアース……”決闘巫女”。シグナーを助け、導く者です……」
「ならば、俺達の敵か!」
ドラガンが食って掛かると、ハラルドがそれを腕で制止させる。
「”決闘巫女”……ならば、君は”赤き竜”に仕える者か?」
「私は……”星海”より力を賜り、シグナーを導く者……」
「”セイカイ”? なら俺達側じゃねぇのか? ほれ、”セイカイの三極神”」
ブレイブが首を傾げつつ、自身が持つ極神のカードを手に取り、フレアに対して翳す。敵だと思ったら味方なのかと、ドラガンも同様に首を捻った。ただ一人、ハラルドだけは何かを理解したらしく、大きく眼を見開く。
「何と……この少女が……」
「何だよハラルド、またお前だけが何か知ってんのか?」
「ブレイブ、彼女の言う”星海”と、我々の”星界”は違う」
ハラルドによると、“星界”とは神々が住む世界であり、そこに君臨するのが“星界の三極神”であるという。
「じゃあ、“星海”って何なんだ?」
「“星界”が“神々が住む地上”ならば、“星海”とはそれを覆う“天上”のこと。海の如く広く、空の如く高みに存在するそこは、星界の神々すら立ち入ることが出来ぬと言う……」
「おいおい!? てことは何か? このお嬢さんは俺達の神より“格上の存在”から力を貰ってるって事か!?」
ブレイブは驚いた様に仰け反り、フレアを見る。フレアはまだ覚醒しておらず、虚ろな眼で虚空を見つめている。
「だから、それを確かめる必要がある。……まずは、彼女に起きて貰わねば」
ハラルドがルーンの瞳を光らせ、フレアの額を指で軽く押すと、フレアの目に光が宿る。
「ふあっ!? あ、あれ? 私、何を口走って……」
「どうやら、意識自体は最初からあったようだな。フレア・ヴィルアース、一つ聞かせて貰おう」
「な、何ですか?」
「私達と、チーム・5D's。世界の命運を委ねるのに相応しいのは、どちらか?」
慌てふためくフレアの表情が、急に固くなる。
「……どうしても、協力し合えないんですか?」
フレアが寂しげな表情で問いかけると、ハラルドは子供を慰める時のような、安心を誘う微笑を浮かべる。
「残念ながら、それは出来ない。我々とチーム・5D'sはお互いに信頼する事は出来ない。それに、本当に世界を守る力があるのなら、他の助けなど必要無いのだから。……決闘巫女、我々と共に来てくれないか?」
三極神の力に星海の加護があれば、恐れるものなどない。確実に使命を果たす事が出来る――――そう言ったハラルドに、ドラガンとブレイブは驚きの表情を向ける。
ハラルドの言葉を聞いたフレアは、悔しそうに拳を握りながら、静かに溜息をついた。
「……御免なさい。私は、貴方達とは行けない……」
「それは、シグナーと共になら行くという事かな? ……よく考えて欲しい。どちらが君に相応しいのかを」
“星海”より使命を託された巫女ならば、格は違えど、同じ世界に君臨する“星界の三極神”を持つラグナロクを率いた方が形が良い――――そう言った後、ハラルドは実力的にも、と付け加えた。
「君が既知の仲であるシグナーに付きたいのは解る。だが、彼らの使命は既に終わっているはずだ。彼らである必要はない。不安要素も多すぎる」
先程の遊星達との話も合わせてみると、どうやらハラルドはシグナー達についてはかなり詳しく調べ上げているようで、ダークシグナーとの戦いの事も知っていた。そしてハラルドが挙げた不安要素。ゼロリバースの一件により“破滅の運命”が付き纏っているという“不動遊星”。ドラガンとのとある因縁より、その実力が疑われる“ジャック・アトラス”。大事な一戦の前に負傷する“クロウ・ホーガン”。かつて“黒薔薇の魔女”として破壊を尽くし、ライディング・デュエルの実力が未熟な“十六夜アキ”。Dホイールにも乗れない子供の“龍亜と龍可”――――
「――――これでも、君は彼等と共に行くと?」
「はい」
「かー! 可愛い顔に似合わず強情だぜ!? そんなに奴らがいいのか? それとも、よく知らねぇ俺らじゃ信用出来ないってか?」
呆れた様な表情を向けるブレイブに、フレアは力強い視線を返す。
「そう言う事じゃないんです。世界は、世界はここに住む皆で守るものなんです! 使命とか、どっちが強いとか、そう言う事じゃないんです……」
フレアは異空間の上空を見上げる。そこに目指す地“アーククレイドル”があるかの様に。
「貴方達も、凄いチームです。きっとイリアステルとも戦える……でも、手を取り合って立ち向かえないのなら、私は貴方達を導く事は出来ない……」
「さっきから黙って聞いていれば、導くだの何だの、随分と偉い口を利くじゃないか。ハラルドが認めても、俺はお前のような小娘は認めん!」
決闘者として、選ばれた者としてのプライドからか、フレアが格上の存在と信じられないドラガンがフレアを上から睨みつける。しかし、フレアも負けじとドラガンを見返す。
「その為の力が、私にはある!」
フレアが手を掲げると、眩い光に包まれる。やがて光が消えると、ドラガンの前に決闘巫女の姿となったフレアが立っていた。
「これは……!?」
「“大事な人”が待っているの。私とシグナー達を、一人で信じて待っている人がいるの。だから、私は行く。シグナーと共に!」
「君にどんな理由があろうとも、実力と命運が伴なわなけれれば意味がない」
そう言ったハラルドに、フレアは向き直る。
「シグナーは、チーム・5D'sは必ず貴方達を倒します! 今の貴方達には、チーム・5D'sを倒す事は出来ません!」
「何だと!」
フレアの言葉に、ドラガンが激昂する。ブレイブも表情を僅かに歪めていた。
「言ってくれるじゃねぇか。まだ会ったばかりで、大して知りもしないことを――――」
「知らないかどうかは……決闘をすれば分かります!」
フレアが左腕を構えると、そこに光で形成された決闘盤が現れ、腕に装着される。
「良いだろう。我々も、神々も決闘巫女の実力の程を知りたい。君に我々の力を知って貰うと同時に、君の意志が正しいか、試させて貰う。……ドラガン」
「おう!」
ハラルドが促すと、ドラガンがヴァルハランダーに積まれていた決闘盤を取り出して装着し、前に出る。フレアはそれに合わせ、ドラガンから決闘するのにちょうど良い距離を取った。
「フレアとか言ったな? 俺は女とて容赦はせん! 行くぞ!」
「行きます――――」
「「 デュエル!!! 」」
お互いの信念を賭けた、チーム・ラグナロクのドラガンとフレアの決闘。先攻はフレア。
「私のターン!」
フレア 手札:5→6
「このカードは場にモンスターが存在しない場合、手札からレベル3モンスターとして特殊召喚出来る! 来て、チューナーモンスター《こけコッコ》!」
フレアの場に丸々とした鶏が現れると、高らかに鳴き声を上げた。
ATK:1600 レベル5→3
「そして《サンライト・ユニコーン》を特殊召喚!」
続けてフレアの場にサンライト・ユニコーンが現れる。
ATK:1800 レベル4
「サンライト・ユニコーンの効果発動! 1ターンに1度、デッキトップをめくって、それが装備魔法だった場合、手札に加える! デッキトップは……装備魔法《シンクロ・ヒーロー》! よって手札に加える!」
フレア 手札:4→5
「レベル4《サンライト・ユニコーン》に、レベル3《こけコッコ》をチューニング!」
こけコッコが自身を3つの光輪へと変えると、サンライト・ユニコーンを囲み、4つの光、そして光の柱へと変える。
「現れたるは鋼鉄の魂! さあ、鋼の逆鱗に触れたいヤツはご自由に! シンクロ召喚! 愛と正義を貫く”勇気”の決闘竜、《機械竜 パワー・ツール》!」
光の柱から現れたのは、パワー・ツール・ドラゴンを模して創られた機械竜 パワー・ツール。鋼鉄の体を張り、機械族とは思えぬ咆哮を上げる。
ATK:2300 レベル7
「表側表示のこけコッコは場から離れた時、除外される! 装備魔法《シンクロ・ヒーロー》を《機械竜 パワー・ツール》に装備! 攻撃力を500アップし、レベルを1つ上げる!」
ATK:2300→2800 レベル7→8
「パワー・ツールの効果発動! 自分のターンにこのカードが装備魔法を装備した時、カードを1枚ドローする! 〈装備特典〉!」
フレア 手札:4→5
「カードを3枚伏せ、ターンエンド!」
LP:4000
手札:2
モンスター
・機械竜 パワー・ツール
魔法・罠
・シンクロ・ヒーロー
・セット
・セット
・セット
「俺のターン!」
ドラガン 手札:5→6
「神の力を見せてやる! 相手の場にシンクロモンスターが存在し、自分の場にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる! チューナーモンスター《極星獣グルファクシ》を特殊召喚!」
ドラガンの場に金色の鬣を持った黒馬が現れる。
ATK:1600 レベル4
「魔法カード《二重召喚》を発動! 俺はこのターン、2回通常召喚を行える! 《極星獣タングニョースト》と《極星獣タングリスニ》を通常召喚!」
続けてドラガンの場にそれぞれ白と黒の山羊が現れる。
極星獣タングニョースト ATK:800 レベル3
極星獣タングリスニ ATK:1200 レベル3
「レベル3《極星獣タングニョースト》と、レベル3《極星獣タングリスニ》に、レベル4《極星獣グルファクシ》をチューニング!」
グルファクシが自身を4つの光輪へと変えると、歯軋りするタングニョーストとタングリスニを囲み、6つの光、そして光の柱へと変える。それと同時に、ドラガンの左目にルーン文字が浮かび上がった。
「星界の扉が開くとき、古の戦神がその魔鎚を振り上げん! 大地を揺るがし轟く雷鳴とともに現れよ! シンクロ召喚! 光臨せよ、《極神皇トール》!」
光の柱の中から、雷鳴と共に現れる1体の巨神。上半身のみを鎧で包み、大きなマントを翻しながら、籠手を着けた腕で巨大なハンマーを振り上げ、構える。これぞ三極神の1体、”極神皇トール”である。
ATK:3500 レベル10
「これが……三極神……!?」
トールが放つ威圧感はもはやソリッドビジョンのものではなく、ビリビリと向かい立つフレアを圧倒する。
「極神皇トールの効果発動! 1ターンに1度、相手のモンスターの効果を無効にし、その効果を自身の効果として使用出来る! 〈エフェクトアブソーバー〉!」
トールがハンマーを再び振り上げると、機械竜に雷が落下する。落下した雷が電気となって機械竜に纏わりついた後、電気はトールへと向かい、吸収される。
機械竜 パワー・ツール ATK:2800→2300 レベル8→7
極神皇トール ATK:3500→4000 レベル10→11
「パワー・ツール!?」
「ほう、先程のドロー能力の他に、装備魔法を奪い取る能力も持っているのか。ありがたく利用させて貰おう」
機械竜の効果を奪ったトールに《シンクロ・ヒーロー》が装備された事により、ドラガンはデッキから1枚ドローする。
ドラガン 手札:2→3
「バトル! 極神皇トールで機械竜 パワー・ツールを攻撃! 【サンダーパイル】!」
トールが振り上げていたハンマーを機械竜目掛けて振り下ろし、叩き潰す。その時、凄まじい衝撃波がフレアを襲うが、実体化した閃珖竜が波動音壁を張ってフレアを守る。
「くっ……! 罠カード《道連れ》発動! 場のモンスターが自分の墓地に送られた時、場のモンスター1体を破壊する! 《極神皇トール》を破壊!」
フレア LP:4000→2300
フレアが発動した罠から光が放たれると、それを受けたトールが光の粒子となって消滅する。
「速攻魔法《グリード・グラード》を発動! 相手のシンクロモンスターを破壊した事により、2枚ドロー!」
フレア 手札:2→4
「それで神を攻略したつもりか? 俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド! ここでトールの効果発動! 破壊され墓地に送られた場合、エンドフェイズ時に蘇る!」
光となって消えたはずのトールが再び姿を現すと、自身を破壊したフレアへの怒りのせいか、辺りに無差別に雷を落とす
ATK:3500 レベル10
「自己再生!? しかも無条件でだなんて……」
「それだけではない! この効果で特殊召喚に成功した時、相手に800ポイントのダメージを与える!」
驚くフレアに、雨の様な雷が降り注ぐ。受ければ本物のダメージを負うことになるだろうが、波動音壁によって守られている為、フレアに外傷は無かった。
「(これが、神の力……でも……)」
フレア LP:2300→1500
LP:4000
手札:1
モンスター
・極神皇トール
魔法・罠
・セット
・セット
「どうだ! これが我等の力! 選ばれし者の力だ!」
ドラガンがフレアに向かって指を突きつける。
「何が”シグナー”だ! 何が”決闘巫女”だ! ジャック・アトラスも、それを支持するお前も、俺は絶対に認めはせん!」
「ドラガンさん……」
ドラガンはかつて、”北欧の死神”と呼ばれたプロ決闘者であり、何れは世界へと飛び出して頂点を目指そうとしていた。その前準備として世界の何処かに眠ると噂されていた”極神皇トール”のカードを父親と共に見つけ出したその時、トールが封印されていた遺跡が崩落、父親がそれに巻き込まれ、重体に陥ってしまった。
父親の命を助けるには莫大な金が必要であり、トールを捜す為に資産をはたいてきたドラガンにはとても用意出来ない大金であった。そんな時、悩んでいた彼の元に、当時は治安維持局の特別調査室室長であったイェーガーが現れる。イェーガーはキングであるジャックにわざと負ければ、治療費を治安維持局で全額負担するとドラガンに持ちかけたのだ。
ドラガンは悩んだ。ただ一度負けさえすれば父の命が助かる。しかし、相手はよりにもよって最大の目標としていた現決闘王。わざと負ける事は決闘者としての”プライド”が許さない。父かプライドか、悩みに悩んだ末、ドラガンは父親を選んだ。
「俺は絶対に許さない! 八百長を持ち込んだ奴等も、お飾りに過ぎない道化の王も! 俺はあの時失った誇りを取り戻す為、そして、俺に再び闘志を与えてくれたハラルド達と使命の為に、復讐を果たす!」
ジャックにわざと負けてから、ドラガンは決闘を捨て、抜け落ちたプライドを捜すかのように死地へと向かってばかりいた。そんな時にハラルドやブレイブと出会い、己の使命を知り、再び立ち上がる事を決意したのである。
「さあ、お前の最後のターンだ! お前を叩き潰し、明日はジャックを潰す! そして、今度こそ俺の実力を証明する!」
「……解ってない」
「何?」
「貴方は何も解ってない! 私のターン!」
フレア 手札:4→5
「何が言いたい? 無駄な事を言う暇があるなら、さっさとターンを――――」
「何時も支えてくれていたんでしょ? 大好きなお父さんなんでしょ? 助ける為に負けた事を、どうして恥じる必要があるの?」
「……父を助けた事に、後悔は無い。だが、俺は決闘者として最も惨めな姿を晒した。それは俺にとって、最も耐え難い事だった」
「バカバカバカバカ! そうじゃない! そうじゃないでしょ!」
フレアは敬語を使う事も忘れ、悔しそうな表情でドラガンを見詰める。
「決闘者はそうじゃない! 決闘は、自分だけでするものじゃないの! 応援してくれる家族や友達、お客さん。共に競い合い、戦ってきたライバル……皆の思い全てを背負ってするものなのよ!」
「思い……だと?」
「そうよ、思い出して! 貴方の夢を一番応援していたのが誰なのかを!」
「……父さん」
父は、息子が決闘界の頂点に昇る事を誰よりも願っていた。その為に、自分の我侭である神のカード探しに最後まで付き合ってくれた。父は、どんなに危険な場所であろうとも、自分のために迷わず進んでくれた。全て、自分の夢の為に――――
「”夢”で見た貴方のお父さん、とっても寂しそうだった……そして、貴方が再びカードを手に取った時、とっても嬉しそうだった……また貴方が夢を取り戻してくれたと思ったから!」
この言葉で、ドラガンはある事に気付く。
「(そういえば、父さんが入院してから、まだまともに話をしてなかった気がする……自分の事で、一杯だった……)」
「頂点に立つんでしょ!? 決闘王になるんでしょ!? なのに、貴方は復讐だとか証明だとか、失った誇りがどうだとか……貴方が本当に求めているのは、そんな事じゃないでしょ!?」
「!?」
* * *
息子よ、この奥にきっとあるはずだ。もし見つかったら、私に出来るのはそこまでだ。後は……力を尽くして、必ず夢を叶えろ。
* * *
ドラガンの胸に父の言葉が蘇る。遺跡に潜る前の緊張と、息子に対しての照れからくる緊張が混じった父の横顔が、ドラガンの脳裏に浮かび上がった。しかし、ドラガンはそれを振り払うかのように首を振る。
「黙れ黙れ! お前に俺の何が解る!? 俺がどの様な思いで過ごしてきたか、お前に解られて堪るか!」
「……今は、私も貴方も、解らなくていい……その答えは必ず、この決闘の先にあるから!」
フレアは睨みつけているドラガンを真っ直ぐ見据えると、場の伏せカード1枚を展開させる。
「罠カード《ロスト・スター・ディセント》を発動! 墓地からシンクロモンスター1体のレベルを1つ下げ、守備表示で特殊召喚出来る! この効果で特殊召喚したシンクロモンスターは効果を失い、守備力は0となる! 来て、《機械竜 パワー・ツール》!」
フレアの場に再び機械竜が現れ、防御体勢を取る。
DEF:2500→0 レベル7→6
「チューナーモンスター《キーマウス》を召喚!」
続けてフレアの場にキーマウスが現れ、機械竜の背を駆け頭に上り、神を見上げる。
ATK:100 レベル1
「レベル6《機械竜 パワー・ツール》に、レベル1《キーマウス》をチューニング!」
キーマウスが首の錠前に尾の鍵を差し込むと、自身の姿を光輪へと変える。と、フラワー・ウルフを囲み、5つの光、そして光の柱へと変える。
「清廉なる花園に芽吹き漆黒の薔薇よ! 若き月の雫を得て、ここに開花せよ! シンクロ召喚! 麗しき”光”の決闘竜! 《月華竜 ブラック・ローズ》!」
光の柱から、ブラック・ローズ・ドラゴンを模して創られた”月華竜 ブラック・ローズ”が現れる。
ATK:2400 レベル7
「ブラック・ローズの効果発動! 1ターンに1度、特殊召喚に成功、または相手の場にレベル5以上のモンスターが特殊召喚された時、相手の場の特殊召喚されたモンスター1体を手札に戻す! 〈退華の叙事歌〉!」
「神の前に、小細工は通用せん! カウンター罠《天罰》! 手札を1枚捨てる事で、効果モンスターの効果の発動を無効にして破壊する!」
月華竜が効果を発動しようとした瞬間、雷が命中し、月華竜は跡形も無く消えてしまう。
「不死身の神にバウンスとは、よく隙を突いたと褒めてやろう。だが、”ルーンの瞳”をすり抜けることは出来ん! お前が何者であろうと、神には届かんのだ!」
「……それは、どうかな?」
フレアが不敵に笑うと、手札から1枚のモンスターカードをドラガンに翳す。
「手札から《星見獣ガリス》の効果発動! デッキトップを墓地に送り、それがモンスターならそのレベル×200のダメージを相手に与え、ガリスを特殊召喚する! デッキトップは――――」
墓地へ送られたカード
星見鳥ラリス レベル3
「――――レベル3モンスター! よって600のダメージを与え、《星見獣ガリス》を守備表示で特殊召喚!」
フレアの場にガリスが3つの流星と共に現れると、その流星を思念で操り、ドラガンに命中させる。
DEF:800 レベル3
「フン! この程度では無傷に等しいぞ!」
ドラガン LP:4000→3400
「永続魔法《強者の苦痛》を発動! このカードが存在する限り、相手のモンスターはレベル1つにつき100ポイント攻撃力がダウンするよ! カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
極神皇トール ATK:3500→2500
LP:1500
手札:1
モンスター
・星見獣ガリス
魔法・罠
・強者の苦痛
・セット
「何をするかと思えば、貧弱な壁に弱体化。神を相手に、愚かな戦術だ! 俺のターン!」
ドラガン 手札:0→1
「バトル! トールで星見獣ガリスを攻撃!」
トールの無慈悲なハンマーの一撃により、ガリスは跡形もなく粉砕される。
「教えてやる! 神の前では如何なる壁も無力だという事を! 罠カード《ミョルニルの魔槌》! この効果により、神は2回攻撃を行う事が出来る!」
再びハンマーを構えるトール。弱体化しても、その攻撃力は2500。フレアのLPを0にするには十分過ぎる攻撃力が残っていた。
「トトメだ! 【サンダー・パイル】!」
「永続罠《リミット・リバース》! 墓地から攻撃力1000以下のモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する! 来て、《星見鳥ラリス》!」
神を前に絶体絶命のフレアを庇う用にラリスが現れ、トールに向かって羽ばたき飛翔する。
ATK:800 レベル3
「それでもお前のLPは尽きる! 叩き潰せ!」
トールがハンマーをラリスに向かって振り下ろす――――が、ハンマーが破壊音を轟かす前に、ハンマーの影から一筋の流星が飛び出し、トールの眼前へと迫る。
「な、何!?」
それは流星ではなく、トールの攻撃を擦り抜けた星見鳥ラリスであった。
「ラリスの効果発動! ラリスが戦闘を行う場合、ダメージステップの間、ラリスの攻撃力は
戦闘を行う相手のレベル×200アップする! トールのレベルは10、よってラリスの攻撃力は――――」
ATK:800→2800
「神を上回るだと!? 無駄な弱体化は、この為か!?」
ラリスは光の矢となってトールの喉元を貫く。トールは断末魔を上げながら、光となって四散した。
ドラガン LP:3400→3100
「おのれ……! だが、勝ったと思うな! カードを伏せ、ターンエンド!」
ドラガンがターンの終了を宣言した瞬間、四散した光が集まり、再びトールとなる。
ATK:3500→2500 レベル10
「神の怒りを受けろ!」
復活した事により、トールの雷がフレアを襲い、閃珖竜が物理的なダメージを防ぐ。
「くっ!」
フレア LP:1500→700
LP:3100
手札:0
モンスター
・極神皇トール
魔法・罠
・セット
「お前のラリスならば、確かに神を倒せるだろう。だが神は死なず! 更に、この俺を倒す事も出来ん! お前のLPも残り僅か! 神の勝利に揺るぎは無い!」
神に対して一矢報いたフレアだったが、ここまでの神の猛攻によってLPは700しか残っておらず、ドラガンは3100ものLPを残している。例えもう一度ラリスで神を倒したとしてもドラガンは倒せず、それどころか神の効果によってフレアが倒されてしまう。
「私のターン!」
フレア 手札:1→2
「……決闘も、人生も、最後まで何があるか分からないよ。だからこそ、立ち止まってはいけないの! 魔法カード《貪欲な壺》を発動! 墓地からモンスター5体をデッキに戻してシャッフル! そして2枚ドロー!」
デッキに戻したカード
機械竜 パワー・ツール
月華竜 ブラック・ローズ
星見獣ガリス
キーマウス
サンライト・ユニコーン
フレア 手札:1→3
「墓地にモンスターが存在しない場合、このカードを手札から特殊召喚出来る! 来て、《ガーディアン・エアトス》!」
フレアがカードを掲げると、そこから光の鳥が舞い上がり、場に急降下すると、女神へと姿を変えて場に降り立つ。
ATK:2500 レベル8
「最上級モンスターをコスト無しで特殊召喚だと!?」
「そっちが神なら、こっちは女神よ! 装備魔法《女神の聖剣-エアトス》を《ガーディアン・エアトス》に装備! 攻撃力を500アップ!」
エアトスが地面に突き刺さった状態で現れた聖剣を引き抜くと、臆することなくトールに対して構え、睨みつける。
ATK:2500→3000
「正直、恐れ入ったぞ。まさか俺のLPを削り切れるモンスターを、少ない手札から1ターンで呼び出してくるとはな。……来い! 神が全力で迎え撃ってやる!」
「これが最後のバトル! ラリス!」
フレアの宣言と同時に、ラリスが羽ばたき始める。
「トールを攻撃!」
「そうだ、これが最後だ! 速攻魔法《最後の進軍》を発動! 神の効果を無効にする代わりに、このカード以外の魔法・罠の効果を受けなくなる! これでトールは強者の苦痛の効果を受けなくなり、攻撃力が3500に戻る!」
トールの攻撃力が元に戻ってしまうと、ラリスの強化でも追いつく事が出来なくなってしまい、返り討ちにとなってフレアのLPが0となる。
勝利を確信したドラガンが腕を振り上げると、トールが今度こそとハンマーを振り上げ、ラリスに向かって振り下ろした。
「速攻魔法《禁じられた聖槍》! このカードの対象となったモンスターはこのカード以外の魔法・罠の効果を受けなくなる! 対象は《極神皇トール》!」
フレアの場から一本の槍が飛び出すと、トールの腹に突き刺さる。
「何!? 最後の進軍と同じ効果だと!? それでは結局、強者の苦痛の効果が消えるだけではないか!」
ATK:2500→3500
「いいえ、禁じられた聖槍にはもう一つ効果があるの。それは……対象モンスターの攻撃力を800下げる!」
「800……ということは―――――」
ATK:3500→2700
槍が刺さった事により怯んだトールの隙を突き、ラリスは再び光の矢となってトールの首元を貫く。
星見鳥ラリス ATK:800→2800
貫かれたトールは光となり、力を使い果たしたラリスと共に消滅する。
「ば、馬鹿な!? またしても神を出し抜くなど!?」
ドラガン LP:3100→3000
「攻撃を行ったラリスは次の自分のバトルフェイズ開始時まで除外される。……エアトス!」
フレアの指示と同時にエアトスは上空へと舞い上がり、剣を振りかぶる。
「【フォビドゥン・ゴスペル】!」
振られた聖剣から光の衝撃波が放たれると、一瞬にしてドラガンを飲み込む。
「ぐあぁぁぁーーーー!?」
ドラガン LP:3000→0
決闘終了のアラームが鳴り響き、ソリッドビジョンが消える。
勝利したのはフレアは膝を突くドラガンの元へと歩み寄る。
「ドラガンさん……」
「……プロになった時から、いや、決闘を始めた時から持っていたのに、忘れていた……」
ドラガンは立ち上がると、ルーンの瞳ではない、彼本来の真っ直ぐな力強い眼でフレアを見下ろす。
「認めたくなかった。抗えぬ現実を、後戻りできない運命を。過ぎ行く時を見送りながら怒り嘆く俺は、”我侭な子供”だった」
ドラガンは自嘲する様な力の無い笑みを浮かべる。
「忘れていた……一番大事な人であった父を……一番大事だった夢を……憎しみではない、俺を突き動かす”熱き心”を……神を持ってしても勝てないはずだ……」
「……ドラガンさん、ジャックはね、本気だったの」
フレアは3年前のサテライトでの出来事をドラガンに話す。
「確かにジャックは自分だけの力で勝ち抜いて来なかったかもしれない……でも、大切な仲間を捨てる程の覚悟で、プロの世界に飛び込んだの。夢に対して本気だったの……だから、明日はキングと挑戦者としてじゃなくて、夢を追いかける一決闘者同士としてジャックと戦って。今のドラガンさんとジャックなら、きっと素敵な決闘が出来るから」
虚ろな顔、慌てた顔、悔しげな顔、不敵な顔。ここまであまりいい表情をしていなかったフレアの顔に、微笑みが浮かぶ。女神の様なそれを見たドラガンの顔にも、ここへ来て始めての純粋な笑みが浮かんだ。
「決闘巫女よ、教えてくれ。それが俺の使命であり、運命か?」
「んー……私の心にね、何時聞いたのか、誰から聞いたのか思い出せないんだけど、ある言葉が残っているの――――」
……決闘とは、過去を振り返り、現在を見詰め、未来を信じること……
「――――だから、ドラガンさんもジャックも昔の事は忘れちゃ駄目。今日の事も。その上で真剣にぶつかり合って、夢を信じる事が出来たなら、きっと運命も使命も飛び越えて、”なりたい自分”になれるよ」
「……フッフッフ……ハッハッハッハ! 完敗だ!」
ドラガンは気持ちのいい笑い声を上げると、踵を返す。
「今日、君と戦えた事を神に感謝する。勿論、君にもな」
そう言って、チームメイトの元へと戻って行った。
「ご苦労だった、ドラガン」
「……驚いたぜ。まさか負けちまうとはな」
「すまないハラルド、ブレイブ。俺の力が及ばなかった」
二人に対して謝るドラガンだが、そこに悔しさは無い、清清しい表情があった。その様子にハラルドが理解したかのような笑みを浮かべる。
「成る程、決闘巫女の実力は本物だ。ドラガンを倒すだけではなく、心にあった”霧”まで掃ってしまうとはな」
「そんなに強かったのか? 彼女」
「気をつけろブレイブ。彼女は俺が出会ってきた決闘者の中で一番”強い”」
「……そりゃ、俺やハラルドよりも、ってか?」
ブレイブの問いに、ドラガンは迷い無く頷く。それを見たブレイブはヒュー、と口笛を鳴らした。
「面白ぇ! んじゃ、今度は俺が試させて貰うぜ!」
そう言うとブレイブは決闘盤を展開させ、前に飛び出す。
「……ドラガン、君は彼女の言葉を信じる気になったか?」
「……彼女は尊敬に値する決闘者だ。しかし、それと話は別だ。俺は俺達の使命が消えたとは思わない。俺の力は及ばなかったが……”俺達の力”はどうか?」
「フフ……まずは、この決闘を見届けるとしよう」
ハラルドが不敵な笑みを浮かべると同時に、ブレイブが道化師の様な礼して、フレアにウィンクを飛ばす。
「流石だな、まさかドラガンを倒しちまうとは! 強くて可愛くて、神に対する度胸もある! 俺そういう娘、好みだぜ?」
「私はもうちょっと渋くてワイルドな人が好みかなぁ~。ごめんなさい」
そう言って笑うフレアと、ズルリと滑って体勢を崩すブレイブ。ブレイブは体勢を直し、取り繕うような笑みを浮かべる。
「ハハハ……そりゃ残念。ま、見た目や性格だけじゃまだ分からないよな? ”トリック・スター”と呼ばれる俺と”俺の神”の決闘で、勝利と君のハートを頂戴するぜ!」
「行きます!」
「「 デュエル!!! 」」
チーム太陽すっ飛ばしてすんません!
太陽好きなんですけど、終盤とは言え投稿が遅れて何時完結出来るのか見えない状況ですし、原作でも本筋から外れた話なのでカットという事で……
極神はアニメ効果です。OCGじゃ設定的にも能力的にもアレなので。
次回は後編。ブレイブとハラルドとの決闘です。