イタリア:サルデーニャ島ーーー
そこで少年、草薙護堂は、まつろわぬ神である
ウルスラグナを殺し、神殺しとなったーーー
そして、ウルスラグナは現世での降臨を止め、不死の領域へと帰ってゆくはずだったーー
「さあ、神殺しよ!いずれ相まみえるその時まで、決して負けることは許さんぞ!」
そう草薙護堂に祝福を残してウルスラグナは不死の領域へと去ってゆこうとしてーー
突如として空間に現れた穴に飲み込まれて行った。
あとに残された神殺し、草薙護堂と全てを与える女、パンドラは、訳もわからずただ呆けることしか出来なかった。
穴に飲み込まれたウルスラグナは、消えかかる意識の中で、自分が不死の領域へと戻っているのでは無い事をハッキリと自覚した。
彼は、その事を知った上で、眠りについた。自分がサルデーニャ島で再び強敵と戦うことを楽しみにして。
そして、ウルスラグナが目を覚ました場所はーー
日本だった。冗談などではなく、リアルに彼は日本の中の有数の霊地と言われる富士山の中に立っていた。 彼はそこで一度驚愕した。
そして、自らの力を出してみてーー
愕然とした。
本来、神殺しよりも性能では上を行くはずの自らの
まつろわぬ神としての権能が、神殺しの権能のように
制約は無くとも、威力が神殺しの権能と同各か、それ以下にまで下がっていたのである。
彼は憤慨した。
ーー自らの力を全力で使い、神殺しとの死闘を演ずるために我が身を委ねたのに、何故全力を出せないのかーーと。
そして、今度は強い神気を発してみてーー
理解した。
呪術的な霊地で強い神気を発したにもかかわらず、神殺しやまつろわぬ神はおろか、呪術師の一人さえ駆けつける事をしないのである。それは、普通であればありえない事であった。
そして彼は、彼の生涯(?)の中で最も大きな衝撃を受けた。
彼はその明晰な頭脳でしばらく考えたあとに、一つだけ結論をうみだした。
そして彼は、自分が辿り着いた結論を心の中でつぶやいてみた。
ーーここは、自分がいた世界ではない、異世界だーー
そして、彼は頭の中に、自分が知らないこの世界の情報が入っていることを発見した。
そして、歓喜した。
この世界は、常に強敵との戦いを望んでいる彼のために働いているのかとさえ思った。
この世界にある、英霊や黒化英霊、更には黒化英霊を倒し、クラスカードと言うものを集めている者がいる事を知ったのである。
そう、彼はなぜか、Fateシリーズの作品の中の一つ、プリズマ☆イリヤの世界へと来てしまっていたのである。
そして、彼は富士山の頂きで、必ず強敵との戦いを楽しむことを決め、そして、自らの力を試すのと、この世界を満喫することも兼ねて、
ーー戦いの地、冬木へと歩き始めた。
ーー静岡から、東京まで。
ーー徒歩で。
ーー金も、住所も無いということに気づかないで。
ーー自らの幼い見た目から、自分がただの子供にしか見えないことも忘れて。
その後、警察に追いかけられる見た目が少年の軍神がいたとか、いなかったとか。
次回からは一気に冬木に移ります。
後、ウルスラグナは、富士山から冬木までは権能は一切使いませんでした。