名探偵ミューズ   作:sunlight

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前回の続きです。


流水亭殺人事件 捜査編

森から急にそう頼まれて驚く穂乃果たち、元からそのつもりだったから断る理由はない。

「はい。良いですよ‼︎」

穂乃果が笑顔で言うと、森の顔が喜びに満ちた顔になった。

「ありがとうございます‼︎」

森は穂乃果にお礼を言うと、

「では、早速こっちで事件の捜査を…」

森が穂乃果の腕を引いて、さっきの刑事の方へ行こうとすると、

「待ってください。あの2人も一緒でいいですか?」

穂乃果が、呆然としていた海未とことりを指差した。

「え?」

森は驚いた顔をしたが、すぐに、2人が何者なのか気づき、

「ああ、探偵団のμ'sのメンバーの方ですね。 ご協力お願いします‼︎」

と、2人に頼んだ。

2人は余りの急展開に理解が追いつかなかったが、やっと理解し、

「は、はい、お願いします、」

と、たどたどしく言った。

「あ、自己紹介が遅れましたね。私は、警視庁捜査一課の警部の森と申します。よろしくお願いします!」

森が自己紹介すると、海未とことりもハッとなり、

「あ、これは、申し遅れました! 私は、園田海未と申します。」

「わ、私は、南ことりです…」

2人も自己紹介をすると、森は笑顔で、

「ああ、園田さんと南さんだね。 よろしくね。」と言った。

海未とことりは、森の気さくな態度に好感を持ち、2人も笑顔で、「はい! よろしくお願いします!」と言った。

自己紹介も終わったところで、森がそろそろ事件の捜査に戻りましょう。の言葉で森と穂乃果たち3人はさっきの刑事のところへ戻っていった。

 

 

森が戻ってくると、

「森警部、どこにいってたんですか?」

と、森の部下であろう若い刑事が森に聞いた。

「すまんな。石田くん、でも、その代わり強力な助っ人を連れてきたぞ‼︎」

森が誇らしげに言うと、石田と呼ばれた若い刑事は、「え?」と言う表情をした。

「お前も、μ'sの噂は聞いているだろう?」

森が石田に聞くと、「は、はい」と石田は答える。

「その人たちが助っ人だよ!」

森が嬉しそうに言うと、

「え⁉︎」

と石田が驚く。

 

「よろしくお願いします‼︎ 石田刑事‼︎」

石田の後ろから元気な少女の声が聞こえた。

見ると、オレンジ色のサイドテールの髪型をした少女が、眩しい笑顔で立っていた。その後ろには、ベージュの髪を上から結んである少女と、淡い青色のロングヘアーの少女が立っていた。

「も、もしかしてこの子達が?」

石田が聞くと、

「ああ、そうだ。」

と、森が答えた。

「というわけで、石田、この3人も捜査に参加させるぞ。」

森の言葉に石田は頷いた。

警察の中でも彼女たちμ'sの評価が高いのは事実だ。

現に、我々警察が解けなかった事件を彼女たちは解決しているからだ。

でも、石田には穂乃果たちがどうしても事件を解決出来るような名探偵には見えなかった。

不安もあったが警察の中でも話題のμ'sという探偵団に興味はあったので捜査に参加させることにした。

(お手並み拝見ってところだな。)

石田は心の中で呟いた。

 

 

 

事情聴衆を受けている太田と杉山のところに森たちが戻ると捜査が再開された。

「えー、では、まずアリバイ調べから、太田さんあなたは、8時ごろ何処にいましたか?」

森が太田に聞いた。

「僕はずっと三の間にいました。」

太田が答える。

「その頃は、確か太田さんが悲鳴をあげた時ですよね?」

穂乃果が太田に聞いた。

「そうだけど… 刑事さん、この子は?」

太田が森に穂乃果のことを聞くと、「ああ、いえ、お気になさらずに質問に答えてください。」と返された。

太田が穂乃果を方を向く。

「うん。コンタクトを探している時に皿をひっくり返してね。僕はコンタクトがないとよく見えないんだ。」

太田が穂乃果に言う。

「なるほど、では、杉山さんあなたは?」

森が今度は杉山に聞く。

「料理を船から降ろした後、太田先輩から、タバコを買ってくるように言われて、歩いて10分くらいの近くのコンビニに行ってました。あっ、レシートもあります!」

杉山が証言をした後、森にレシートを渡した。

「レシートの時間は19時53分か…」

森が言うと、

「森警部、他のお客さんは?」

穂乃果が森に聞くと代わりに石田が答えた。

「他の部屋の客は全員4人以上で来ていて、何人かトイレやらに立った人もいたらしい。まあ、それはこれから調べるところだけどね。 ちなみに従業員には全員アリバイがあったよ。」

「ありがとうございます。」

穂乃果は石田にお礼を言った。

森は次は第一発見者のレジ係のひとに話を聞いた。

「第一発見者はあなたですね。レジ係の安藤優子さん」

森が安藤に聞くと、

「は、はい。八の間に入られたきりご注文がなかったので様子を見に行ったらあのようなことに…」

「八の間に被害者以外で入った人はいましたか?」

「1人もいませんでした。」

安藤が答えた。

「確かですか?」

森が安藤に確認する。

「はい。私はずっとレジにいて橋を見ていました。入り口はあの玄関だけですし、橋を渡らなければ部屋には行けません」

安藤が言うと、

「じゃあ、犯人はどうやって八の間に行ったんだ?」

森が顔をしかめると、横から穂乃果が、

「森警部、犯人は水路を通って八の間に行ったんじゃないんですか? そこの安藤さんに聞いたんですけど、ここの水路は流水亭の周りをグルリと一周して船着場につきますし。外からは、水路に入らないように柵がありましたからね。」

穂乃果の考えを聞いて森は、

「なるほど、一理あるな。つまり、内部犯だと言うことか…」

森はすぐに部下に指示を出した。

「よし、石田くん水路を通った人間を見た人がいるか目撃者を探すんだ。」

「はい!」

森の指示を受けて石田たちは客室に向かって行った。

 

 

石田たちが聞き込みをしているとき、穂乃果、ことり、海未の3人は事件の状況を整理していた。

「犯人の目星ついた? 穂乃果ちゃん」

ことりが穂乃果に聞くと、

「犯人は、杉山さんか、太田さんのどちらかだよ。」

と、穂乃果が答える。

「そうですね。4人以上で来ている客が仲間や安藤さんの目を盗んで八の間に行くのは不可能ですからね。」

海未も賛同する。

「そう、つまり、1人になる時間があったあの2人にだけ犯行が可能だってこと。」

と穂乃果が言う。

「でも、杉山さんはレシートのアリバイがあったし、太田さんの悲鳴を聞いたのは、他ならぬ私たちだよ? それに、あの声と音はテープか何かでながしていたとしてもその後の障子が閉まるのはどうやってしたの?」

ことりが穂乃果に聞くと、

「それは、まだ、分からない。まあ、今は目撃者がいるかどうかの報告を待とうよ。」

穂乃果がことりと海未に言った。

 

 

それからしばらくして聞き込みが終わり、

「ええっ! 誰も水路を通った人を見ていない⁉︎」

報告を受けた森が言う。

「はい、水路を通った人間を見た人は誰もおらず、通ったのは船だけだったと言ってました。」

石田が説明する。

「なら、水路の中を潜って行ったんじゃないのか?」

森が石田に聞くと、

「いえ、水路は50センチくらいの深さしかないので潜って行くのは不可能です。」

石田が手帳を見て言う。

「それに、潜って行ったのなら八の間が水浸しになってるはずですよ。」

穂乃果が森に言う。

「うーん、そうなると外部犯の線が強くなってきたな。」

「そうですね。」

 

外部犯が犯人だと考え始めた森たちを無視して穂乃果たちはもう一度八の間の客室を調べていた。

「ん?」

すると、ことりが佐川の死体に何かを見つけた。

「どうしたの? ことりちゃん」

穂乃果と海未がことりのところに行くと、

「2人とも見て、佐川さんの右手の親指に何かついてるよ。」

ことりが言うところを2人が見ると、確かに佐川の死体の右手の親指に何かタレのようなものがついていた。

「なんだろうコレ?」

穂乃果が鼻を近づけて匂いを嗅ぐと、ハッとした顔になった。

「コレ、フグの白子のタレだ!」

それと同時に穂乃果の頭の中にイナズマのような衝撃か走った。

「もしかしたら!」

穂乃果はよくわかっていない海未とことりを残して八の間を飛び出して行った。

「ほ、穂乃果何処に行くんですか?」

「ま、待ってよ〜穂乃果ちゃ〜ん」

海未とことりも穂乃果を慌てて追いかける。

 

穂乃果は真っ直ぐに安藤のところに走って行った。

「安藤さん! ちょっと船を見せてくれませんか?」

安藤はいきなり走ってきた穂乃果に驚いたが、

「良いわよ。」

と、すぐに許可してくれた。

海未とことりも追いつき一緒に船着場に向かう。

 

 

船着場に着くと穂乃果は船を見渡した。

「安藤さん、船はこれで全部ですか?」

穂乃果が安藤に聞くと、

「ええ、そうだけど…」

(全部で5隻その中で大きい船が1隻か)

穂乃果は再度、安藤に聞いた。

「8時ごろ、三の間に向かったウイスキーが乗ってたのもこの船だった?」

「ええ、そうよ、7時半に料理を、8時にウイスキーがくるように注文を受けたのよ。でも、なんでウイスキーまで、大きな船でくるように頼んだのかしら?」

考え始めた安藤を尻目に穂乃果は大きい船のはめ板を外した。

(あれ?)

見ると、佐川の指についていたタレがはめ板の上に少しだがついていたのだ。

(やっぱりこのトリックだったんだ。)

穂乃果は今度は船の中を調べた。

「中は、モーターとセンサーしか入っていない、かなりの空間があるね、となると、」

穂乃果ははめ板を戻すと

「安藤さん、ありがとう‼︎」

いつもの眩しい笑顔で安藤にお礼を言うと、船着場を走って出て行った。

「あ! 穂乃果! 待ってください!」

「待ってよ〜」

海未とことりも安藤にお礼を言うと穂乃果に続いて船着場を走って出て行った。

船着場から出た穂乃果は三の間にはいり、部屋をしらべていた。

テーブルを見ると、ほとんどの料理が残っていた。

(あれ?)

穂乃果はあることに気づいた。

(割り箸の袋が1つ足りない。それに、タレをこぼした後がある)

穂乃果の頭の中に再びイナズマが走った。

(そういうことか‼︎ だとすると、ここにその後が残ってるはず!)

穂乃果は水路の障子を調べた。

すると、障子と反対側の障子に小さな穴とその間に濡れた後があった。

 

この瞬間穂乃果の頭の中で全ての謎が解けて、真相が一本の線につながった!

 

(これでアリバイは崩れた! 間違いない、犯人はあの人だ! しかも、言い逃れできない証拠を持っている‼︎)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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