エンゲキ~その日確かに僕はいた~   作:勝山也利

2 / 4
元素1

~~~うわ最悪あいつだよ~~~

 

~~~ホントだ~~~

 

~~~あいつさ、この前も表彰されてたよね。しかもまたあれで。~~~

 

~~~「、、、」~~~~

 

~~~つかさぁぁ、あんなに賞もらっていい子ぶって何がしたい訳?~~~

 

~~~目立ちたいだけじゃね?~~~

 

~~~そうそ。だってあいつ○○○以外とりえないじゃん~~~

 

~~~「(違うよ!!!わたしは、、、わたしはただ)」~~~

 

~~~たしかにわかるぅぅ。あいつあれがないとホントただの空気だもんねぇぇ~~~

 

~~~「(!!!)」~~~

 

~~~ちょっとそれ空気に失礼じゃない?(笑)~~~

 

~~~そうそう(笑)それにあいつが空気だったうちもう呼吸したくなぁい~~~

 

~~~それな(笑)マジわかる。~~~

 

 

 

 

 

 

なんで、なんでそんなこと言うの?

わたしは、わたしは賞が採りたくてやったんじゃないんだよ。

目立ちたいからじゃないんだよ。

わたしは、、、わたしが○○○をやるのは!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

~~~~ピピピピピピピピピ~~~~

「zzz」

~~~~ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ~~~~

「zzzzzzzぐべし!!!!!」

目覚ましが、まるで起きない私にいらだったかのように私の頭の上に落ちて、一瞬私の目から火花が出るような感じがした。

2011年4月6日水曜日。

おそらく中山実瑠史上最悪の目覚めである。

「しかも、、、またあの夢か」

小学生の時にあの陰口を聞いて以来、自分自身にとっての節目の時にあの夢を見る。

まるで戒めのように。まるで、、、あの時の誓いを忘れさせないように。

(わざわざ確認しなくてもいいのに。それに忘れようがないじゃんあんなこと、、、あんな)

 

1階に降りると味噌汁のいい匂いがわたしの鼻を通り過ぎて私の胃を直撃した。

部屋に入ると見慣れた同居人がエプロン姿で卵焼きを作っていた。

「あっ、みいねえ。ちゃんと起きれたんすね」

「ああ、りゅう君おはよう。」

そういってわたしは席に着いた。

机の上にはもうすでに味噌汁以外にも漬物や塩じゃけ、炊きたての白米が用意されていた。

「ちょ、ちょっとみいねえ!!!だめっすよちゃんと顔洗わないと。」

「こんなに美味しそうなもの見せつけといて先に顔洗えだなんて。

なんなの?拷問なの?りゅう君実はS」

「至極当然の注意っすよ。みいねえ今日から花の女子高生っすよ?

いいかげん自覚持ってしゃんとしてもらいたいっす」

そうなのだ。

4月6日、つまり今日がわたしにとって節目である理由は今日がわたしのハイスクールライフの

はじまりの日だからだ。

「そういえば佐代子おばさん入学式に来れるって?」

「ああ、母さんなら心配するなって言ってたっすよ。

『例え仕事が片付かなくても部下に丸投げする』って」

「、、、(たくましいなあ)」

ちなみにわたしとりゅう君こと速水竜太の関係を「女子高生と主夫系男子中学生の甘い同居生活」だと思っているんだったらそれは大きな間違いだ。

さきほども名前が出たがわたしはりゅう君と彼のお母上である佐代子おばさんの家にとある事情で

居候させてもらっている。

「とある事情って何だよ!!!」というつっこみにかんしてはスルーさせていただく。

 

食事もそこそこに、わたしはおろしたての制服に着替え、買ってもらったばかりの自転車にまたがった。

「それじゃりゅう君戸締りは頼んだわよ。」

「ういーっす」と言い敬礼をしたりゅう君はふと思いついたようにわたしに質問をした。

「そういえばみいねえは高校では部活にはいるんすか?」

やれやれまたそれか、と思ってわたしは彼の方を見て言った。

「そんなわけないでしょ。

わたしはね、余力をたくさん残して楽に普通にそこそこに生きたいのよ」

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。