龍の手使いが頑張る話   作:花咲爺

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うわぁ…自分で見てシメが甘いなぁと感じる程の文って、どういうことよ。コレが駄文と言うものなのか(いつも)

感想くれたりすると励みです。あと結構改訂したりしてるので時たま過去の話を見てみてください。意外と変わってます。


第八話 ドジっ子とイケメン細マッチョ

 それは兵藤が空間から帰る前、朝のジョギングタイムの時起こった。

 

「スミマセン!」

 

「はい?」

 

 何処かカタコトの雰囲気漂うシスター服の少女から声をかけられ、僕は立ち止まる。格好を一望するとシスター服?という事は。教会関連かッ!

 出来るだけ顔には出してない(はず)が僕の顔が少し引き攣る。

 教会にはいい思い出は無いに等しい。

 関わることを拒んでいるからかもしれないが聞くのが嫌になる程の人体実験や何でそう言う奴が聖職者をやってるんだと疑問符がつくような汚職者等はカンサイから何度も聞いた。

 さらにこの前はぐれを狩りに行こうとしたら白髪の神父がヒャハヒャハ言いながら悪魔をメッタ刺しにしてたのを見たのだ。

 これが気持ち悪くならない通りは僕には無かった。目の前のこの子もそうだとは思いたくはないのだが…前々からの忌避感がそれを許してくれない。

 髪色や目の色的に外国の人だろうか。英語なら中学程度のを聞くことくらい出来るという自負があるが、出来れば関わりたくないなぁ…本当ならすぐ逃げたい。が、殺気と言うかそんなオーラが全く感じられないので踏みとどまる。

 

「********?」

 

「…ファッ!?」

 

 だが予想外ッ!この子英語のスピーカーさんじゃなかったでござる!全くひとかけらさえ単語が分からなかった!理解不能理解不能!つまりどういうことだってばよ!?

『混乱しとるでセーテン、訳す、ワイが訳すから』

 

「え?」

 

 突然の外国語よりも不意のカミングアウトの方に声が漏れる、カンサイこの子の話してる言語喋れるの?『あったりまえやでッ!この子の話してる言語がズバリ、イタリア語や!ワイはドラゴン、物知りドラゴンのカンサイさんや!人生経験は晴天の何倍もあるから、もっと頼りにしてもええんやで』

 よし分かった、カンサイ!この子の言ってる言葉を訳すのDA☆

『急に軽なったな』

 

 軽いのは明るい証、暗ければネタさえ言えないから…『シリアスボイス止めーや』

 

「×××✖×××」

『えー、すまへん教会への道が分からんのやけど道知っとりまっか?とか言っとるで?』

 

 適当に頷きながらカンサイの翻訳に耳を傾ける。でもカンサイが言ってるからかもだけど翻訳の訛り凄くない?

 

『いや、普通にこんな感じやで?この子の言葉割と訛っとるんやもん、ワイが知っとるのはイタリアの南部系や』

 

 なるほど、地域差という奴があるのね。でも僕は話せないから筆談になるかな。

 カンサイのせやなを受け取り、いざ外人との初コミュニケーション!

 

「教会描きーの、地図かきーのと、これでいいかな?」

『☆☆☆☆!(コクコク)』

 

 …思いの外行けそうである。

 

 そんな感じで分かり易いイラストを使い、地図を書いて渡した。終始ペコペコ頭を下げられてこっちが逆に申し訳なくなるくらいの子だった。外人さんは気が強いってホント?

 

 

 そんな事が

 ありまして!

 

 

 結局一緒に教会まで行くことになりました。いや何でよ…

 

 

 でもしょうがないじゃないか、地図渡したら読み方分からないわ教えた道を外れるわだったようで計30分ほどしたジョギングが終了した時もまだそこら辺でウロウロとしていたのだ。

 普通だったならばもうどうでもいいやとそのまま帰るのだが運悪く発見され、遠目に見ても泣きそうな顔をされたらそこは男が廃るというものだ。案内しようじゃないか。

 

 という訳で外国人の道案内、教科書とかでは割とある感じなのだが実際にやると難しい、という訳でもなかった。少なくとも僕にはカンサイの翻訳があったからね。とっても便利。口調は関西弁のようだが機能は最新機器顔負けである。

『ワイはスマホか!』

 そうだよ(無慈悲)

 

 道中お腹が鳴った女の子の為たこ焼きを購入し、一緒に歩く。キョロキョロキョロキョロと周りを見渡す姿はおのぼりさん丸出しであった(*´`)<カワイイ

 そしてようやく着いたここなのだがこの教会、何度見ても寂れてるよなぁ…本当に機能してるんだろうか?

 ひとまずトランクケースをあたりに寄せ、一応ここ?と教会に不敬だが指を指してみる。

 懐から写真のようなものを取り出し、何度か見直すと首をコクコクと振って「☆☆☆☆☆☆☆!」と、やはり僕には分からない言葉で頭を下げた。

 

『ここで合ってます。外人であるはずの私にこんなによろしくして貰ってありがとうございました、何かお礼が出来ればいいのですがって言っとるでぇ』

 

 もう何十回と翻訳をした為気だるそうにしっかりと標準語に訳されたその言葉を聞く。

 別にお礼はいらないよ、とイラストで説明すると。それでも申し訳ないと思ったのか、何かないかとトランクケースを開きだした。ちょ、こんなところでやらない方が良いって、下着やらが見えてるから…

 

 しばらく漁っていると「@*?|¥¥¥!!」と叫んだ後、銀製のナイフのようなものを取り出し、僕の方に差し出してきた。

 どう思う?カンサイ?これ、貰った方がいいかな?

 

『うーむ、魔力的な物は何も見つからんし、貰った方がええんちゃう?それに結構時間かけて来たんやし正当報酬や正当報酬』

 

 なるほど、一理あると言われた通りに受け取ると女の子が物凄くいい笑顔になった。何かこのオーラを見てると、ちょっとオーフィスちゃんとは違う感じでほんわかするな。ウン。

 

 でもこの子はドジっ子だった。服踏んで転ぶ、段差で転ぶ、転んだ子供に駆けつけようとして転ぶ…もしかしてそう言う病気なんじゃないかと思うくらいには転んだ。

 その度に緑色の淡い光に包まれて怪我が治った所を見たんだが、出来れば見なかったことにしておきたい。

 

 ドジっ子、シスター、能力持ち…ウッ!頭が…何て馬鹿なことを考えたがそれ等を思い返し、またこの子を見てるとこちらも自然と笑みが浮かんでくる。

 

 しかし、教会からこの子を迎える人物を見た瞬間。僕の顔は凍りついた。

 

「ボソッ(チッ、人間か、忌々しい)あら、もしかしてこの子を連れてきてくれた人ですか?だとすればどうもありがとうございました。この子ったらすぐに道に迷っちゃって、言葉も違うのによく連れてこられましたね」

『堕天使ィ…』

 

 ギリィと歯を軋ませるような音が脳内に木霊する。

 この貼り付けたような笑顔と薄いセリフ、人の顔を覚えにくい僕でも見間違えようがなかった、コイツは、この前兵藤が殺されそうになった原因。あの堕天使だ。

 

 本当ならばこの格好でもすぐに殺してやりたい、が、協力者がいないとも限らない、それにこの問題は自分がこの世界に踏み込むキッカケとなった為出来れば兵藤がケリをつけたほうが多分ずっといい。

 現在次元の狭間で絶賛オーフィズブートキャンプ中の兵藤。「時と精神の狭間」みたいに遅くしているあそこで鍛えているならば兵藤も仕上がっているはず…

 よし、コイツ実験台にしよう。

 

「いえいえ、こちらも外国人の人をエスコートするのは貴重な体験でしたから」

 

 だから僕は自分でも吐き気が出てきそうな言葉で人外の、堕天使の女に笑顔を向けた。

 アーシアちゃんはその間でニコニコと笑いながらやりとりを見ている、少なくともこの子は巻き込みたくない。

 

 そしてそのまま笑顔を崩すことなくここを離れる。だが、襲ってきたのは激しい後悔だった。

 何をされるのかもわからないのにアイツ等のそばにあんあいい子を置いていってもいいのか、仲間が来る可能性もあるだろうがここで叩いておけば良かったのでは?そんな様々な念だ。

 

 一度深呼吸をしてみると自分でも驚くくらいにあの子を気にかけていたのだなと気づく。

 あの子から感じる雰囲気は少なからずの聖を帯びていた。この神のいない時代に、だ。それがどれほど稀有な存在なのか、正直僕には分からない。

 

 ただここまで来る最中にふと呟いていた『教会を破門になった』と言う愚痴にも似た一言をカンサイが拾ったことであの子に対する印象がガラッと変わった。

 

 聖のオーラを纏っているようなあの子でも破門にさせられ、イタリアから、こんな辺境の、それも悪魔が統治するような所へ何を考えているのかも分からない堕(・)天使の元に送るのは全てを救うと公言している教会、天使勢は何を考えているんだろうか?

 

『「聖女」と呼ばれていた私ですが、ちょっとおイタをしてしまいまして今は「魔女」です!見習いなのですがこう、箒でお空をビュンビュン飛ぶのですよ!』

 と、虚勢を張って笑顔で僕に言うその表情は言葉が分からずとも明らかに悲しみを孕んでいて、未だに自分の中の大切なものが抜けきれていない様が見て取れた。その表情は色々と感情が擦れた僕の心にもどうやら響いたらしい。

 

 よし、やはりアイツは絶許だ。もう裁判待ったなしで殺ろう、グレモリーに報告?馬鹿言いなさんな、アレには手が余る。どころか事態が悪化しそうで怖い。

 

 

 という訳で家に帰り、僕は兵藤が戻ってくるのを待った。

 筋トレをするなりして待っていた僕だが不意に空間が割れ、そこから人影が現れる。兵藤だ。

 

「ふぅ…久しぶりだな譜代」

 

 そう言って空間から出てきた兵藤は、入る前には新品同様な色をしていたジャージの所々が焼け焦げはだけており、入る前とは似ても似つかないようなマッチョな好青年へと進化を遂げていた。

 

 ………は?

 

「兵藤?何だ、体は変わらないはずじゃ…」

 

「あぁ、そのことか、俺は赤龍帝だぞ?一度オーフィスちゃんに襲いかかったら加護の量が減らされてな、加護くらい無くても生活できるようになったら自然とこうなったんだ」

『小僧、相棒が半年を過ぎた頃から前と違ったベクトルで可笑しくなったんだ助けてくれ』

 

「は?お前、マジで…はぁ…」

 

 呆れてものが言えない、ここまで数十の所有者を持ったであろうドライグでさえ助けを求めるとは今代の赤龍帝はこうも可笑しいのか…

 しかも、オーフィスちゃんに襲いかかった…実力を考えろと言いたい。

 僕が禁手して本物の武器で倍化全開で分身全開で掛かっても100分の一にも足りないレベルで力の差があるはずなのだ。

 

 (神滅具持ってても一年も修行せずにオーフィスちゃんと戦ったら)そりゃそうなるよ。

 

 そしてもう一つ、何だお前のそのキャラは…エロ好きでハーレム願望が有り実は純情で情熱的で正義漢の赤龍帝。現在はクールぶってる。

 いくら何でもキャラを詰め込み過ぎである。キャラ増大は別にいい気もするのだが、ここまで来るとこう…駒王学園の面子群と匹敵するほどの濃さだ。む、胸焼けが…

 

 だが、その身に宿る力は確かに驚く程増大しており、もしかしたら6年ほど修行をしていたはずの僕並みに強くなった説まで流れるくらいである。悲しい、主人公体質なのか貴様は。

 

「まぁ、強くなったんだな」

 

「フッ…」

『なんやコイツウザッ……』

 

 意味深な微笑と共に無駄に洗練された無駄のない無駄なポーズをする兵藤、カンサイのセリフも頷けるウザさでちょっとむかつき殴った。小突き合いになった。

 そうこうしている内にもう一人裂け目から出てくる。

 それは、BKB(ボンキュッボン)から戻ったスポーツウェアに身を包んだオーフィスちゃんだった。言うまでもなくKAWAIIIIIIIIIII!!!

 

「戻った、セーテン、抱っこ」

「ンよかよろォ!!ゴメンねぇオーフィスちゃん、一回兵藤が襲いかかったんだって?そういう事はしないやつだと思ってたんだけど……僕の落ち度だよ。本当にゴメンね」

「ん、別に良い。返り討ちにした」

「そっかぁ!」

 

 柔らかい頬っぺたをスリスリされ、こちらもスリスリし返す。あぁ至福。

 

「譜代、それは何度見てもジポ案件だと思うのだが…」

「僕には兵藤のその変わりようの方に犯罪性を感じるよ、そしてお前混乱してたから分からなかったけどオーフィスちゃんに襲いかかったんだって?( ゚д゚)、ペッ いくら変態だからって流石に自重するかと思ってたのにガッカリだ」

 

「いや、それはもう何か……スマン、だが当時の俺には一年、目の前の美人に手を出さずにあの巨人とドラゴンが犇めくあそこには耐えられなかったんだ……」

 

「あーそれは、こっちもゴメン。そう言えばあそこ、オーフィスちゃんだけじゃなくヤバい奴もいたね」

 

 言われてみればだ……これはやりすぎたなぁ。殆んどあれ終末だもんね。でもさ、乗り越えたのは素直に凄いし賞賛できるんだけどホントもう、何でそっち方面に伸びた…ステロイドか薬でもキメたんじゃないかコイツ?

 僕の予想ではシュギョウダイスキロボにでもなってるか、熱血エロスそのままかと思っていたのだが…

 結果

 

       /フフ         ムヽ

      / ノ)   _       ヽ

     ゙/ |   (・ω・) ノ⌒(,ノ

     / ノ⌒7⌒ヽーく  \ /

     丶_ ノ  。  ノ、 。|/

        `ヽ `ー-'_人`ーノ        <エロとはすなわち筋肉である

         丶  ̄ _人'彡ノ         

         ノ r'十ヽ/

        /ヽ / 十∨

 

 これよこれ…僕としては昔が名残惜い。今の兵藤が地味にカッコいいのもまた、何か、こう…うまく言葉にならんが寂しい。

『わかるで、変わってしまった事が悲しいんやな』

 

 いや、そうなんだけどさ…これ、明日らへんどう説明するよ?兵藤が一日のうちでここまで変貌遂げたとか誰が信じるのか、くッ、予想外の超強化で不具合が…

『セーテンの学校の連中なら別に大丈夫ちゃう?うわースゲェ!位で終わりそうなんやけど』

「あー…」

 

 普通に支離滅裂な発言だと思うのだが、それでも納得できると予想できるアイツ等ぇ……悪魔とかいるし別に週末の二日くらいで変態がガッチリ細マッチョのクールさんに変わったとして誰が驚くだろうか?いや、驚かない。

 キットソウダヨソウニチガイナイ、僕はそう思い込むことにした。

 

 実験もしなければいけないことだし、僕は考えるのをやめた。

 

 

 そしてその夜僕は何時もの神父服を着、傍らに同じような格好をした兵藤を引き連れ教会へと来ていた。

 もちろんアーシアちゃん救出の為だ。出会ったその日に救い出す、その方がアーシアちゃんにとっても良いだろう。そして堕天使、そしてそいつらに加担した奴を殺す。

 まっ、そんなものはついでだついで、兵藤の戦闘能力がそれくらいになったのかだ。単純な力は僕の仲間として足でまといにはならないレベルには仕上がっている兵藤だが、心の方はどうか?それが今日の戦闘でわかるだろう。

 

 

「さぁ、戦争だ」

 

 

 

 

 




やはり、イッセーはISEEI化しました。止められなかった。

ボツネタ

「あ、そうだ。お前あのDVDなによ?」
「何のことだ?」
「迫真魔法少女部 氷漬けの裏技、とか言うタイトルのAV」
「はて?そんなものお前に渡したか…いや、そんなものもあったかな?」

 確か渡したのは外国人の巨乳グラドル、ロスヴァイセちゃんだったと思うのだが、一年前故確かには覚えてないなと首をかしげるようにして不思議なもんだと笑う兵藤は、何処かの英雄王に酷似していた。
 しかし、把握しておけよ兵藤よ。
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