IS-復讐を誓う仮面の戦士たち   作:甘々胡麻ざらし

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はい、久しぶりに投稿しました!
あと名前を少しだけ変えることにしました。
以後は甘々胡麻ざらしとして頑張ります!


異形の怪物

よく晴れたある日、黎斗は会社のパソコンを操作しながらある物にデータを打ち込んでいた。

 

「こんなものかな…。」

 

「お疲れ様です社長。」

 

コトンと置かれた珈琲を口に含み、黎斗は一息付く。

 

「ふぅ。ありがとうメディック君。また一段と味が良くなったね。これならハート君も喜ぶだろう。」

 

「まぁ、本当ですか?」

 

メディックと呼ばれた黒いナース風のドレスを着た女性は嬉しそうに顔を綻ばせる。

 

「それでいったい何をしておりますの?」

 

「108君用のベルトを作っていたのさ。」

 

「108のをですか?」

 

「そう嫌そうな顔をしないでくれ。まぁ気持ちはわからなくもないが。」

 

「でしたら何故、一番失敗作の108にベルトを?」

 

そう、メディックや108と呼ばれた者は人間ではない。黎斗が造り出した人工知能を搭載したアンドロイド《ロイミュード》なのだ。人の記憶などをコピーしてその姿を得ることが可能であり、人間以上の力を持っている。写真などでも姿を得ることが出来るが、その際は記憶を持つことが出来ない。そして中には進化をするものがおり、それぞれのイメージした姿となる。そして108とは最後に造られたロイミュードであり、狂暴な性格なのだ。

 

「彼を地下に閉じ込めておくのもそろそろ限界でね。他のロイミュード達みたいにこっちに攻撃されたら、たまったものじゃないよ。だから解放と同時に制御装置としてベルトを渡すのさ。」

 

黎斗は以前108体のロイミュードを造り、人間社会に解き放ったが、中には犯罪者をコピーした数体がおり、攻撃されたことがあるのだ。その際肉体を破壊し、コアを回収したため反乱をした数体は、今はコアをリセットされ再び人間社会に溶け込んでいる。そしてメディックはロイミュード達の連絡係としてこの幻夢コーポレーションで働いている。

 

『おい、黎斗。』

 

通信機から声が聴こえ、黎斗は画面を見るとネガタロスが鬱陶しそうな顔をしていた。

 

「どうかしたのか?」

 

『女権の奴等がお前に話だってよ。』

 

「はぁ…。またか…。」

 

ネガタロスが言う女権とはISの出現により女尊男卑を掲げる女性権力団体のことだ。男女平等を掲げる幻夢コーポレーションにとって、鬱陶しい相手だ。大方この会社の不正などを暴き、潰すという魂胆なのだろう。

 

「丁重に帰ってもらうように言ってくれ。」

 

『もう言ったが、しつこくてピーピー五月蝿いんだよ。私たちに意見するなとかさ。』

 

「…わかった。じゃあ応接室へ案内してくれ。あれを試す良い機会だ。」

 

『了解。』

 

 

応接室に案内された女権の女達は偉そうな態度で黎斗を待っていた。

 

「ねぇ、まだ来ないの?私達を誰だと思っているわけ!」

 

「申し訳ございません。社長はお忙しい身でして。」

 

「だからって私達を待たせて良いの?その気になればこんな会社潰せるわよ?」

 

女達の対応に眼鏡をかけた青年が顔をしかめ、汗をハンカチで拭いていると、ドアが開き黎斗が入ってきた。

 

「お待たせしました。社長の檀黎斗です。」

 

「あなたが社長?随分と若いわねぇ。」

 

「ええ。まだ20代なので。それでご用件とは?」

 

「あなた達の会社が造っているライダーシステムだっけ?それのデータを渡しなさい。」

 

ライダーシステムとは黎斗が開発した新たなパワードスーツのことだ。主に災害救助などの為に使い、男女平等を掲げる企業に提供もしている。ただし軍事利用などをすれば停止するよう設定しているため、今のところは軍事利用されてはいない。自分たち以外は。

 

「ほほう。それは何故?」

 

「あんなISを真似した兵器なんて、神聖なISを侮辱しているような物よ。だから今すぐ渡しなさい。」

 

「兵器とは失礼ですね。あれは災害救助などに使ってますよ。

 

「いいから渡しなさい!」

 

「断れば?」

 

黎斗が興味深そうな顔で聞くと女性の横にいた女達が灰色の猫に似た怪物と、ステンドグラスのような体をした犬に似た怪物になった。

 

「殺すわ。」

 

《Giraffe》

 

そして黎斗と話していた女も懐から独特な形をしたUSBメモリを取りだし、右腕に挿すとキリンに似た怪物となった。

 

「ほう、オルフェノクにファンガイアにドーパントか。丁度よかった。」

 

『さぁ、好きな方を選びなさい。大人しく渡すか、じわじわ拷問させれ死ぬか。まぁ渡したところでこの会社もろとも殺すけどね。』

 

キリンに似た怪物《ジラフドーパント》は余裕な態度で黎斗に近づくが、黎斗はニヤリと笑み浮かべる。

 

「では第三の選択肢、あなた達が死ぬで。」

 

『はぁ?』

 

ジラフドーパントが首を傾げると眼鏡をかけた青年が怪物に変身した女達を殴り飛ばした。

 

『…え?』

 

「まったく…。どうして女尊男卑の人間は愚かで、浅はかで、醜いのでしょうか。」

 

青年はボロボロのマントを着て、頭に脳味噌のような姿をした不気味な姿になった。

 

「ブレン君。彼女達を外に案内してくれ。」

 

『ええ。』

 

ブレンと呼ばれた怪物《ブレン・ロイミュード》は手から液体を垂らし、怪物に変身した女達に浴びせると、女達はバタリと倒れる。

 

『私特性の毒ですよ。まぁ少ししたら治りますよ。』

 

ブレンは女達を応接室の窓を開け、外に放り出した。

 

「さて、実験を始めるか。」

 

黎斗は不気味な笑みを浮かべて応接室の窓を閉めた。


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