「うーん、あれ、いつの間に寝ちゃってたか。」
昨晩、博麗神社で宴会をし、お酒を飲みそのまま寝てしまったようだ。ほとんどのメンバーが寝てる。
「あー、酒くさ。若干頭痛いし飲み過ぎはダメだな。
うートイレトイレ。」
そうして透夜はトイレに向かった。
トイレで用を足した後、なんとなく外の空気を吸いに行く。
すると、縁側で紫とレミリアが話をしていた。
紫は近づいてきた透夜に気づき、呼び止める。
「あら、どうしたの?」
「いや、ちょっと外の空気を吸いたくなって。
二人は何してるんだ?紫はともかくレミリアは寝たほうがいいんじゃないか?」
「失礼ね。私は誇り高き吸血鬼よ。こっちが本来の活動時間よ。」
そうだった。すっかり忘れてた。
「それはごめん。そうだったな。」
「わかればいいのよ。」
「それで何してたんだ?」
「あなたのことを話していたのよ。」
「俺のこと?」
「そうよ。あなたの記憶とお嬢ちゃんが見たあなたの運命について。」
紫が目を伏せながら言う。
なんか嫌な予感がする。
「運命ってわかるのかよ。」
「ええ、私の『運命を操る程度の能力』でね。」
マジかよ。そんな力ほとんど反則級じゃん。
「まぁ操るって言っても自分に対して可能な限りだけだけど、他のヒトの運命を見たりもできるわ。」
うわぁ。レミリアはこれくらいしかできないみたいに言ってるけど十分すぎるだろ。
「で、あなたの運命だけど、知りたい?」
レミリアの問いに数秒考える。
「うーん、知りたいけど別にいいです。」
「そう。何故?」
「運命って言うと未来じゃないですか。それなら何があるか知らないほうが楽しいと思うんですよ。
少なくとも幻想郷なら。」
俺は笑いながらそう言った。気にはなるが何が起こるかわからないほうがきっと楽しいだろう。
「そう、わかったわ。だけどこれだけは言っておくわ。
自分の心を強く持ちなさい。それだけよ。」
「あ、はい。わかりました。」
俺は首を傾げながら返した。
レミリアの言ったことについていまいちわからなかったが忘れないようにしよう。
紫はレミリアから聞いたようで相変わらず目を伏せているがその顔はどこか悲しげに感じられた。
「その、記憶のほうは何を?」
俺は運命のことから話題を変えた。
もう気になることはないし、何しろ紫の悲しげな顔は見たくなかった。
「そっちはね、もしかしたら思い出せるかもしれないわよって話。
あなたはどうなの?記憶を思い出したいかしら?」
「戻るのか?記憶。」
「あくまで可能性よ。もしかしたら知り合いの魔女が治せるかもしれないから。」
「戻るんだったら知りたい!」
「なら話はつけておくわ。暇なときに紅魔館に来なさい。」
「あぁ、わかった。」
「そんなに目を輝かせないで。あくまで可能性の話よ。」
「ふふ、嬉しいのよ、可能性でも。少なくとも気にはなっていたようだから。」
ようやく紫が笑った。
「そんなに嬉しそうか?」
「ええ、そこまで目を輝かせていたらね。」
そう言ってレミリアは呆れていた。
「それじゃあ私たちは行くわ。咲夜、帰るわよ。」
「はい、お嬢様。」
すると、そこまで誰もいなかったはずの場所に急に咲夜が現れる。
空間を弄ったのか一瞬頭が痛くなる。
「それじゃあね。」
そう言うと飛んでいくのかと思いきや紫に耳打ちする。
二人とも一瞬、険しい顔になるがすぐに普段と同じ顔になる。
「それじゃあね透夜、またね。」
「それではまた。」
二人は未だ暗い空に飛んでいきすぐに見えなくなった。
レミリアたちを見送った後、少し紫と話をした。
「なあ紫。俺はここにいていいのか?」
「なぜそう思うの?」
いつも考えていることを見透かしているくせに、まったく今回も見透かしてほしいよ。
俺は空を見上げながら思っていることを口に出した。
「さっきの紫の表情からして俺がなんかするんだろう?
だから俺はここにいていいのだろうかってね。」
「別にいいわよ。あなたがいたいと思うならいて。幻想郷はすべてを受け入れてしまうから、そう残酷なのもね。
確かに私はあなたの運命を聞いたわ。だけどそれは数あるうちの一つでしかないわ。確定の運命ではないの。ならば他の道を切り開けばいい、あなた自身の手で。」
「そうだな。ありがとう紫。」
「いいえ、これくらいどうってことないわ。」
話し終えたころにはすでに日が昇り始めていた。
「それじゃあ私たちも帰りましょうか。」
「いいけど霊夢たちに挨拶していかなくていいのか?」
「大丈夫よ解散はいつもこんな感じだから。」
そう言って紫はスキマを開き中へ入る。
「なあ紫」
「なに、透夜」
「紫はレミリアと仲悪いのか?」
それを聞いた紫は軽く微笑んだ。
「ええ、とっても。
だからあの子の下にはつかないで頂戴。」
「返しきれない恩を返すまでは紫のもとにいるし返しきったとしても下につく気はないよ。」
「そう、なら良かった。
だけど恩人だっていうならもう少し優しくしてくれてもいいんじゃない。初めて会ったときはあんなに優しそうだったのに。」
「ハイハイ。残念だけどこっちが本当の俺だ。だけど、その、なんていうか、勝手だけど家族みたいだなって思っているからな ///」
それを聞いた紫は少し驚いていたがすぐに笑った。
「ふふ、いいのよ、恥ずかしがらなくて。姓は違うけど私も藍も橙もあなたを家族だと思っているから。
だから困ったときは私たちを頼りなさい。」
「!!あ、ありがとう。」
俺はその言葉に嬉しくなり一滴の涙をこぼした。
「だから別にずっと家にいたってかまわないのよ。」
「流石に独り立ちぐらいさせてくれよ。」
「そう言うと思ってもう家は手配してあるわ。
完成までに時間はかかるけどね。」
マジか紫。仕事が速いな。
「時間がかかるって今作っているのか?」
「いいえ、まだよ。だってさっき萃香にお願いしたんだもん。」
「というかもう大丈夫なのか?」
「ええ、橙に勝てたのだから大丈夫よ。そうそう負けることはないわ。
それとあなたの家は『人里』っていう場所に建てるのだけれどもそこで最初のお願いがあるの。」
あの時は紫のお願いは聞くって言ったけど俺ができることは紫もできるんじゃないか?
「なんだ?」
「人里にいる時だけでいいからそこにいる人間と妖怪の監視をお願いしたいの。特に何か報告もいらない。あなたが必要だって思ったことだけ報告してくれればいいわ。」
「一応理由を」
「幻想郷は妖怪と人間の均衡によって保たれているわ。
だけどそれが崩れれば幻想郷は崩壊してしまう。だから人間でよからぬ考えを持っている人間がいれば報告してほしいのよ。」
「別にいいけど、妖怪側は?」
「妖怪のほうは私と藍でやっているわ。人間側も私がやっていたんだけどねうまく干渉できないから透夜にお願いしようと思って。」
「殺したりはないよな?」
「ええ、ないわ。しなければいけない状況があるとは思えないけどその時は私が殺るわ。」
「なら引き受けた。」
「ありがとう。よろしくね。
それじゃあ帰りましょうか。」
「ああ」
そうして俺もスキマの中へ入っていった。
すでにずいぶんと日が昇っているが誰も起きる気配がなかった。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
どうもこんにちは、chacoです。ここから先は作者が考えているクソどうでもいいことの話なのでいらねぇよって人は飛ばしちゃってください。
あー、他サイトでも同作品を投稿しようかなぁ。
「おい、今ただでさえ週一で投稿してるのに他でもやるのか?」
あれ?なんでお前がここにいるの?透夜。
「紫につなげてもらった。今回から後書きでも出てやろうじゃないかってみんなが。それで、どうなんだ?」
それはあくまで考えているだけ。まだ決定じゃないし、むしろ他サイトでもやらない可能性のほうが大きいよ。
「そうなのか。ところでなんでそんなこと思ったんだ?」
あー言わなきゃダメか?
「俺が気になるからな。」
うーん、別に大したことじゃないけど、もっといろんな人に見てもらいたいからな、こんな作品だけど。
「こんな作品って言うか。自分の作品だろ。」
事実だからね。でも好きだよ、この作品。
「そうか。だったらもうちょっと考えて書けよ!」
おおまかな流れは考えてるわ、空き時間に。そんなに取れないけど。
っと、あんまり長くなってもいけないからそろそろ終わりにしようか。
改めて、ここまで読んでいただきありがとうございました。
「今回から後書きもこんな感じにしようと思うぜ。」
それと、この作品を読んでいる皆様がどう思っているのか気になっております。
もしよろしければこの作品についての評価や感想を書いてくれるとありがたいです。
「悪いけどよろしく頼む。」
それじゃあまた次回の投稿は一週間後になると思うけどまた次の話でお会いできることを。
「それじゃあな。」